千羽山との試合の次の日。
俺たちはまた次の試合に向けて練習していた。
「行くよ円堂!」
「来い一之瀬! 今度こそお前のシュートを止めてみせる!」
その練習の際中、ある奴が練習に混ざってきた。
名前は一之瀬一哉。木野と土門のアメリカ時代の親友で、死んだことになっていた天才サッカープレイヤー。
そして、トライペガサスを完成させるために必要な最後の一人だ。
「もう何時間もやってるな。円堂と一之瀬」
「ああ。二人ともとんだサッカーバカだ」
「神向と同じだな」
おい待て豪炎寺、俺がサッカーバカなのは否定しない。
それはこの世界では褒め言葉だ。
だがそれはお前もだぞ。
「おーい神向。一之瀬がお前とも勝負してみたいってさ」
円堂が俺を呼び、その隣では一之瀬が手を上げている。
「おー、望むところだ! 俺も円堂とあれだけの勝負をした奴の実力を見てみたかった」
そして俺は円堂達の方へと向かう。
「やはりあいつも底抜けのサッカーバカだな」
その時に鬼道が何かを言った気がするが、気にしないでおこう。
俺と一之瀬の勝負がどうなったかって? 4対6で俺の惜敗だよ。
その後、一之瀬と円堂と土門がついにトライペガサスを完成させようと動き始めるも、まったく上手くいっていなかった。
「豪炎寺。ちょっといいか?」
そんな中、俺は豪炎寺を呼んだ。
「どうした、神向?」
「実は、お前に頼みたいことがあるんだ」
俺は豪炎寺にある技を一緒に撃ってほしいこと、そしてそのために豪炎寺からある技……ファイアトルネードを教えてほしいことを頼んだ。
「頼めるか?」
「やってみよう。……だが、準決勝までにその技が完成する可能性は無いと思うべきだ。代わりに俺はお前が必ずファイアトルネードを撃てるように準決勝までに覚えさせてみせる!」
豪炎寺からの熱い言葉を受け、俺達はトライペガサスを練習する円堂達に内緒でその練習を始めた。
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そして次の日。
一之瀬がアメリカに帰る日にもトライペガサスの特訓は続いていた。
一之瀬が帰るのは今日の午後、それまでに完成させなければならない焦りなどは彼らからは感じられない。
どっちかって言うと焦っているのは俺の方かもしれないな。……何せ惜しいところまで言っている円堂達と違って俺の方はまったく、成功の兆しすら見えていないんだよな。
「神向、気にすることはない。俺だってファイアトルネードを習得するのには長かったんだ。それよりも今は、円堂達のことを見守るべきだ」
豪炎寺から俺に励ましが来る。
……ファイアトルネードを習得するのに必死に努力する豪炎寺…か。想像できないって言えばそうだけど、それでもこいつからの励ましは何かこう、身が引き締まるような感じがするんだよな。
そして円堂達が失敗を繰り返し続けていた時、木野が力の集まる中心に立つことによって、トライペガサスはとうとう完成した。
さらに、帰ると思っていた一之瀬はそのまま日本に残り、雷門中に転入してくれることになった。
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……俺達はFF準決勝、木戸川清修との試合にも勝った。
え? 唐突すぎる? しょうがないだろ! 特に語るべきとこもなく、俺が活躍する場もなく終わっちゃったんだから!
それで、その木戸川戦のことで俺は今円堂宅に電話していた。
「円堂か?」
「神向? どうしたんだよこんな夜遅くに?」
「今日の木戸川戦のことでさ。……ほら、お前のゴッドハンド、破られたろ?」
そう、木戸川戦ではほとんどが俺の知っているとおりだった。円堂のゴッドハンドは破られ、トライペガサスはザ・フェニックスに進化して木戸川清修にいる一之瀬のアメリカ時代のもう一人の友達である西垣が命名した。
「ああ。そのことか、大丈夫! だったらもっともっと強くなって、どんなボールも取れるようになればいいだけさ!」
電話越しから聞こえてくる円堂の声が、俺にはどうしても信じられなかった。
だが、俺もファイアトルネードを習得し、その先にあるあの技を豪炎寺と共に覚えなければならない。だから俺から円堂に伝えられる言葉はこれだけだった。
「円堂、あんまり急ぎすぎるなよ。どんな時でも、新たな答えは自分の中にあるんだ」
それだけ言って俺は円堂との通話を切った。
次に俺がしたことは、決勝戦で俺達と当たる中学の情報だ。それは何度見ても名前が変わることは無かった。
さて、いよいよ来るか……世宇子中。
あと一話だけ待ってください!