IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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第309話 特別編6:その9

「行くぞぉぉぉぉっっ!!!」

「ああっ来い(スッ……)」

「おいちょっと待てやぁぁっっ!!!!??」

 

雪片を構えた織斑は凄まじい速度で迫ってくる中、一夏は冷静にそれを迎え撃つかのように片手にライフルを展開させてその銃口を向ける。織斑はそれに驚きながら急速に方向を展開するが落ち着き払った一夏の銃撃に数発を喰らいながらもなんとか距離をつめて斬りかかる、が即座にライフルから夏之型に持ち変えるとそれを受け止める。

 

「お前、自分は剣だとか言っておきながらライフルぶっ放すとかありかよ!!?」

「何言ってんだ、使える武器は使わないと損だろ。その中には銃を内蔵した剣だって普通にあるんだからな」

「だぁもぉ!!」

 

何か言い返したいが自分だって射撃武器を持っている手前、使えるのであれば使うのだから何も言えなくなる。そんな事を思いつつも鋭く切り返しを行う、しかし目の前で信じられない光景が起こった。織斑が振るったそれを一夏は夏之型の柄頭で受け止めて防御を行ったのであった。

 

「う、嘘だろっ!!?」

 

大振りであった攻撃は確かに予測しやすかった、それでも「雪羅」の出力で振られるそれを柄頭で受け止めるという芸当はそう簡単に出来る物ではない。だがしかし一夏はそれをやって見せた。

 

「俺は千冬姉と何度もやり合ってんだ、あの太刀筋に比べたら楽にも程があんだよぉ!!」

 

一夏は千冬に基本を叩き込まれているだけではなくカミツレに追いつきたいが為に多くの補習や特別訓練などを受け続けてきた、その過程で何度も千冬と刃を交えてきた。その度に尊敬する偉大な姉の太刀筋を身体に受け続けて来た。その為に剣戟戦においてはかなりの成長を見せており、剛の剣を習得する為の下地を作り上げる事が出来ている。そんな彼からしたら速度と鋭さがそこまでではない大振りなど防御するには簡単。但し、これがカミツレ相手だったりするとBT兵器や射撃武器に即座に切り替えて攻撃してくるので上手く行かない。

 

「ハァァァァッッ!!!!!」

 

柄頭で刃を受け止めたまま、その場で回転して雪片を吹き飛ばすかのような勢いで弾き飛ばす。織斑はその勢いに刀を持って行かれないように必死に握り締めるが回転の最中、一夏が持って居るそれを見た瞬間に顔を青くした。回転を止めて向き直った一夏の手にショットガンが握られており、その引き金が引かれて胸部に弾丸が撃ち込まれた。

 

「がぁっ……くっそっ!!!」

 

被弾するとその勢いを使用して後方へと飛び退きつつ距離をとった織斑、それに対して一夏はショットガンからバズーカに切り替えて次々と織斑を狙い撃ちにして行く。自分にはない豊富な火器に舌打ちをしながらも必死に後退しながらこれ以上の被弾は危ないと考えて荷電粒子砲を発射しそれらを迎撃する。一夏の射撃が当たるよりも迎撃する方が安く済むと考えたからだろう。

 

「本当に、武器豊富だな……」

「ああっ零落白夜を消したから拡張領域に余裕が出来たからな」

「……」

 

あれだけ啖呵を切ったのだが織斑は状況が悪すぎると汗を流していた。既に自分の「雪羅」のSEは半分を切りそうになってしまっている。荷電粒子砲の出力やスラスター出力を下げたりしてある程度の燃費は解消しているのだがそれでも高燃費なのは変わらない。対する向こう側は射撃武器は自分のようなビーム兵器ではなく、実弾のライフルにショットガン、そしてバズーカという継続戦闘力を重視している物ばかり。そして自分の技術で一撃必殺の手段を確立しているので「零落白夜」に頼る必要が一切無い。自分の劣勢を如何やって挽回しようか必死に頭を巡らせるが、向こうの一夏はライフルを仕舞うと自らの剣である「夏之型」を抜刀した。

 

「……何のつもりだよ」

「いや、やっぱり俺は(これ)より(こっち)の方が馴染むと思っただけ。さあ……やろうじゃねえか、俺に見せてくれるんだろ?千冬姉の剣で自分なりの剣って奴を」

「ああっそうだ、見せてやるさ……!!!」

 

それに合わせるかのように再度、雪片に更に力を込めながら互いに距離をとりながらもタイミングを見計らうかのように呼吸を整える。そして織斑は一気に迫って行きながら剣を振り下ろしながらも、先ほどのような大振りを避けながら細かな剣で攻めて行く。

 

「オオオオッッッ!!」

 

速度を意識した剣捌きで猛攻を繰り出していく織斑、それらに的確に対処していく一夏。織斑の攻め方は悪くは無い、先程の大振りでの一撃を意識してから大きな隙を晒す事は自分から落とし穴に落ちるような物だと理解している。攻撃と攻撃の間に挿み込めるかのような攻撃で自分の隙を晒さないように努めている。

 

「―――悪くはないな」

「オオオオッッ!!!」

 

更に自分を鼓舞して行く織斑は一歩深く踏み込むと刃を「白式」の装甲へと押し当てて、そのまま強く振り抜いてダメージを与えることに成功した。それに少し表情を変えた一夏は後ろへと引きながらも少し笑った。

 

「―――へぇっ」

「どうだ、一撃入れてやったぜ!!!」

 

織斑は遂にやってやったぜ!!と言わんばかりの表情を浮かべてガッツポーズをした。その直後―――一夏は夏之型をスカートアーマーへと差し向ける。刹那、アーマーの一部がまるで生きているかのよう剣へと吸い込まれていき新たな刃を形成していく。猛々しかった剣が荒々しくも勇ましい巨大な刃へと変貌した。

 

「見事。ならば俺もお前に応え、この剣の姿を変えよう。名付けて『雪片夏之型・百雷』!!」

「百雷……」

「そして、俺の太刀筋も見せるのが道理。ゆくぞっ―――!!」

 

瞬間、一夏は持てる限りの力を持って夏之型を構えながら一気に出力を上げて織斑へと突進する。それを迎え撃とうと雪片を構えるがそれよりも速く、懐へと飛び込んで行く一夏。

 

「俺の一太刀は、数多の落雷の収束なりっ―――受けろっ!!」

 

相手が剣を構え、振るうよりも速くそこへ飛び込んだ一夏。満身の力を込めての一撃。その一閃は雷撃のような凄まじい爆音と共に振るわれ「雪羅」を真っ二つにするかのように勢いで炸裂した。絶対防御が作動し織斑と機体は守られたがそれによってシールドエネルギー全てを持っていかれてしまった。

 

「雪片・万雷斬りッ……!!」




妻「完全に少佐じゃないですかいやだー」

私「最初は剣の方にしようかと思ったけど、それだと仮面になるし、そうなるとブシドーが出て来るんだよ……!!」

妻「ああっ納得……」

私「にしてもどうしよう、これセシリアとかまで全部やると凄い長くなっちゃうよ。本編みたいって人も居るんじゃないかな……」

妻「300何話も書いておいて何を言うんですか」

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