IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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Q.なんでISコアこんなに個性豊かなの?
A.カチドキがカミツレでパソコンで見ていたアニメや特撮、実況動画などをコア・ネットワークに中継しながら見ていたせいです。それでそれぞれのコア人格が興味を持った物に対して調べたり、嵌った結果こうなりました。つまりカチドキが悪い。

『意義あり!!それならカミツレにだって原因あるでしょうが!!?』


第282話

「それにしても……ISのコアって皆カチドキみたいに個性豊かなんですね。まあ束さんの事を考えたら十分に理解出来ることなんですけど」

「ああいや、ここまで愉快になったのは大体俺のせいって言うか……」

 

自室へと遊びにやって来た乱、目の前で繰り広げられているコア・ネットワーク内の論争を見ながら紅茶を啜るがやっぱりAI同士のチャットとは思えない。その手に詳しかったり好きな人達が集まっているような光景にしか映らない。そんな風に成長したのも束ならば理解出来るといった感じだが、直接的にここまでなった原因のカミツレとしては耳が痛い状況であった。

 

「でもいいな~私だってコアと話したいのに。今日のコンディションはどんな感じ~とか、作戦立案とか一緒にしたりとかしたいですよ」

「だったら条件をパスしないと意思疎通は出来ないさ。本来、こうしてコアの趣向を知る事自体が俺を介してじゃないと無理な訳だし、これだってある意味の裏技だよ」

 

乱の専用機である『甲龍・紫煙』の意見を聞く事すら、普通ならば出来ない裏技。カミツレが束の相手であり、コアの父親と言うのも相まって実現している事で仮に条件を達成して意思疎通が出来たとしても普通のコアは他のコアの事を話そうとはしない。それはそのコアが相棒に条件を達成して欲しいという思いを持っているから。カミツレが聞けたのも、父親という立場があるからこそ。

 

「でも条件も解らないとなると相当きついんですよ?仲間を集めて攻略して行くゲームなのに、その仲間になる条件が一切分からないのと同じですよ」

「まあ、分からなくもないけど……一応そういうのはコアが判断して教えて行くらしいよ」

「えっそうなんですか?」

「カチドキがそう言ってた」

 

専用機は基本的に国から貸し出されているという扱いになる。故に操縦者によって専用機を取り上げられて、それらのデータを抹消し新たな操縦者に割り当てられるという事態も有り得る。その為にコアが条件を伝える相手は選ぶようにしている、見込みがあり自分が相棒として認めたいと思わせる事が出来たのならばコアから接触を図り条件を伝達する。中には、何れ達成すると信じて条件を伝えないコアもいる。

 

「乱ちゃんのコアの場合は分からないけどね、まあ確かに条件は知っておきたいと思うのは同意かな」

「でしょ!?私だってカミツレさんとカチドキみたいなパートナー関係目指してるのに……」

「あの場合はパートナーというか悪友に近い感じがするけどな」

 

それでも傍からみたら自らの機体に宿っている存在と心を通わせて共に苦難を乗り越えている構図、それは非常に羨ましく眩しいものでもある。たった一人で歩いて行くのと二人と一緒に歩いて行くのは全く違ってくるので、非常に羨ましい。

 

「明確な目標があれば確かに意欲とかも変わってくるだろうしな……んじゃ如何する、聞いてみるかい?俺が聞いてみれば多分答えてくれると思うけど」

「是非聞きたいです!!」

「う~いそれじゃあちょっち待ってな」

 

とパソコンに座りこんでちゃっちゃっとキーを叩いて、スレに書き込みを入れて見るとこちらの別窓スレを紹介してもらったのでそちらへと移動しながらそこで質問を打ちこんでみる事にした。すると乱のISコアから返信がやってきて、別に条件は教えても構わないという返事が返ってくるのであった。

 

「別にいいってさ、教えてもいいとは思ってたみたいよ」

「えっマジですか!?それじゃあなんで教えてくれないのか聞いてくださいよ!!」

「はいはい、分かったよ」

 

と乱の言葉を代弁して打ち込んでみる、するとすぐさまレスが返ってきた。乱の専用機である『甲龍・紫煙』曰く、教えなかった理由はどうせならもっとドラマチックな形で伝えたかったとの事。具体的に言えば激戦を乗り越えた末に疲れきった状態とか、試行錯誤しているけど辿り付けないといった状況とかで意思を伝えたえて奮起させるとか、そんな状況を望んでいたとの事。如何にもどっかで見た事があるような状況説明にカミツレが渋い顔を作っていると、乱は何よそれ~っと脱力してしまったかのような声を漏らすのであった。

 

「なんかあからさまに色々と目覚めちゃってるよ~……」

「これも俺が色々見てるのをカチドキがコア・ネットワークで中継したせいか……」

「まあ無機質なAIっていうよりは可愛げありますけど、ちょっとロマンに傾きすぎじゃないですか?」

「確かに……まあ兎に角、条件を聞いてみようか」

 

取り敢えず条件を聞く事にして見る事にした、向こうも乱が見ている事を察したのか何処か煽るように伝えてきた。ISコア№163の条件は機体の稼働率65%の達成、ISコアを相棒として認め、人同様に扱う事、束に認められる、自らの技術を編み出す事。これらが条件となっているとの事、これらの条件は他のコアの条件などを考えると平均的なものらしい。№001が一夏に課している条件と比べると大分簡単のようにも思えるが、稼働率が60%を超える事自体が非常に困難である上に、束に認められるなんてハッキリ言って無理ゲーの域である。

 

「えっとアタシの場合は……ゲッ稼働率65%以上……」

「乱ちゃんの最高稼働率は?」

「……絶好調の時で57%です……」

 

因みに57%でも十分過ぎるぐらいブッチギリに高い数値である、稼働率はコアとの相性も関わってくる。乱と№163の相性は言うなれば等倍、良くもなければ悪くもないので相性による上昇補正などもない為に乱が自分の力で技術などで磨いて行って上げて行くしかない。尚、相性等倍も珍しいケースで大抵の場合は相性が悪い方が多いとの事。後々にコアが操縦者を見直して相性が改善される場合もあるが大抵はそのままらしい。

 

因みにカミツレとカチドキは完璧なベストマッチになっている為、相性補正はMAXとの事。

 

「あっ追伸が来た、何々……どうせ貴方程度には達成出来ないでしょうね。まあ出来たら褒めて上げるついでに疎通してあげますよ―――っておいおい随分意地悪いな……」

「ムッキィィィィ!!!!言ったわねこの昼ドラ好き!!!今に見てなさい、直ぐに稼働率上げて見せるんだから!!!すいませんカミツレさん、今から束さんに訓練出来る場所ないか聞いてくるので失礼します!!!」

「ああっちょっと乱ちゃん!!?」

 

と顔を赤くした乱はそのまま走り去って行き、カミツレはそれを見送ることしか出来ないのであった。取り敢えずコアに対してそんな言い方はないんじゃないのか?とコメントすると、直ぐに返信が来た。

 

『乱はこういった方がやる気を出しますし彼女らしいんですよ、彼女の長所は自分の成長の為に直ぐに行動出来る所です。だからこうやって煽って行動を促した方が効果的なんです』

 

そんな彼女の事を良く理解しているようなコメントが返ってきて納得の笑みを浮かべるのであった。確かにその通りだと感心する一方でカミツレはもしやと思って、キバの事を分かりづらい奴と言われた事を根に持っているんじゃないかと聞いてみると、それもあると答えられてしまった。

 

「……どっちが本音なんだか」




妻「コア毎に大分癖ありますよね。これもキバが原因ですか?」

私「いやキバが原因と言われたら違うけど、これは乱の影響とかを受けたってのが大きいかな」

妻「その内、名護さんは最高です!!みたいな事を乱ちゃんに言わせようとするんじゃないんですか?」

私「それいやだな」
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