IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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本当に遅くなってすいませんでした……新しいPCへデータとか移行した際に一部データがアボンして設定とか準備した番外編やらが吹き飛んで今一から組み直してます。

出来るまで本編を進めていきます。

これからはちょくちょくやっていきます。

ネタもでかいですし。


第316話

「んでさカッ君、実はね此処に来たのはまだまだ理由があるんだよね」

「俺に会いに来たとか?」

「そうそう……愛しの旦那様であるカッ君と夜遅くまであんな事やこんな事を……実にしたいんだけどそれとは別件なんだよねぇ」

「おう束、恍惚しきった顔で言っても説得力皆無だぞ」

「いやぁ本当にカミツレ君って本当に魔性だよねぇ」

 

そんな杉山家へとやってきた束、本当に彼女は何処から湧いてくるのだろうか。まあ嘘か真かワープすら実用化させているという発言までしているし束なら本当に実用化させていてもおかしくないレベルで神出鬼没なのでもう気にするだけ無駄なので慣れているカミツレは軽くあしらうのであった。

 

「いやさ、随分前にち~ちゃんからお願いを受けたんだよね。暮桜のバージョンアップを」

「暮桜って確か……千冬さんが現役時代に使用してたっていうISですよね」

「うむっミス・織斑が世界を制した時に使用していた伝説のISとも呼ばれている機体だね。第一世代だが今でもそれを崇拝するような流れもあって近接型ISは暮桜をベースにするところも多いぞ」

 

『暮桜』千冬が使用した第一世代型IS。武装は刀剣型近接武器「雪片」のみという嘗ての『白式』を思い起こさせる。そして何より単一仕様能力が一撃必殺である"零落白夜"。彼女はこれほどまでにピーキーな機体セッティングがされているISで第一回モンド・グロッソを勝ち抜き世界の頂点に立った。改めて千冬の規格外の実力がうかがえるという物。

 

「でもどうしてそれを望むんですか?」

「うむっヨランドの奴のコアが望む二次移行の条件、それが私との再戦だっただろう。ならばそれを受けてやろうと思ってな。束に無理を言って暮桜のいわゆる近代化改修を依頼したんだ」

「まぁ~全然無理じゃなかったけどねぇ~昔から一世代前のものを強化して新しい世代の物に対抗しようって思想はあるし個人的にもやってみたかったからね」

 

束としても第一世代のISを近代化改修し強化するというのも一度やってみたかったとの事、その為のプランを宇宙仕様のIS開発と共に進めていたらしい。

 

「それでプランが出来上がったからち~ちゃんに見て貰おうって思ってね」

「ほうっどんなのだ?」

「ベターな物からドキツい物まで取り揃えてるよ」

 

タブレットを渡しながら軽い説明を行いながら千冬はプランを見つめていく。それを横目見ながらカミツレはリオノーラに話を振ってみる。

 

「リオノーラさんだったらどんな感じにします?」

「私かね?そうだね……まあ基本的にミス・織斑の要望を聞くことから始まるが……そうだな、スタンダードプランとしては暮桜の基本的な性能は変えず使用されている物を既存に変更する事から始めるだろうな。まあ流石に武器がブレード一本だけという設定にはしないと思う」

「でしょうね」

 

それで勝ち抜ける辺りが千冬の恐ろしさという事なのだろうか……。

 

「そうだな、これをベースに頼む。武装はそうだな、ライフルとブレードだけでいい。但しブレードは数を揃えてくれ、頑丈な奴をな」

「ほいほいやっぱりち~ちゃんならそういう要望を出してくると思ってたよ」

 

千冬が決めた暮桜の改修プランは言うなれば質実剛健、ある種でマドカの"カーム・ウェヌス"に似ているのだが違いを上げるとすれば千冬は武装を活かすのではなく自分の強さを完全に引き出す為の要望を出した。射撃武器もライフル一本のみ、その他はブレードを複数。機動力を重視しつつも運動性の確保も出来るようにと注文を出す。

 

「なんか、俺のカチドキとは真逆な感じですね」

「私はそこまで器用ではないからな、器用なのは剣の冴えだけだ」

「それでもライフルはいるんですね」

「牽制やら相手の動きに択を迫る場合などに使うだけだ。射撃は得意じゃないからな」

 

千冬曰く射撃は得意ではないが、それでも十分過ぎるほどの腕前を誇る。射撃技術は高くはないが豊富な経験で相手の動きを先読みしてそこに弾を置く事しか出来ないらしい。

 

「うんっこれなら思ったより早くできそうだよ。これでいっくんみたいな斬艦刀搭載要求来たらどうしようかと思ったけど」

「千冬さんがあれ振るったらもう誰も勝てませんよ」

「あれは私の肌に合わんから振らんよ、というかあれは私だって相手にしたくないわ」

 

そんな得物を嬉々として振るう弟に姉としては不安を覚えているらしい。早急に力加減やらを覚えさせないと試合で相手を大破させてしまう事になる、実際に実技試験では教師が使用した『打鉄・黒鋼カスタム』が大型のシールドを二つ使用して防御を試みたにも拘らずにそれを吹き飛ばしたうえでSEを削り切って勝利しているほどの馬鹿げた威力をしている。

 

「あれからフルパワーの使用禁止令を出したが、セーフモードでも十分やばい。SEを使用しないことを考えたら"零落白夜"より質が悪いぞ。唯一の救いは大ぶり故の隙の大きさだが……それも経験を積むうちに無くなっていくだろう」

「束さん。あいつにあれ渡したの失敗だったんじゃ……」

「……なんか束さんもそう思ってるんからやめて……」

 

兎も角『暮桜』の改修も決定。そしてヨランドも近日中にやってこれる事が判明した、それによって―――千冬対ヨランドのエキシビションマッチが秘密裏に決定するのであった。




私「本当に遅くなっちゃった……」

妻「今回は私がご迷惑かけたせいでもありますから……申し訳ありませんでした……」

私「これからはなんとかやっていけそうです。これからもお願いします!ちょっと変な所もあるかもしれませんが、何とか頑張っていきますので、ご了承ください!!」

妻「いざという時は貴方の写真出せば許されるのでは?」

私「んな訳ねぇだろ!!というか、顔出るかNGだよ!!」

妻「デスヨネー」

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