禍の団の二天龍たち   作:大枝豆もやし

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パソコンの中を整理してたら、このssの続きが発掘されましたので、再び書く意思が起こりました。
もうずっと放置して申し訳ありません。m(._.)m
ちゃんと終わらせますのでどうが最後まお付き合いお願いします。


最終校のリベリオン
第71話


 その日、イッセーは花束を持ってヨーロッパのとある場所にいた。

 そこは霊園。その外れにひっそりと存在している共同墓地だ。

 

 いつも通り墓守に挨拶をして彼女の元へと向かう。

 

 彼女には親族がいない。故に誰も彼女を尋ねることなんてないのだが……。

 

「ん? 先客が来たのか」

 

 彼女の前には既にいくつかのプレゼントが贈られていた。

 

「ああ、また彼が来たんかね」

「あ、墓守さん。さっきぶりです」

 

 後ろを振り向いて初老の墓守と向かい合う。

 

「あの子も照れ屋だねえ。誰よりも早く来てここにお供え物を置いて帰って行っちゃうんだ」

「そうなんですか。…で、どんな人なんです?」

「あんたも顔を一度くらいは見たことあるんじゃないのかい? 銀髪碧眼の色男だよ」

「……」

 

 墓守の返答を聞いて、イッセーは少々困惑した。

 どこかで聞いたことのある特徴。出来るなら他人の口から最も聞きたくない男のソレである。

 

 それから墓守のおじさんと他愛の話をして別れる。

 墓石の横に彼女が生前好んでいた花を置いて手を合わせる。

 その時、ふと思ったことが口に出てしまった。

 

「お前も……何か後悔があるのか、ヴァーリ」

 

 一瞬気になるもすぐに考えるのをやめる。

 過去の詮索などするものではない。特に、神器使いなんて一般からは大きく外れたような奴のは。

 

 その力目当てに三大勢力から家族を奪われた者もいる。その力を恐れられ親から捨てられる等の迫害を受けた者もいる。

 そうして三大勢力によって居場所を奪われた者たちの巣窟がここなのだ。つらい過去を背負って当然。むしろこの中ではそれが平凡なのだ。

 むしろ、そういったものがないのはただ一人ぐらいではなかろうか。

 

 

 そもそも事情を抱えている人間などいくらでもいる。

 普通の高校生だろうと大きな十字架を背負うような奴がいるご時世だ。神滅具の神器使い、しかも魔王の子である彼ならばどれだけの重荷を背負わなくてはいけないのだろうか。

 

「……まあ、僕はそんなに大きな十字架は背負ってないけどね」

 

 そこでふと今度は自分のことについて考える。

 

 彼らに対して自分はどうであろうか。

 家族は無事に生活している。それどころか、彼の力を知っても素直に受け入れてくれるほどだ。

 仲間も誰一人欠けることなくいる。むしろ彼らが言うには、自分と知り合ってからはそういったことがないらしい。

 

 イッセーは今まで精神にくるような重い経験はない。

 もちろんこんな血なまぐさい世界で生きてるので殺されかけることはしょっちゅうだが、いつもなんだかんだで全員無事に帰ってこられるし、なんだかんだでハッピーエンドに終わる。少なくとも、これといった大きな失敗や挫折は味わったことなどなかった。

 そう、まるで今はやりのなろう系みたいに。

 

 彼には暗い過去などないも同然だ。不条理に対しては負けそうになるがいつも勝利してきた。守れなかったと勘違いしたことはあっても、いつも後で無事に帰ってきた。そして倒してきた相手に対しても特に罪悪感やしこりが残るようなこともなかった。

 

 恵まれている。あまりにも恵まれすぎている。

 ここまで来ると逆に気持ち悪い。まるで自分が世界の中心にでもなったかのようだ。……まあ、元から自己中な奴だという自覚はあるし直す気もないが。

 

『なあ相棒、何故お前はそこまで関係ないはずの犠牲者まで労わろうとするんだ?』

「……習慣だよ。特に意味はない」

 

 だから、その分俺が頑張ろう。俺が出来ることはそれだけしかない……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえイッセー、あなたの通ってた大学ってどんなの?」

 

 タブレットで電子書籍を読んでいると、そんなことを聞かれた。

 どうやら彼女は人間の大学に進学する気なのでそのアドバイスを聞きたいらしい。

 一瞬、人間界で遊んでないで冥界の学校戻って一流の悪魔になるため勉強しろと言いたくなったが、冥界にいってもいい悪魔がいないのを思い出した。

 

「たしか外国の大学に飛び級したんでしょ? 私もいい大学に入って政治の勉強とかしたいのよ」

 

 なるほど、そのために大学のこと知りたいのか。それはいい心がけだ。ヴゃんと勉強して人間様の知識を吸収するがいい。

 

「一言で表すなら……変人の巣窟だった」

「へ…変人?」

「うん。僕は生物学専攻だったんだけど、他の学科とも交流があってね、変人同士でよく話し合って盛り上がってた」

 

 本当に……僕のゼミはおかしな奴が多かった。というか全員何かしらの神器を持っていた。

 といってもその大半は非戦闘用で人外共を殺せるようなものではない。人間の集団内でしか効果を発揮できないような、ちゃんとした神の祝福だ。

 

 忘れている者もいるとは思うが、神器とは神の与える祝福、才能のような側面がある。

 僕の場合は龍のオーラがそれに当てはまると思うのだが詳しいことは知らん。

 

 話を戻す。神器という才能を持ってるせいか、僕の周囲には神器持ちがよく集まってきた。

 

「特に僕のゼミは特に変人が多かった。全員僕と大体同じ年かそれ以下だったもん」

「な…なんか面白そうな教室ですわね」

「まあね」

 

 いや~10歳の同級生がいたときはマジでびっくりした。

 

「天才ばかりのゼミですか。……私も入ってみたいわ」

「いや、やめといた方がいい。警察のお世話になりかけた奴も何人か居たし……その度に俺がどれだけ奔走されたか」

「へ…へえ~」

 

 本ッッッ当に変人ばかりの大学だった。

 あいつらがアホやる度にどれだけ僕が……俺が苦労したことか。どちらかっていうと俺も暴走して怒られるタイプだってのに。

 てかアイツら今はどうしてるだろうか。何人か牢獄にぶち込まれてるんじゃないかな?

 

「な…なかなかすごい大学に入ったわね。……研究所とかには呼ばれたんじゃないの?」

「一応所属してる。研究のレポートとかも出してるし」

 

 これでも僕は研究員としてちゃんと働いてる。レポートも研究も続行してるし。

 

「え?じゃあなんで高校に通ってるの?」

「あっちから頼んで来たんだよ。授業でなくてもいいし学費タダでいいから来てくれって。おそらく宣伝のためだろうね」

 

 こうはいったもソレは建前で本当は僕の神器を探りたいのだろう。あわよくばこの無能の眷属にしようとする魂胆だろうな。

 

「な、なかなか特殊な生い立ちね」

「まあね。というか神器を宿した時点で普通の生活なんて無理だと思う」

 

 神器を宿したものは良くも悪くも普通とは違う人生を歩むことになる。たとえそれがどれほど弱い力だとしても。

 

「(そして俺は幸福な人生を手に入れた)」

 

 前も思ったが、僕の……俺の人生は本当に都合のいい人生だった。

 

 いつも周囲が俺の都合のいい方向に進んでくれる。

 最初は厄介事や敵が転がってくるも、いつもとんとん拍子にうまくいく。

 どうも幸運の領域を超えてるような気がするんだよな。まるで今流行りのご都合なろう系みたいに。

 

「(じゃあ俺は主人公ということか!?)」

 

 もしそうなら、もし本当に俺に逆らう奴がご都合的に破滅したり俺の仲間になるなら……あの白髪にも効くんじゃね?

 よっしゃあ今度喧嘩売ろう! そして今度こそ俺を認めさせて矯正してやる!

 

「じゃあ次は大学での日常について話しようか」

 

 それから俺はあいつをどうやってぶっ潰すか考えながら大学時代の思い出を発表した。

 

 

 

 翌日、返り討ちにあったのは言うまでもない。

 




ふと思うのですが、ハイスクールD×Dってなろうの異世界チーレムモノの原型みたいだなと私は考えております。
ある突然何の努力もせず才能もない凡人が非日常に巻き込まれ、そこで特殊な力を手に入れ、その力で事件を解決する。……なんか似てません?

敵も味方も無能だったり、ヒロインが簡単に惚れたり、ヒロインがやたら主人公に依存したり、世界観レベルで主人公が滅茶苦茶優遇されたり、主人公に歯向かったものはたとえ正当性があってもゲスキャラに成り下がって倒されたり、主人公とソレに従う仲間たちがマンセーされたり、主人公がけサイコな行動したり……。
なんか……似てません?

私の考えたことは極論でしょうか

  • うん、違うと思う
  • いいえ、合ってます
  • なんとなくわかるけど部分的に違う
  • そんなん言ったらキリないぞ
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