エウレカとレントンは、ニルヴァーシュという人型兵器に乗り、無人機を破壊しながら地上へ降り立つ。月光号とは光のせいで散り散りになり、気付いたらニルヴァーシュに乗っていた。
「変な感じ。同じニルヴァーシュをもう一体感じるの」
「えっ?ニルヴァーシュって一機だけだろう?」
レントンはエウレカの感覚が分からず、とりあえずニルヴァーシュで地上を走る。無人機が近付いている。
レントンとエウレカとは違う場所で、エウレカの言ったもう一機のニルヴァーシュと仲間の二機が揃って戦っていた。
「ちょっと、アオ!援護しなさいよ!」
アオと呼ばれた少年に、フレア・ブランはエレナ・ピープルズと共に無人機を落としていく。こちらも、トリトン号と離れ離れになり気付いたらこの世界に迷い込んでいた。やはり全ての原因は謎の光だった。
「ここに母さんの姿は出れないのか。ん?この反応は、ニルヴァーシュ?」
赤いニルヴァーシュが早速と走って来る。後ろには敵対しているあの無人機が追ってきている。
「何か分からないけど、助けないと!」
アオのニルヴァーシュは飛んで、赤いニルヴァーシュの後ろに立つ。レントンは驚き、口をあんぐりと開けた。
「ニルヴァーシュ?」
アオは一度、赤いニルヴァーシュに会っているものの、幼馴染にニルヴァーシュを奪われ母であるエウレカを未来へ返した。だが、ここにいるニルヴァーシュはまるで違う。
「レントン、変形するよ!」
ニルヴァーシュは飛行体から人型へ成り、アオのニルヴァーシュと並ぶ。
ー暗黒の支配層ー中央部。
「面白い。機械兵団ユニバース、人型へ変形せよ!」
ギリアスの指令で、レントンたちのいる階層に現れた機械兵団は人型へ変形する。この五階層で、初めて敵指令部が動いたのだ。
ー第二層ー海。
C.C.は、リュークと霄と共に沈んでいるランスロット・フロンティアを見た。
「おいおい、何だこの鉄の塊は?」
「こんな姿見たら、ルルーシュに怒られるな。リューク、そこにいるなら手伝え。ナイトメアを動かす」
燃料は切れてないものの、なぜ沈んでいるのか分からない。けれど、ナイトメアがあるなら勝機はある。ナイトメアを動かし、地上の森へ移す。ナイトメアを起動させると、蜃気楼の位置と紅蓮可翔式の位置が記される。
「第二層だと? ルルーシュとカレンも別々だな。リューク、霄、お前等も後ろに乗れ。少々狭いかもしれないがな」
霄はリュークに手伝ってもらいながらコクピットの後ろに乗る。黒の騎士団の艦隊がいないとすれば、この階層から出るしか方法がない。
「待って〜、置いてかないで〜!」
一生懸命走って来る少年がいた。C.C.は仕方なくフロンティアの腕を動かし、その少年を中に入れる。
「お前、名は?」
「白浜兼一と言います。ちょうどあなたたちが見えたので、乗せてもらえるか心配でしたが」
流石に四人は狭かった。C.C.はナイトメアを動かしてこの階層を脱出を図る。先に出向くのはカレンのほうが先だろう。良くよく見ると、スザクのランスロットは遠い階層に居る。近いのはカレンで、上は無人機が飛んで昇ることが無理そうだ。
C.C.たちがカレンの居る階層に向かおうとしている頃、ルルーシュは宗介、月と一緒に森を抜けていた。何回か休みながら進んだが、森は深く宗介の勘を頼りしなければ迷っている頃だった。
「俺のメカが近くにあるようだ。ゼロの機体はどうだ?」
「私も反応はある。ここから少し遠いようだな」
月はどう言えばいいのか分からなかったが、案に乗るしか選択権はなかった。
「じゃあ、俺が先だな。俺のアーバレストなら、ゼロの機体はすぐに見つかるだろう」
宗介に従い、アーバレストの下に着く。機体は壊れていないものの、草に覆われていた。沈んでいるよりマシだが、草をむしり取る時間はかかる。まだまだ難易度が高かった。
ー暗黒の支配層ー司令部。
『各層で抵抗が始まっているな。ギリアス、第一層に送り込むのを躊躇ったか?』
「相手は女性だけです。無抵抗な奴を殺しても面白くありません」
ギリアスは本心から言っていたので、黒画面にいる存在は笑う。
『良かろう。お前の好きにしろ。ただし、抵抗する者には機械兵団や無人機で倒して捕まえろ』
「分かっています」
画面から音が消えると、ギリアスはエスカレーターで下に降り、
「ジュエリー、お前の出番が来た」
睡眠冷却スペースから一人の少女が解き放たれる。ジュエリーは歩き、目を開ける。ギリアスは指差し、ジュエリーに視線の先を見せる。
川を見つけて、皿洗いしていたカレンは近くに赤い機械らしき物体を見て首を傾げる。まさか、と思った。カレンは皿を草に置き、その赤い機体に向かう。やはり、紅蓮可翔式だ。どうして、こんなところに。ルルーシュが亡くなってからも可翔式はなく、聖天八極式になっているはず。けれど、可翔式がここにある。この世界に来てからおかしなことばかり起きている。
「カレンさーん、どうしたの〜?」
ランカが両手をメガホンみたいにしてカレンを呼んでいる。カレンはランカを呼び、詳しく説明する。
「変だよね。何で私たちだけ、ここにいるのかな?」
ランカも不思議そうにカレンのナイトメアを見ていた。そう言えばそうである。ここに来てから、仲間といえばシャーリーくらいしか出会っていない。C.C.とも、スザクとも、生きているか分からないルルーシュにも会っていない。
カレンとランカは草を狩り、ナイトメアを動かせるくらいまで刈り取り、コクピットを剥き出しにする。都合よくキーが刺さっていた。起動すると、一機のナイトメアが接近しているのが確認できる。
『やっと出たか、カレン』
「C.C.!」
数日振りに再会した仲間に、カレンもC.C.も安堵する。
「何かそこ、狭そうね?」
『気にするな。すぐにここから追い出す』
リュークや霄、兼一は嫌そうな顔をして、C.C.にギャーギャー言う。通信が一度切られ、速度を増したようにモニター画面で見えた。浜辺にナイトメアが降り立ち、中から老人、少年、怪物、美少女が出て来た。
「兼一さん、お探ししましたですわ!」
「済みません、美羽さん。上にいたところを、この方々に助けてもらいましたので」
C.C.はカレンに目を向ける。
「ゼロは生きている。時を戻され、この格好になってしまったがな」
C.C.は白い戦闘服をカレンに見せながら、微笑んだ。ゼロ、いやルルーシュは時を戻され生きている。あの時、ゼロに討たれたはずのルルーシュ。光に飲み込まれ、時間も感覚もおかしくなった出会うはずのない存在たち。
「おそらく、我々をこの世界に呼び寄せた主に会わなければ、帰れる術もないだろう。以前、黒いブラックホールに飲み込まれた時と同じように、同じ形で戻らなければ帰れんかもな」
再会出来た友達や仲間に会えて、安堵している女たち。他にもまだたくさん会えない女たちもいる。男のほうも、リューク以外は霄を知っている秀麗や十三姫が嬉しそうに話していた。
ルルーシュやキラなど、多彩な兵器を使用する世界はどうにか、謎の機械兵団から支配されるのをどうにか防いでいた。しかし、蘭や月などの平和を象徴する世界は、ことごとく支配されていった。
このことにより、ルルーシュたちのいる異世界に歪みが生じるようになっていた。これを利用して、黒の騎士団の戦艦イカルガ、ラクス・クライン率いるアークエンジェル、エターナル、宗介の所属するミスリルの戦艦トゥアハー・デ・ダナンが上空、地上からの進入を開始した。
ー第五話に続くー