「いやぁ……レベルを上げて物理で殴れば良いって真理だったんだな」
「マジでそうだからなんとも言えないが、お前マジで斬艦刀を普通の相手に使おうとするなよ。零落よりひでぇ事なりかねないだからな」
「わ、分かってるよ……某ドラゴンスレイヤーみたいな感じもしてカッコ良かったのに……」
「お前はなれたとしてもすまないさんだろ」
「なんでやっ!!すまないさんカッコいいだろ!!」
「ぶっちゃけあそこは小次郎とハサン先生に頼ってクリアしました」
「ああうん、それは俺もだけどさ」
その日、カミツレと一夏は夕食前に温泉へと入って身体を癒していた。今日も一日ハードな日程だったのでその疲れを癒す為である。この島には天然の温泉が湧き出しているらしく、しかも効能は美容に良いと言う事もあり束はこの島を実験の場として用いている理由にもなっているとの事。
「にしても、やっぱり束さんも肌とか気にするんだな。俺、今でも昔の印象が強く残ってるんだよな。束さんが凄い研究とかにしか興味がない人っていうのが凄い残ってる」
「強い印象って奴は中々消えるもんじゃないからな。ライダーとの映画でも、代役で前のキャラの声優がやってると幾らうまくても違和感あるだろ?」
「あ~確かに……具体的に言うとどんな感じで?」
「そうだな昭和対平成で、リュウタロスがフォーゼの声だっただろ。良くも悪くも純粋で子供なリュウタがあの爽やかで熱いタイマン青春上等のフォーゼだぞ」
「うわっなるほど、違和感しかないわ」
カミツレの例え話を聞いて納得を浮かべる一夏、確かに最初の印象は深く残るだろうしそれにおのずと記憶は引っ張られていく。それに順ずるとよほど束との出会いは印象的だったのだろう。
「というか声優違うのか、俺まだそこまで映画追えてないから分かんないなぁ。でも昭和対平成はめっちゃ見たい」
「子供達もそうだよ。コアの中でも昭和派と平成派に別れてるからかなり言い争いになってる」
「うわぁ……でもそれって確か鎧武までだろ。ビルドとか好きって言ってるコアは如何するんだ?」
「我関せず。だな」
「成程、荒れなさそうで何よりだ」
協力する共演系の映画は結構見て行くのだが……昭和対平成は文字通り二つの世代がぶつかり合ってしまうので主張やらが生まれてしまって色々と面倒になっている。何れ見るという事にしているのだが……その話題になる度に凄まじく熱く議論されている。因みに最強ライダーは誰か、という話も多いが真っ先に上がるのは我らが仮面ライダーBLACK RXと初代仮面ライダーが筆頭な事には誰も文句を言おうとしない辺り、風格というか神格を感じる。
「にしても……お前の「白式」は最早別の機体じゃねぇか。使いこなせるのか?」
「さあ、まあ訓練で物にしていくべきだと思ってるよ。ラウラとナターシャ先生に話したんだけどさ、それなら今度からは射撃のメニューも組まないとねっと嬉しそうに言われたからな」
「まあそうだろうな。だけどこれからは射撃の割合もかなり増えていくぞ、お前は今までは今までだったんだからな」
「うっへぇっ……やっぱり大変なんだろうなぁ」
そう思いながら身体を沈める一夏に大変だぞと忠告するカミツレ。カミツレの場合は特にそれが顕著だった、1年当時は師匠が真耶とセシリアという事もあってかなり射撃の訓練の割合が多かった。というよりも二人も射撃を特に得意としているのでその密度がとんでもなかったのである。射撃の際には狙っている場所を見つめ続けてはいけない、常に相手の機動進路とスピードを計算しながらの偏差射撃、迎撃の優先順位、武器種ごとの射撃の仕方などなど……。それらを一夏に語って行くと顔を青くしていく。
「うええええっっ……やっぱり大変なんだな……」
「まあ計算とかはISとかがやってくれる、後はそれの予測進路上の何処を狙えば偏差射撃が成立するのかを身体で覚えていく必要がある事だな」
「それも練習かやっぱり、なんか今から不安になって来たぞ」
と不安をこぼす一夏だが、身体の汚れを落として長い髪を丁寧に洗って、髪を纏めて露天風呂へと身体を沈めるながら煽るように自虐するように言う。
「ならそれなら楽勝だ。俺なんか入学当初は研究所に送れないかで不安だったのに出来たんだからな」
「おいおいそれと比べるのは卑怯ってもんだろ……それ言っちまったら大抵の事がマシになっちまうよ」
「まあそうだろうけどさ、一々不安で足止めてても成長出来ないって事だよ。押し潰れそうになっても前に進む事は出来るんだよ」
そう言いながら肩に湯を浴びせかけているカミツレ、入学当初から生死が掛かっていただけに凄まじく説得力がある。それに比べたら自分はなんて暢気に過ごしていたのだろうか……と思わず過去の自分に溜息を吐きたくなって来てしまう。すると顔に湯が掛けられる。
「な、なに済んだよ!?」
「変な考えてる暇があるなら、努力すればいいんだよ。誰だって最初は初心者で何も出来ないんだ。重要なのは学んだ事を上手く咀嚼して自分の力に変える事だ」
「……そうだな、よし俺はこれからも努力し続けるぞ~!!!」
「当たり前だけどな」
そう言ってくるカミツレだが、一夏の心に嫌な気持ちはない。寧ろ新生「白式」の訓練を頑張って行こうと思っていけるだけの決心がついた。本当に有難い物だ、カミツレには今度なにかお礼をしなくては。
「あっそうだ。そう言えば俺さ、束さんから新しい機体名考えといてって言われたんだよ」
「いいんじゃないか?生まれ変わった機体何だから付けとけ付けとけ」
「う~ん……そうだな……じゃあ「白式・改」とか如何かな」
「安直過ぎるだろそれ」
「んじゃ「真・白式」とか「ネオ・白式」とか新しいから「新・白式」とかは?」
「何でゲッター縛りしてんだよ、取り敢えずお前は俺と同じでセンスがないのは分かった」
「ええっ駄目なのか!!?自信あるのに!?」
「お前マジか!!?」
妻「アニメとかだと長髪のキャラがお風呂に入ってるときって何もせずには言ってる場合多いですよね」
私「まあ作画とかそういう関係だろうな、実際は上げるけど」
妻「私も上げてますね、貴方は?」
私「いや私長髪じゃねぇから」
妻「じゃあ伸ばしましょう、それで長髪キャラのコスをしましょう」
私「それだけで伸ばすのってなんか嫌だな……一応言っておくと私はジークフリートさんは好きです、レベルは90にしてますスキルも高レベルにしてます。普通に主戦力として今も運用してます」