どうぞ(っ´∀`)っお楽しみください
コツコツコツと靴の音がよく響く。
天井高い割によく響くなぁ。アレ?天井高くて密閉された空間って音がよく響くんだったっけ?忘れちまったな
『ようこそ人類最後の砦『フェンリル』へ、君にはこれから神器適性。即ちゴッドイーターとしての適合試験を受けて貰う。何、試験は簡単さ、君はその台に乗っている神器の柄を握ればいい』
ほのかに暈しのかかったガラスの向こうそこに立っているであろう人物から声をかけられた。
それにしても、もっと色々すんのかと思ったけどゲームのまんまかよ、握ってポンですか?ヤダヤダ、怖いねえ。それと説明適当過ぎない?もうちょい細かく説明しようよ。
だってこれ適合出来なきゃ死ぬんだろ?
イヤまぁ、『外』にいても死ぬんだけど。普通は
それにこれめちゃくちゃ痛いんでしょ?やだよ痛いの。だってドMじゃないもん俺。
普通の、ノーマルな、人間(?)ですから
さて、それにしてもそんなに早くしろとばかりに睨まんで下さいよシックザール支部長、それと横に女の人。雨宮だっけ?俺昔君に会ってるからね?君のせいで俺、右目の色変わっちゃったんだからね?
しかし、オッドアイとかカッコよくね!?とか喜んでた俺が馬鹿だったと今でも記憶してるあたり相当印象強かったんだな。
それと聞こえてないだろうし別に言う必要も無いんだけどさ。
パンツ見えてますよ。大人っぽい紫色のやつ
あれ?でも普通は見えねぇか。俺一応変わりもんだしな〜
おぉう、なんか支部長の目がどんどん怖くなってんだけど、誰だよあんなになるまで放置してる奴。
あっ俺か、俺がさっさと掴まないのが行けないのか。
んじゃま、取り敢えず。これを掴めばいいんだな?
よし、どんと来い!
アレ?何ともないし、全然降りてこねぇじゃ────
ドンッ!!!
「っ!?がァァァァ!!!」
不意打ちとか卑怯だぞ、クソ油断してた。
痛てぇし、なんか入り込んできやがったし。
あぁ、気持ち悪い。
あぁ?こいつ俺の体の方を神器に合わせようとしてやがる。すげぇ抑圧される感覚に襲われてんな。
ただなぁ。逆だ逆、お前が俺の体に合わせろよ神器だろ?
新型なんだろ?だったらもう少し頑張ってくれよ
「ぐうううっ」
俺だってきついんだからな。こんなに痛いのウロボロスの飛び掛りを直に受けた時以来だぞオイ
シュウウウッと音を起てながらギロチン装置が開いた。
しばらくして少しずつ神器に体が馴染んでいく感覚に浸っていた。
最終的に俺が妥協する様な形で神器との最も調子よく合わせられる所でシンクロさせることにした。
ちょうどその辺でコネクタらしき黒いものが神器から出てきて腕輪と繋がった。………一瞬だけ今黒い紋様?筋繊維?らしきものが見えた。あれは多分元々持ってるやつだよな、俺の場合。……バレたら笑えねえ。にしても
「ふう、痛かった。おおいい感じかな、体も軽いし。酔いも無い」
お疲れ様、お前にも無茶させて悪かったな。これから二人で頑張って行こうな。
心做しか少し神器が俺の言葉に反応して輝いた様に見えた。
「適合おめでとう、これで君はこの支部初の『新型』だ。大いに期待しているよ。それから………」
なんか言ってるみたいだけど全部聞き流した。だってこのあとの流れは大体把握してるから。聞いているふりをしながら暫く神器を眺めていた。
──エントランス
「グペェ〜」
つ、疲れた。変な声出たし
神器と初めてリンクするのって結構きついんだな。
最も調子のいい所探してたら時間かかって余計疲れたのかもしんないけど。
「疲れてそうだね、ガムたべる?」
「いいのか?」
「うん、まあね。………あ、切れてた。今食べてるのが最後だったみたい、ごめんごめん」
うん、知ってた。
俺、最初それ聞いて画面殴りそうになったもん。
「そりゃざんねんだ。あんたも新人?」
「そうだよ。ってことはあんたもか。俺、藤木コウタあんたの名前は?」
「俺は
「そっか、オレと同じか少し上かな?まぁでもほんの一瞬でもオレのが先輩ってことでよろしく」
ムードメーカーらしい話しかけやすくて良い奴だな相変わらず。
でも俺の疲れは取れないな。悲しいことに。
「そっか、じゃあ俺に抜かれないように頑張ってくれよ先輩」
「うっ。なんか先輩面したこと後悔してきた」
「あはは、そっかなら同期としてよろしく。コウタ」
「うん、こっちこそよろしくな劍華」
立ち上がり、握手を交わす。
思ってたより大きい手だ、強く握り過ぎない様に気をつけないとな。
これから一緒に戦う仲間なんだから大事にしないとな。
それに…………今度は絶対に失わない、失わせない。
「新人同士、会話に花を咲かせているようで何よりだ」
あ、雨宮さん出てきた。
「この人誰?劍華の知り合い?」
「いや、今日初めてあった。あっでも、さっきの適合試験の時にいましたよね?他の人達と一緒に」
「ほぅ。私の名前は雨宮 ツバキ。お前達の教練担当だ。それにしてもお前、神喰 劍華と言ったな。あの距離でしかもうっすらと見えにくくなっているガラスごしにこちらを把握していたのか?」
パンツの色まで把握してますって言ったらどうなるかな?
………あれ?おかしいな殴り飛ばされて壁にめり込む姿しか想像出来ないぞ?俺一応アラガミ扱いになると思うんだけど。
うん、このまま下らない事考えてたらうっかり口走りそうだし切り替え、切り替え。
「はい、一応俺は『外』から来た人間ですからね、目が、耳が、出来れば鼻も良くなきゃ中々うまく生き抜けない所ですし、あの程度の濃さなら普通に見えますよ」
ココで止めたのは暗に、『その程度も出来なければ容易に死ぬんだよ』と遠回しに皮肉を込めただけなんだけどね『フェンリル』に対して。
というかそもそも、マジックミラーじゃなければ俺は普通に見えるな。
「おもしろい。が無駄話はここまでだ。このあとは予定が立て込んでいてな、まずはメディカルチェックをする。劍華、お前はこのあと一五:○○までにペイラー・サカキ博士の部屋までに集まるように。他にも基礎体力の強化、基本戦術の習得、各種兵装の扱いなどのカリキュラムをこなしてもらわないと行けないからな」
俺、正直基礎体力を付ける必要ないと思うな。基本戦術は、まぁ『ゴッドイーター』としての一つの技能として覚えておけばいいか。
元々戦う力も、戦術も持っている。それを最も有効に使うことのできる世界に来たんだ。俺も少しは生きやすくなる。
でも、返事くらいしようか。これはどこの世界行っても共通の事だからね
「はい」
「………あ、はい」
「それとお前達はこれから守る側になるんだ。つまらないことで死にたくなければ私の言うことにはすべてYESで答えろ。いいな」
「「はい!」」
どこの鬼教官ですか?と突っ込まなかった俺は偉いと思うんだ。
─サカキの部屋
「失礼しまーす」
「予定時刻ちょうど、私の予想を遥かに超えて到着かおもしろい。君が『新型』適合者の神喰 劍華君だね?」
予想ってなんだ予想って。
「ふむ、こうして面と向かって声を聞いてみると思っていたよりもずっと大人びた雰囲気をかんじるね。どうだい?博士」
「そうだね。私も年齢の割に大人びているとも思うよ彼は」
本人の前でなんつー会話してんだあんた達
「さて神喰くん。これから君にいくつか質問をさせてもらおう。何、質問と言ってもただの問診さ」
「逸る気持ちは分かるがまずは自己紹介だろう?博士」
「おっと、私とした事が。どうも『新型』に適合したという事実に少しばかり舞い上がってしまったみたいだね。すまない神喰くん。改めて、私はペイラー・榊。ここでは博士と呼ばれているから君もそう呼ぶといいよ」
「そうですか、よろしくお願いしますね。えーっと、博士そちらの方は?」
「彼かい?アレ?ヨハン、キミ彼に自己紹介してないのかい?」
「どうやら名乗り忘れていたようだ。私はこの極東支部、支部長ヨハネス・フォン・シックザールという者だ。憶えていてくれるとたいへん助かる」
うん、忘れたりしないから大丈夫。色々黒幕なの知ってるから。
「支部長さんと博士ですかよろしくお願いします。お二人共ご存じの様ですが自分は神喰 劍華です」
せっかく自己紹介してもらったのだから俺も返しぐらいしないと失礼だよな。
まぁ別にする必要なかったと思うけど。
「それじゃあ早速だけどメディカルチェックを始めようか。まず───」
──1時間後
「───でという訳なんだけど。そうそう、神喰くんにあったらひとつ聞きたい事があったんだ。君が極東支部の所で預けたあの刀どうやって作ったのか教えて貰ってもいいかな?」
正直。刀と言うよりは少し鋭利な骨なんだが。と小さく呟いているのが聞き取れた。
「ああ、『狼骨』の事ですか?いいですよ。と言ってもあれなんかのアラガミの骨を削って、持ち手の部分に布巻いただけなんですけど」
「削った?実に興味深い。あのアラガミの骨を削ると来たかどうやって削ったんだい?アラガミの体はそもそも人間の道具ではどうやっても傷付けることができないからね。」
それから俺はオウガテイルの牙や棘、他にもなんか削れそうなゴツゴツした体のアラガミの死骸使って削った事を教えた。
というかよく刀として使ってたの分かったな
いい感じに反ってる骨見つけたからそれを『俺』の牙やら棘を使って削っただけのやつで。言うなればただの鋭い骨だったのに。すごいな博士、これが天才ってやつの力か。
ほんの少しだが頭のいい天才はこの世界で生きるのは辛そうだなと思った。
「それから──────」
あれからさらに1時間以上も話が続いた。具体的には俺の持ち物とか、生命のなんたらとか。最終的に予定時間を大幅に超えて話をしていたため雨宮教官が迎えに来た。
正直助かったし、ラボから出て教官に「ありがとうございます。助かりました」といったら。何故か知らんが憐れむような目を向けられた。解せぬ………
時刻的には6時だと思う。もう話のせいで時間感覚が狂ってきてるわ俺。本当の質問攻めの恐怖を身を持って体感した。
──訓練所
俺に休みはない。と言いたい所だが流石に俺でも疲れで動けなくなる事はある。たとえば今日みたいに肉体、精神共に疲れ果てた時は回復に集中したいから体が動く事を拒絶する。つまり寝るのだ。
しかし────
『これより基礎戦術訓練を開始する。まずは自由にその中を走って見ろ』
「了解」
雨宮教官厳しくね?
あんだけやつれてた俺の顔を確認するなら大丈夫そうだな。の一言で訓練所に詰め込まれた。
まぁ身体の方は正直軽いけどね。
にしても『走る』か。走る、走る…………そうだ、丁度いいどんだけ動けるのか全力で動いてみるか。
その場に『神器』ブレードを突き立て少し距離を取った。
「よし」
『?どうした劍華何故神器を置いた』
少し厳しめの、諭すような口調の教官の声が聞こえた。
「ちょっと全力で動いてみたくなって。ストレス解消的な奴ですよ」
『いいだろう。丁度いいお前の基礎データを取っておくことにしよう、今後の作戦で使えるかもしれないからな。許可する、これから30分間、一七:四五まで基礎体力測定をする基本的には自由にして構わないお前も先程の長話で疲れているだろうしな』
「ありがとうございます」
案外優しいのかもしんないな教官。
コチラのバイタルは常に確認してるみたいだし、ラボから出てきた直後の俺を見て心配そうな顔してたからな。
エントランスで死んでたコウタには見向きもしなかったけど。
「ふっ、はっ、せい!」
昔の馴染みのせいか体操の選手バリに動く事が出来ている。感覚はまだ憶えてるなやっぱり………身体はもう全くの別物なのに。
『劍華少し走って見てくれ』
「了解」
ゆっくりと息を吐いて、吸う。呼吸が整った段階で目を開き後ろの壁に後退して行く。
『準備はいいな?よーい………走れ!』
「─────!」
合図と同時に走り出す。向かうは反対側の壁、左足に
ズドオオオオオオオオン!!!
俺は反対側の壁に激突。身体はボロボロだったけど。壁は無傷だったなぁんであんな音が出んだ?
「痛ってえ………加減ミスったな」
『大丈夫か!?返事をしろ劍華!?なんだ今の転び方は!!?』
そう、俺は転んだのだ。ゴロンゴロンと
「生きてます。すみません足ひっかけたみたいですっ転びました。」
咄嗟に転んだ俺は正解だったな。あのままだったら壁に真正面から衝突してたわ流石に顔から突っ込んで骨折しない自信が無い。つか死ぬ
力の調整って難しいんだな、早く慣れないと。あの速度を外でやったら空母からエイジスまで跳べんじゃねぇのかな俺。
などと考えつつ、その後は普通に訓練をした。
最後の最後まで最初の衝突の事を心配され続けたが、実際怪我はしていなかったので何とか訓練をやり遂げることが出来た。
訓練が終わった後に教官から明日の日程がわたされたがカリキュラムの開始が9時からに変更になっていたので本格的に教官を心配させてしまったようだ。
──自室
「ただいま、姉さん」
扉を開けて入って誰もいない部屋に声を掛ける
いたる所にある一人の女性の『絵』が散らばっていた。入り口にある二人の男女が写った写真を手に持ち奥に入る。絵を片付けながら、ベッドになだれ込む。
「今日から本格的にゴッドイーターになったよ。俺、早く実戦に出れるように頑張るからな。姉さんの仇は俺が絶対に絶対に果たすから」
とその男は少しだけ微笑んだ。
しかし、それは一瞬だけのことで微笑みが崩れたかと思うと。怒り、憎しみ、憎悪を含んだ
──ラボ
「ふむ、興味深いデータだねこれは」
「はい、今までの適合者の中でも群を抜いています。ソーマ・シックザールと同列。いえ、若しかするとそれ以上の適合率だと判断しております」
「
「はい、審査の際に神器適合資格を持ち、尚且つ新型に適していたという事で即刻受け入れました」
「ありがとう。この事、支部長には?」
「いえ、まだ報告しておりませんが。基礎データの管理は全て博士に一任しているのでこれから行く予定ですが」
「………そうかい、なら一つお願いがあるんだが─────」
「───以上が神喰 劍華の報告です。」
「そうか、報告ありがとう。彼の事はなるべく気にかけてやって欲しい。漸く手に入れた『新型』なんだ、簡単に失くすのは惜しいからね」
「はい、それでは失礼します」
女性が部屋から出ようと扉に手をかけると
「ちょっと待ってくれ、この事ペイラー博士に報告したかい?」
「はい、基礎データの管理を博士に一任しておりますのでデータを届ける際に一緒に報告致しました」
「そうか。引き留めて済まなかった、明日も忙しくなるだろう。十分に休養してくれたまえ」
「はっ!失礼します」
女性は敬礼をすると静かに部屋から出ていった。
各々の部屋で人は思い馳せる。
自身の願望を、期待を、予測を言葉に変えて
「人が神になるか」
『神が人になるか』
「『その答えはゴッドイーターになる為に生まれた彼に見つけられそうだ』」
今作の主人公。神喰 劍華くんです。
はい、先程の短いプロローグのオウガテイルだった奴です。
プロローグの時に出たサイコな感じはかなり抑えられてるかなあ?と少し不安ですがオウガテイルから『人間』の見た目になりました。
オウガテイルどこ行った!と突っ込んで頂けるとナメクジは喜びます。
前回の『書き換え』からこれだけ時間が空いてる割にこれしか書けなかったのが凄く悔やまれます。
正直もっと書きたかった。と後悔しています。
両作品とこれからもよろしくお願いします○┓
余談ですが、この作品……と言うより私の作品は全体的に急展開が多いです。
ですので時代が飛んだりする事が結構あります。場面も然り……とこんな感じなので分かりにくいところがあったら教えて頂けると大変助かります。
言葉足らずの駄作者ですがこれからも読んで頂けると嬉しいです
それでは、また次のお話で。