サッカーやろうぜ! そうしよう!   作:ssgss

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前話の後書きを改変したのですが、今回でオリ主視点は一旦終了させていただきます。

しかも、雷門VSジェミニストーム戦ですらありません!

楽しみにしていただいていた方々、大変申し訳ないです……


次世代との邂逅! もう一度サッカーをするために!

「おい、2人とも始まるぞ」

 

「行こう司くん」

 

「……ああ」

 

 アフロディに手を引かれ、俺は世宇子中に備え付けてあるテレビへと向かい、その画面から決して目を離そうとはしなかった。

 

 そう、今日は他でもない、雷門とジェミニストームの3回目の試合が始まる日だ。

 そして、テレビの先では試合が始まった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 雷門VSジェミニストーム。

 その試合は、俺の知っている通り雷門が勝利した。

 これによって地球に平和が訪れたかに思われたが、雷門の勝利直後、エイリア学園ファーストランクチームを名乗るイプシロンが現れたのだ。

 

 そして、その試合をテレビで観戦したその帰り道。

 

「…………」

 

「どうかしたのかい、司くん?」

 

 アフロディがずっと下を向く俺に声をかける。

 きっと、アフロディなりに俺のことを心配してくれてのことなんだろう。

 

 けど、その心配は無用だ。

 

「くううううーーー!!! 見たかよアフロディ! 円堂たちのあの強さ! アイツら、スゲー強くなってるぜ! なにせ最初は全然だったあのジェミニストーム相手に互角どころか勝っちまうんだからさ」

 

 俺は心の中で思ったことをアフロディにありのまま話した。

 

「こうなったら俺も負けてられない。そう思ったのに、今日の練習は無しなんて言うからちょっと不完全燃焼でさ、それで少しな」

 

「そういうことか。ふっ、君らしいね」

 

 アフロディは俺に静かに笑い返す。

 ……その瞬間、俺の心臓がドキッと高鳴ったのは内緒にしておこう。

 

「それなら、今日は僕たちだけ秘密の特訓と行こうか」

 

「秘密の特訓?」

 

「ああ。実は僕が小さい頃にサッカーの練習をしていた広場があるんだ。小さな小路の、さらに先だから人が来ることも少なくてね。そこで練習しよう」

 

 ……へー、アフロディが小さい時に練習してた場所か。

 こんな話、この世界に来なきゃ聞けない話だよな。

 

「じゃあ、そこに案内してくれ。言っとくけど、練習でも手は抜かないからな」

 

「それで構わないよ。そうでなくちゃ、練習にならないからね」

 

 そうして俺はアフロディの後ろに付いていった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 そうこう歩いて十数分。

 俺達は狭い裏路地の中を歩いて、ようやく抜けた先には確かに広場が広がっていた。

 

 公園のようにブランコや滑り台があるわけでもなく、ただ木が数本生えて周りは工場の壁やらに囲まれている。

 まさに広場と言う場所だった。

 けど、一つだけアフロディの言葉と違う事があった。

 

「どうやら、先客が居るみたいだな」

 

「そうみたいだね」

 

 俺とアフロディが目を向けた先には、

 

「たああああああああっ!! ぶぇっ!」

 

 子どもが一人、壁にぶつけたサッカーボールをキャッチしようとして見事に顔面に当たっている姿だった。

 

「い、いたい…。けど、まだまだ…!」

 

 そう言って子どもはまたサッカーボールを蹴り出す。

 あれだけ見事に失敗したのに挫けない。

 ……アイツに似てるな。

 そう思った俺は途端に走り出していた。

 

「…司くん?」

 

 俺を呼ぶアフロディの声に耳を傾けることなく。

 そして俺は、子どもが再び蹴ったボールが壁に当たる前にそのボールを足でトラップする。

 

「えっ? おじさん何するのさ!」

 

 おじさん……まあ、前世からカウントしたらおじさんだから良いか。

 

「サッカー、好きなのか?」

 

「当たり前だよ! 俺はもっともっと練習して、円堂さんみたいに強くなるんだ! ゴッド、ハンドーー!!」

 

 子ども……少年はそう言って()()を俺に向ける。

 

「アッハッハッハ! 円堂さんみたいになりたいか。そうだな、そうやって頑張ってれば、絶対になれるよ」

 

「ホント!?」

 

「ああ、俺が保証する。だよなアフロディ?」

 

「アフロディ…? あああ!」

 

 少年はアフロディを見るなり走り出した。

 そして、

 

「あの! 世宇子中のアフロディさんですよね!? FFの決勝見てました!」

 

 少年はそう言う。

 するとアフロディは少しだけ顔を暗くした。

 

「あ、ありがとう…。けど、みっともない所を見せてしまったね」

 

「すっごくカッコよかったです!」

 

 アフロディの言葉に被せるように少年はそう言った。

 

「特に、最後まで諦めなかったのはカッコよかったです! これからも頑張ってください!」

 

 少年が続けて言うと、アフロディは笑顔で、

 

「ああ、任せてくれ」

 

 そう言った。

 …………よし、じゃあ俺もあの子のために少しだけ手を貸してやるかな。

 

「なあ君、もし練習相手が欲しいなら。今日は俺がなってやるよ」

 

「え! いいの!?」

 

「ああ、ちょうど俺も退屈してたからな。希望のポジションは?」

 

 まあ、円堂みたいになりたいなら当然。

 

「キーパー!」

 

 だよな。

 俺はそう思ってボールをリフティングする。

 するとそこに、

 

「亮くーん、待ってよ〜…」

 

 ふわふわしてそうなピンクの髪を揺らして女の子がやって来た。

 

「あっ。また来た…」

 

「だって、亮くん以外遊んでくれないんだもん…!」

 

「俺もサッカーで忙しいの!」

 

「ええっ! そ、そんなぁ…」

 

 亮。

 そう呼ばれた少年に強く言われると、女の子は見るからに落ち込んでいた。

 

「……ま、まあけど、それが終わったあとなら遊んでもいいけど…」

 

「ほ、ほんと? わぁーい!」

 

「だ、だからそれまで待ってろ」

 

 女の子はうんと言って少し離れた場所に行った。

 まあ、アフロディの隣なんだけど。

 

「知り合い?」

 

「うん。俺の家のお隣さん。丸山彩って名前なんだ」

 

「へー。そう言えば、君の名前は?」

 

「俺は、稲田(いなだ)(とおる)! いつか円堂さんを超えるキーパーになるんだ!」

 

 …………どうやら、俺達の後の世代は着々と育ってるようだな。

 俺もこいつらにも円堂たちにも負けられねえ。

 待ってろよ円堂! いつかもう一度お前たちとサッカーをするために!

 

「よし! じゃあ稲田! サッカーやろうぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 




この回に出てきた子どもたち、男の子はオリキャラ。

そして女の子はクロスオーバーであるゲームからのキャラクターになります。

ちなみに二人とも、今作では今回限りの登場にする予定です。
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