ラブライブ!彼女のために何ができるか   作:パンナコッタ吹雪

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うん、6日だけだから。
前よりは早いはずだから。

楽しんでいってください。


ファーストライブ

いよいよ新入生歓迎会の日だ。ちゃんと昨日の夜、司会の練習したよ。今、思ったけど司会に練習必要なくない?

 

いつもより15分ほど遅れて朝食を食べ、身支度を整え玄関に向かう。玄関を出るとちょうど、ことりがチャイムを押そうとしていた。

 

「おはよう、ことり」

 

「うん、おはよう義政くん」

 

「じゃあ、行くか」

 

「うん」

 

そのまま炭団坂に向かった。

 

「いよいよ今日だな」

 

「そうだね」

 

「まあ、いつも通りにやれば平気なはずだ」

 

「うん、海未ちゃんが心配だな。恥ずかしがって動けないかもしれないし」

 

「それを言ったら穂乃果の方が心配だな。張り切りすぎて空回りしそうだ」

 

「あはは...そうだね〜」

 

「まあ、本番まで時間もあるし平気だろ。それよりも新入生歓迎会の司会で噛まないかが心配だよ。俺は」

 

「えっ!?今日司会なの?」

 

「そうだけど、言ってなかった?」

 

「うん、初めて聞いた」

 

「マジか...」

 

「今日司会だったら、ことり達のこと手伝えるの?無理しない方が...」

 

「大丈夫だよ。新入生歓迎会が終わってからライブまで時間あるし、何よりμ'sのファーストライブをマネージャーとして見逃すはずないだろ」

 

「そうか...」

 

「緊張してるのか?」

 

「えっ?してないよ」

 

「嘘つくなよ。幼馴染なんだ、すぐに嘘だってわかるさ」

 

俺の発言を聞いて

 

「・・・少しだけだよ」

 

ことりはバツが悪そうな顔で言った。

 

「そうか...でも、ことりなら大丈夫だ!」

 

「なんで、そんなことが言えるの?」

 

「いつもマイペースだから」

 

「えっ?だからって緊張しないわけじゃないんだよ」

 

「冗談だよ。ことりはいつも物怖じない性格だし、もしその緊張が続いてたら、俺が笑わせてやるから」

 

「笑わす?」

 

「ああ」

 

「どうやって?」

 

「それ言ったらつまらなくなるだろ」

 

「そうだね」

 

「しかも、ことり1人じゃなくて穂乃果と海未もいるんだから平気だろ」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

いよいよ新入生歓迎会だ。とりあえず司会の位置にはいる。そろそろ時間か。

 

『え〜、新入生の皆さんご入学おめでとうございます!本日、新入生歓迎会の進行は生徒会が行わせていただきます。私は司会の岡田義政です。心を込めて進行させていただきますのでよろしくお願いします』

 

よし、出だしは順調だ。

 

『開会の言葉。副会長よろしくお願いします』

 

俺が言うと、希先輩が壇上に登壇し

 

『これより新入生歓迎会を始めます』

 

開会の言葉を言った。

 

『まず始めに理事長より、ひとこと挨拶をいただきたいと思います。理事長よろしくお願いします』

 

そう言うと、ことりのお母さんが壇上に登壇し話し始めた。長い話だと思っていると3分くらいで話が終わったため、少し驚いてしまった。

 

『理事長ありがとうございました。続いて校長先生のお話です。校長先生よろしくお願いします』

 

・・・長っ!なんでそんなに話すんだよ!もう10分ぐらい経ってるぞ。ほら、あそこのオレンジ色の髪の毛の1年生も眠ってるし。てか、その後ろの寝てるやつ穂乃果じゃね?このあとライブなのにどんだけメンタル強いんだよ。あっ、海未が穂乃果のことを起こした。何か海未に言ってるけど起こされたことの愚痴かな?

 

それからさらに10分ほど経過して、やっと校長の話が終わった。ことりのお母さんを見習えよ!

 

『校長先生ありがとうございました。続いて生徒会長から、新入生への歓迎の言葉です。生徒会長よろしくお願いします』

 

そう言うと絵里先輩は壇上に登壇し歓迎の言葉を言った。時間にして大体5分くらいだった。うん、まだ短くて良かったよ。さっきの校長と同じくらいだったら、みんな寝ちゃうからね。

 

『生徒会長ありがとうございました。続いて新入生代表挨拶。新入生代表、西木野真姫さんよろしくお願いします』

 

「はい」

 

西木野は返事をし、そのまま壇上に登壇した。・・・うん、長いな。もう10分経過しそうだよ。

 

 

おっ、そろそろ終わりそうだな。西木野が礼をしたので

 

『西木野さん、ありがとうございました。では、閉会の言葉。生徒会長よろしくお願いします』

 

『これで、新入生歓迎会を終わります。各部活とも、体験入部を行っているので、興味があったらどんどん覗いてみてください』

 

よし、終わった〜。これで一息つける。いや、つけないな。このあとライブあるし。宣伝しないとな。

 

あれ?絵里先輩が何か言ってる。なんだろう?まあ、いいか。俺がその場を離れようとすると、絵里先輩が走ってこっちに来て

 

『では、先生方からご退場ください』

 

マイクに向かって言った。・・・やべぇ、それを言うの完全に忘れてた。どうしよう...絶対に絵里先輩に怒られる。生徒のみんなも笑ってるし...

 

 

新入生歓迎会後、俺は絵里先輩に怒られていた。いや、しょうがないでしょ。もう頭の中はファーストライブのことでいっぱいだったんだから。てか、俺ことりの緊張ほぐすとか言っといてそれをやるのも忘れてたんだけど...

 

「ちょっと、聞いてるの?」

 

「あ、もちろんですよ」

 

「じゃあこのあと生徒会で片付けをするから」

 

「えっ!?マジですか?」

 

「何か問題でもあるの?」

 

「いや、μ'sのライブがあるんですが...」

 

「片付けが終わってからでも間に合うでしょ」

 

「はい...」

 

一応メールを送っておくか。

 

『3人ともごめん。俺片付けあるから、直前のライブ宣伝参加できない。本当にごめん。片付けすぐに終わして手伝いに行くから』

 

するとすぐに返信がきて

 

『分かったよ!頑張ってね』

 

ときた。それから片付けを始めた。

 

片付けを始めてから10分くらい経った時

 

「今日のライブ、本当に成功すると思ってるの?」

 

絵里先輩が聞いてきた。

 

「うーん、絵里先輩の言う成功がどういうものかが分かりませんけど、俺は成功すると思いますよ」

 

「私の中の成功はパフォーマンスの出来よ」

 

「正直、絵里先輩が納得するパフォーマンスは無理ですよ。A‐RISEのパフォーマンスも絵里先輩には遊んでるようにしか見えないんですよね?」

 

「そうよ」

 

「1度やってみればいいのに」

 

「何か言った?」

 

「いいえ。まあ、いい感じのライブになるので、是非来てくださいね」

 

「興味が出たらね」

 

「分かりました」

 

その後片付けを終わし、教室へと向かった。

 

教室に向かう途中穂乃果の声が聞こえたのでそちらの方に向かうと、ことりと穂乃果と海未がチラシを配っていたが誰も受け取ってなかった。

 

「3人とも変わるぞ」

 

「あっ、義政くん。片付け終わったの?」

 

「ああ。じゃあ3人ともライブの準備してこい」

 

「うん!あっ、そうだ。ヒデコ、フミ、ミカも手伝ってくれるって」

 

「お〜、ヒフミトリオがか。これで百人力だな」

 

「ヒフミトリオって...そうだ、義政くん。さっきの歓迎会の退場の言葉言わなかったのって私たちを笑わせてくれるため?おかげで緊張ほぐれたけど」

 

「えっ!?あ、あれは「ことりちゃんはやく行くよ」・・・」

 

「うん!穂乃果ちゃん。義政くん先に行ってるね」

 

「おう!着替えた頃らへんに行くからな」

 

うん、良かったよ。ただのミスで緊張ほぐせて。知らぬが仏ってこういうことなのかな?

 

その後、ヒフミトリオと合流して、俺たちは宣伝をしていた。ただ、振り向いてくれる人が全然いなかったが...まあ、仕方ないのかもしれない。そもそもの生徒数が少ないのだから。それよりも3人とも平気かな?海未とか直前になって衣装の下にジャージとか着てるかも...まあ流石にそれは無いか。そんなことを思ってた時、ヒデコが

 

「そろそろ穂乃果たちも着替えただろうから、行ってきてあげな。マネージャーさん」

 

「もうか?俺も手伝った方がいいんじゃないか?」

 

「大丈夫だよ!私たちに任せときな!」

 

「うん!しかも、岡田くん今、穂乃果たちと一緒にいたいんでしょ?」

 

「この中で1番穂乃果たちのことを心配してるもんね」

 

なんで俺がことりたちを心配してるが見抜かれてるの?まあ、その通りだけど

 

「じゃあ、一足先に講堂に向かってるから」

 

「はいよー」

 

そのまま俺はことりたちが着替えてるであろう控え室に向かった。

 

控え室につき、ドアをノックしようとすると中から

 

「いやぁぁああー!」

 

海未の叫び声が聞こえた。その後すぐに穂乃果の声が聞こえたので誰かに襲われたとかではないようだ。

 

「俺だけど、着替え終わったか?」

 

「あっ、義政くん。終わったよー」

 

「じゃあ入るぞ」

 

「いいよ〜」

 

お許しも出て控え室に入るとそこにはそれぞれの衣装を着たことり、穂乃果、海未がいた。

 

「義政くん感想は?」

 

「義政?」

 

「義政くん大丈夫?」

 

うお!いきなりことりの顔が目の前に。やばい可愛すぎる。あれ?ことりの顔赤くなってない?

 

「うぅ〜、いきなり可愛いなんて言わないでよぉ〜」

 

「あれ?今俺口に出してた?」

 

「うん(ええ)」

 

あー、だからことりの顔が赤いのか。

 

「ことりちゃんばかりでなくて、私たちにも感想ないの?」

 

「2人とも可愛いよ。2人のイメージに合う衣装だよ」

 

「やったー」

 

「うぅ、恥ずかしいです...」

 

「でも、海未ちゃん今までで1番似合ってるんじゃない?」

 

「え、ええ...?」

 

海未さんや確認しながら答えるのはいいけど、もう少し自分に自信を持とうや...

 

 

「どう?こうして並んで立っちゃえば、恥ずかしくないでしょ?」

 

穂乃果をセンターに3人が並んだ。おぉ、これは写真に収めるものだな。この写真はどんなファンも手に入れることができない俺だけの特権だな。

 

「はい、確かにこうしていれば...」

 

「じゃあ最後にもう1度だけ練習しよう!」

 

「そうだね!」

 

そう言って、穂乃果、ことりが出ていき海未が鏡を見て、顔を赤くしながら出ていった。じゃあ俺も宣伝してきますか。

 

それから15分後いよいよライブの時間まで5分を切った。俺は宣伝を切り上げて講堂に向かった。講堂に入ると中にはヒフミトリオしかいなかった...

 

まだ大丈夫だ。きっと誰かが来てくれる。そんなことを考える余裕など俺の頭にはなかった。すぐに講堂から出ていき、宣伝を再開した。ライブまで3分しかない。このまま誰も来ないでことり、穂乃果、海未の挑戦を終わらすのだけは認められない。それだけは防がなければ。3人の傷つくところなんて見たくないから。気づいたら4時になっていた。まだ誰も講堂には入っていってない。そこに、走ってきてくれてる女の子がいた。昨日、穂乃果に声をかけてた子だ。確か小泉さんだったかな?

 

「ハアハア、ライブ、やってますか?」

 

「多分やってると思うけど」

 

俺が答えると一目散に講堂へ走っていった。そこに今日、歓迎会で寝ていた女子が来た。

 

「かよちん、あっ、薄い茶髪のショートカットの子が来ませんでしたか?」

 

「ああ、さっき講堂に走っていったよ」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って、講堂に走っていった。良かった〜。観客が来てくれて。観客が来てくれればまだライブは出来るだろう。俺も講堂に行くか。

 

講堂に入ると、ことり、穂乃果、海未が踊って歌っていた。曲名は「START:DASH!!」。μ's初めての曲にふさわしい曲名だ。3人ともとてもいい表情で歌って踊っている。確かにA‐RISEなどに比べるとパフォーマンス面では劣る。でも、3人からはそれを補うものが感じられる。まだ小さなものだが、きっと大きくなり、μ'sの名を広げてくれる。そんな何かを感じられた。

 

気づくと周りには、にこ先輩や西木野がいた。そして曲が終わり

 

「「「義政くん...」」」

 

「良くやったよ。本当に良くやった。そして頑張ったな。ことり、穂乃果、海未」

 

3人ともとても疲れてるだろう。そしてそれ以上に悔しいだろう。あんなに練習したのに、ライブに来てくれたのはたったこれっぽっち。そんなんで悔しいはずがない。なのに涙を見せないのは、来てくれた観客のためだろうか?

 

そこに暗闇の中からでも、よく目立つ金髪が目印の絵里先輩が階段を降ってきた。

 

「生徒会長...」

 

「絵里先輩...」

 

「どうするつもり?」

 

その言葉の意味は誰にでも分かるだろう。観客は全然来ないライブ。これだけでも諦める理由には充分だ。さらに絵里先輩から見れば、全く認められないパフォーマンス。

 

すなわち、絵里先輩はこんなことはやめろと言いたいのだろう。しかし、穂乃果は

 

「続けます!」

 

言い切った。

 

「なぜ?これ以上続けても、意味があるとは思えないけど」

 

「やりたいからです!」

 

穂乃果は即答した。

 

「私、もっと踊りたい、歌いたいって思ってます...こんな気持ち、初めてなんです!やって良かったって、本気で思えたんです!このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない...でも、私達がとにかく頑張って届けたい、今、私達がここにいる、この想いを!!」

 

ことりと海未も頷いてる。

 

「いつか私達、ここを満員にしてみせます!」

 

穂乃果ははっきりと言い切った。じゃあ、そのためにも俺ももっと協力してやらないとな。

 

「そう、なら精々悪あがきしなさい。これから活動を続けても、何も変わりはしないわ」

 

そう言って絵里先輩は立ち去っていった。今何を言っても意味が無いだろう。ただ

 

「絵里先輩待ってください」

 

「・・・何?」

 

「これだけは言わせてください。・・・最後の言葉取り消せよ!」

 

「なぜ?」

 

「ことりに穂乃果、海未の努力を否定されて、挙句の果てに今後のことまで否定するなんて、許せないからですよ。別に神様でもないのに未来なんて分かんないでしょ。だから取り消してください。お願いします!」

 

生まれて初めてだろう。他人のために土下座までしたのは。いや、他人ではないか。俺の1番大切な人達のためか。

 

「・・・ごめんなさい。最後の発言は取り消させてもらうわ。義政に土下座までさせたんだから、その分ぐらいは頑張る事ね」

 

そう言って絵里先輩は立ち去っていった。

 

俺が立ち上がるとことりが抱きついてきた。それに続いて、穂乃果と海未もだ。

 

「ありがとう義政くん」

 

穂乃果が言い、海未が

 

「かっこよかったです義政」

 

そしてことりが

 

「・・・だよ。義政くん」

 

ああ、これ萌え死ぬやつだ。そのまま俺は意識を失った。

 

このあと保健室に運ばれたのはまた別のお話。




3話終了!
次回からワンチャンオリジナル展開入るかも...

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