サッカーやろうぜ! そうしよう!   作:ssgss

27 / 50
さあこれで長かったFFもついに終結!

勝利を手にするのは雷門か! それとも世宇子か!?(すっとぼけ)


諦めないサッカー

『『ファイアトルネード…DD!!!』』

 

 神向が右脚、豪炎寺が左脚に灯した爆炎がボールへと移り、そのボールは世宇子ゴールへと向かって行く。

 

『ツナミ…ウォーーーーール!!!!』

 

 ポセイドンはこのシュートをツナミウォールで止めようと試みる。

 

『行っけええええええええええええ!!!!!!!』

 

 そう叫んだのは、神向と豪炎寺だけではない。

 ピッチで彼らと共に戦っているメンバー、そしてベンチでこの戦いを見守っている全員がただ一心に……二人のシュートが世宇子のゴールをこじ開けることを信じて叫ぶ。

 

 そして、ファイアトルネードDDは、その激しいパワーからツナミウォールをぶち抜く。

 だが、一度イナズマブレイクで同じことを経験しているポセイドンはそのまま自身に向かってくるシュートを受け止めるが、

 

「な、何だっ…このパワーは!? う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

 それでもまったく勢いの衰えなかったファイアトルネードDDはポセイドンを吹き飛ばし、世宇子ゴールへと突き刺さった。

 

『ゴーーーール!!!! ミラクルシュート炸裂! 神向と豪炎寺による新たなシュートにより、雷門! ついに世宇子キーパーから1点をもぎ取ったぁぁぁ!!!』

 

 実況の言葉により雷門イレブン全員が歓喜する。

 そして、今度は世宇子からのキックオフで始まった試合ではアフロディが単身ゴールに突撃してくる。

 

「僕は…僕は確かに神の力を手に入れたはずだ!!」

 

 神である自分がシュートを止められ、さらには相手に得点を許す。そのことがアフロディには信じられなかった。

 

『ゴッドノウズゥゥ!!!』

 

 さらにパワーの上がったゴッドノウズが円堂に迫る。

 

『マジン・ザ・ハンドォ!!!』

 

 だが、円堂は再びマジン・ザ・ハンドでゴッドノウズを完璧に止めてみせる。

 

「そんな…」

 

 アフロディは悔しそうでもなく、ただ信じられない表情だった。そして円堂はボールを風丸にパスし、風丸から土門に、土門から一之瀬にパスが通る。

 

『メガクェイクゥゥゥ!!』

 

 そんな一之瀬にディオはメガクェイクでボールを奪おうとしてくる。

 

(……円堂が止めて、神向と豪炎寺が1点を取ったんだ。ここで俺がカッコ悪いとこ見せるわけには行かないよ!)

 

「鬼道!」

 

 だが一之瀬はメガクェイクを受けた上でボールを奪われず、逆に鬼道へとパスを通してみせた。

 

「今度はこいつだ! 行くぞ神向! 豪炎寺!」

 

 鬼道が指笛を吹くと同時に神向と豪炎寺は走り出す。

 そして、そんな指笛の音に応じたかのように5匹のペンギンがボールを囲むように地面から出現する。

 

『皇帝ペンギン…!』

 

 鬼道がボールを神向達に向けてボールを強く蹴ってパスすると、ペンギンもそのボールを追尾する。

 

『『2号ぉぉぉぉぉ!!!!』』

 

 鬼道からのパスを受け取り神向と豪炎寺はそのボールにさらに威力を加え、ボールはペンギンと共に世宇子ゴールへと迫る。

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

『ギガント…ウォォォォル!』

 

 ポセイドンは皇帝ペンギン2号をその巨大な腕で潰そうとするも、ペンギンは彼を睨みつけるとさらにパワーを増してその腕を弾き飛ばし、ゴールへと入った。

 これにより雷門は2点目の追加点を手に入れた。

 

 その後、試合展開は雷門の圧倒的優勢になった。

 2度も失点したという事実により世宇子はすでに戦意喪失しており、再び神向、鬼道、豪炎寺が迫って行く。

 

 そして鬼道は再びイナズマブレイクの体勢になる。

 

『イナズマ…!』

 

『『『ブレイクゥゥゥゥゥゥ!!』』』

 

 このボールをポセイドンはとうとう反応すら出来なくなり、そのままシュートは決まった。

 

『雷門、ついに同点に追いつきました! 残り時間はあとわずか、このまま延長戦に突入するのか、それともここで決着か!?』

 

 三度世宇子のキックオフで始まる試合。

 だが、そのパス回しはもはやここまで圧倒的実力差を見せつけていた面影も無く、あっさりと神向に奪われる。

 その最中、神向はアフロディの横を通り過ぎる時に呟いた。

 

「諦めるのか…?」

 

 アフロディからの答えを聞いている暇もなく、神向は一之瀬にパスを出し、ゴールからすでに円堂が上がってきていた。

 

「最後の1秒まで、絶対に諦めない!」

 

「「「それが俺達の!!」」」

 

「「サッカーだ!!」」

 

 一之瀬、土門、円堂の3人が交差した一点からボールに注ぎ込まれたエネルギーは、フェニックスへと姿を変える。そこに神向と豪炎寺は再びファイアトルネードDDの体勢となりシュートをさらに加速させようとしていた。

 

「……」

 

 アフロディは1人、神向の言ったことを思い出した。

 

【試合は、最後の最後まで諦めずに勝利を願った方に転がるんだ!】

 

 それで彼女の中の何かが変わったのかは分からない。

 けれど、神向と豪炎寺がシュートを撃とうとする寸前、アフロディがゴッドノウズを発動させて、まったくの逆方向からボールは強い2つの力を加えられた。

 

「僕は…僕は負けない! 絶対に勝ちたいんだ!」

 

『!!!』 

 

 それを見てその場で驚愕しなかった者は居ない。

 ただ彼女にそれを言った1人を除いて。

 

「そう。それで良いんだよ。……けど、この試合に勝つのは俺達だ! 勝って、神様なんてつまらない物に囚われてる世宇子(お前達)を、雷門(俺達)が救ってやる!」

 

 神向の叫びと共に、ファイアトルネードDDはゴッドノウズをアフロディごと弾き飛ばした。そして、ファイアトルネードDDの威力が込められたことにより、フェニックスの姿が変わる。体は何倍にも大きくなり、6本だった翼は12本にまで増える。

 

「神が…負ける…」

 

 弾き飛ばされたアフロディの呟きと、雷門最後のシュートがゴールに入ったのは、まったくの同時だった。

 そしてその瞬間、試合終了のホイッスルが鳴った。

 

『ここで試合終了! FF決勝戦、勝ったのは雷門! 劇的な大逆転勝利だーー!!!』

 

「勝った…?」

 

 円堂が確かめるように言う。

 スタジアムの上に取り付けられたそのスコアボードには確かに4-3で雷門側に4点が入っていることを見ると、

 

『やったーー!!!』

 

 雷門は皆で勝利を喜んだ。

 

「やったな円堂!」

 

「神向! ああ。俺達ついにやったんだな。FFで優勝したんだ!」

 

 神向と円堂が笑い合う。

 そんな2人をアフロディ達世宇子は見つめていた。

 

「神の力を手に入れた僕達を倒すとは、なんて奴らなんだ…」

 

 そんなアフロディ達を見つけ、1人が歩み寄った。

 その1人とは、もちろん神向だ。

 

「……何か用かい?」

 

 アフロディが神向に聞く。

 彼女は自分達が蔑まれるような事を言われるだろうと思っていたのだが、彼の口から出た言葉は全然違った。

 

「楽しい勝負だったな。お前達とサッカー出来て、本当に良かった!」

 

 神向の言葉を聞いた世宇子は驚く。

 アフロディももう神向に強気で出るような事が出来なかった。

 

「けど…。何かまだ物足りないって言うか、やっぱり神のアクアなんて物のせいで本当のお前達と勝負が出来なかったことが正直悔しい。だからさ! 次は、神のアクアなんて無しの正々堂々としたサッカーやろうぜ!」

 

 神向が笑顔と共に右手をアフロディに向けてくる。

 太陽に照らされてかどうかは分からないが、その神向を見てアフロディは顔を赤くし、そのまま微笑んだ。

 

「そうだね」

 

 そして、アフロディは神向が出してきた手を握る。

 その後、鬼瓦刑事の部下である刑事達に神のアクアを使ったことによる体への被害を調べるための検査ということで、世宇子イレブンは連れて行かれた。

 

 その様子を見たあと、神向は再び喜ぶ雷門イレブンの元へと戻って行き、同様に喜びを顕にしていた。

 

 ……だがこれは決して、伝説の終わりではない。

 むしろ、伝説はまだまだ始まったばかりだ。

 

 




次回からいよいよエイリア編になります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。