巨人族の弟子   作:猫ペンギン

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第13話

あれから王女ビビは遅れてやってきた反乱軍のリーダーであるコーザを説得し、納得させた。反乱軍は自分たちがしていたことに絶望していた。

イガラム 隊長も、国王軍に、この国で何が起きていたのかを説明した。

国王軍もチャカやペルの言うことに疑問を持ち、反乱軍に攻撃しようと思っていた者が多数いた為、その説明を聞いて項垂れていた。

 

その両軍に一喝し、これからの道を示したコブラ王は、さすが一国の王といったところだろう。

 

麦わらの一味は宮殿の近くで全員が倒れた為、チャカとペルが宮殿の中で匿うために隠したそうだ。

 

中央広場の爆弾による爆発はロビンと、ある男が止めたらしい。

 

クロコダイルと、一部を除くB・W社員たちは海軍に捕まっていった。B・W社が保有するダンスパウダーが押収され、国取りを始めとする他の犯罪事案も晒されて、社長を名乗っていたクロコダイルは海楼石の手錠を掛けられた。まさかクロコダイルがあの戦闘で生きているとは思わなかったが。

 

万事うまくロビンの作戦通りにことが進んでから三日後、俺たちは王宮から西にある葬祭殿(王家の墓)に来ていた。

 

「隠し階段・・・・・・!」

 

「この地下奥深くに"歴史の本文(ポーネグリフ)"はある・・・そういうものの存在すら・・・普通は知らぬものだが」

 

「裏の世界は深いの・・・世界政府加盟国の王といえど、あなた達が全てを知っているとは限らない」

 

「・・・"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読めるのか・・・・・・?」

 

「ええ・・・クロコダイルと私たちが手を組んだのはその為よ。だから彼には私を殺せなかった・・・」

 

「手を出せば、ロビンの方があいつを殺してただろうけどな・・・」

 

俺たちは隠し階段を降りて行き、その途中でロビンがコブラ王に話しかけた。

 

「あなたに罪はないわ・・・まさかこの世にあの文字を解読できる者がいるなんて知らなかったでしょうから・・・おそらくこの国の"歴史の本文(ポーネグリフ)"には"プルトン"の在りかが記されてある。違うかしら?」

 

「わからん・・・アラバスタの王家は代々、これを守ることが義務付けられている。私たちにとってはただそれだけのものだ」

 

「"守る"・・・?笑わせないで!!」

 

ロビンはその発言に腹を立てていた。

無理もないだろう。オハラを世界政府に焼き払われたロビンにとって、読むこともできず、守る力さえもないのに、そう簡単に"守る"などと言われてしまっては・・・。

 

階段の一番下まで降りると、ひらけた場所にたどり着いた。

彫刻が施された柱や装飾されたそこは立派で、"歴史の本文(ポーネグリフ)"を大事に保管する為だけの場所という意味ではふさわしくも思える。

 

「奥の扉の中にある」

 

コブラ王の言葉を聞いて扉を開けると、中はドーム型になっていた。そのど真ん中に"歴史の本文(ポーネグリフ)"が置いてある。

ロビンが近寄り、解読をし始めた。

 

しばらく黙っていたロビンは口を開く。

「他にはもうないの・・・!?これが、この国の隠している全て・・・・・・!?」

 

「・・・不満かね・・・?」

 

「いえ・・・そんなことないわ。ありがとう・・・」

 

「・・・そうか・・・ここもダメだったのか・・・」

 

ロビンは静かに頷いた。

 

「どういうことだ?」

 

コブラ王が俺たちの様子がおかしいことに疑問を持ったようだ。

 

「これには、"兵器"の全てが記されているわ・・・でも、私たちが知りたいのは"真の歴史の本文(リオ・ポーネグリフ)"・・・ここは不発だったわ・・・」

 

「"真の歴史の本文(リオ・ポーネグリフ)"?」

 

コブラ王は不思議そうにしているが、それを説明する訳にはいかない。知ればそれだけで犯罪者である。どちらにしても、俺たちがこれからやることは確実に決まった。

 

「よし・・・とりあえず船に戻ろうぜ!元気出せよ、ロビン!やることも決まっただろ?」

 

「えぇ、そうね・・・ありがとう、クロス。もちろん、これからも探し続けるわ・・・」

 

そう喋っていると、コブラ王が今夜のことで提案してきた。

 

「なぁ・・・船に戻っても良いが・・・今夜、宮殿で会食を開こうと思っているのだ。良かったら参加しないかね?」

 

会食か・・・それはさぞかし美味しい肉が出るのだろう。でも、俺たちは敵だった訳だし・・・特に俺たちは、"歴史の本文(ポーネグリフ)"を読むためにクロコダイルとアラバスタ王国の両方を利用したと言える。いくらクロコダイルを倒したところで罪が清算される訳がない。

断ろうと思い口を開きかけると、コブラ王は話を続けた。

 

「クロコダイルは、君たちがいなくてもこの国を襲ったと思う。国を手中に収めてから兵器を探していたかもしれない・・・君たちがいなかったら反乱軍と国王軍も衝突していただろう・・・・・・良かったら礼をさせては貰えないかね?」

 

それを聞いた俺とロビンは見つめ合うとお互いに頷いた。

 

「ふふっ、行かせてもらうわ」

 

「あぁ。そう言ってもらえるなら俺たちには断る理由がないな」

 

俺たちは葬祭殿をあとにして、宮殿に向かうのだった。

 

 

##

 

 

「いやーーーっ!!よく寝た〜〜〜っ!!」

 

そう言ってルフィが寝起きとは思えないテンションで叫んだ。

 

「あっ!!帽子は!?帽子!!ハラ減ったァ!!朝メシと帽子は!!?」

 

「起きて早々うるせェなァ、てめェは・・・それに朝メシじゃねェ。今は夕方だ」

 

「帽子ならそこにあるぞ。宮殿前で兵士が見つけといてくれたんだ」

 

サンジとウソップにそう返されると、ルフィはすぐさま麦わら帽子を被った。

 

「よかった・・・ルフィさん元気になって・・・」

 

「元気?おれはずっと元気じゃねェか・・・」

 

「バカねー熱とかすごくて大変だったのよ!?ビビとチョッパーがずっとあんなのこと看病してたんだからっ!」

 

ナミからそう言われたルフィはすぐにビビとチョッパーにお礼を言った。

 

「・・・おぉルフィ。起きたのか」

 

「ああゾロ、久しぶり!!久しぶり?」

 

「まぁそういう気分にもなるだろう。なんせ3日も寝てたんだからな」

 

ウソップがルフィに説明するとルフィは驚いていた。

 

「3日??おれは3日も寝てたのか?15食も食い損ねている・・・!!」

 

ルフィたちが談笑していると扉が開いた。

 

「あぁ、元気そうじゃないか麦わらの」

 

「ふふふっ良かったわね」

 

クロス達が現れて言う。

 

「「「な!!?」」」

 

麦わらの一味とビビ王女はそれぞれ思い思いの表情をしている。

 

特にウソップとナミは怯えてしまっていた。

新しく公開された俺たちの手配書でも見ているのだろう。

 

「まぁ落ち着けよ、お前ら。俺たちは別にお前らの敵じゃない」

 

「あぁ!お前!!よくもクロコダイルをぶっ飛ばしてくれたな!?俺がぶっ飛ばす予定だったのによ!!」

 

「や、やめろよルフィ〜〜〜」

 

ルフィは怒っているがウソップがビクビクとルフィに止めるように言っていた。

 

「・・・まだ引きずってんのか。悪かったって!」

 

「謝ってくれたし、許す!!」

 

「・・・ねぇ、何でここに来たの?」

 

恐る恐るナミが挙手をしながら聞いて来た。

 

「コブラ王に、夕食にお呼ばれしたの。あなた達とも喋ってみたかったしね」

 

ニコッとロビンは返事をする。

その様子を見ていたサンジは目をハートにしてメロメロになっていた。

 

「そうか。なぁお前ら、仲間になれよ!」

 

「「「「ルフィ!!!!」」」」

 

ゾロ、ナミ、ウソップ、チョッパーがルフィに対して叫ぶが、ルフィは気にする様子が全くない。サンジだけ目をハートにしたままだった。

 

「心配すんなって!こいつらは悪い奴等じゃねェから!!」

 

「で、でもよルフィ・・・このクロスって男は懸賞金6億で、あの大将の乗っている軍艦を沈めたんだぞ!!?クロコダイルも瞬殺だったじゃねェか・・・そこにいるロビンも懸賞金4億ベリーだって言うしよ・・・」

 

「なにィ!!お前らそんなに強ェのか!」

 

ウソップがこちらをチラチラ見ながらルフィに忠告するが、ルフィは逆に、とても乗り気になってしまった。

 

「いえ・・・悪いけど仲間にはなれないわね。誘いは嬉しいけれど・・・」

 

「えぇ〜〜!良いじゃねェか!楽しいぞ、海賊!!」

 

「悪いな、麦わらの!俺たちはやることがあるからな!」

 

ちょっとホッとした麦わらの一味たちだった。

 

「やることって何だ!?一緒に来てやれば良いだろ!?」

 

ルフィはなかなか諦めない。

しかしこちらも一緒に行く訳にはいかないのだ。

 

「なぁ、麦わらの。この骨付き肉でも食べるか?」

 

クロスが懐から取り出した骨付き肉を、ルフィは「食う!」と言うと同時にぶんどって口の中に入れた。

 

「・・・それは手切れ肉だ。もう仲間にはなれない」

 

「なにィ!!!?」

 

「なによ、手切れ肉って・・・手切れ金みたいに・・・」

 

「・・・強いやつはやっぱり、どこかちょっとおかしいんじゃねェか?」

 

「ルフィとクロスってちょっと似てるな」

 

ナミとウソップとチョッパーが呆れて言った。

 

「ズリィぞ!お前!手切れ肉なんて!!」

 

「でももう食べただろう?」

 

クロスは愉快そうに笑いながら、自分の分も取り出して骨付き肉にかぶりついた。

 

「チクショー・・・諦めねェからな!」

 

ルフィは肉のなくなった骨を加えながら、しぶしぶ引き下がった。

ちょうど話が終わったタイミングで扉がノックされて、ペルが入ってきた。

 

「そろそろ大食堂にお集まり下さい。会食の準備が整いましたので」

 

 

##

 

 

 

数時間前・・・

 

 

「オイ・・・どうなってやがる」

 

元Mr.1のダズは目が覚めるなり睨んできた。

この船には他にも、元オフィサーエージェントの面々が集っていた。

 

「ふふふっ・・・私が連れてきたの。この国を狙ったクロコダイルの野望は打ち砕かれた・・・あなた達をあのままにしていたら、海軍に捕まりそうだったし」

 

「あら・・・それはありがたいけど、私たちをどうするつもりなのかしら?」

 

ロビンがそう説明すると、元ミス・ダブルフィンガーのポーラが疑問を口にしたので、俺から説明するとしよう。

 

「俺とロビンはクロコダイルと別口で協定を結んでいたが、最初から、この国をどうこうしようとは考えていなかった・・・俺たちの狙いはあくまで"歴史の本文(ポーネグリフ)"・・・」

 

「"歴史の本文(ポーネグリフ)"だと・・・?」

 

ダズは暗殺業を営んでいたから裏とも通ずる所があったので多少は耳にしたことがあったのだろう。

 

「・・・その為には世界政府を敵に回さないといけない・・・もう回してるけどな。このまま2人でやっていくのは厳しいと思ってな・・・海賊団を作ることにした」

 

「なによぅー!それじゃあ、あちし達に海賊になれって言うのーーう!!?」

 

「はなしが早くて助かる・・・なに、無理にとは言わない・・・俺たちと一緒に来てくれる気がある奴だけで良い。今から俺たちはこの国の"歴史の本文(ポーネグリフ)"を見に行く。付いてきてくれるのであれば、俺たちが戻ってくるまでにこの船に乗っていてくれ」

 

そう言って俺とロビンは船をあとにした。

呆然とした様子の元オフィサーエージェント達を残して。

 

##

 

 

「何人残っているかしらね・・・」

 

「さぁな。こればかりは無理やり連れて行く訳にもいかんさ。麦わらは結構強引だったけどな」

 

俺とロビンは自分たちの船に戻ってきた。

会食は楽しいものだったし、麦わらの一味も面白い連中だったがあのまま長居するわけにもいかない。

 

「あら、お帰りなさい。遅かったのね・・・」

 

俺たちが船に帰ると、ポーラがそう言ってきた。

ダズ・ボーネス以外の全員が残っていた。

ダズ・ボーネスは誰かと連むイメージもないし、なんとなくだがそんな気はしていた。

とりあえずこのメンバーで海賊団結成である。

 

「そういえば、船長はクロスなのか?ロビンなのか?」

 

元Mr.5のクラヴァが聞いてきた。ちなみに、中央広場の爆弾を処理したのはこの男である。

火薬だけじゃなく爆弾ごと飲み込んで、小さなパワーアップを果たしたそうだ。

 

「船長は俺だ!!とりあえず皆んなの役職みたいなものも能力や性格に応じて考えてはいるぞ!」

 

「ガッハッハ!これからよろしくねぃ、クロスちゃん!!海賊団の名前はなーんて言うのかしらねぃ?」

 

「それはおいおい考えていこうと思っているが・・・とりあえず副船長はベンサム、お前に任せたいと考えている」

 

「えぇ!!!ロビンちゃんが副船長じゃなくて良かったのーーう!?」

 

「あぁ。性格と能力を加味している。ロビンはどちらかといえば参謀だからな。ベンサムには、俺やみんなを支えてほしい」

 

「ガッハッハッハ!そ〜こまで言われちゃ、やるしかないじゃなーいのよーーうっ!任せて頂戴!」

 

ベンサムはくるくると上機嫌で回っていた。

 

「先ほど言ったように、俺が船長だ!お前らは絶対に死なせないと約束しよう・・・仲間は何があっても守る。それだけは信じてくれて大丈夫だ!!」

 

ミス・ダブルフィンガーのポーラ

Mr.2・ボン・クレーのベンサム

Mr.3のギャルディーノ

ミス・ゴールデンウィークのマリー

Mr.4のブル

ミス・メリークリスマスのアマベル

Mr.5のクラヴァ

ミス・バレンタインのホーンビー

そして、ロビンと俺の10人からなる海賊団が今ここに結成された。

 

 

 




やっとここまで来れました。
バロックワークス オフィサーエージェントの海賊団は、最初から構想としてはありました。

ミスGW、Mr.4、ミスMC、Mr.5、ミスVの名前は、勝手につけてます!

許して下さい!!
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