魔法少女リリカルなのはvivid もう1人の聖王の末裔の物語 作:ゲストU
魔女の森で出会ったいたずら猫クロゼルグは天真爛漫を絵に描いたような感じだった
クラウスに良く懐いていて、クラウスが王になったら魔女の力で助けてあげる、とよく言っていた
なぜかはよく分からないが僕には全くなつかなかったので基本的に険悪だった
なぜかは自分でもよく分からない
そしてシュトゥラに来てからの4年目が終わろうとしていた頃
世界の情勢が変わり始めた
痩せ続け疲弊し続けていく大地と人々
滅びを間近にしたいくつかの王国が手をつけたのは
「禁忌兵器」フェアレーターと呼ばれる兵器の数々
水も大地も穢す猛毒の弾薬
人も草木もすべての命を腐らせる腐敗兵器
つかの間の勝利の後自らも死に絶えてゆくしか道がなくなる手段を
追い詰められた国々が最後の切り札として使い出した
そして「聖王家」はベルカの戦乱を終わらせることを宣言した
そのために必要となるのは────
聖王家の守護兵器「聖王のゆりかご」の起動─────
ある日クラウスは侍女とともにとある話をしていた
「聖王のゆりかごが────?」
「そうなんです、聖王連合がベルカ全土に「聖王のゆりかごの起動」の表明を行うそうです」
「それで「玉座の王」の候補者はゼーゲブレヒト家に招集されると…」
「そう……」
「ヴィヴィ様とシル様にはまだ招集は掛かっていないのですが……」
「まぁ…心配はいらないんじゃないかな?」
「まずは不当な侵略行為に対する威力告知だろうし……そういう目的なら名乗りを上げるべき候補者はたくさんいる」
「それにね!実はいまあの2人に騎士団を任せようかって話も出てるんだ」
「────まぁ!」
「父も─── 陛下も2人の武勇や人柄を認めているしね」
「シュトゥラは聖王家の友好国家だ 2人がシュトゥラにいてくれる事が双方にとっての絆になる」
「何より現場で武勲もあげているそんな二人のどちらかが古い戦略兵器のお飾りに祭り上げられる心配なんてないさ」
「2人も君たちもずっとシュトゥラにいてもらえるよ──大丈夫!」
「そ、そうですよね……?心配無用でございますよね?」
「この事はあの2人には?」
「まだです……いずれお耳に入ってしまうと思うのですが……」
「なら、今の話を僕からも伝える」
「君たちは何も心配しなくていいから」
「ありがとうございます~!そうさせていただきます!」
侍女が部屋から出ていき一人になった所で
「ゆりかごの聖王────か………」
彼は一人小さく呟いた
ゆりかごの聖王
玉座の王になるということがどういう事か
僕は────彼らもまだ知らない