後それに伴って、序盤の方の文章直したいのでアクセス数が落ち着いてきたくらいに一回非公開にして、一気に修正したいと思います。
展開は変えませんが、修正し終えたら読んでくれると幸いです。
追記。10/21日に修正しました
現在、シャドウボーダーでは誠達が入手した情報とベオウルフのアタランタが拉致されたという情報を元に作戦会議が行われた。
「首都で陽動を起こそう、僕が単騎で囮になって引き付ける」
その場の誰もが、それを発したビリーを見る。
「……正気か?首都のオプリチニキの強さは異常だぞ」
そう首都のオプリチニキの強さはそこらの村を見回っているものとは桁違いの戦力なのだ。それらと正面からやり合うということは、たった一人でサーヴァント百騎を相手するようなもので、ベオウルフが心配するのも無理はない。
「なら、儂もその仕事引き受けちゃる」
誠の隣で退屈そうに座っていた以蔵が声を上げた。
「いいのかい、以蔵?多分帰ってこれないけど」
「儂は頭が悪いきよう分からんが、この作戦が失敗したら世界が終わるいうことはよお分かる」
「なら決まりだね。
一つことが決まれば次の問題が出てくるわけで。
「次はアタランテとサリエリのことだが……」
「捕縛されてるらしいな」
誠が情報をパソコンでタスクを複数開き情報を整理しながら呟いた。
「ああ、自分一人ならどうとでもなったんだろうが、ガキを人質に取られてしまったらしい」
「サリエリはアタランテが降伏したことで諦めたといったところか、問題は場所か」
「ミズ・アタランテほどのサーヴァントを捕縛したとして、その先は一つ。首都以外にないのでは?」
「いや、追跡したヤガたちの知らせじゃ、首都を回避して別の場所へ向かっているらしい、昔の砦を流用した牢獄だとさ」
会話に入ってきたホームズにベオウルフが説明する。
「ふむ、首都に近付かないで済むのは僥倖だが……。なぜ回避する?」
「アタランテを首都に近付けたくなのか……?」
誠にしては珍しく、真面目に会議に参加しているのでエレシュキガルが驚いたような顔をする。
「なんだい、エレちゃん?まるでニートの息子が働いているところ見た母親みたいな顔をして」
「なんでもないのだわ……。普段からそれくらい真面目に取り組んで欲しいものね……」
エレシュキガルの呟きは虚空に消えていった。
先程の誠の呟きにホームズはあることを思い出した。そう、オプリチニキだ。彼らは
「誠君」
「なんだ、名探偵」
スイッチが入ったかのように再び誠は真面目な雰囲気に戻る。
「首都の様子を教えて欲しい、イヴァン雷帝を恐れていたか?」
誠はモスクワでの生活を脳内で振り返る。頭で再生されるのは、街の風景。巡回するオプリチニキに敬意を表すように頭を下げるヤガ。見たこともない
「いや、あれは
「いや、もう十分だ」
そして、ホームズは考えた末にある結論に至った。
「だが、それがなんだというのだ。首都ヤガで
そこにゴルドルフが口を挟む。
「ヤガ達の思考は強食に寄っているとはいえ、人間と同一の感情を持っていますよ。先程のパツシィ君のように、恐怖を感じないヤガはいないです。ましてやそれが、神の代理人たる
「すれば?」
「
ホームズの言っている意味がわからず、その場の誰もが首を傾げる。いや、一人分かりかけている者がいるようだ。
「どういうことです?」
立香がそう質問した時に。ホームズがドヤ顔でフッと口からため息を漏らす。
誰もがいつものやつが来ると確信した時、一人理解していたものがパソコンに文字を打ち込みながら、独り言のように口を開いた。
「成る程、イヴァンが目覚ましそうってことか」
自分よりも先に答えも漏らした誠をホームズは怒りの顔で近付く。
「あ、すまん名探偵って痛い、痛いって!無言でバリツしないで、腕折れるって!」
閑話休題
「コホン!」
ホームズが仕切り直すように咳ごんだ。
「いってえなぁ、少しは加減ってもんをしろ」
「つまりね、イヴァン雷帝は目を覚ましかけてるのだよ」
「無視か!?」
誠を無視して淡々とホームズは解説していく。
「だが、雷帝以外の権力者にとっては、彼は何が何でも眠らせておかなきゃいけない。恐らく現状こそが雷帝には耐え難い。叛逆された上に、サーヴァントが続々と召喚され始めている。それは皇帝にとっての否定であり、彼にとっては侵略だ。だから――――首都で騒動が起きれば、イヴァン雷帝はそれだけで、容易に目を覚ます、大量のオプリチニキに悪戦苦闘するには、恐らく短時間で済むだろう!」
アタランテとサリエリを助けた後に首都に突撃するとういう形で作戦会議は幕を閉じた。
久々に部屋でゆっくりしようとした誠だったが。
「人口密度が高すぎる……」
それもその筈、その部屋にはイシュタル、エレシュキガル、以蔵、誠の4人が押し込められていた。
「だいたいイシュタル神は自分の部屋に戻ってくださいよ」
「部屋で一人でいたって退屈だし?立香のとこ行こうにもマシュと話があるからって追い出されるし、ここしか面白そうな場所がないから仕方ないわ」
「一人でいるの嫌ならウチの女神そっちにあげますから」
「いやよ私、イシュタルと同じ部屋だなんてまっぴらごめんなのだわ」
「私もよ、絶対喧嘩に発展する自信があるわ」
「ウチの女神達がめんどくさ過ぎる件について」
その時、誠の部屋の扉がコンコンとノックされた。
「武蔵よ」
「どうぞ」
そうして4人の部屋が5人になった。
「以蔵、手合わせどうかしら?」
「わ、儂か?」
「いや、お前以外に誰がいるんだよ」
少し慌てる以蔵に誠がツッコむ。
「武蔵ちゃん、コイツ連れてってくれ。人口密度が高過ぎる」
「分かったわ、さぁ以蔵行くわよ!」
「分かったき、引っ張りなや!」
そんなやり取りをしながら以蔵は武蔵に連れられトレーニングルームに連れ去られてしまった。
続いて、ボーダー内にアナウンスが鳴り響く。
『あーあー、ダヴィンチちゃんだよー。銃の整備が終わったから誠君とビリー君は工房に来てね!』
「というわけだから、二人とも仲良くね。物壊したりとかだけはやめてよ」
「ちょっ――!」
それだけ告げると誠は足早に部屋を出た。その後二人が喧嘩を始めたのは言うまでもない。
誠は廊下でビリーと合流すると、ダヴィンチちゃんの工房に向かった。
「この後、射撃場にでもどうだい?」
「いいですね」
「なんだか浮かない顔をしているね、誠」
そっけない返事をした誠にビリーが問いかける。
「えぇ、人に自分の銃の整備と改造を任せるのって何か怖いんですよね……」
誠はアトラス院で学んだ技術が簡単に越されるのが嫌だったのだが、それは悪い形で裏切られることになるのだった。
「やぁやぁ、待ってたよ」
誠達が工房に行くとダヴィンチが今か今かと待ち構えていた。
「ビリー君には少し話があるから誠君からだね」
そう言って取り出したは誠の渡したライフルとは似ても似つかないモノだった。バレルは完全に原型を留めてなく、未来兵器のようになっていた。
「俺のDSRちゃんに何してくれてんの!?」
誠の叫び声がボーダー内に木霊した。
「まぁ聞いてくれたまえ、誠君。何とこれは私が君のライフルを魔改造して出来た
「デメリットが致命的すぎるね……」
ビリーも苦笑しながら誠に同情しているようだった。
「戻してくれ!ダヴィンチちゃん!せめて原型はとどめてくれ!」
「わ、分かったから落ち着いてくれたまえ」
誠が泣いて懇願するものだから、流石のダヴィンチちゃんも可哀想に思ったのか元に戻してあげることにしたのだった。
その日の夜、柄にもなく誠は一人で黄昏れていた。時折、現実を全て拒絶するかのように瞼を閉じる。それ故、後ろから近づいてくる人影に気が付かなかった。
「あら、先客がいたようね」
「げっ」
「いきなり何よ、人の顔をにてげっとは失礼ね」
ボーダーの上で一人で黄昏ている誠に近づいたのはイシュタルだった。
「隣座るわね」
誠が無言で頷く。10程経っただろうか。ふと誠がこんな質問をした。
「イシュタル神ってどれくらい本気なんですか?」
「どういうことよ」
「この戦いですよ。イシュタル神からすれば世界が滅んだってどうでもいいでしょう?」
「いやぁまぁそうなのだけど、立香達にはカルデアで世話になったしその借りを返すってのも含めて力を貸してあげてる感じね」
それに今は立香のサーヴァントだし、とイシュタルは付け加える。
本来、彼女はニマニマ笑いながら、人類の行く末を見守るといった性格の持ち主のはずだった。すなわち情が移ってしまったということなのだろう。
「それに今回は奥の手も用意してるしね」
それを聞いて誠が顔をしかめる。彼女が張り切っている時は大抵ロクなことがないと、誠はエレシュキガルに耳にたこができる程聞かされていたからだ。
――世界滅ぼす級の失敗しませんように……。
「あなたはどうなのよ、誠。何か調子悪そうじゃない」
誠の心の内を見抜いたかのようにイシュタルは誠に語りかけた。
「なんか腑に落ちないというか、自分が寝てる間に世界滅びそうになったけど阻止されたけど、またまた滅んじゃったって。それで、2回目で自分が加わって戦場に立ったら自分たちが悪者みたいな風潮なんですよね。勝手に外からやってきて世界乗っ取って、はいお前ら悪者なんだぞって。どんだけ自己中なんですかね。異界の神の顔面一発本気で殴りたいですよ」
複雑そうな表情で誠は虚空を見ながら自分の思いを語った。
「戦う理由なんてそれで十分じゃない」
イシュタルが明後日の方向を見ながら呟いたその一言で誠はずっと空虚だった傷口が満たされたような気がした。
あ、10万UAありがとう奈須!UAの意味イマイチよく分かっていませんが!
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