IS 苦難の中の力   作:魔女っ子アルト姫

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第334話

「えっ留学生が来るんですか?」

 

それは唐突な言葉だった、残る夏季休暇をのんびりと楽しんでいるカミツレや一夏、そしてセシリア、乱、千冬、ヨランド。マドカは一海たち、杉山ファームの手伝いとして農作業に出ながらポニー乗馬を楽しみまくっているとメールが来ているのだがそんな中で千冬がある話を切り出したので思わずカミツレが反応した。

 

「ああ、夏季休暇明けの新学期からな。しかも見事に1組にだ」

「またですの、千冬のクラスは取り敢えず放り込んでおけば問題は起らないだろうという認識でも持たれておりますの?だとしても違和感ありませんけども」

「よし表出ろ、決着つけてやる」

 

と青筋を立てながらも笑顔で外を指差すとセシリア達はまた始まったと、カミツレの方へと視線をやる。この中で確実に止められるのは婚約者であるカミツレしかいない、ならばぶん投げで鎮静化を図るのが一番手っ取り早い。と思った中、ヨランドの待機状態のISから声が響いてきた。

 

『ふふん今日こそ決着をお付けになられますかブリュンヒルデ、私とヨランドのベストコンビネーションの前に屈服するというのを理解したうえでの宣戦布告なのですわね!!』

「言ってくれるではないか№388、貴様がいた程度で戦局が覆ると思うとは随分と計算が甘いな。それで超術の相方が務まるとはとても思えんなぁ」

『何ですってぇ言わせておけばぁ……!!上等ですわ今すぐ表に出なさい!!』

「待て待て待て№388(シャナ)、何で君が千冬さんの挑発に乗ってるのよ。ヨランドさんもパートナーの手綱はご自分で握って下さい」

「フフフッごめんあそばせ♪つい、ツェレのお父様ムーブが見たくて♪」

 

千冬との再戦、という条件をクリアした事で遂に解放されたISコアとの意思疎通。それを成したヨランドとその専用機のコアである№388、元から高い稼働率を常に保ち続けるような彼女には今まで何か隔てられていた壁のような物が完全に開放されたような気分で相棒と共に空を舞える事への喜びが胸の内を満たしていた。そしてそれは同時に『シャティーナ・ブラーボ』の二次移行をも意味している。

 

武装搭載数が1.5倍に拡張された上で各種性能が格段に向上しており、一部には"展開装甲"と類似する技術すらISコアが独断で齎したと束が話していた。結果的に3.5世代型ともいうべき存在になったヨランドの専用機、名称はそのままにしたいという本人の意向で名前は変えず、セカンドという愛称がつけられている。そしてそんな専用機のコアにヨランドが付けた名前がシャナという名前だった。

 

「それで千冬さん、一体どんな方が来るのですか?代表候補生であるのは明らかだと思うのですが……」

「いやある種代表候補生よりもずっと質が悪い……」

「えっ千冬さんがそんな事言うって誰なんですか、聞きたくないようで聞きたいような」

「意地でも聞かせてやるから安心しろ、そして私の胃痛を共有しろ」

 

と深い深い溜息と共に吐き出された言葉、それはカミツレたちを驚かせると同時にヨランドですら呆れ果てたような言葉と頭痛がするような話だった。

 

「ルクーゼンブルグ公国第七王女アイリス・トワイライト・ルクーゼンブルク……それが留学する生徒の名前だ……」

『はぁっ!!?』

「またなんて方が……一体何の目的があっていくのですか……しかもこの段階で」

 

一国の王女様が留学するというとんでもない話、これなら国家代表が教師として赴任するという方が幾分かマシというものだろう。

 

「また荒れるのかよぉ……しかも王女様とか、またキャラ濃いのが増えるのかよぉぉ……」

「いやアンタも十二分にキャラ濃い部類だからね。でも王女様って……第七って事はまあある種国の事には深く干渉する事はしないだろうけど、その分自由に動ける……って奴?」

「だからといっても留学なんて滅茶苦茶ですわ……IS学園自体がかなり繊細なバランスの上で成り立っているのです、そこに一国の超重要人物が留学だなんて……カミツレさん私もうイギリスから出たくありませんわ……」

「奇遇だねセシリア、俺も日本に行きたくねえ。というか最早ここが俺ん家だもんな、日本に行く意味とかないもんな。うんセシリアに乱ちゃん、そして千冬さんにヨランドさん、ずっと此処にいましょう」

「凄まじく魅力的なお誘いだが現実に返って来いカミツレ、いやマジで帰って来てくれ私一人を日本に送り出さんでくれ。まあ一夏は道連れだが」

「ひでぇ!?ああでも箒の事もあるから一回帰らないといけないのは必須か……」

 

新学期と同時に学園は大きく揺れる事だろう、既に大きく揺れている中に更なる爆薬の投下。それが成すのは中和か、それとも更なる大規模な爆炎か。それを心配しているのが千冬であるのは言うまでもないだろう。

 

「そして何よりな、このアイリス王女というのは専用機を持っている。その国は以前束が本拠地としていたらしくてな、しかもISコアの考え方にも理解があったアイリス王女にISを贈呈したという話だ……」

「束さん、何やってんだよ……」

「奴には先程問い詰めてみた。奴としては受け入れてくれた事への感謝として展開装甲の一部基礎理論を贈呈したに過ぎないらしい、そしてその技術を用いて開発されたルクーゼンブルグ公国の第4世代型を動かせるのはアイリス王女という話だ……展開装甲には劣るがそれに近い物らしい」

 

もう役満である。本当に勘弁してほしいとはこの事か、といってもカミツレとしては束が一時的とはいえ世話になっていたのならば邪険にし過ぎるのもいけない気がしてしまった。といってもすでに英国の代表候補生という立場もあるので大した事は出来ないだろうが……。

 

「カミツレ、一夏。兎に角王女には気を付けておけ、国の権力階層にいる人間が来るという事を理解しておけ」

「つまりヨランドさんより偉い人が来るって認識って事かよ……大貴族の上の王族とかもう俺相手したくねぇ……」

「同じく……」




妻「んでこの王女はどの程度設定準拠にするんですか?」

私「基本は守るつもりだけど機体は守らない方針で。というか原作見直してもう無理って投げだしてもう友達に返したよ」

妻「亡国存在してませんもんね……やっぱり消さない方が良かったのでは?」

私「残してたら制御しきれねぇよ、だからこれはこれでいいの。ハイ話終わり!!もうご飯行こうご飯!!」

妻「あ~あ……もうこんな時間なのに……それでは皆さん、コロナには十二分に気を付けてお過ごしくださいね」
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