続幻物語『こよみウォーズ』   作:K66提督

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お久しぶりです。
K66提督です。

移動中の電車でちまちまと書き進めるという
鈍足執筆も遂行しているうちに気づけばもう6月終盤。

リアルを大事にという有難いコメントに甘えてるのが
見え見えですね。

もっと自分を追い込めぇ……?

というわけで今回も短いですが、第陸話です。
こよみウォーズ、登場人物が多いので
色んな視点から書く練習もしてます。

ついに始まった暦争奪戦、お楽しみください!


其ノ陸

006

 

 

試合開始の合図が鳴る。

最初に動いたのは魔理沙さんだった。

 

「じゃあな、先に言ってるぜ」

 

『彗星・ブレイジングスター』

 

合図がなる前に既に箒に跨がっていた魔理沙さんはそのまま箒の先に取り付けた八卦炉を起動し、スタートダッシュをきった。

 

「は、はやっ……」

 

文さんまでとはいかないまでも、幻想郷トップレベルの速さを誇る魔理沙さんは瞬く間に見えないところまで飛んでいってしまった。

 

「ちっ、魔理沙には逃げられたか……相変わらず変なところで勘が鋭いわね……」

 

しまった。と気がついた時には既に遅く、霊夢さんの狙いは完全に私に向けられていた。

 

『夢想天生』

 

「ちょちょちょっと!?霊夢さん!?」

 

いきなりのラストワード発動に私含め、会場全体がざわつく。

 

『ドカッ』

 

瞬間、背中に鈍い痛みが走り、会場から森へと蹴り飛ばされた。

 

「痛たた……」

 

『夢想天生』

霊夢さんのラストワードであり、博霊の巫女の最終奥義。

全ての事象から浮き、攻撃することはおろか、認識することすらできなくなってしまう。

 

このスペルが発動されてしまったが最後、もう逃げる以外の選択肢はない……

 

「と、以前までの私ならそう言っていましたね……!」

 

こんなこともあろうかと用意しておいたのです!

 

『信仰・守谷の加護』

 

「うわっ」

 

再び私の後ろに周り、跳び蹴りならぬ翔び蹴りを喰らわせようとしていた霊夢さんが突如現れた御柱に直撃する。

 

「霊夢さんが夢想天生を使うのはわかりきっていましたからね。ちゃんと対抗策はとっていますよ」

 

説明しましょう!

『信仰・守谷の加護』とは、

神奈子様と諏訪子様(&私)のゴッドパワーでなんとなく攻撃の気配を察知し、

一度だけなんとなくで自動防御できるスペルカードである!

 

「なによそのインチキスペル……」

 

「夢想天生には言われたくありませんー!」

 

「まさか夢想天生が二度も破られるなんてね……流石にちょっと鍛え直しかしら」

 

「えっ、霊夢さん特訓とかするんですか」

 

「自分からはしないわよ、めんどくさい。でも紫のやつがうるさいのよ」

 

「あぁ、八雲の……」

 

「ま、ちょうど強者揃いだし。やっぱり少し本気でやりあってみるのもいいかもしれないわね」

 

霊夢さんの目付きが変わり、逃がさないとでも言うように、二人の周囲を陰陽玉が旋回しだす

 

「あっ」

 

よく考えたら夢想天生以外の対策は考えてなかった。

この人はアレ無しでも十分過ぎるほど強いというのに。

 

「やぁああ!!」

 

「きゃああああ!!?」

 

いきなりだったので防御も間に合わず、またしてもふっ飛ばされてしまう。

 

「あ、頭がクラクラする……霊夢さん、相変わらず容赦ないですね……」

 

そうだ。これは普通の弾幕ごっこじゃない、『スペルがダメなら殴りあい』の戦場なのだ。

そもそも霊夢さんなら普段から物理で殴ってきても何らおかしくはない。

 

「いや、今のは私じゃないわよ……?」

 

霊夢さんが辺りをキョロキョロと見まわす。

私もその目線を追いかけると……

 

「竜巻でも通った跡みたいですね……

ここまで凄まじいものは神奈子様のスペルぐらいでしか見た事ないです」

 

神社からここまで、そしてここから少し先の所までの木々が軒並みなぎ倒されてしまっていた。

 

「文か……どうやら思ってたよりも近くに居たみたいね、あの男」

 

跡が途切れている部分を睨み付けて霊夢さんがそう言った。

 

「あそこに暦さんがいるんですかね」

 

「さぁ?でも戦闘が始まらないってことは……」

 

霊夢さんがそう言ったところで

 

『ゴォッ!』

 

と再び木々をなぎ倒し、恐らく文さんであろう

何かは飛び去っていった。

 

「どうやら先を越されたみたいね」

 

「どうします、続きをしますか?それとも追います?」

 

「どいつもこいつも本気ってわけか……

長期戦になりそうだし私は拠点になりそうな場所を探すわ。もう月の光ぐらいでしか前も見えないし」

 

「文さんが来たってことはすぐにレミリアさん達も来るってことですもんね……こんな夜中にあの人達と戦うなんて御免です」

 

「ふぁあ……じゃあね、私はもう行くわ。

私とタイマン張ってピチュらなかったんだからもう一度私と戦うまで負けるんじゃないわよ」

 

「霊夢さんこそ、私に倒されるまでは負けないで下さいね」

 

ニヤリと笑う霊夢さんに私も負けじと

ニヤリと笑みを返す……

 

が。

 

「……何よ、その顔。おちょくってんの?」

 

「ちっ違います!!」

 

霊夢さんと引き分けたという事実に今更ながら

緊張してしまい、ひきつった笑みを浮かべていた。

 

へにょり。

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