ラブライブ!彼女のために何ができるか   作:パンナコッタ吹雪

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にこちゃん誕生日おめでとう!


矢澤にこ誕生日記念

これはμ'sが結成する前の話。

 

 

ある日俺はいつものようにA‐RISEのライブのチケットの抽選会にやって来ていた。A‐RISEファンになってからまだ数ヶ月しか経ってないが、部活の先輩のおかげで何度かA‐RISEのライブにも行けてる。

 

この抽選の当たり枠は、ライブチケットや握手券などだ。だが1番の当たり枠はライブ後にA‐RISEと会談のできるスペシャルペアチケット。ここにいるファンのみんなの目的はそれだろう。

 

そしていよいよ俺の番が来た。まあ、ライブチケットが当たればいいほうだろうと思いながら新井式回転抽選器を回した。

 

「おめでとうございまーす!特賞のスペシャルペアチケットでーす!」

 

・・・マジ?

 

こうして俺がスペシャルペアチケットを手に入れたのはにこ先輩の誕生日2週間前の出来事だった。

 

 

 

翌日、俺は部室に来ていた。いつものように部活があったからだ。そしてドアが開き

 

「にこ先輩、遅いですよ」

 

「アンタが早いだけでしょ。にこは2年生なんだから1年生と比べて、勉強も大変だし忙しいのよ」

 

「その1年生にテスト勉強を教わってたのはどこの2年生でしたっけ?」

 

「うっ、さあね。にこには心当たりがないわ」

 

・・・マジで都合のいい頭をしてるな。

 

「そうですか。・・・ところでいい知らせがあるんですけど聞きたいですか?」

 

「当たり前じゃない」

 

「実は、A‐RISEのライブのスペシャルペアチケットが当たったんですよ」

 

「ッエェェーーーーーー!!!本当?」

 

「はい!なので一緒に行きませんか?」

 

「・・・本当!?行くわ!!」

 

「それなら良かったです」

 

「でもなんで私を誘ったの?他にも一緒に行く友達とかいたんじゃない?」

 

「うーん、ことり達は誘ったら来てくれそうだけどペアチケットだから1人しか誘えませんし、中学時代の友達とは最近会ってないので。あと、ライブの翌日にこ先輩の誕生日じゃないですか。なので俺からの少し早い誕生日プレゼントですよ」

 

「・・・ありがとう」

 

今小声で何か言ったけどなんだろう?

 

「えっ?」

 

「感謝するわ!」

 

「喜んでもらえて良かったです」

 

その後は当日の予定などを決めて解散となった。

 

 

 

それからあっという間に時間が過ぎライブの日になった。

 

「ふわぁーあ、どうしてこんなに早くに集合するんだよ」

 

「何言ってるの!A‐RISEのグッズを買うからに決まってるじゃない!」

 

「だからと言っても朝6時集合は早すぎですよ。しかもにこ先輩、A‐RISEのグッズほとんど持ってるじゃないですか」

 

「確かにそうね。でも、持ってないのもあるのよ!しかも今回のライブは限定のグッズが販売されるんだから。早く列に並ばないといけないのよ!」

 

「そうですけど、今日のライブはUTXでやるんですからこんなに早くなくても...しかもUTXは今日午前授業があるからグッズ販売は午後の3時からですし」

 

「口で言ってもわからないようだし、実際見た方が早いわね」

 

にこ先輩はそう言い、UTXの方へと向かってった。

 

 

UTXに着くと驚いた。こんなに朝早くから列を作って並んでる人が約30名ほどいたからだ。

 

「マジ?」

 

「ほーら、分かったでしょ。彼らのような猛者達は私たちより早くに来てるのよ。それもグッズ欲しさにね。あそこにいる人たちは多分グッズをほとんどコンプリートしてるわよ」

 

うん、よく分かった。俺には彼らのような猛者にはなれないことが。

 

俺達が列に並ぶと前にいた人が話しかけてきた。にこ先輩に。

 

「おぉー、矢澤さん。ご無沙汰してます」

 

「あっ、塩田さん。こちらこそお久しぶりです」

 

「そちらの方は矢澤さんの連れですか?」

 

おっ、俺に話しかけてきた。

 

「はい、そうです。にこ先輩の後輩の岡田義政と言います。よろしくお願いします」

 

「これはご丁寧に。自分は塩田航大という者です。矢澤さんとはライブの物販の列で知り合いまして」

 

「そうなんですか。塩田さんはいつもこの時間ぐらいには並んでるんですか?」

 

「まあ、ほとんどのライブでは。そこで矢澤さんと色々な話をしてるんですよ。前のライブの時もA‐RISEやれもんみるくの話を」

 

あれ?なんかおかしいな?塩田さんは物販の列でにこ先輩と知り合った。知り合ったのはおかしくないけど前のライブの時も話したと。でも、そのライブ俺と一緒に行ったはずだけど...

 

「そのライブもこのくらいの時間から?」

 

「ええ、そうです。グッズを買ったら矢澤さんはどこかへ行ってしまいましたが」

 

やっと理解が追いついた。にこ先輩はいつもこの時間に並びグッズを買って、俺との集合場所に来るんだろう。

 

「そうなんですか。多分その時に俺を迎えに来てくれてるんだと思います」

 

「あー、だから最近のライブはグッズを買ったらすぐにどこかへ行ってしまうのですね」

 

「そうです。今日は義政がチケットを持ってるので朝から一緒に来たんですよ」

 

「へぇー、そうなんですか。ですけどチケットを貰って矢澤さんだけ先に来るとか出来たんじゃ?」

 

「普段ならそうするんですけど今回のチケットは特別なもので」

 

「特別?少し見せてもらっても?」

 

「ええ。義政、見せてあげて」

 

「分かりました」

 

そうして俺はスペシャルペアチケットを取り出した。すると、塩田さんは

 

「す、す、スペシャルペアチケットぉぉぉぉーーー!!」

 

叫んでしまった。すると周りにいた人も

 

「なに、本物か?」

 

「是非とも売ってくれ!」

 

と雪崩のように押し寄せてきた。

 

「義政、早くしまいなさい!」

 

「わ、分かりました」

 

急いでチケットをしまった。すると押し寄せてきた人達は

 

「そんなの持ってるやついねえじゃん」

 

などの言葉を言いながら元いた場所に戻ってった。

 

「本当に申し訳ない」

 

と塩田さんは謝ってきた。

 

「いや、別にいいですよ」

 

にこ先輩は大人の対応をしていた。

 

「それにしてもスペシャルペアチケットを当てた人がこんなに近くにいるとは」

 

「私も義政が当てた時には驚きましたよ」

 

「まあ、自分の分もA‐RISEと話してきてくださいね」

 

「「分かりました」」

 

それから9時間ほど立ち話をしながら過ごした。うん、分かったことはもうこんな早くからは並ばないと決めたことだ。そしてグッズ販売の時間になり、このライブの限定グッズをにこ先輩は買いにいった。てか、俺を置いてった。俺もにこ先輩のとこに行き

 

「なにか欲しいものありますか?」

 

と聞いた。

 

「ここにあるやつ全部ね」

 

にこ先輩は当たり前のように答えた。

 

「いや、1番欲しいものは?」

 

「うーん、これかしら」

 

にこ先輩が選んだのは今回のライブ限定のポスターだった。お値段は3000円と割と良心的なものだ。

 

「分かりました」

 

とだけ言い、俺はそのポスターを持っていった。そしてポスターを買ってからにこ先輩の元に戻り

 

「どうぞ」

 

とにこ先輩にポスターを渡した。

 

「なんでよ」

 

「誕生日プレゼントですよ。チケットは実質タダで手に入れたようなものですし、ちゃんとした物をあげたかったんで」

 

「・・・ありがとう」

 

「どういたしまして」

 

そんなこともありながらグッズも買い終わり、俺たちは会場へ入る列へと並びだした。

 

「6時から開演でしたっけ?」

 

「そうよ」

 

「お腹減りませんか?」

 

「入場は5時だから中に入ってからご飯でも買いに行けばいいでしょ」

 

「そうですね。ところでにこ先輩、塩田さんは?」

 

「あー、塩田さんは今日のチケット取れなかったのよ。だからと言って今日はグッズ買いに来ただけ」

 

うん、ガチ勢って凄いんだな。

 

「塩田さんはどこに住んでるとか分かります?」

 

「埼玉って言ってたわ」

 

・・・埼玉から6時くらいに秋葉原に来て、グッズ買うだけで帰るのか...本当にファンなんだな。

 

「ちなみに昨日のうちには東京に来ててホテルに泊まってたそうよ」

 

うん、やっぱりガチ勢って怖いわ。

 

 

そんな話をしていたら入場が始まった。俺たちの席はいちばん前の列の中央部だった。本当に凄いチケットらしい。俺は席に着くとUTXの敷地内にあるお店でホットドッグを2本買った。もちろん片方はマスタード抜きだ。それを席まで持ち帰り、マスタード抜きの方をにこ先輩に渡した。

 

「今日の義政、優しすぎない?あとが怖いんだけど」

 

「酷くないですか?」

 

「冗談よ」

 

本当にこの先輩の冗談は酷いよな。

 

「あと30分で開演よ。準備は出来てる?」

 

「もちろんですよ。この通りブレードも」

 

「なら大丈夫そうね」

 

そして、6時になった。いよいよ開演だ。ステージにA‐RISEの3人が出てきた。優木あんじゅ、統堂英玲奈、綺羅ツバサの順にだ。そして多少のMCが入りいよいよ歌が流れ始めた。いきなり「Private Wars」が流れ俺は興奮した。それからA‐RISEは5曲ほどぶっ続けで歌い、1度休憩に入った。

 

「今回のライブ、いつもと違いますね」

 

「まあ、そうでしょうね。A‐RISEにとって今回のライブは初めてのライブからちょうど1年なんですもの」

 

「なるほど。だからあんなに気合が入ってるんですね」

 

「そうね。あとは席が近いからいつもと違って見えるのもあるかもしれないけど」

 

それから再びA‐RISEが出てきてライブは再開された。そしてライブも終盤になり残り数曲になった時、A‐RISEメンバーはソロ曲を披露すると言った。

 

「今回のライブ、凄くないですか?今までにないライブですよ」

 

「・・・」

 

あれ?返事がない。と思いにこ先輩の方を見ると、にこ先輩は頬に涙を流しながら憧れの眼差しをA‐RISEに向けていた。それもそのはずだろう。にこ先輩は元々音ノ木坂でスクールアイドルをやっていたのだから。でも、その夢は途中で途切れた。しかも、仲間がにこ先輩について行かないという結末で。それでもにこ先輩は諦めずにアイドル研究部を続けた。しかしいつまで経ってもあの時の続きが出来ない。だから今泣いてるのだろう。そして憧れてるのだろう。その時俺はにこ先輩がスクールアイドルを諦めきれてないことを改めて実感できた。

 

そしてライブが終わった。アンコールの時にと新曲を披露し、累計4曲もの新曲を披露してくれた。そして帰宅準備をしているとUTXの関係者がやってきて

 

「おふたりはこれからA‐RISEとの会談がありますよね?」

 

・・・忘れてた。ライブが凄くて完全に忘れてた。

 

「あっ、そうでしたね」

 

「では、荷物を持ってついてきてください」

 

と言われ俺たちはその人について行き、UTX内のカフェテリアの少し外れた若干個室じみた場所に案内された。

 

「ここで待っていてください。すぐにA‐RISEが来ますので」

 

そう言いその人はどこかに行ってしまった。

 

「いよいよですね」

 

「そ、そうね」

 

「緊張してるんですか?」

 

「し、し、し、してないわよ」

 

いや、めちゃくちゃ声が震えてるんだけど。それで緊張してないならすごいよ。

 

などと思ってると

 

「あら、今回は恋人さん?」

 

と声がかけられた。

 

「「違います(違うわよ)!!」」

 

声を大きく反論してしまったが既に時遅し。俺たちが大声で反論したのはA‐RISEリーダー綺羅ツバサだったからだ。

 

「「すみません」」

 

「別にいいけど、本当に恋人じゃない訳?すごく息があってるけど」

 

「こら、ツバサ。あまりそういうことは聞くな」

 

マジか。統堂英玲奈まで来たよ。

 

「置いてくのは酷いじゃない」

 

ことりと同じくらいの脳トロボイスが聞こえた。そちらの方を見ると優木あんじゅがいた。マジか...A‐RISEが揃っちゃったよ。

 

それから改めて自己紹介となった。

 

「私はA‐RISEのリーダー綺羅ツバサ。よろしくね」

 

「私はA‐RISEの統堂英玲奈。一応A‐RISE作詞担当だ。よろしく頼む」

 

「私はA‐RISEの優木あんじゅ。衣装の担当をしてるわ。よろしく」

 

・・・なんでみんなA‐RISEって言うの?そこは知ってるよ。まあ、A‐RISEとしての会談だからだろうけど。

 

「わ、わ、私は矢澤にこです。音ノ木坂学院の2年生でA‐RISEの大ファンです」

 

「えっと、俺は岡田義政。同じく音ノ木坂学院の1年生です。A‐RISEファンになってからは短いけど俺の見てきたアイドルでイチオシのグループです」

 

「にこさんに、義政君ね。それでどんな話をしたい?」

 

「毎日どんな練習してるんですか?」

 

「それはね・・・」

 

あっ、俺だけ置いてきぼりなやつだ。そんなことを思ってると

 

「義政君は、この3人で誰が1番の推しメンなのぉ〜?」

 

とあんじゅさんが聞いてきた。

 

「えっ、それは...」

 

「もしかして遠慮してるのか?それならば遠慮する必要は無いぞ」

 

「確かにそれは聞きたいわね。にこちゃんは私たち全員が好きらしいし」

 

「言わないといけないですか?」

 

「「「ええ(ああ)」」」

 

「それじゃあ、あんじゅさんです」

 

「やった」

 

「くっ...」

 

「負けたかぁ」

 

「それでなんで私なのぉ?」

 

「・・・すごい失礼ですよ。俺があんじゅさん推しな理由。それでもいいですか?」

 

「別にいいわよ」

 

「・・・俺の好きな子に似てる部分があるからです」

 

「えっ!?」

 

「ちょっ、義政。そこは嘘でもいいからもっともらしい理由を言いなさいよ」

 

「いや、だって別にいいってあんじゅさんが言うから」

 

「いや、予想してた答えと違くて驚いてただけ。だから大丈夫」

 

「これは勝負的にありかしら?」

 

「そうだな。後で話し合おう」

 

「でも、義政君は私が推しメンなのには変わらないんだからいいじゃない」

 

「なんの話してるんですか?」

 

「大丈夫よ。私たちだけの話だから」

 

「はあ。聞きたいことあるんですけどいいですか?」

 

「ええ、何でもどうぞ」

 

「もしも今ここで俺がA‐RISEを超えるスクールアイドルを知ってるって言ったらどうします?」

 

「それが本当なら是非会わせてもらいたいわね。まあ、私たちが負けることはないだろうけど」

 

すごい自信だな。まあ、当然か。現役のスクールアイドルトップなんだし。

 

「まあ、知らないんですけどね」

 

「嘘つかないでよ」

 

「いやー、すみません。どういう反応するか見たくて」

 

「そう。でも、私たちを超えるスクールアイドルがいるなら会いたいわね」

 

「そうだな」

 

「そうね」

 

「まあ、A‐RISEの皆さんに負けないくらいの力を持った人なら知ってますけど」

 

「「「「誰?」」」」

 

なんか声多くね?

 

「にこ先輩ですよ」

 

「はあ!何言ってるの義政。私がそんなにすごいわけ」

 

「すごいですよ。だって1人になってもスクールアイドルの夢を諦めなかったんですから」

 

「でも、私がA‐RISEに並ぶなんて」

 

「そうね」

 

「えっ?」

 

「私はすごいと思うわよ。1人になってもスクールアイドルを諦めないのは」

 

「だが、私たちはそう簡単に肩を並べなれるとこにはいないぞ」

 

「ええ、だってA‐RISEですもの。私たち3人が揃えば完全にフルハウスなんだから」

 

・・・何今の。完全にフルハウスって。

 

「だから言ってるじゃないですか。力を持ってるって」

 

「えっ?」

 

「確かに今のにこ先輩はA‐RISEに並ぶほどの力を持ってません。ですが、そのために必要なものは持ってます。それもA‐RISEとは違うものを」

 

「そう。なら、いつ私たちに並ぶのかしら?」

 

「今はまだとしか言えません。ただ必ずA‐RISEに追いつけると思いますよ」

 

「そう。なら楽しみにしてるわ。あなたの言う時が来るまで」

 

「ええ、楽しみにしててください」

 

そうして俺たちとA‐RISEとの会談は終わった。UTXを出る直前、ツバサさんが俺に

 

「あなたには輝きが見えるの?」

 

と聞いてきた。俺がその質問に答えられないでいると

 

「何でもないわ」

 

と言い、ツバサさんはUTX内へと戻ってった。

 

 

帰り道

 

「とんでもないこと言ってくれたわね」

 

にこ先輩は怒ってた。まあ、当然だろう。俺も反省はしてる。後悔はしてないがな。

 

「いや、俺はにこ先輩がA‐RISEに並びそうな感じがしたから言っただけで」

 

「でも、天下のA‐RISEに喧嘩売る必要はなかったじゃない。これじゃあ次のライブ行けないわよ」

 

「それは大丈夫じゃないですか?」

 

「なんでよ」

 

「だってあの時の3人の顔、笑ってましたもん。そうなったら楽しみだみたいな顔で」

 

「本当に?」

 

「本当ですよ」

 

「なら、良かった〜。そうだケーキ奢りなさいよ」

 

「なんでですか?」

 

「私に無駄な心配かけされたからに決まってるじゃない」

 

「わかりましたよ。1個だけですよ」

 

「やったぁ」

 

 

こんな感じだったよな。去年のにこ先輩の誕生日プレゼントは。今年はどうするか?

 

「何ぼやけた顔してるのよ?」

 

「いや、にこ先輩への誕生日プレゼント考えてて」

 

「いらないわよ」

 

「えっ?」

 

にこ先輩がいた。

 

「いらないわよって言ったの」

 

「なんでですか?」

 

「だってμ'sって居場所をくれたじゃない。それが最高のプレゼントよ」

 

「分かりました、そういうことにしておきますね」

 

まあ、プレゼントはあげるけど。

 

とりあえずケーキの積み合わせを当日にあげた。




スクフェスのにこちゃんのガチャ爆死しましたw

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