説明パートの書きやすさは以上ですね。
頭の中の設定をそのまま書けばいいだけなので、
すらすら進んでいきます。
ただ、その代わりバトルパートやシリアスパートは
描写が大変なので急に作業に遅れが出てしまう……
今作、サブタイトル的にバトルパートが多発する予定なので、
今から死にそうです。
何はともあれ、今回はまだ平和。
勢いのあるうちにどんどん投稿していきたいです。
003
[阿良々木暦争奪闘技大会]
見れば見るほど悪寒しかしない看板(鳥居)をくぐり、本堂前に設置された会場へと足を運ぶ。
「あっ、やっと見つけた!阿良々木暦さん、貴方の席はご用意しておりますのでこちらへ」
今度は僕が天狗のお姉さんに引きずられていく。
足が重い。
頭が痛い。
背筋が凍りそうな寒気。
明らかにこれから死ぬ感じだ。
火憐ちゃんの蜂だってここまで酷くはなかった。
周りの皆の視線を一点に受け、本堂の前のちょっと豪華な椅子に腰掛けさせられる。
「さぁ!ご来場の皆さん!お待たせいたしました!只今より阿良々木暦争奪闘技大会を開催致します!!」
『うおおおおおおおおお!!!』
えらい盛り上がりようである。
まぁ最近雨ばかり、平凡な日ばかりで息がつまっていたのだろう。気持ちはわかる。
気持ちはわかるが腹がたつ。
気持ちがわかるから腹がたつ。
「自分に被害が行かないからって気楽なもんだ……」
忍もどうせそのへんで弱りきった僕を見て
にやにやしているんだろう。
ここ最近暇そうだったからな、アイツ。
「皆様、幻想郷中からよくぞお集まり頂きました!本日の阿良々木暦争奪闘技大会、えー、長いから省略しますね。本日の闘技大会の優勝トロフィーはもちろん!先日幻想郷に現れ、巷を騒がしたこの方!」
マイク片手に会場を盛り上げる司会のお姉さんが
僕の方にもう一方の手を向ける。
えぇ、立てって……?
……よいしょっと、
「阿良々木暦さんです!!」
『きゃあああぁ!!』
立ち上がると同時に客席から黄色い声援が湧きあがる。
……なんか気持ちいいな。
声のした方をよく見ると、皆お客さんとしてウチに来たことのある子ばかり。
あれ?阿良々木暦、またしてもモテ期ですか?
やっぱり波、来ちゃってますか?
「えー、なお優勝の副賞として文々。新聞より、金一封が贈られます。」
『ザザッ…』
『文々。新聞をよろしくお願いいたしまーす!!』
アナウンスをジャックしたのだろうか、スピーカーから文さんの大きな声が会場に響きわたる。
「それでは続いてルール説明へと入らせて頂きます」
『阿良々木暦争奪闘技大会、原則。
・今大会では、バトルロイヤルによって勝敗を決定する。
・今大会では、弾幕での戦闘の他に、近接格闘を良しとする。(武器の使用も可とする)
・出場者は各自予め5枚のスペルカードを申請し、今大会中では、申請されていないスペルカードの使用を禁ずる。
・戦闘における死(以下、ピチュりと呼ぶ)を2回で
失格、今大会を敗退とする。
・出場者以外の戦闘への参加を禁ずる。
・阿良々木暦の『妖刀・隠渡』の使用を禁ずる。
・以上、原則を犯したものにはペナルティ、
状況次第で失格とする』
「……以上となります!それでは早速選手紹介へと参りましょう!」
「いやいやいやいや!!ストップ!!すとぉーーっぷ!」
今なんか聞き捨てならない部分があったぞ!?
「はい、なんでしょう?」
「あの、『阿良々木暦の隠渡の使用を禁ずる』って?」
僕も出るの?
「それはもう、『争奪』ですから。貴方自身が奪われないように動くのも当然でしょう?
ですがあんな反則武器、使われてしまったら勝負にならないので今回は禁止とさせていただくということです」
「なるほど!」
よし、頑張るぞ!!
安心しろ阿良々木、僕が絶対に守ってやる!!
「ちなみに阿良々木さんにピチュり回数の制限はございません。なので頑張らないと死に続けることになるので全力で挑んで下さい」
……頑張るぞぉ
「さて、それでは気を改めまして出場者の紹介へと進みましょう!!出場者の方は名前を呼ばれたら前へ、意気込みを一言お願いいたします!!」
ついに出場者が明らかになると思うと
なんだかドキドキしてきた。
これから名前を呼ばれる子はつまり、僕の事を好きだと思ってくれている子だということだ。
「始めはもちろんこの方!!今大会のきっかけとなった、恋するミラクルフルーツ(笑)ガール!東風谷早苗さんです!」
『わぁぁぁあああ!!』
「東風谷早苗です!暦さんに私の気持ちを伝えるため、頑張ります!!」
早苗ちゃんの、登場に拍手と歓声がわく。
博麗神社と違って参拝客の多い守谷神社の巫女ということで、有名人なのだろう。
歓声の中に男性の声が多いのと、観客席からの僕への視線がさらに鋭くなったのは気づかないでおきたかった。
「続いてはこの方!!阿良々木?いやいや、私の狙いは賞金よ。なんで出場してるんだ!博麗霊夢さん!!」
『いぇえええい!!』
「賞金と暦の店の売上は私が頂いた」
霊夢への歓声は意外にも若い、里の子供や妖精達が多いようだ。
何だかんだ子供に好かれやすい霊夢である。
ところでウチの売上がなんだって?
「さぁ、どんどん参りましょう!モテるあの子が恋をした!憎い乙女の恋泥棒、盗まれたのは私のハート!?霧雨魔理沙さん!!」
『きゃぁああああああ!!!!』
「ばっ、違うって言ってるだろ!私も賞金目当てだって!!」
魔理沙に上がる黄色い声援ら明らかに僕の時よりも大きかった。
そしてまた感じる鋭い視線。
『男よりも女の嫉妬の方が激しい』
そんな話をどこかで聞いたが間違いない。
めっちゃ怖い、逃げだしたい。
「さて、このお三方が本来決闘するはずだった方々です!ここからは自らで出場の登録をしに来て下さった出場者となります!」
その言葉にまたしても心臓が跳ねあがる。
僕の事が好きで霊夢達から戦ってでも恋を叶えようとする女の子が……
あれ?もしかして霊夢みたいに賞金目当ての子もいたりする??