神主の息子が幻想郷にログインしました   作:コーラテートク

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今回も恭矢君はなにかに巻き込まれる。

あと、恭矢君の新しい一面が最後に出てきます。


第十一話 貧乏巫女(哀)と妖怪の賢者(笑)

 幻想郷生活二日目夜───

 

 泊めてもらうなら、せめて食事を作ります。と半ば強引にキッチンに入った恭矢だったが、博霊神社に残っていた食材が米と大根だけだったことに驚愕していた。

 

「米と大根だけって…。霊夢さん、あんたどれだけ厳しい生活おくってるんだよ…。精進料理でももう少し量が多いぞ…。」

「恭矢うるさい!私だって好きでこんな生活してるんじゃないの!」

 

 呟いた声が聞こえていたのか、居間のほうからお怒りの言葉が飛んでくる。そりゃ、誰も好んでこんな食生活さないか…。

 

「人里で食材買っといて良かったなぁ、野菜と肉はあるから炒めものと…。大根は煮付けにでもしようかな。」

 

 大根の皮を剥き、醤油と酒、砂糖を水と適量混ぜ合わせたものと出汁を鍋に入れ落し蓋をして煮立てる。

 煮立ったら、刻んだしょうがと大根を投入し追加で15分程煮立てる。

 

 煮立つまで時間があるので、野菜炒めに取りかかかる。

 フライパンを火にかけ、油を敷いて食べやすいサイズにカットした野菜を投入、焼肉のたれなどがあれば味付けは楽なのだが、そんなものはないため塩コショウを好みの量振りかける。野菜に焼き目がついたら、肉を投入し混ぜ合わせる。肉に火が通ったら完成だ。

 野菜炒めと煮立てた大根を皿に取り分け、炊き上がった米を茶碗に盛る。

 

「ちょっと手抜き感はあるけど完成っと。霊夢さーん、料理出来ましたよー。」

「はいはい、…これ、恭矢が作ったの?本当に料理出来たのね。」

「それは酷くないですかね…。まあいいです、食べましょ。」

 

 サラッと料理出来ないと思われてたことに若干のショックを受けたものの、準備が全て終わったため食事を開始する。

 

「「いただきます。」」

 

 一口、

 

「………。(プルプル)」

「ど、どうしました霊夢さん、美味しくなかったですか?」

「……べた。」

「え?」

「久しぶりに…、まともなご飯食べた…。」

「……………良かったね。」

 

 泣きながら食事を続ける霊夢に対し、恭矢がかけられる言葉はなかった。

 

「…うちに住む?」

「考えときます。住まないにしても、たまに飯、作りにきますよ…。」

「………ありがとう。」

 

 幻想郷の調停者の死因が餓死とかワラエナイのである。

 流石に放っておけなかったので、たまに飯を作りにくる約束をしておいた。

 

 それから数十分───

 

「霊夢さん、あんまりにも可哀想だったなぁ…。ほんとたまに様子見に来よう。」

「恭矢ー、風呂沸いたから入っちゃってー!」

「あ、はーい!分かりましたー!」

 

 ひそかに決心していると、風呂の準備に行っていた霊夢から声がかかる。

 

 ───ふと、白玉楼での出来事が脳裏によみがえる。

 

「………いや、ここにいるのは霊夢さんだけだし、大丈夫大丈夫。大丈夫だよな…?」

「恭矢ー?早く入りなさいよー。作戦の準備進めなきゃ(ボソッ)」

「はいはい、すぐ入りますんで!」

 

 不安は絶えないが、いつまでもそんなことを言ってはいられないのだ。

 霊夢さんなら大丈夫、と自分に言い聞かせながら風呂に向かっていった。

 

 風呂の前につき、念のためノックをしてみる。

 ………反応はない。

 霊夢さんを待たせるのもな、と思い、さっさと入ることにする。

 

「あー、生き返る。…幻想郷に来てから二日目なのになんでこんなに疲れてるんだろ俺。」

 

 首までつかり、リラックスしていた恭矢だったが、不意に扉が開く音が聞こえてきた。

 

「………霊夢さんか、着替えでも持ってきてくれたんだろ。」

 

 恭矢の願いにも等しい呟きも虚しく、風呂場の扉が開く。そこから、タオル一枚のみを身に纏った霊夢が表れた。

 顔は真っ赤だし、なんというか、目が怖い。

 

「あ、あの…?霊夢さん?」

「ふ、ふふ…。恭矢と既成事実を作ってしまえば、食事には困らない………。」

「………ナンテコッタイ。」

 

 恭矢も年頃の男である。決して手を出すつもりはないが、魅力的な女性に誘惑されては堪ったものではないのだ。

 だが、

 

「はぁ…、誰に唆されたんですか?」

 

 その一言で霊夢の動きが止まった。

 

「やっぱりか…。誰です、誰にこんなこと吹き込まれたんですか?」

「ゃ………。」

 

 先程と同様、固まったままだが、霊夢は明らかに動揺していた。

 

「答えないなら、飯作りにくる約束はなし「紫よ。」即答かい。」

 

 犯人は分かったので、とりあえず風呂から出ることにする。

 

「霊夢さん、俺上がるんで入っててください。…ああ、ちょっと間出てこない方がいいですよ?」

 

 風呂を出て即居間へ向かう。

 予想通りと言うべきか、そこには紫が座っていた。

 見つけた瞬間、霊力を込めた札を全力で投げつける。この際、逃げられないように紫を結界で捕獲することも忘れない。

 

「あら、私からのサプライズはどうだったかし「成敗!」痛い!?」

 

 結果、油断していた紫は対妖怪用の札を受け悶絶することになった───

 

「さて、オハナシしましょうか妖怪の賢者(笑)さん?」

「いや、あの賢者(笑)ってなんでしょうか。」

「オハナシ、シマショウカ?」

「…はい。」

 

 風呂からあがった霊夢が見たものは、正座をした紫の膝の上に嬉々とした表情で結界(重しタイプ)をのせている恭矢の姿だった。

 ちなみに三時間続いたらしい。




霊夢は貧乏なイメージしかなかったんや…。

紫さん(愚)が全部悪いんや…。

こんなの霊夢じゃない、紫さんじゃないという意見は勘弁してください。
あくまでも趣味です(・∀・*)
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