Re:ゼロから始める奇妙な冒険〜ニュースターダストクルセイダース〜   作:かじもこ

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 新たな能力というものは突然芽生える。それは運命というべきか、神のいたずらとも言う。
 危機的状況にいた俺は、新たな能力を使い生き延び、そして地位を手に入れた。
 そして因縁ともいうべき彼らがやってきた。


第1章 王都の1日編
1話 新たな世界の闇 その1


 承太郎はふと目が覚める。

 

 しかし、その瞬間気を失っていた自分に驚く。つい数分前までDIOと死闘を繰り広げていたにもかかわらず気を失っていたのだから。

 

 ましてやDIOの前で気を失うなど、殺してくれと言っているのも同然だった。

 

 承太郎は体を起こし霞む目を擦りながら周りを見渡す。すると周りに祖父のジョセフ・ジョースター、そしてポルナレフが倒れているのが確認できた。

 

 しかし、その後それ以上に衝撃的な光景が目に入る。自分達が横たわっていた街並みは、どう見てもさっきまでいたエジプトのカイロではなかった。中世ヨーロッパ風の街並みであった。

 

 街行く人々も猫耳や尻尾があったり、馬車を引くのが馬ではなくトカゲのような生き物だったり、明らかに様子がおかしかった。

 

 承太郎は、近くに倒れていたジョセフを揺さぶり声をかけた。ジョセフはDIOとの戦いで体の血をほとんど吸われ重傷を負っていたはずなので、外見上怪我がないとはいえ最悪の結果が頭をよぎった。

 

「おいじじい!じじい!目を覚ましやがれ!」

 

 承太郎の心配とは裏腹にジョセフは揺さぶるとすぐに目を覚ました。

 

「・・・なんじゃ承太郎。ってあれ!?わしの傷が治ってる!承太郎!傷を治してくれたのか?」

 

「そんな事はどうでもいい!周りを見やがれ!」

 

 そんな承太郎の騒ぎ声を聞いて、ジョセフの隣に倒れていたポルナレフも目を覚ます。

 

「なんだ騒がしいな・・・ってあれ?傷が治ってやがる!いや、そもそもここどこだ!?」

 

 見慣れない場所に驚き飛び起きたポルナレフ見てジョセフも体を起こしたが、3人とも現状が呑み込めず周囲を見渡していた。

 

 しかし、このままではらちが明かないので、二手に分かれて情報を集める事にした。承太郎は近くを歩いていた人に聞き込みをし、ポルナレフとジョセフは周辺を歩き回った。

 

 ジョセフとポルナレフは近くの商店街を歩き回っていたがやはり何度見てもこれまで見てきたエジプトとは考えられなかった。

 

「ポルナレフ、わしはどう見てもエジプトのカイロには見えんのじゃが、病気にでもなったんじゃろうか?」

 

「ジョースターさん、そんなら俺も病気になったらしい。景色だけじゃなくて動物とかトカゲみたいな人間も見えやがるぜ」

 

 周囲を歩く人々は騎士風の人、人間ではない亞人とも言える人々が往来していた。しかし、商店街を見渡していると見慣れたものがジョセフとポルナレフの目に入った。

 

「ジョースターさん!あれは!」

 

「ああ、あれはどう見てもリンゴじゃ!」

 

 ポルナレフとジョセフの目に入った店は、リンゴだけでなく見慣れた果物が多数置かれていた。ポルナレフとジョセフは果物屋に駆け寄ると店主と思われるものが出てきた。

 

「あんたら旅の者かい?これはリンガだ」

 

 試しに買ってみようと思ったジョセフであったがこの国のお金を持っていないことを思い出し、ポルナレフと相談していると、店主が詰め寄ってきた。

 

「その様子、もしかして文無しか?だったら出てけ!商売の邪魔だ!」

 

 一瞬のうちに二人は追い出されてしまった。何がなんやら混乱していた2人だったがちょうどそこへ、聞き込みをしていた承太郎も合流し、お互いの情報を交換した。

 

 「どうやら、ここはルグニカという国らしい。エジプトでも日本でもヨーロッパでもない」

 

「つまりわしらは、違う世界とやらに来てしまったらしいな」

 

「違う世界!?そんな事があり得るのか?」

 

「その前に場所を変えようか、承太郎、ポルナレフ。ここは目立ちすぎる。」

 

 異世界に来てしまったという現実に、焦りすぎてしまい周りが見えていなかったが、見慣れない服装、ましてや高身長の3人組の男であることから、承太郎たちはかなり目立っていた。

 

 ひとまず3人は裏路地の階段に座り、話し合うことにした。

 

「じじい、異世界となるとこれからどうする?」

 

「分からん。だが少なくともひとつだけ確かなことがある」

 

「ああ、DIOもこの世界に居るって事か」

 

「そうなのか承太郎!」

 

「わしらはDIOの乗っ取った祖父のジョナサン・ジョースターの肉体を通じて何か感じ取るものがあるが、この世界にでもなぜか奴の気配を感じる」

 

 ジョースター家の体には不思議な力があり、血の繋がった存在を感じることができる。現実の世界でもこの影響でDIOの存在を感じ取っていた。

 

「しかしエジプトの時よりも何かドス黒いものを感じるぜ」

 

「それはDIOがなんらかの力で俺たちをこの世界に連れ込んだって事か!?」

 

「そうだとは思うが、記憶が曖昧で思い出せないんだ」

 

 DIOとの決戦の中、ジョセフは重傷を負い、ポルナレフも負傷し気を失っていた。そのため、最後まで戦闘をしていたのは承太郎のみだが、最後の記憶が曖昧だったためDIOがどのような能力を使ったのか思い出すことが出来なかった。

 

 承太郎は思い出そうとするが、何かモヤがかかっているように思い出せない。そんな様子を見かねてジョセフが声を掛ける。

 

「承太郎、無理をするな。じゃが、おそらくDIOの影響で間違いないじゃろう。でなければ、わしらがここに居る理由の検討がつかん」

 

 DIOの影響で異世界に来てしまったと言う結果は出たが、考えれば考えるほど絶望的な状況が浮かんできた。そう、金銭面の問題は一向に解決していなかったのだ。

 

「しかし困ったことになったな、右も左もわからんこの世界でDIOを探して元の世界に戻らないとな。しかもSPW財団の支援は無しだ」

 

 SPW財団、それはかつてのジョセフの親代わりであったスピードワゴンが設立した財団で、現実世界でも承太郎一行を金銭面やその他多くのサポートをしていた。

 

 しかし、ここは異世界であるためそのサポートも絶望的であった。再び承太郎一行に絶望が広がる。

 

「それってつまり俺らは一文無しって事か!?」

 

 あまりのショックに声を荒げるポルナレフだったが、そんな中、少女の大きな声が承太郎一行に響いた。

 

「おいそこのお前らー!じゃまー!」

 

 声の正体である金髪の少女は、見た目からは考えられない素早さとジャンプ力で座り込んでいた承太郎一行の上飛び越えていった。

 

「うわっ、すげ〜」

 

 金髪の少女に見惚れているポルナレフをよそに、承太郎とジョセフは今後について話し合いをしていた。

 

「やれやれ、ともかくじじい何か売れそうなものは無いのか?このままだと俺たちはDIOの思惑通りこの世界で飢え死にだ。」

 

「そうじゃなー、仕事さえ見つかればどうにかなるんじゃがな」

 

 すると今度はチンピラ風の男3人組が現れた。

 

 体格のいい男と細身の男と小さめな男であった。承太郎は内心勝手にトン、チン、カンと命名していた。

 

「おいそこのお前ら」

 

「珍しい服の奴らだな、旅人か?」

 

「痛い目見たくなければ出すものだしやが・・・」

 

 トン、チン、カンは、遠近法の影響で承太郎一行があまり大きくないと思っていたが、そんな事はなかった。190センチ以上ある大男3人組を前にトン、チン、カンは固まってしまった。

 

「痛い目見たくなければなんじゃって?最近耳がちと遠くてな、もういっぺん言ってくれんかのー?」

 

 怯んだ3人組にすかさずジョセフは煽りを入れる。流石はジョセフ・ジョースターである。

 

「くそ、こうなったら!」

 

 細身のチンは大きなナイフを突き出し再び承太郎一行を脅しにかかった。

 

「おお、こいつナイフをだしやがった!どうするジョースターさん?」

 

「やむを得んな。承太郎、あまり騒ぎにならんようにな。」

 

「やれやれだぜ。」

 

 承太郎は拳を鳴らしながらトン、チン、カンに迫った。

 

「おい、テメェら。本物の喧嘩ってのを教えてやる。かかって来な。」

 

 承太郎は脅しも兼ねて、承太郎のスタンドであるスタープラチナを使い、ナイフをチンの手から払い除けた。

 

 チンは、ナイフが手元から離れたことに驚いた様子だった。しかしその驚き方は普通ではなく違和感があった。まるでスタープラチナが『見えてよう』な様子だった。

 

「ナイフが!?しかもそれは!おまえ、精霊使いだったのか!?」

 

「てめえ、俺のスタープラチナが見えるのか?まあそれはどうでもいい。俺から金を取りたいんだろ、かかってきな」

 

「く、くそー覚えとけよ!」

 

 承太郎の威圧に耐えられず、3人は一目散に反対側の路地へ逃げ出した。

 

「やれやれ、かかっても来ないで逃げるとは大した事ないやつじゃったな!」

 

 3人の鮮やかな逃げ方にジョセフは満足な状態だった。しかし、承太郎はチンの様子と言葉に引っかっていた。

 

「スタンド」とは通常の人間には見えず、いわゆる特殊能力にしか見えないのである。また、スタンドはスタンドでしか倒せない。こんなルールがあるのだが、チンはスタープラチナを明らかに見えておりまた、「精霊」と言っていた。

 

 明らかに違うこの世界。承太郎は一人思考を巡らせていると再び承太郎一行に声が響いた。

 

「そこまでよ!」

 

 2度あることは3度あると言わんばかりのトラブルに3人とも頭を抱えてしまった。あまりのトラブルの多さにジョセフは呆れながら声をかけた。

 

「今度は何じゃ」

 

 承太郎一行の視線の先には、銀色の髪をし白色の衣服を着た少女が立っていた。

 

 To be continued→

 

 

 

 

 

 





数年前に作っていたものを全消しで作り直してます。マイペースに作るので気長にお待ちくださいm(_ _)m
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