2章からスーパー超絶オリジナル展開を考えております
こちらは所変わって、首都モスクワ。
誠達はメインストリートに直接繋がった路地に身を潜めていた。過去にアナスタシアと誠が交戦した場所である。
『マスター・立香、誠の座標、確認。首都ヤガ・モスクワへの侵入、確認した。ハロー、通信の調子は良好だ』
「名探偵か、どこにいるんだ?」
『ここまで敵地に食い込んでいるのでね、ボーダーもいつ襲われないともかぎらないだろう?』
まぁ、いつでも突撃できる位置にいるがねと付け加える。
『では状況を整理しよう。ミズ・アタランテの処刑執行までは。まだ時間があるようだ』
その言葉で処刑具が設置されている死刑執行される場所であろう、広場を誠達がみる。
『以蔵、ビリーとその部下も陽動を始めた。首都詰めのオプリチニキの個体数が想定していたよりは少ないな、とはいえ充分に多いのだがね。さて、そちらに何か気付いたことは?』
「……ここら辺は雪が弱いです」
辺りを見回しながら、立香が呟いた。後で聞いた話だがここは
『問題は……ふむ。山積みであるが、目下の課題は向こう側のサーヴァントだ。重要なのは神父……ではなく、コヤンスカヤでも、アナスタシアでも、イヴァン雷帝でもない』
「ミノタウロスか」
ホームズの思考を先読みするように誠が答えた。
『その通り。この場に置いて重要なのは、ミノタウロス。彼がどこにいるのか、我々の一手が決まる。さて――』
カップラーメンが完成するくらいの時間が経っただろうか。
「宮廷魔術師がいらっしゃったわよ」
表に集まっていた、ヤガの市民達が騒ぎ始めた。
「……不遜かもしれんけど、やっぱり
カドックだ。その後ろには処刑されるであろう、アタランテ。
「―――ではこれより、叛逆軍の処刑を執り行う。執行手段は首切りだ」
その口は至って冷静で、非情さに満ちていた。
「だが、生憎なことにギロチンなんて大層なものはない。なので、今回は特別だ」
カドックがそう言った直後だろうか、その後ろから膨大な魔力が湧き上がった。
「ハァァァァァァァァァァァァァ……!」
ミノタウロスが霊体化をとき憎悪に満ちたような呻き声をあげる。
「叛逆軍首領、アタランテ。それじゃ、おさらばだな」
「…………」
アタランテは黙ったままだ。自分の首に斧が振り下ろされるのを黙って待っている。
しかし、これはカルデアにしてみれば悪くない展開だ。
今、ミノタウロスがアタランテの首を斬り裂かんとズシリズシリと躙り寄る。
そこで、ホームズの指示とベオウルフの掛け声で誠達が飛び出した。
「よし、そんじぁまぁ正面から突撃するぞ!」
「同じく。宮本武蔵、見参!」
「行くわよ、マスター!」
「気合い入れて行くわよ!」
「さぁ、パツシィ君はとっとと離脱!」
「……来るな!カルデアのマスター!」
アタランテの制止の声もそんな彼らには届かない。
パツシィの離脱を確認すると各々が武器を構え、ミノタウロスに対峙する。
流石にその騒ぎに気がつかないミノタウロスではない。
「キタ、ナァ。コンドコソ、クッテヤル……カラナァ!」
怨嗟に支配された瞳で誠達を捉えると、アタランテのことなどどうでも良くなったように誠達の方面に暴走列車の如く突進してくる。そう彼――いやこの怪物は理知と理性と言ったものがこれぽっちも存在しない。故にこの作戦が通用する。
「宝具を使われたら厄介だ!早々にケリをつけるぞ!」
誠はそう指示すると、人差し指を突き出し拳銃の形を作るとガンドを放った。
「『
ガンドは見事、猛進するミニタウロスに的中し体の自由を奪った挙句宝具の詠唱を中断させた。痙攣しながら抵抗するが、力量のある魔術師のガンド程恐ろしいものはない。
そして、動作不能のミノタウロスなんて、ただのデカイ的に過ぎない。
「今だ!」
誠がそう叫ぶと4基のサーヴァントの総攻撃が始まった。
「覚悟しろよ!バケモン!」
「飛ぶわよ!マアンナ!」
すかさず、作戦通りにベオウルフとイシュタルが宝具を展開すると即座に真名を解放した。
『
『
ベオウルフが両手に持つ片手剣を破壊し、武器が拳だけの状態になる。そしてその拳に生前の凄まじい膂力を一時的に蘇らせ、身動きが取れないミノタウロスの顔面にインファイトすると、最後のシメに渾身の一発を叩き込んだ。ガンドの効果も薄くなってきたミノタウロスだったが、そんなものをモロに食らってはまともに立つことさえ敵わないだろう。
さらにそこへ、トドメと言わんばかりにイシュタルから放たれた、金星の一撃がミノタウロスを襲う。破壊と暴力に満ちたその一撃はミノタウロスの立っていた周辺を焼き尽くす。
「おっかねぇ」
思い切り素手で殴るのが宝具のベオウルフもこの一言である。
金星の一矢はミノタウロスを押しながら何処までも一直線に進むように思われたが、遂にミノタウロスの体を貫通した。光に包まれたミノタウロスの状態を確認することは出来ていないが、恐らくもう―――。
「取り上えず、一段落ね」
飄々とした態度でそう呟くイシュタルに突っ込むものはいなかった。
誠は目の前の半壊した都市を目に映しながらこの女神が豊穣ではなく破壊の女神だと再認識するのだった。
その後、誠はアタランテを救出に立香は体に大穴が空いた
「じっとしててね、手元が狂うから……!」
「鎖を切ったか、見事な腕だ」
武蔵の見事な剣術により、枷から解放されたアタランテは呟いた。
「まさか宝具を使わせず倒すとはな」
「数の暴力だ、霊基が弄られているとはいえ所詮はサーヴァント。一気に4基も相手出来る程霊気の強いサーヴァントじゃない、アイツは」
「それもそうか、そして助けて貰ったことには感謝する」
そういうと何か含みのある笑みを浮かべたアタランテと誠は握手を交わしたのだった。
それはそうとSwitch版ドラクエ結婚相手選べるのずるすぎひん?
ニマ大師とあんなことやこんなことしたいです