サウサーには悪いことしちまったかもな…………………………
そんなことを考えながら観戦席に座ると既に試合は始まっていた。
まさかの優勢なのはキリトだ。
前よりも格段に剣の腕が上がっているからかヒースクリフも完璧に守れていない。
ヒースクリフの体力は残り僅かで半分に到達する。
そうすればキリトの勝利だ。
キリトがあの技の体制に入った。スターバーストストリームだ。
1、2,3連撃と目にも止まらぬ速さで攻撃をしていく。
14、15…………………………ここでヒースクリフの体力が拳一発でも半分になってしまう程の体力になった。
16連撃目。ヒースクリフは体制を崩している。
このままなら完璧に攻撃が入ってキリトの勝利……………………………………………………
のはずだった。その瞬間ヒースクリフは体制を立て直したのだ。そのせいでキリトは16連撃目が決まらずスキル後の硬直の間に倒されてしまった。
恐ろしく早い体制直し。俺でなきゃ見逃しちゃうね。とかいってる場合ではない。
あの状態から体制を立て直すのはゲームのシステム的に無理だ。
まさか新しいユニークスキルか?
嫌、それは無いだろう。基本このゲームは平等に作られている。
一人にユニークスキルが2個なんて事はしないはずだ。
と考えると…………………………
GM権限、システムアシストなどの類だ。
確かにヒースクリフは前からおかしいところがあった。
大鎌スキルを見ても驚かなかった…………………………
つまりそれはあらかじめ知っていた事を示している。
要するにヒースクリフは茅場昌彦だ。
ならヒースクリフの伝説も分かる。
体力を半分切ったことが無いというのはシステムアシストで設定しているから。
この結論に至った俺は戦慄してしまった。
最大の味方であるSAO最強の勇者が最大の敵であるSAO創生者と知ってしまったからだ。
キリトの顔を見るとまだ思考中のようだ。
まぁすぐに答えが出るだろう。
となると俺がするべきことは…………………………
-------------------------------------ーーーーーーーーーーーーーー
ハチマン・キリト「ヒースクリフ」
俺とキリトはキリトが戻ってきたときにヒースクリフが萱場昌彦だと同じ意見だった。
そこで俺たちはヒースクリフにある提案をするためにヒースクリフの元へと向かった。
ヒースクリフ「やあ、ハチマン君にキリト君。どうしたのかね?」
ハチマン「とぼけんな茅場昌彦。こっちは交渉をしに来たんだ」
ヒースクリフ「……………………………………………………やはりさっきの戦いで分かってしまったか。ついキリト君の攻撃を防ぐために不正をしてしまった。謝るよ」
キリト「そんなことはいいんだ。こっちの提案を聞けないならお前の正体をばらす」
ヒースクリフ「分かった。それで交渉とは何かね?SAOから全員を解放しろなんて言わないでくれよ?」
キリト「そんなことは分かってる。今度の75層で俺たちが生きていたらそこで決戦をしろ。勿論チートは無しだ」
ヒースクリフ「良いだろう。私と1VS1で戦うのかね?それは少し私が不利じゃないか?」
ハチマン「もう一人ぐらい協力者がいるはずだ。いくら管理をAIに任せていてもさすがに人がいないと無理だろうからな。」
ヒースクリフ「流石はハチマン君だ。その洞察力は恐ろしいよ彼女も向かわせよう」
なるほど...協力者は女か。
ハチマン「そりゃどうも。そんで今から闘う大会はあくまで大会。これで決着は無しだ。当然チートも使っていい」
ヒースクリフ「嫌、今回ばかりは使わない。キリト君には使ってしまったが.,それではこの会話は三人だけの秘密だ。くれぐれも私が茅場晶彦だとバラさないように。もしバラしたらその時点で君達はこの世界から消えるようにプログラムしておくからね」
キリト「茅場さん。貴方は何故この世界を作った」
ヒースクリフ「何でだろうね。強いて言うなら....子供の頃に描いていた世界を作りたかったからかも知れないね。」
キリト「そうか...それじゃあ失礼する」
俺らはヒースクリフが茅場だと再確認した為少し落ち着かないまま部屋へと戻った。
って言うか俺ってこれから茅場とタイマンすんの?
何の罰ゲーム?
そろそろユイちゃんの代わり考えなくては...