平凡人間の転生守護獣日記   作:風邪太郎

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トツカ「3話で本編ストーリーは20話からだと言ったな」
投稿主「そ、そうだトツカ!投稿してくれ」












トツカ「あれは嘘だ」


第20話 FRENEMY(好敵手)を打ち負かせ!

 

 

 

『▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂うわあああああああ……』

 

 

 

 

 

 

目の前に、1人の男が崖下へ落ちていく光景が広がる。

 

 

 

 

 

 

『YOU LOSE』

 

 

 

 

 

 

ついでに、ゲームに負けたことを示す例の文字列も。

 

 

「もー、ここのステージ難しすぎ!全然クリアできないよ」

「まぁまぁ、次はいけますって」

 

 

いつもの研究所内休憩スペース、テレビの前。先述の状態の画面からつながる機器、さらにそこから伸びる有線式コントローラーを持って理不尽を嘆く少女と、それを慰める少女を、俺は呆れつつ見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

の  の  の  の  の  の  の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次はと言っても、これまだ第一ステージの序盤だぞ?」

「大丈夫ですよ、レッサーパンダちゃんは粘り強いですし、何より負けず嫌いですから」

「今ちょっとバカにしたでしょジャイアントパンダちゃん!」

 

 

その少女たちの名は、レッサーパンダとジャイアントパンダという。もともとサーバルの紹介で出会っただけであまり交流はなかったが、スタッフが貸してくれたゲームで対戦したいというので、機械がわかる俺が引っ張ってこられたのだった。手先の不器用さのせいで結局指示しただけだったが。

 

 

「こうなったら何回でも戦ってやるんだから!」

「何回でも戦うのは構わないが、後でジャイアントパンダに変わってやれよー」

「私は大丈夫ですよ、レッサーパンダちゃんを見てるだけでも楽しいですし」

 

 

今はNPCとのシミュレーション戦をしているが、レッサーパンダがあまりにも下手(本人曰く慣れてないだけらしいがどうみても下手)なので、まだ一度も勝てていない。多少時間をかければ上手くはなる、と考えても……

 

 

「えい、たあ、とおっ!」

「そこです!それと右、右のほうからですよ!」

「右!?待って待ってなんかうまく動かないよ!?」

 

……この様子だと到底上達しそうにないぞ。

 

今レッサーパンダ達がしているゲームは、所謂「格闘ゲーム」というやつであり、相手のライフをゼロにするか場外に叩き出すことで勝利となる。

 

 

「なのに俺はまだどちらかのライフがゼロになる瞬間を見てないのはなんでなんだ」

 

 

ここまでのレッサーパンダの敗因は「場外」「場外」に「場外」それと「場外」そして「場外」……まぁ、場外負けばっかである。敵にやられるならまだしも自滅のみって、最早操作がどうのこうのってレベルじゃねぇぞ。

 

 

「うーん、なんでなのかな?左に行かせようとしてるのに、変な方向に進んじゃう」

「これの使い方難しいですね」

 

 

そう言って2人はコントローラーを持ち上げて色々いじって……ってこらこら。

 

 

「乱雑に扱わない、一応機械なんだから変にボタン押したりすると使えなくなるぞ」

「え、使えなくなるの?それは嫌だし、気をつけないと」

 

 

そうそう、機械は大切に扱わないとぶっ壊れるからな。だからボタンを強くつまんだり押すのはやめろ。

 

 

「というか、2人は対戦をしに来たんじゃないのか」

「そう!このゲーム機をもらったとき、今度こそジャイアントパンダちゃんに勝てるって思ったの!なのに、まだ戦う前からこんな、こんな~!」

「あーほれほれ、まだ試合続いてるぞ」

 

 

「そうだった!」とゲームの方へ戻ったレッサーパンダを尻目に、ジャイアントパンダの方に向き直る。

 

 

「ふふ、レッサーパンダちゃんは変な動きをするから面白いですね。見てて飽きないな」

「飽きないって、本人は脱却したい状況だと思うんだが」

「でも面白いんですもん。ヤバヤバです」

 

 

ダメだこいつ、脳がドS(カラカル)に汚染されてやがる……だが、当の本人は聞こえていないのか熱中しているようで。

 

 

『YOU LOSE』

 

「あああぁぁぁぁ!」

「あはは、落ち着いてレッサーパンダちゃん……ほら、やっぱり面白いでしょ?」

「笑い者にしてないで怒りを抑えてやってくれ」

 

 

というか、また場外に落ちたのか。

 

 

「話を戻すが、お前らは対戦するためにここまで来たんだよな。だとしたらコートローラーは2ついるんじゃないのか」

 

 

基本、こういったゲームを2人でするには2つのコントローラーが必要になる。1人で1つしか操作できないから当たり前なのだが。

 

 

「もう1つのコントローラーはどこにあるんだ?」

「それが、スタッフさんからもらったこの袋の中を探しても、1つしかないんです」

 

 

よいしょ、と持ち上げられた袋の中身を覗いてみる。ほんとだ、中には様々な余剰部品があるがコントローラーと思しきものはない。

 

 

「別に私はこのままでも構わないんですけど、レッサーパンダちゃんがなんて言うか」

「うーん、困ったなぁ。俺もこんなガラクタの置いてある場所なんてわからないし……」

 

 

……ん?ガラクタ(・・・・)……?

 

 

「……あ、あ!そうか、あそこがあったか!」

「わっ!なになに!?って操作が!」

「トツカちゃん、どうしたんですか?」

 

 

ガラクタ、そうか、ガラクタか!きっと間違いなくある、ここジャパリパークサバンナエリア研究所のあの場所なら!

 

 

「行くぞ、今すぐ!コントローラーがあるかもしれねぇ!」

「え、ホント!?どこに行くの!?」

「決まってんだろ──

 

 

 

 

 

 

 

 

──対物理衝撃用実験室(ガラクタ置き場)!!」

 

 

 

 

 

~数分後~

 

 

 

 

……んー、これでもない、これも違うな。あ、これは?いや、全然違うやつだ。となると、この辺にはないんかね……あっちを探すか。

 

 

「トツカ、こっちは、っと、なんかおっきい機械ばっかりだから違うと思うよ」

「俺も同意見、向こうのジャイアントパンダのいる方に行くか」

「りょうかーい」

 

んで、コントローラーを探し始めること早数分。未だに成果はあげられず、というところである。

あれー、おかしいなぁ。この間リュウ・カコさんと来た時は、確かにコントローラーみたいな機械を見つけたはずなんだが。

 

 

「ジャイアントパンダちゃーん、見つかったー?」

「あ、2人とも」

 

 

とにかく見つからなかったところを見ていても埒があかないので、ジャイアントパンダの方へ一旦合流。

 

 

「それが、見つからないんです。さっきのあれと同じ形でいいんですよね?」

「恐らくは同じ形、色は違う可能性があるが見分けはつくと思う」

 

 

同じ型のコントローラーとはいえ、色違いってのは必ずあるからな。これも前世知識だ。

 

 

「それにしたって全然見つかんないねー。本当にここにあったの、トツカ」

「いや、絶対ある」

 

 

うん、絶対ある。はずだ。多分。だから2人してそんな疑いの目を俺に向けないでくれ、ちょっと不安になってきたから。

 

 

「じゃあ、5分くらい休憩に入りましょうか。あんまり探しすぎるのも疲れましたし」

「それがいいかも〜。私も結構疲れたかな」

「そうだな、外の空気を吸いに行くか」

 

 

いやー、それにしても以外と疲れるもんだな、これ。だが、5分もなにする?普通にのんびりしてもいいけど、暇だろうし……

 

 

「トツカ危ない!」

「え?危ないってどういうこと……」

 

 

ガッ

 

 

振り向いた途端、後ろにいたあいつらが斜めになって立っていた。それどころか、世界そのものすら斜めに片寄って見えて……

 

……と、そこまで考えて、正確には俺がつんのめっていたことに気づいた。きっとさっきのぶつかる音は俺の足が何かにつまずいた音なんだろうな、って。もう回避不可能だし色々諦めたが。

 

 

ドシーン!

 

「大丈夫ですか?」

「あーあ、言わんこっちゃない……暇だからって何しようか考えながら歩いちゃダメだよ」

 

 

そのままズサーッと転げた俺は2人の手を借りて立ち上がる。あとナチュラルに読心術使うな。

 

 

「いっててて、また前が見えなくなって……って、これは」

「どうしたの……って、これ!」

 

 

俺たちは転倒の原因になったものを拾い上げる。それは……

 

 

『コントローラー!』

 

 

 

 

 

~数分後~

 

 

 

 

 

早速戻った俺たちは、新たなコントローラーを機器にセットした。

これで対戦ができることになったのだが、ジャイアントパンダが練習がてら先にNPC戦をしたいと言ってきた。レッサーパンダは快くOK、俺もお手並み拝見と行くかって感じでやらせてみたわけだ。

 

 

 

 

そして、その結果。

 

 

『YOU WIN』

 

「あれ、もう終わりですか?意外と簡単ですね」

「嘘だろ……最高難易度のラスボスを僅か1分でKO……?」

「ぐぅ、なんか試合始める前なのに負けたような感じがする〜!」

 

 

……その後、対戦を申し込まれた俺とレッサーパンダのメンタルが塵と化して地面に砂原を作り上げたことは言うまでもないだろう。とにかく、ジャパリパークの最凶兵器(リーサルウェポン)の恐ろしさを身を以て体験した1日であった。

 

 

 

 

 




機械は大切に扱わないとぶっ壊れるからな(体験談)

※12月8日 少し書き直し
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