巨人族の弟子   作:猫ペンギン

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第14話

プルプルプル〜プルプルプル〜

ガチャっ

 

[おう、クロスか?仲間になる気になったか?]

 

相手の男・・・麦わらのルフィが受話器をあげるなりそう言ってきた。

 

「いや・・・それは断ったハズだが・・・さっきは楽しかった、ありがとよ!」

 

[おう!で?どうしたんだ?]

 

「・・・お前らの船はいただいた」

 

[フザけんな!!!]

 

一味全員で返事してきた。よほどこの船は愛されているようだな。

 

「・・・返して欲しくばサンドラ河の上流に来い」

 

それだけ言って、俺は受話器を電伝虫の背中に戻した。

 

「・・・そんな誤解を招くような言い方しなくても」

 

「キャハハハ!さすが船長!」

 

ポーラが呆れて言い、ホーンビーが笑っていた。

他のメンバーも呆れているようだった。

 

麦わら海賊団の船である"ゴーイングメリー号を、俺たちの船"暗黒丸"と一緒にベクトル操作でサンドラ河の上流に持ってきていた。

 

「そういえば船長・・・おれ達の役割をそれぞれ教えてくれよ」

 

クラヴァがそう言ったので、麦わら達を待つ間にそのはなしをすることにした。

 

「あぁ、分かった。とりあえずじゃあ、一人一人言っていくか・・・まず副船長は先ほど言った通りベンサムだ!で、参謀としてロビン・・・ロビンには能力を使った諜報員として動いてもらうことも多いだろう。航海士はギャルディーノだな。"リトルガーデン"から"アラバスタ"まで"永久指針(エターナルポース)"なしで直線航路を辿らずに来れたから大丈夫だろう?」

 

「任せてほしいガネ!」

 

「あとは、ポーラに料理を作ってもらいたい。スパイダーズカフェの経験を生かして頑張って欲しい。ホーンビーもコックの手伝いをして欲しい」

 

「えぇ、それで良いわ」

 

「キャハハハ!腕がなるわね!」

 

「それと、狙撃手がブルとクラヴァだ。暗黒丸の砲台は、付いてはいるけど・・・お前らが狙撃手なら使うこともほとんどないだろう。ラッスーがいるからな。」

 

「わァ〜〜〜〜〜かァ〜〜〜〜〜

 

「あぁ!やってやるぜ!」

 

っ〜〜〜〜〜たァ〜〜〜〜〜」

 

「マリーとアマベルには、怪我人や病人が出た時の看病をして欲しい。2人いればどちらかが病気になっても安心だろう」

 

「うん、わかった!」

 

「了解したよッ!!"りょか"!!"りょ"だね!!!」

 

「以上だな。操舵は俺の能力があるから問題ないだろう・・・何か質問はないか?」

 

みんなの顔を見渡したが、納得しているようだった。

 

「・・・よし!あとは、戦闘なんだけど、みんなには今よりも強くなってもらわないといけない。基本的に暇な時は、俺かロビンが稽古を付けようと思っているからそのつもりで」

 

「「「了解、船長!!」」」

 

と、そんな感じで長話をしてたら麦わらの一味がやって来たようだ。

船の外が騒がしくなってきたので、俺だけ暗黒丸を出ることにした。

 

「おう、麦わら!さっきぶり!」

 

「おい!クロス!!何でメリーをこんなところに!!」

 

会うなりいきなり叫んできた麦わら。こいつはずっと元気だな。

 

「この船をあのまま放っておいたら海軍に奪われただろうから、俺たちの船と一緒避難させといた!」

 

「何ィ!!?じゃあお前、海軍からゴーイングメリー号を守ってくれたのか・・・?」

 

「何故だ!?」

 

「まぁ、ついでだついで。あと、今回は色々とドタバタさせちまったからな!そのお詫びにお前達が安全に出航できる手助けでもしてやろうと思ってな」

 

「おぉ!ありがたやありがたや!!」

 

「お前やっぱり良いやつだなァ!仲間になれよ!!」

 

ウソップが感激の涙を流していて、麦わらはまた勧誘してきた。

 

「いや、俺はもう別の海賊団を作ったからな・・・その誘いは無理だ!」

 

「何ィ!!!?」

 

ルフィはガビーーーン!と驚いていた。

 

「・・・つまり、海軍の"海岸包囲"によってお前らも島を出られなくなったから、味方を増やそうと考えたわけだな?」

 

「いや、海賊狩り・・・俺たちは本当に問題ない・・・マジで」

 

「・・・そうかよ」

 

ゾロは聞いてきたくせに、興味なさそうにそう呟いたのだった。

 

「クロスちん!あちしも麦わらちゃん達と喋りたいんだけドゥーー!いくら船長だからって1人だけズルいんじゃな〜〜イ!?」

 

俺が麦わらの一味と喋っていると、暗黒丸からベンサムとロビンが出てきて、その後ろから続くように全員が姿を現した。

 

「げっ!!オカマ!何故ここに!?」

 

「Mr.2!!?」

 

麦わらの一味は若干の警戒をしている。

 

「そーゆー態度ってないんジャナ〜〜〜イ!!?ダチに対して!!」

 

「ダチって何だよ!お前敵だったんじゃねェか、騙しやがって」

 

「ダマしてないわよーーう!あちしも知らなかったのよーう!!!」

 

麦わらは若干の敵意を持っていた。

 

「キレイなお姉さま〜〜!会いたかったですーー!!」

 

その麦わらの後ろで、サンジがまた目をハートにしていたけれど、ゾロにアホかと言われて喧嘩が始まった。

 

「俺の海賊団は元B・W社のオフィサーエージェントで結成されているからな・・・もう俺の仲間だ!!」

 

「そうか!なら大丈夫だな、ニッシッシッシ!」

 

麦わらは小気味よく笑い飛ばしたのだった。

 

##

 

 

「ウゲッ!!"黒檻のヒナ"!!この海域をナワバリとする本部大佐よう!厄介な奴が出てきたわ!!さっさとトンズラぶっこくわよう!」

 

「問題ねェよ、ベンサム」

 

暗黒丸とゴーイングメリー号の2隻が横に並んで出航すると、すぐに海軍の艦隊が8隻囲むように現れた。

 

「撃て!撃てェ!!!」

 

現れてすぐに鉄の槍を撃ってきた海軍たち。狙いはゴーイングメリー号のようだった。

たしかに俺たちの船はジョリーロジャーを掲げていないし、海軍たちはクロコダイルを討伐したのは麦わらのルフィだと思っているハズだ。

鉄の槍がゴーイングメリー号の船底に向かってきていた。

 

「"キャンドル壁(ウォール)"!!」

 

ギャルディーノが出した蝋の壁がゴーイングメリー号を守った。

 

「ふん、造作もないことだガネ・・・」

 

「"3"ッ!ありがとう!」

 

「あいつが助けてくれるなんて・・・また来たァ!!」

 

麦わらがお礼を言い、ナミが叫んだ。今度は8隻同時に鉄槍を飛ばしてくる。

 

「"全反射(オールリバース)"」

 

ゴーイングメリー号に当たろうとしていた鉄槍は向きを真逆に変えて、海軍の艦隊に返っていった。

鉄槍が8隻の艦隊全てに刺さった。

 

「クロスお前かァ!!すげェな!!」

 

「なんつう能力だよ・・・!!」

 

「「すげェェエ!!!」」

 

麦わらの一味は全員で驚いていたし、ベンサム達も驚いていた。

 

「さすが船長・・・6億の首・・・パリッ」

 

「すげェ船長に付いてきちまったぜ、まったく」

 

「スゴーい、船長!キャハハハ!!」

 

マリーとクラヴァとホーンビーは嬉しそうにしていた。

マリーは煎餅を食べながらまったりしている。

 

 

「ヒナ嬢!!!2船の片割れに、"小鬼"が乗っています!!」

 

「何ですって!!?なんでそんな大物が、麦わらの一味と!?」

 

一方海軍の方では、慌ただしく軍艦の修理をしながら、ドタバタしていた。

 

「・・・ここは撤退するしかなさそうね・・・"小鬼"を相手取るとなると、私たちだけでは死ぬだけよ・・・」

 

「応援要請をしますか!!?」

 

「いいえ、応援部隊が本部からここにする間に逃げ切られてしまうだけでしょうね・・・ヒナ断念・・・!」

 

ギリッッ!と悔しそうにヒナは歯ぎしりをした。

 

「おい!海軍が逃げていくぞ!?」

 

艦隊が急に向きを変えて逆方向に進んで行く様をウソップが驚いて見ていた。

その光景を見て、ロビンが俺に尋ねる。

 

「・・・クロスが何かしたの?」

 

「いや、艦隊自体のベクトル操作はまだしていなかった・・・」

 

「じゃあ貴方に気づいたのね・・・海賊になったことまでバレてたりして・・・」

 

「・・・結局いつかはバレるさ」

 

俺とロビンがヒソヒソと話をしていたら麦わらが話しかけてきた。

 

「なぁクロス!俺達は今から仲間を迎えに行くからここでお別れだ!!」

 

「・・・そうか。まぁ当面はお互いに"記録(ログ)"に沿って進むから、また会うこともあるかもな」

 

「おれはお前を仲間にすることを諦めた訳じゃねェからな!」

 

「そこは諦めろよ!またな、麦わら!」

 

「おう!」

 

おれ達は手を振りながら別れたのだった。

別れてすぐにおれはみんなに話しかける。

 

「よし、お前たち!無事に麦わら達を出航させることもできたし、これからも海軍や海賊との戦いはあると思うが、とりあえず!"デレシシ海賊団"出航だァ!!」

 

「「「おぉーー!!!」」」

 

「ふふふっ、"デレシシ海賊団"?」

 

「あぁ、苦しい時も笑えるくらい明るくて、お互いを守りあえるような海賊団に俺はしたい」

 

「なんか分かんないケド、素敵じゃナ〜〜〜イ!?」

 

「デレシシ海賊団・・・変な名前・・・」

 

「・・・マリー、船長が聞いてるよっ!この"バッ"!」

 

「船長はそんなことあまり気にしないさ」

 

「キャハハハ!もしかして、この船の変な名前も・・・」

 

「・・・それは私よ・・・」

 

 

空は晴天。海は穏やかに。

暗黒丸と共に俺達は、次の秋島へと向かっていく。

 

 

 

 

 

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