第一話 渋谷赤木化事件
ここは渋谷のスクランブル交差点付近にあるビルの屋上。
いつもの様に多くの人で混み合っていた。
天気は何か不吉な事が起きそうなぐらい曇っていた。
そんな中、青年は車が行き交うスクランブル交差点の様子を見ながら、ため息をついていた。
青年「(はぁ〜…まさか俺がこんな
あの後、青年は声の言われた通りに、自分の本来の姿を思い浮かんで見た所、自分の本来の姿に戻れたようだ。
背中の羽以外は
その時の青年は信じたくない現実に、泣きそうだった。
だが、一度決心がついたのかその状態で外に出てみた所、何故か人々は背中の羽に気づかなかった。
青年は最初人々からは自分が見えて居ないのでは!と思っていたが、バイト先のコンビニにいった所、普段通りにバイト仲間と話ができたし、バイトにも普通に参加できて、通常の生活では何の支障は出ていないようだ。
ただ、今の青年はある事に疑問を抱いていた。
『(私の姿で、この世界の秩序を守っていってほしい。)』
この言葉には、俺は未だに理解できていない。
確かに、あの朝になっていたあの姿の時に、この身体での戦い方が頭の中で浮かんできた。
ただ、それでどうすればいいのか?
第一、こんな平和な世の中で、秩序が乱れる様なことがあるのだろうか?
なんて思っていた青年だったが、スクランブル交差点の方に目をやると、その真ん中で自撮り棒を持って立ち止まっている一人の男がいた。
男「おハロハロ~。チャラトミチャンネル、チャラトミで〜す。」
何だあいつ、唯の
なんて思っていたが、スクランブルの歩行信号が赤になってもあの男はずっと止まったままだ。
その間に停車していた車が発車し始めた。
おい!まさか!!
キキッー!
ブーッ!
男「フゥー!チャンネル登録お願いしま〜す」
キュルルッ!
うわっ!!あいつ、迷惑行為を行うY●uT●berじゃないか!!
何て下らねぇことをやっているだよ!!あんなの動画が炎上するだけだよ!!
「危ねぇだろ!何やってんだよ おい!」
「バカ野郎!こっちは急いでんだ!」
「ふざけんな!」
男「お前ら脇役、俺 主役〜! フッフウ~!」
あ、しかもこいつ自分以外を見下すタイプ的なやつだわ。
周りから罵倒が来ても全然反省もしていないし、あ……もしかしてああいう奴を
なんて冗談言っていた青年だったが、その男から何やら黒い靄の様なものが出ているのが見えた。
青年「ん?あれは一体……っ!」
突如、青年が男を見て驚愕をした。
見てみると、男は突如苦しみだしたかと思うと一瞬で巨大な
青年の目に非日常的な展開が起きてしまった為、驚愕していたのだ
青年「はぁ!?何だよあれ!?どうして人間が木になってしまうんだよ!!」
だが、木の周りにいる人たちは驚きの表情を見せずに、何故か
青年「(え?何でみんな写真を撮っているんだ?……え!?まさか!?)」
青年はポケットに入っていたスマホを取り出し、動画サイト『ニ●ニ●動画』を立ち上げてみると、その光景に唖然してしまった。
その内容は、人が木になったにも関わらず『渋谷に巨大な木が出現ww』と言ったタイトルで、流れてくるコメントも『何それウケるwww』『やばい、腹筋崩壊したwwww』『wwwww』等の正気の沙汰ではないコメントで溢れていた。
さらに渋谷にいる人を見てみると、あの男と同じく黒い靄の様なものが体から出ていた。
青年「(これは………人間の
すると、その写真を撮っていた人々も次々に赤い木になっていった。
ここからでも、木になっていく人々の悲鳴や叫びが聞こえてくる。
そのまま赤い木は重なり、まるで大木の様な感じになってしまった。
青年「どうなっているんだ……人が木になるなんて普通ではありえない筈だ?」
すると、木のある位置の上空で、空間が歪んだ様な感じで何かがいた。
その何かは空で止まっていたが、しばらくするとその何かは地面の方へと向かっていき、そのまますり抜けていった。
青年「なんだ?人が木になったのと関係があるのか?」
そう思った青年は、背中の羽を展開してこの事件の解決に向かおうとした。
See you next