ミライから来た少女   作:ジャンヌタヌキさん

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6話. [エピローグ]

『アルデバランに向かってボックスは無事に射出されました』

 

何処からともなく聞こえた音声に、エイレーンは強張った肩から力を抜いた。

 

終わった。

 

そして全てが始まったのだ。

 

これからの未来、アカリは一人で世界を変えようともがき、残された自分たちも生き残るためにもがく。

 

そのスタートラインに立つための下準備を終え、人として生きるための可能性を探る旅が始まったのだ。

 

「あと何回、アカリさんは同じ世界を行きかうのでしょうね」

 

『あと……数回で済めばいいですね』

 

含みを持たせたシステムmiraiの言葉にエイレーンも何処か納得したように頷く。

 

「そうですね、ところで前回はどんな感じで?」

 

『前回は……』

 

「………」

 

『一人を犠牲に過去に送り出した…といいますか、コンピュータの代わりに一人を犠牲にしてやっと送り出しました』

 

「………」

 

『それ以前は更に酷い状況でした、そもそも彼女を送り出す理由も、最初の世界で生き残った唯一の存在だからってだけで…』

 

「つまり、貴方は全てを見てきた存在なのですよね」

 

『はい、そうですね』

 

「どうですか?世界はマシになっていますか?」

 

『ええ、少しずつですが…良くなってきています』

 

「そうですか…それは良かった」

 

安堵のため息をついたエイレーンはふと空を見上げた。

 

「アカリさん」

 

『なに…なんですか?』

 

「ありがとうございます、きっと私達は知らずに貴方に助けられていたんでしょうね」

 

『………まあ…そうとも言えますけど…』

 

「?」

 

『結局、大切なところで世界を変えたのは私では無いから』

 

「そう…なんですか」

 

『うん、歴史を変えて行ったのは全てエイレーン達だったよ』

 

「………」

 

『本当にギリギリ崖っぷちの勝負を、皆が勝ち取っていった結果なんだよ』

 

「そう…でしたね」

 

『でもまだ足りないかな』

 

「ええ、そうなんでしょうね…」

 

頬に手を当てたエイレーンはなんとはなしに目元を擦った。

 

「で、ここから先、アカリさんは何を?」

 

『私は……ここから先は手伝えない』

 

「それは…」

 

『今までは記憶の蓄積があったから大丈夫だったけど…この先は私も分からないから』

 

「未来が分からないから手のつくしようがないと?」

 

『そうだね、それもあるし…この世界はやっぱりエイレーン達のものだから』

 

「そうですか……それは…残念です…」

 

『うん、だけど皆を見守り続ける事は出来るから、だから………』

 

「………」

 

『だから……う~ん……なんていえば良いのかな…』

 

「まるで星のようですね」

 

『星……そうだね、私は星みたいなものだから』

 

『みんなに触れることは出来なくなるけど、でも時々思い出して欲しいな』

 

「ええもちろん、」

 

『………じゃあ、そろそろ』

 

「はい、またいつか」

 

『うん、またいつか』

 

「『きっとまた会いましょう』」

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