東方三題噺 ~ the killing time ~ 作:姫命と過南
東方を大前提のテーマとした上での更に三テーマを付け加えた三題噺です。
三題噺とは~
さんだいばなし
客にその場で出してもらった題目三つを織り込んで、一つの落しばなしに仕立てる演じ方(の落語作品)。(Wikipediaより引用)
~だそうです。
ご覧の通り、本来は小説用ではなく、またアイデアも客席(この場合は読者様)から頂くのが正しいのですが、少し難しいので微妙に改変いたします。
話の出来は即興なので、少し落ちます。
でも、遠慮しないで普通に酷評していただけると作者的には成長できます......マゾじゃないですよ?
違いますからね?
それでは今回のテーマ、もとい「三題」です。
・春
・電車
・人形
それでは、即興話。
どうぞ、御静読のほど、よろしくお願いいたします。
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春告精の春は早い。
文字通り春と共に来るのだから、早いのは当たり前なのだが、ここで言うのはそういうことではない。
彼女__中身ははどうあれ、見た目は少女であるので、便宜上彼女とする__は、もう一度言うが「春」と「共に」来るのだ。
春と共に来るためには、その「春」よりも早く準備する必要がある。
つまり、彼女の春は皆よりも少し早いのである。
もしかすると、私たちがこたつでぬくぬくとみかんを剥いている間に、彼女は今年の分の
「春ですよー!」
という呼び声を一生懸命練習しているかもしれない。
さて、彼女は準備が終わると、各地へと春を告げに行く。
この時、彼女が無軌道に飛び回っていると思っている人がいるだろうが、それは全くの間違いである。
よく考えみると、それは至極当然のことだ。
ここ、幻想郷には明確なパワーバランスがあり、それを守らない愚か者など一瞬で消し炭となる。
そして、彼女は妖精である。
そう、この土地では比較的弱い部類に入る妖精なのだ。
一部では、頭まで弱い妖精もいるらしいが、彼女はそれとは違い、自分の力をしっかりと比較することができる。
毎年の春告げというのは、一部の有力者たちにとっては、いわば、各々のパワーバランスの再確認、という意味もあるというわけだ。
だから、彼女の飛び方は一見無軌道だが、実は列車のように、綿密なスケジュールと飛行路線が決められているのだ。
さて、飛行経路などの綿密な準備が終わり、彼女はようやく飛び立つ。
飛行前、筆者は彼女に訊ねてみた。
「皆に春を告げに行きますが、いつもどんな気持ちで飛んでいるのですか?」
と。
例え、それが仕事だとしても、パワーバランスを告げに行くことはとても危険が伴うことだ。
何故ならば、何処の世にも素直に結果を受け入れられない者はいるからだ。
彼女はそういったものたちに毎年、襲われる可能性がある。
そして、再三言うが、彼女はひ弱な妖精だ。
力の比較ができるからこそ、その恐怖もひしひしと感じるはずなのに、全く意に介さないようなニコニコとした笑顔で飛んで、春を告げにいく。
だから、気になったのだ。
はたして、それはどんな気持ちなのだろうか、と。
それに対し、彼女は一つ頷くとともに、いつもと同じにっこりとした笑顔を見せ、
「春ですよ」
そう告げ、静かに飛び去っていた。
筆者はその笑顔に、絶対に曲げられないプロの誇りを見た気がした。
何処の業界にもプロというものはいるものだ。
最弱の世界にもきっと、誰かのやられ役になってあげる、そんな優しい心を持った妖精がいるだろう(主に青い妖精とか)。
その世界のプロの考えというものは、決して私たち凡人に理解できるものではない。
しかし、彼らは彼らなりの誇りを持ってその仕事に挑んでいる。
私たちもそんな彼らを見倣い、自分の誇りに誓って、自分自身の仕事をやりとげる、そんな粋な人間なってみようではないか。
そう、人形のように自分の意思をなく作業をこなすのではなく、自分の意思で自分のやるべきコトを決めるような、そんな人間に。
(以上、「文々。新聞」ー春告精はなぜ春を告げるのかー より。)
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はい、ありがとうございました。
もしよろしければ、次回の三題などを募集いたします。
また、私の作品がどれぐらいのデキなのかも気になるので、そちらもよければ。
具体的には感想を頂けるとありがたいです。
それでは、また次回で。
前に書いてあるので、特になし。