それぞれの想い
楽しみな日
日菜と色々あった日の放課後。練習があるのでスタジオへ向かうと、湊さんと今井さんが既に着いていた。
丁度良かったので日菜の事を話すことにした。
「こんにちは。二人とも早いですね。」
「こんにちは、紗夜。」
「やっほー紗夜!アタシたちもさっき来たところだよ~。」
「あ、あの、一ついいですか?」
「なにかしら?」
「昨日のあの話なんですけど、日菜がどうしても一緒に行きたいと言って聞かないんです。」
「あの、ごめんなさい、チケットはもう..」
「それは大丈夫です。あそこで撮影があったらしく、チケットを頂いたようなので。」
「あら、それなら構わないわ、連れてきても大丈夫よ。リサもいいでしょう?」
「もちろん大丈夫だよ!」
「いきなりですみません、ありがとうございます。」
「紗夜嬉しそうだね!ほんとは最初から連れて行きたかったんじゃないの~?」
「そんなことありません!」
「あはは、照れちゃってかわい~☆」
今井さんはこういう時には鋭いですね...
「こんにちはー!友希那さんたちはもう来てたんですね!」
「こ、こんにちは。」
話がひと段落したところで宇田川さんと白金さんが到着する。
「こんにちは。みんな揃ったみたいだし、少し早いけれど今日も始めるわよ。」
日菜も行けるようになって、気持ちよく演奏出来たからか、今日はいい音が出せた気がするわ。
みなさんと別れて家へ向かう。早く日菜に報告したいからか、自然と早足になっていた。
家に入ると、日菜がリビングから声を掛けてくれる。
「あ、おねーちゃん!おかえりー!」
「ただいま、日菜。少し話があるのだけれどいいかしら?」
「うん、いいけど?」
「朝遊園地に一緒に行きたいって言ってたでしょう?湊さんたちに話したら来てもいいそうよ。」
「ほんと!?やったー!」
目を輝かせていて本当に嬉しそうだ。きっと、こういう時にるんってしてるって言うのね。
「それじゃあ先に部屋に戻るわね」
「うん!あ、今日もおねーちゃんのとこで寝るね!」
「はいはい、分かったわよ。でも大人しくしててよね?」
「大丈夫!今日はちゃんと寝るから!」
「それ、何回も聞いてるわよ。」
「えへへ〜、そうだっけ〜?」
どうせいつもの事だし、と諦めて部屋に戻る。
ギターの手入れをしながら夕飯を待とうかしら。
一方その頃…
湊さんから貰ったチケットを見る。
「モカ」
「どうしたのー?らん?」
「これ、断れずに貰っちゃったけどどうしよう。」
「どうしようって、普通に行けばいいんじゃないのー?」
「ま、まぁそうなんだけど…」
「遊園地行くだけでしょ?」
「なんか一緒に居づらくない!?あの湊さんたちと遊園地だよ?」
「そうかもしれないけど、あたしはらんと行けるならなんでも良いけどね〜。」
「そ、そういう話じゃなくて!」
「いちいち可愛いなぁ〜。変に考えるよりは、いつも通りでいいんじゃない?」
「そんなんでいいのかな…」
「もー、ただ遊ぶだけなのに考えすぎ〜。せっかくなんだから楽しもうよ〜。」
「うん。分かった。あんまり考えてると湊さん達にに失礼だよね。」
「そうそう、最初からそれでいいの〜。」
ピロリン♪携帯が鳴る。
「ん、なんだろ。湊さん?」
「えー、あたしがいるのに浮気ー?」
「ち、違うし!明後日の予定だって!」
「なるほど〜、それで予定は?」
「朝の9時に待ち合わせで、日菜さんも来ることになったけど大丈夫かどうか、だって。」
「日菜先輩?あたしは大丈夫だよー。」
「あたしも問題ないから、大丈夫って返信するね。」
「うん。おっけー。」
「あと、いつまであたしの家にいるの?明日は休みとはいえ、もうかなり遅いよ。」
「らんパパに言ったら泊まっていいよだってー。」
いつぞやの時のようにメール画面を見せてくる。
「はぁ!?ちょっとそんな勝手に言われても!」
「…らんは嫌なの?」
このパターンはもうどうする事も出来ない。
「っ…ずるい。」
案の定押し負けて泊める事になった。
とはいえ心のどこかで嬉しがっている自分がいた。それと、6人の遊園地がちょっと楽しみになったかな。
お読み頂きありがとうございました!まだまだ続くと思いますので、是非お待ちいただけると嬉しいです。