巨人族の弟子   作:猫ペンギン

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第5話

"偉大なる航路(グランドライン)"に入って1年経ち、俺たちはアラバスタにいる。

目の前にはアラバスタの英雄と名高い七武海の一人、クロコダイルがいた。

 

「お前らの力を借りたい。"歴史の本文(ポーネグリフ)"を・・・読めるらしいな・・・・・・」

 

「・・・どこでそれを知った?」

 

俺とロビンは警戒している。

大体俺は家族以外をあまり信用してはいない。

親切心を表面に出して通報されたり、疫病神扱いされたり、ここ数年の生活で警戒心は強くなっている。

そんな日々を得て、ロビンとの絆だけはすごく強いものになってはいったが。

 

「・・・なに、俺ァ七武海だ。・・・情報なんぞどこにでも転がっているもんだ。・・・クロス、ニコロビン。俺ァこの国に"歴史の本文(ポーネグリフ)"があると睨んでいる。お前らを"歴史の本文(ポーネグリフ)"に連れて行く代わりに、そこに記載されている兵器の情報を渡してくれりゃあ良い・・・悪い話じゃないだろう?」

 

こいつは世界を滅ぼす気なのか?

俺とロビンは顔を見合わせた。

答えはもう決まっている。

 

「断るわ。別に貴方に連れて行かれないでも、自分たちで探すもの」

 

「あー、そうだな。大体人の下についたり、協定を結ぶってーのは苦手なんだ。悪いが他をあたってくれ」

 

クロコダイルは断っても、ニヤニヤと笑っている。

腹の探り合いが好きなのだろうが、実際俺たちに断られることは予定の範疇だったのだろうか。

 

「・・・"歴史の本文(ポーネグリフ)"はこの国で、王に管理されている。お前たちだけでは探しても見つけきれないと断言しよう・・・」

 

(なんだと!?この国は世界政府に黙って、"歴史の本文(ポーネグリフ)"を管理している?

アラバスタ王国は確か、世界政府加盟国だったハズだ。これはちょっと調べる価値があるな。)

 

「あー、それをお前だと連れてけるってのもよく分からんな。いくら英雄様でもそこまでの権限はないんだろう?」

 

「・・・やりようはいくらでもあるが、それは協定を結んだあとに話すこととしよう。・・・なに、今すぐに決める必要はない。また明日、同じ時間にここに来い。お前たちに損はさせねぇよ」

 

「・・・分かった。それまでに考えておくこととしよう」

 

俺たちはレインディナーズと呼ばれるカジノの地下にある部屋から出て、自分たちの船に戻ることにした。

 

##

 

「どうする、ロビン。あいつの掌の上で転がされているようでシャクだが、"歴史の本文(ポーネグリフ)"は本当にこの国にあるみたいだったな」

 

「えぇ、多分嘘は付いていないでしょうね。わざわざ私たちに接触するくらいだもの」

 

「クロコダイルがなにを考えてるかはまだ分からないが、この国を拠点にしておくのは良いかも知れないな。この国は"偉大なる航路(グランドライン)"の前半の海の中でもちょうど良い場所にあるし。あとはあいつに何をさせられるのか確認しておくか」

 

「そうね・・・なにかあってもクロスが守ってくれるよね?」

 

上目遣いで恥ずかしそうに言うロビン。わざとやってるんだろうなぁ絶対。

 

「・・・当たり前だろ」

 

俺まで恥ずかしくなってしまったが、そう言って、顔をそらし、ロビンの頭を撫でた。

 

「・・・ふふっ。嬉しい・・・」

 

花が咲いたような笑顔。

絶対にロビンを守ろう。たとえ自分が死ぬことになっても。

俺はそう再認識したのだった。

 

 

 

##

 

 

 

次の日、俺たちはまたレインディナーズの地下にやって来た。

 

「・・・答えを聞かせてもらおうか」

 

ニヤりと、クロコダイルが偉そうに聞いてきた。

 

「その前に、再確認だ。昨日の話しだと、お前が"歴史の本文(ポーネグリフ)"に連れて行くときに兵器の情報を渡すと言っていたが、俺たちが・・・というより、ロビンがそれをするだけか?他になにかさせられることがあるなら先に言え」

 

「クハハハハ・・・用心深いな・・・!その通りだ!その他には、ここレインディナーズの経営を任せたいと考えている・・・新しく組織を作ろうと考えているので時間がなくてな。あとは俺が指示する人間をスカウトに行ってもらうことだ。とりあえずその3点だけだ・・・いざという時の戦力になって欲しいとは思っているが、そこまでは望まねぇよ」

 

「スカウト?」

 

「組織を作ると言っただろう・・・賞金稼ぎや暗殺者を集めるつもりだ・・・俺ァ表に出ないようにするつもりなんでな・・・その方が都合が良い。」

 

「そうか。それくらいならまぁ良いだろう。俺たちは定期的にこの国を出て"歴史の本文(ポーネグリフ)"を探す旅に出たりすることもあると思うが、それは大丈夫か?」

 

「・・・もちろん問題ない。カジノはおまけみたいなもんだ・・・報酬として受け取れば良い。経営するだけで金になる・・・」

 

ロビンと俺は同時に頷いた。

 

「クハハ・・・じゃあ乾杯でもしておこうか。」

 

チリン

 

俺たち3人はグラスを合わせた。

これで協定が結ばれたという訳だ。

 

##

 

「・・・この組織は、秘密主義がモットーだ・・・俺のことはこれから社長と呼んでもらう。Mr.0と呼んでも良い・・・」

 

「会社みたいな形態を取るというわけね・・・構わないわ、Mr.0」

 

「コードネームか・・・用意が良いんだな。俺たちのはもう考えているのか?」

 

「・・・Mrの後の数字が小さい順番で序列を決める。あとは男女のパートナーで考えているが・・・お前らは副社長にしておこう。ニコロビン、お前はMs.オールサンデーと名乗ってもらう。クロス、お前はMr.i(アイ)としようか・・・」

 

「数字じゃねぇのかよ!」

 

「imaginary numberのことだ。お前の懸賞金は俺を超えてるから序列のつけようがねぇのさ。俺の下につきたくもないんだろう?」

 

「虚数のことね・・・」

 

「あー、よく分からんが・・・それで良いよ・・・組織名は決めているのか?」

 

「会社名はBW(バロックワークス )。"理想国家の建国"が最終目標とだけ言っておく。あとは、この電伝虫を渡しておこう」

 

俺たちはクロコダイルから電伝虫を受け取った。

 

「・・・詳しい話はまた後日だ。とりあえず社員集めをしてもらうことになるだろうが・・・要件は電伝虫で伝える・・・」

 

こいつ割とマイペースなやつだな。

長く話していると疲れる相手だから、話が終わるなら別に良いけどさ。

 

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