どうなることやら(笑)
恭矢君が働き始める日を書き間違えていたので直しました。
十二話、慧音と恭矢の会話から─
「明日からよろしく頼むぞ。」→「一週間後からだな。」
です。ご迷惑をおかけします(´▽`;)ゞ
霊夢と共に人里まで戻ってくると、宴会に巻き込まれた。
「あんた、やるじゃねえか!」
「お前さんが警備のやつらを助けてくれたんだろ、ありがとうな!」
「兄ちゃんカッコいい!俺も兄ちゃんみたいに強くなるんだ!」
など、人里の人たちからお礼やら褒め称えられ、恭矢の存在は完全に人里に受け入れられたようだ。
ただ、一つだけ困ったこともあった。
───酒だ。
恭矢がいた外の世界では、酒は二十歳からと決められていて、飲んだことがあるのは甘酒くらいのものだった。
その酒を…、
「ほら、飲め飲め!人里で一番の酒だ、お前には飲む権利があるんだぜ!」
「いや、俺はまだ未成年でして…。」
「なんだとぅ、私の酒が飲めないってのか!?」
いつの間にか宴会に参加していた魔理沙に飲まされそうになっていた。
───幻想郷には年齢制限がなかったらしく、自分よりも年下の筈(年齢聞いてなかった)の霊夢が浴びるように飲んでいるのを見たときは卒倒しそうになった。
そうは言っても、飲むことには抵抗がある。どうしたものかと迷っていると、
「なかなかに強情じゃないか、こうなりゃ力尽くでも飲ませてやる!霊夢、恭矢を押さえてろ!」
「はいはい、ごめんねー、恭矢ぁ。」
「うわっ、霊夢さん!?いつの間に、というか酒ドンだけ飲んだんですか、酒臭いんですけど…!」
「そんなことどうでもいいのよー、さあ、覚悟なさいな。」
「ちょっ、やめっ。」
霊夢に羽交い締めにされ、身動きがとれなくなった瞬間───
「イッキだぜー。」
「がぼっ、んぐぅ!?」
無慈悲にも魔理沙のもつ酒が、恭矢の口に押し込まれた。押し込まれた酒はみるみるうちに恭矢の腹に流し込まれていく。
「良い飲みっぷりじゃないか!なんだよ、飲めるなら断らなくてもいいじゃないか。」
「………。」
「あれ?どうした、恭矢?」
一升瓶全てを流し込まれ沈黙していた恭矢だったが、その直後、恭矢の纏う雰囲気が変わった。
普段(まだ三日目)の恭矢とは比べ物にならない速さで魔理沙の肩を掴むと、じぃっと魔理沙を見つめている。
「えっ、な、なんなんだぜ!?」
「どうした魔理沙、俺はなにかしたか?」
「い、いや、肩に手を置いてるだけだが…。」
「ならいいじゃないか、やましいことをしている訳でもないんだ。」
そんなことを言うと、またじぃっと魔理沙を見つめる恭矢。魔理沙からしたら、恥ずかしさが込み上げてくるだけで訳が分からない。
「い、いい加減にしろっ!?」
魔理沙もこれ以上は耐えられないと思ったのか、恭矢を押し離そうとするが、
「何故だ?なにもしていないだろう?」
その一言とともに、腕を捕まれ抱き抱えられてしまった。俗に言うお姫様だっこというやつだ。
「ちょっ、ななななな!?きゅぅ…。」
魔理沙も乙女である。唐突にこんな状況に陥れば思考もショートする。
───つまり、抱き抱えられたまま気絶してしまった。
それを見届けると、近くにあった椅子に魔理沙を寝かせ、ユラリと立ち上がる。
「な、な…。」
「おや、霊夢じゃないか。どうかしたのか?」
恭矢と目があった瞬間、霊夢の神経が警笛を鳴らす。
「い、いえ、なにもない、わよ?わ、私はあっちで呼ばれてるから…!」
そう言って即座にこの場(恭矢がいる状態)から逃げ出そうとしたが、少し歩いたところで霊夢の動きが止まる。というより、肩を捕まれ止められてしまった。
捕まった霊夢は、逃げ道を探そうとするが、
「何故、逃げるんだ?」
「ひゃぁっ!?」
耳元で囁かれると同時に耳に息を吹き掛けられ、可愛らしい声を漏らしてしまった。
「おいおい、そんな可愛らしい声を出して、本当に可愛いなぁ。」
「きょ、恭矢が壊れた………!」
「酷いことをいうな、別に壊れてなんかないさ。ただ、思ったことを正直に言っているだけさ。」
「うぁぁぁぁ………………、きゅぅ…。」
そこまで言われた時点で、霊夢の恥ずかしさも限界突破したのか、魔理沙と同様に気絶してしまった。
「なんだ、また気絶してしまったのか。」
再び近くに寝かせ、以下略(追加で妹紅と慧音が被害に合った、らしい
───この日から人里では、恭矢に酒を飲ませてはならない。という暗黙のルールが守られるようになった。
ちなみに、恭矢には酒を飲んだ後の記憶が一切なかった。宴会以降恭矢と会うたびに、この事を思いだし少女たちは悶えていたという。
という訳で、恭矢君に酒を飲ませるとSっ気が増し、近くにいる知り合いにちょっかいをかけるので、くれぐれも酒を飲ませないように。
そこ、二次小説ではよくある展開とか言わない!