とある島と同じように、島に生息するイノシシや熊、海から取れる魚を能力で捉えて食べる生活を続けながら、サウロから覇気の使い方を教わっていた。
しかし、そんな生活を始めた当初、俺は10歳でロビンが8歳。
成長期なので、衣服を買わないといけないし、野菜を摂取したいとロビンは言う。
そこで、俺は一人で西の海にある花ノ国に買い出しに出かけたりした。
結構文化が発達していて料理も多いので、いつかロビンとサウロと行きたかったが、賞金首3人で固まって行動すると目立つし、何より、巨人族のサウロは変装のしようもない。
俺一人で行動しているのはそんな理由からだった。
お金は、とある島から持って来ていたのでなんとかなるが、いつかはなくなってしまうだろう。
そんな危惧もあったが俺たちはあれから楽しく自由に生活していて、オハラの悲劇からもう6年の年月が経とうとしていた。
俺は16歳でロビンが14歳。
最近ロビンが可愛くて仕方がない。
が、どうこうする気も特にない。
「サウロ、クロス。話があるの」
ロビンは毎日続く特訓の後でそう話しを切り出した。
「私、海に出たい。海に出て、"歴史の本文(ポーネグリフ)"を探す旅に出たいの」
ロビンは昔からの夢を叶える為に海に出たいと言いだした。
「デレシシ!確かにもうおめェ達に教えるこたぁァ何もねェでよ・・・ワシはロビン。おめェの夢を応援するでよ!」
「あー、いいんじゃないか。もうそろそろお金も心許ないしなぁ。3人で海にでるか?」
俺の言葉でロビンは花が咲いたように笑った。
しかし、サウロはその俺の言葉を遮った。
「いや、クロス。ワシは行かないでよ。ワシは大きすぎるし、おめェ達が安心して帰ってこれるようにこの島にいるでよ。それに何かあったら花ノ国でおめェが買ってきた電伝虫で喋れるんだで。デレシシシシ!」
ロビンと俺は悲しかったが、帰る場所になってくれるというのは嬉しい。しかし、サウロを一人置いていくのも申し訳なくなってしまう。
二人ともしょんぼりしてしまった。
「なに気にするこたァないでよ!おめェ達はまだ若いんだで。世界を見てくるといいでよ!むしろ長くこの島に居すぎだと思ってたでよ!デレシシシシ!!」
「・・・分かった。私、クロスと二人で海に出るね。それで大丈夫?クロス・・・」
上目遣いで不安そうに聞いてくるロビン。可愛すぎだろ、これ。
「あー、分かった。とりあえず空でも飛んで島を移動するか。海に出るという感じではないが、船が手に入るまでは空を移動しよう。海軍からも見つかりづらいだろうしな」
話は決まった。
ちなみにあれからの修行で俺たちは二人とも武装色の覇気と、見聞色の覇気を身につけ、能力の向上をし、六式も身につけた。それぞれに得意分野もある。
サウロから言わせれば、強くしすぎてしまったらしい。偉大なる航路のに行っても生きていけると言われたときはロビンと二人して驚いた。
ちなみに、ロビンも俺も月歩と能力を合わせての浮遊が得意だった。
ロビンは背中から翼のように腕と手を咲かせて短時間だけ浮遊できるようになっており、月歩と合わせたら自由に飛んでいるようにも見える。
その能力をサウロがはじめて見たときにロビンをべた褒めしていて、ロビンは顔を赤くして照れていた。
俺はベクトルの向きと大きさを変えれるのは変わらないが、その範囲が広がったと思う。どこか身体が触れていなくてもベクトルの操作が可能になったし、大きさも自在に変えれるようになった。
あと、武装色で殴られようがその衝撃を跳ね返せるので、この悪魔の実はつくづく反則的だと思う。
気をつけないと殺傷能力が高すぎるのが問題だけどな。
「じゃあ、出発は明日にすると良いでよ!今日はパーっとやるんだで!デレシシシシ!」
思い出話に花を咲かせ、俺たちは3人での、最後の夜を過ごしたのだった。
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次の日、俺とロビンは旅立つ準備を終えて、島の端の方に来ていた。
サウロが大きな声で俺たちに言った。
「クロス!おめェは口数が少ないくせに生意気だったが、俺が生きてるのは間違いなくおめェのおかげだで!デレシシ!ロビンを守ってやるんだで!!そして、ロビン!ロビンはしっかりしてるから大丈夫だで!クロスを支えてやるんだで!おめェ達は一人じゃないでよ!」
「「サウロ!」」
俺とロビンは、泣きながらサウロに抱きついた。
「・・・俺はサウロのことを親父のように思っている・・・また帰ってくるときまで死ぬなよ、サウロ!!」
「・・・サウロとクロスが守ってくれて私は生きてる!私もサウロのことお父さんだと思ってるから・・・デレシシシ・・グス・・・」
「デレシシ!嬉しいことを言ってくれるでよ!・・・行ってこい!オハラの生き残りとして、過去を明かして、未来に繋げ!そしてまた、帰ってくるんだで!デレシシシシ!!」
サウロも号泣している。号泣しながら笑っている。
俺たちは泣きながら、空へ向かった。見えなくなるまで、サウロは手を振っていた。
「・・・よし、ロビン。"偉大なる航路"に行く前に、予定通り"西の海"を見て回ろう。最初は花ノ国で良かったよな!」
「うん!私も花ノ国には行ってみたかったの!楽しみ!」
俺たちは目元を赤くしながら花ノ国に向かう。
今日は晴れやかな出航?日和。
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そうして俺たちは西の海を駆け巡っていった。
島に着いたら、"歴史の本文(ポーネグリフ)"を捜す。島の隅々まで捜す。
捜している途中で、財宝を偶々発見し、船を買うこともできた。
なかなかに運が良すぎると思う。
運のベクトルとかあるのだろうかとコッソリ思ったりもした。
途中で海軍やCP(サイファーポール)に見つかることも沢山あり、島中で戦うこともあれば、海上で戦うこともあった。
基本的な戦闘スタイルは、ロビンがハナハナの実の能力で、相手に関節技を決め、大きな腕や脚で薙ぎ払って踏み潰す。
俺は砲撃の防御と、船のベクトルを操作して逃げることだった。
俺が攻撃に回ると、阿鼻叫喚な地獄絵図になってしまうからだった。
そうして手配書の金額も上がった。
ロビンが1億3000万ベリーで、俺が3億ベリーになっていた。
そんな生活の中で、"世界の本文(ポーネグリフ)"を1つだけ見つけることができたが、有益な情報は記載されていなかったらしい。
それでも、それはちゃんとメモをしていたが。
着々と戦闘の経験を積み、"世界の本文(ポーネグリフ)"を探し回り、たまにサウロのいる島にお土産を持って帰ったりした。
そんな日々を過ごして、8年の月日が流れた。
西の海の捜索に限界を感じたロビンと俺は、いよいよ、"偉大なる航路(グランドライン)"に入ることを決意したのだった。