朝、目が覚めると、隣で寝ていた桜がいない。先に起きたのかも知れない。体を起こすと、自分のお腹あたりに、真っ赤な毛並で目が青いネロ社長が丸くなってまだ寝ていた。
「白野、朝ごはんできましたよ。起きましたか?全くのんびり屋さんなんですから」
クスクスと笑いながら、桜が部屋にやってきた。
「うん……おはよう、桜」
「はい、全く白野はいつもお寝坊さんですね。ネロ社長も、朝ごはん出来ていますからね」
愛らしそうに、笑いながら桜は自分とネロ社長を起こした。寝室をでると、いつものように桜が作った料理が並んでいた。朝ご飯は和食でご飯に、味噌汁。ちなみに野菜は屋上に作った自家農園で栽培している。
「今日のお仕事は?」
「今日の配達は10軒ぐらいかな。桜の方は?」
「そうですね……確か日が暮れる前には終わりますよー」
「それじゃあ、夜は二人で出かける?」
「はい。場所は白野にお任せします」
「うん」
何気ない会話をしながら新聞を取りに行き、イスに座ると
「あ、ネロ社長。そこは私の席ですよ」
ネロ社長が桜の席に乗っていた。だが桜が優しくいい、ネロ社長をイスから下して朝ごはんを渡すと満足そうに食べている。
「うん、美味しい」
桜の料理はいつものように食べると桜は少し不機嫌そうだった。
「もう、白野ったらいつも同じことしか言わないですから……明日は白野に作ってもらいましょうか?」
「う、桜……それは勘弁してくれないかな?」
何年か前に桜や桜の友達の三人に手料理を振舞ってみたが評価は高くはなかった。
「冗談ですよ。白野、そんな困った顔しないでください。まるで私が苛めているようじゃないですか?」
クスクスと笑いながら桜は今日の分のお弁当を渡してきた。
「……ありがとう、でも桜の料理は美味しいし……うまく言えないけど、桜の料理は美味しいってことを伝いたいけど……」
自分にはうまく言えないから、でも桜を好きな気持ちを伝えなくては……
「わかっていますよ、センパイ……そんな貴方だから私はセンパイを好きになったんです」
考えていると桜に抱きしめられた。
「……桜、好きだ」
「私もです。白野」
キスをしようとした時
「ニャー!!」
ネロ社長が鳴いた。それも結構大きな声で
「あの……ネロ社長」
「ニャー!ニャーニャー!!」
全くネロ社長は……
「って、白野仕事の時間になってしまいます!早く、行きましょう!!」
桜が慌てながら食器を片付けて急かしてきたため、自分も慌てて自分のボートに荷物を載せた。
「って白野―お弁当忘れてまーすよー」
桜からお昼のお弁当を再度貰いボートを漕ぎだした。
しばらく漕いでいると
「わぁ!……猫さん、私ね今日からここに住むんだー……はひ!?」
嬉しそうな声が聞こえた後にアリア社長が落ちてきた。
「んにゃ」