ラブライブ!彼女のために何ができるか   作:パンナコッタ吹雪

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お久しぶりです


A‐RISEの穂乃果

千歌が目の前からいきなり消えた。なんの予備動作もなくだ。最初は千歌がタイムブレスレットを使ったのかと思ったが、あの消え方はタイムブレスレットによるものではないと思う。タイムブレスレットによる時間移動は空間が歪むからだ。それに比べて千歌が消えた時は空間は歪まず、ただ千歌が消えただけだった。まるで最初から千歌がこの場にいなかったかのように。

 

千歌が言うにはほかのAqoursメンバーも消えたという。そうなると俺がAqoursメンバーがいる時代にタイムブレスレットで移動してみんながどうしてるのかを見に行くしかない。そういうわけで俺はタイムブレスレットにAqoursがラブライブに優勝してから数日後に移動したいと念じた。その時には俺の見ている風景は変わっていた。さっきまで神田明神の近くにいたはずが、今は目の前に海が広がっている。どうやら移動には成功したみたいだ。後ろを振り返ると、相当昔からある雰囲気が漂っている旅館があった。その旅館から千歌、梨子、曜が出てきた。とりあえず彼女たちに話しかけることにした。

 

「君達、スクールアイドルのAqoursだよね?」

 

「アクア?なんですかそれ?」

 

予想外の返答が返ってきた。彼女たちは俺の時間帯のμ'sメンバーと同じようにAqoursというスクールアイドルを忘れてしまったのだろうか。

 

「いや、人違いだったよ。ごめんね」

 

「いえ、別にいいですけど」

 

そう言って彼女たちはどこかに行った。この調子だと他のアクアメンバーも同じようになってるだろう。さてと、まずはこの時間帯にμ'sが存在しているかを調べるか。そしてついでにだがAqoursが消えたわけもだ。

 

 

それから俺はバスに乗り沼津駅前まで移動した。そして近くの商店街にあった本屋に入りスクールアイドル関連の雑誌を探した。スクールアイドル関連の雑誌は簡単に見つかったが、やはりこの時間帯にもμ'sは存在していないようだ。ただ、A‐RISEがスクールアイドルの文化を定着させたレジェンドと言われているようだ。その中には当然のように高坂穂乃果の名前が乗っていた。どうやらこの時間帯は俺のいた時間帯の未来のようだ。そしてその雑誌にはA‐RISEへのインタビューが載せてあり、穂乃果のインタビューを見てみるととんでもないことを穂乃果は言っていた。

 

『私はA‐RISEの他にも大切な仲間がいたんです。みんなその時のことは忘れているようでしたけど』

 

穂乃果はA‐RISEを大切に思ってますかの質問への答えの後にこう言っていたらしい。となると穂乃果にはμ'sの記憶があるのか?それを確かめるために俺は穂乃果に会いに行くことにした。

 

 

やっと東京に着いた。移動費に費やしたせいで俺の財布の中身はほとんどない。だが、そんなことでくよくよしてられない。俺はそのまま穂むらへと向かった。

 

穂むらに着くと店番をしている雪穂がいた。

 

「よお、雪穂」

 

「あれ?義政くん?なんか身長縮んだ?」

 

「いや、縮んだわけではないが...」

 

「でも、前にあった時はもっと身長大きかったよ」

 

「うーん、じゃあ縮んだんじゃね」

 

「何その適当な答えは」

 

「いや、今は身長のことはどうでもいいし。それより穂乃果いるか?」

 

「ううん、今はいないよ。帰ってくるとしたら夜の10時過ぎると思うけど」

 

「んじゃ、それまで待機させてもらうわ」

 

「えっ!?本当に言ってるの?」

 

「ああ、どうしても穂乃果に聞きたいことがあるしな。そうだ!店番手伝うぞ!」

 

「それは嬉しいけど...でも、本当にお姉ちゃんが帰ってくるまで待つつもり?」

 

「そう言ってるだろ。なんでそんなに危惧するんだ?」

 

「だって義政くん、お姉ちゃんと大喧嘩したんだよ!」

 

・・・この時間帯の俺は何をしたんだ?

 

「まあ、義政くんだけじゃないけど」

 

「どういう事だ?」

 

「本当に覚えてないの?お姉ちゃんと義政くん、海未さん、ことりさんで、なんかμ'sがあったとかそんなことはなかったとかで怒鳴りあってたんだよ」

 

「今、μ'sって言ったか?」

 

「うん、お姉ちゃんがμ'sのこと覚えてないのってずっと聞いてたけど」

 

「そうか」

 

とても嬉しかった。穂乃果はμ'sを覚えているのだ。

 

「義政くんはμ'sが何か分かるの?」

 

「分かるぞ。俺にとって1番大切なものだ」

 

「じゃああの時はなんでμ'sなんか知らないって言ったの?」

 

「それは穂乃果にしか言いたくないんだ」

 

「何か事情があるんだね?」

 

「ああ」

 

「じゃあ聞かないでおくよ」

 

「ありがとな、雪穂」

 

その後、穂乃果母に挨拶をして、店番を手伝った。気づいたらあっという間に夜になっていた。

 

「ただいまー」

 

実際にあってからは数日も経ってないのに懐かしいと感じる穂乃果の声が聞こえた。

 

「おかえり、お姉ちゃん。義政くん来てるよ」

 

「えっ!?義政くんが!?なんで?」

 

「なんかμ'sだっけ?それについて話があるとか」

 

「本当!?」

 

「うん」

 

「どこにいるの?」

 

「今、店番してくれてるから代わってくるね」

 

雪穂が俺のところに来て店番を代わってくれた。俺は穂乃果のところに向かった。てか、なんて話そう...いきなり過去から来ましたって言っても信じてもらえないだろうし。まずは挨拶からか。

 

「よお、穂乃果」

 

「義政くん?なんか背が縮んだね」

 

「いや、縮んだわけではないんだが。穂乃果の部屋で話せないか?大切な話があるんだ」

 

「いいけど」

 

穂乃果の部屋に着くといきなり穂乃果が

 

「義政くんはμ'sを思い出したの!?」

 

聞いてきた。

 

「あー、なんて言うかその話をする前に俺の話を聞いてくれるか?」

 

「うん」

 

「俺、過去から来たんだ」

 

「過去!?それって所謂タイムトラベルって言うやつ?」

 

「ああ、その認識で間違ってないと思う」

 

「それでなんで過去から来たの?」

 

俺はこれまでの俺の行動を話した。

 

「それで俺が過去から来たって信じてくれるのか?」

 

「う〜ん、まあ信じるしかないよね。μ'sという存在を知ってるんだもん。しかも、今の義政くんより背が明らかに小さいし」

 

「ありがとう。それで穂乃果はなんでμ'sのことを覚えてたんだ?」

 

「う〜ん、なんでか知らないけど、A‐RISEとしてスクールアイドルをやってた時に突然思い出したんだよ」

 

「は?」

 

「穂乃果の記憶だと最初からA‐RISEに所属してたみたいなんだけど、いきなりμ'sのことを思い出したんだよ」

 

「μ'sを思い出した?μ'sが結成した時のこと覚えてるか?」

 

「うん!穂乃果が音ノ木坂で1人で練習してる時に海未ちゃんとことりちゃんがやって来て、私とスクールアイドルを始めてくれるって」

 

「何時くらいか分かるか?あと、その時俺はいなかったのか?」

 

「夕方の6時くらいかな?義政くんはその次の日に手伝ってくれるって」

 

俺が過去を変えたことによって何らかの影響が出たのか?そしたらなんでことりや海未に影響が出てないんだ?

 

「それでことりや海未はμ'sのことを思い出さなかったのか?」

 

「少しだけだけど、μ'sについて話せたよ」

 

「本当か!?」

 

「うん、10分くらいでμ'sのことを忘れちゃったみたいだけど」

 

影響は出てたみたいだ。僅かにだが...

 

「そうか...もう1つ聞きたいことがある。ことりは海外に留学したのか?」

 

「何言ってるの?ずっと日本にいたよ」

 

そこだけは変えれたのか。

 

「良かった」

 

「なんで?」

 

「俺のいた時代でμ'sがなくなった時ことりが留学していたことになってたからだ」

 

「じゃあ、義政くんは過去を変えたの?」

 

「少しだけだがな」

 

「う〜ん、お願いしたいことがあるんだけどいい?」

 

「この時代の俺じゃなくて過去の俺にか?」

 

「うん!」

 

「言ってみてくれ。出来そうならやってやる」

 

「それはね〜」

 

そう言って穂乃果は棚を漁りだした。そして

 

「この曲をμ'sのみんなで歌って欲しいんだ!」

 

そう言って俺に1枚の楽譜を渡してきた。

 

「これは誰が作詞、作曲したんだ?」

 

「穂乃果だよ!」

 

「マジで!?」

 

「うん!どうかな?」

 

「・・・最高にいい曲だ!これをμ'sのみんなで歌えばいいのか?過去の?」

 

「うん!穂乃果たちが1番輝いていた時の」

 

「分かった」

 

そうして俺は穂乃果の家をあとにした。にしても、穂乃果がμ'sのことを覚えてたのは嬉しかったな。あと、この曲を絶対にμ'sのみんなで歌わなければ。そう考えながら俺は人通りが少ない裏道に入っていった。そしてタイムワープをしようとした時

 

「また余計なことをしてる」

 

突然声をかけられた。未来の穂乃果にだ。

 

「余計なことだと?」

 

「うん、せっかく酷い目に合わないようにしてあげてるのに」

 

「酷い目ってなんなんだ?」

 

「なんだと思う?」

 

「は?」

 

「なんだと思う?って聞いてるんだよ、義政くん」

 

「μ'sの存在が消えることだ!」

 

「へぇ〜、仮にもμ'sのマネージャーを名乗ってるのにそんなことしか考えられないの?」

 

「そんなこと?穂乃果にとってμ'sの存在が消えることはそんなことで片付くのか?」

 

「うん、穂乃果と同じ経験をしたら義政くんもそうなるよ」

 

いったい何を経験したら穂乃果がこんなに変わってしまうんだ?

 

「穂乃果にとってμ'sは大切じゃないのか?」

 

「大切だよ。穂乃果の人生でいちばん大切な宝物」

 

「じゃあ、なんでμ'sの存在を消そうとするんだ!」

 

「・・・みんなが死んじゃったからだよ」

 

「何言ってんだ?みんなが死んだ?」

 

「うん、穂乃果がみんなのことを誘って海外に遊びに行った時、飛行機にトラブルが発生してね。気づいたら穂乃果だけ無人島にいて。救助された時に生存者は他にいないって言われたんだよ」

 

穂乃果は泣きながらそう言った。

 

「だったら事故が起こる前に戻って飛行機に乗らなければいいじゃないか!わざわざμ'sの存在を消す必要はないだろ!」

 

「人の命を救うために時間を移動するのはダメなんだよ。でもひとつだけ方法があったの」

 

「それがμ'sの存在を消すことか?確かにμ'sがなければ、みんなが飛行機に乗ることはなかったかもしれないが」

 

「何言ってるの?みんな飛行機には乗ったことになるよ」

 

「は?じゃあなんでμ'sの存在を消すんだ?」

 

「罪悪感を少しでも和らげるためかな。穂乃果の計画通りにいけば穂乃果からもμ'sの記憶は無くなって、飛行機事故で死んだ友達は海未ちゃんとことりちゃんだけになるもん。そうなれば、穂乃果の気持ちも楽になるかなって」

 

「おい、穂乃果。歯、食いしばれ」

 

「えっ?なん」

 

穂乃果の言葉は最後まで言われなかった。俺が穂乃果を殴ったからだ。

 

「っ痛。何するの?義政くん」

 

「我らが馬鹿なμ'sリーダーをぶん殴っただけだ。そもそもそんなルールに従うほどのお利口だったか?」

 

「穂乃果だって大人になったんだよ」

 

「違うな。例え大人になったとしても俺の知ってる穂乃果なら迷いなくみんなのことを助けに行った。それをしないってことは今のお前は穂乃果じゃない!」

 

「だから穂乃果だって大人になったの。穂乃果の勝手にできる問題じゃないんだよ」

 

「それをどうにかするのが高坂穂乃果だろ!今までだってそうしてきたんだから。もし、お前に出来ないのなら代わりに俺がやってやる」

 

「・・・無理だよ」

 

「いや、やってやる。μ'sを失うわけにはいかないんだから」

 

「義政くんとはなんの関わりもないμ'sなのに?」

 

「ああ、例え関わりがなくてもμ'sはμ'sだ!それならばμ'sマネージャーである俺が助けるのは当然のことだろ!」

 

「そんなにμ'sのことが好きなの?」

 

「当たり前だろ。俺はμ'sのファン第1号でもあり、μ'sメンバー全員と仲がいいんだから。それに、どんな次元だろうがμ'sメンバーが死ぬのは嫌だからな」

 

「本当にやるの?」

 

「当然。μ'sを失うわけにはいかないからな」

 

「じゃあ何があっても止めないとね」

 

「はあ?なんでだよ?」

 

「だってもう穂乃果はμ'sの名前しか覚えてないんだよ?どうでもいいじゃん」

 

そう言いながら穂乃果はポケットから拳銃を取り出し俺に向けて拳銃を撃った。正確にはタイムブレスレットに向けてだ。

 

「これでもうあなたには何も出来ないよ。さよなら、そして穂乃果のことを恨み続けてね」

 

そう言い残し穂乃果は消えていった。




全く更新せずに申し訳ございませんでした。
受験勉強などで忙しく、小説を書く時間が取れなかったです。
今後は頑張って更新していくので楽しみにしといてください。
誤字脱字報告、感想お待ちしております。
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