それぞれの想い   作:炬夢

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それぞれの想い

 

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朝のアラームが鳴る。昨日は考え事をしていたら寝ていたようね。

 

アラームを止め、まだまだ醒めない頭のままリビングへ向かうと、母が朝食を出してくれる。

 

朝食を済ませて部屋に戻り、学校へ行く準備をする。

 

必要なものを全て揃えたあと、2枚のチケットを手に取る。もちろん美竹さんへ渡すための。

 

準備もでき、そろそろいつもの時間なので家を出る。

 

「行ってきます」

 

「行ってらっしゃい」

 

近くにいた母が送り出してくれた。玄関の扉を開けると既にリサが待っていた。

 

「おはよう、リサ。今日は少し早いのね。」

 

「お、ゆきな!おはよー!」

 

「全く、相変わらず元気ね。そんなに朝に強かったかしら?」

 

「ま、自分のと誰かさんのお弁当も作ってるんでね~♪その時間で元気になっちゃってるってわけ!」

 

「そ、そういう事なのね..」

 

「あははっ、ちょっとからかっただけだって~♪ほら、そろそろ行こっ!」

 

何事もなく手を引いてくるリサ。いつもの事でも、嬉しいものは嬉しい。

 

「そうね、行きましょうか。」

 

 

 

校門へ着くと少し先に美竹さんの姿が見える。もうこのまま誘ってしまおうかしら。

 

「リサ、昨日の件、美竹さんに伝えてくるわね。」

 

「えっ、あ..分かった!それじゃあまたお昼ね!」

 

「ええ、お昼楽しみにしてるわ。」

 

最後にぎゅっと強く握られた手が離れる。手が途端に寂しくなるが少しの我慢。

 

リサと別れて美竹さんの元へ。近づくと、遠くからは確認できなかったが青葉さんも一緒のようだ。

 

「おはよう、美竹さん、青葉さん。少しいいかしら?」

 

「湊さん、おはようございます~。」

 

「あ、おはようございます、湊さん。突然どうしたんですか?」

 

「この前父に、みんなで息抜きして来いってこのチケットを貰ったのよ。」

 

「遊園地ですか。」

 

「ええ、次の日曜にとみんなを誘ったのだけれど、燐子とあこが用事で来られなくて余っちゃったから、一緒に行かないかしら?」

 

「あたしは別にいいですけど、なんであたしなんですか?」

 

「この前誕生日だったでしょう?あの時今年出掛けないかと誘っていたし、丁度いいかと思ったのよ。」

 

「そうだったんですか、せっかくですし行かせてもらいますね。」

 

「分かったわ、じゃあこれを。日曜は10時ごろに待ち合わせる予定だけど、何かあれば連絡ちょうだいね。」

 

「わかりました、って2枚?」

 

「青葉さんも一緒のほうが居やすいんじゃないかしらと思ったのだけれど。」

 

「湊さん、いいんですかー?」

 

「ええ、問題ないわよ。」

 

「ありがとーございます~。」

 

「それじゃあ失礼するわね。」

 

「はい、失礼します。これ、ありがとうございます。」

 

その場を後にして教室へ向かう。

 

 

 

一方そのころ、氷川姉妹は...

 

今日も日菜と一緒に学校へ向かう。その途中

 

「おねーちゃん、これ誰と行くのー?」

 

手元には昨日湊さんから頂いたチケットが。

 

「湊さんたちと一緒に行くのだけれど、なんで日菜が持って...」

 

日菜がチケットを持っているのもそうだが、そこじゃない。2枚持っている。

 

「日菜?なんで2枚も持っているの..?」

 

「んーとね、この前ここで撮影してさー、最後にスタッフの人からチケット貰ったんだよね~。」

 

「そうなのね。」

 

「だから、おねーちゃんについていくね!」

 

「えっ!?」

 

もちろん日菜と行くのは嫌じゃない、むしろ連れていきたいくらい。でも湊さんたちもいるし、いきなりでは迷惑が...

 

「ねー、だめー?」

 

突然抱きついてきては上目遣いでこちらを見てくる。

 

「っ...!!」

 

こ、こんな顔されたら断るなんて無理よ...

 

「わ、分かったから今は離れてちょうだい!今日話してみるわ。」

 

目を輝かせる日菜が飛び跳ねる

 

「わーい!ありがとー!それじゃあここでお別れだね、ばいばーい!」

 

「はいはい、またあとでね。」

 

いつもの交差点で日菜と別れる。

 

全く、無自覚って本当に困るわね...

 

朝の日菜の事を思い出すと、今日はあまり授業に集中できなかった。

 

日菜と一緒に行けるといいわね…。




お読み頂きありがとうございます!今回はいかがでしたでしょうか?
毎日投稿出来るわけではなく、初心者ですが、これからもよろしくお願いします。
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