「だー…、疲れたー…!」
「お疲れ様」
特訓が終わり、俺達は再びアフロディ宅に帰った。
そして昨日と同じように食事をして、それぞれで風呂に入り、今に至る。
ちなみに言っとくが、今日の朝みたいなハプニングは風呂では起こっていない。というかあんなハプニングが何度も起こってたら俺の身が持たん。
「いやー、さすがに面子が違うといつものようには行かないな。まったくパスを通せなかった。おかげで、今日のミニゲームはアフロディチームの圧勝だったしな」
「大丈夫。君ならすぐに順応できるさ」
アフロディは俺にそう言う。
けど、俺はそうは思わなかった。
今日のゲームを見ていて分かる、アフロディと世宇子の奴らは互いによく信頼し合っている。
だが、対照的に俺は世宇子のメンバーを敵としてしか知らないし、あいつらだってそうだ。
「不安なのかい?」
そんなことを考えている俺にアフロディが言う。
そんな彼女の顔には俺のことであるにも関わらずに不安が見えていた。
……今の内に気になったことを聞いておいた方が良いのかもな。
「なあ、どうしてアフロディは……俺のことを匿ってくれるんだ?」
「え?」
「いや…、俺としては匿ってくれるの凄く嬉しいんだけど、そうすることで、アフロディに何かメリットでもあるのかなって」
豪炎寺が世話になっているであろう土方の方は、たしか土方の親父さんの代から鬼瓦さんと古い付き合いがあったからっていう話のはずだけど、アフロディの方に関してはまるで分からないんだよな。
そんなことを考えていると、俺の視界に俺が言ったことを考えているアフロディの姿が映った。
そして彼女はソっと口を開く。
「別に、ただの気まぐれさ」
優しい笑みを浮かべて彼女は言う。
だが、その笑みの影にはどこか悲しみがあると思わずにいられなかったが……さすがに匿ってもらってる身でそこまで聞くことは出来ない気がした。
だから俺は、
「そうか。悪いな、突然変なこと聞いて」
とだけ返す。
そしてその後、俺達は眠りに就いた。
ベッドではアフロディが、床では俺が寝ることになっている。
さすがに女の子を床で寝かせるわけにはいかないからな。
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「……で、またこの夢か…」
目を開ける。
さっき眠りに就いたはずなのに、この行動を口にするのも結構おかしいかもしれないが、それでも俺は目を開けて、目の前の景色を見た。
そこには、またしても無限に続く真っ白な空間だった。
だが、この前とは違うものが、確かにそこにある。
それは……紛れもなくサッカーボールだった。
「…なるほど、確かに深く考えるよりも俺にはこの方が性に合ってるか」
俺は誰に言われるでもなく、サッカーボールをその空間の中で蹴り出したのだった。
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……また、僕はこの夢を見るのか。
次回は少し時を進めて、そして主人公とは違う視点の、主人公サイドの物語をします。