IS ダークライダークロニクル   作:金宮 来人

14 / 40
どうやら皆さま簪ちゃんと鈴ちゃんが気になる様子。
しかし、彼女たちの活躍の場は・・どうなるでしょうか、ねぇ?
私の考えてシナリオ・・それがどう進むかは・・作品のキャラクター次第。
グッドエンドかバッドエンドかは・・シナリオを進めて行った後にそのキャラクターの行動で決まる。
書いている途中でも、そのキャラクターの運命は変わる。

何が言いたいかというと、とあるキャラクターの運命が変わりました。
エンディングが用意されていた物から、別な物へと変わりました。
さて、ソレは幸か不幸かはキャラクターのシナリオ次第。

では、私の作品の世界観を引き続き楽しんでください。
レッツ、ゲーム!!

あれ?壇黎斗に乗っ取られて気がする・・。
まぁ、良いか。スタートです。


11 創世の足がかり

「んじゃ、後は任せる。」

「いやいや、篝火所長!?」

「勝手に人の機体のデータ流用してやらかすような部下も重役たちにも飽き飽きだ。そっちが勝手にやるのなら私も勝手にやらせてもらう。丁度、私を引き込む話も来たからね。後は君達で勝手にやりたまえー。」

更識君の打鉄弐式のデータを勝手に使ったのは許せない。仮にも国家代表候補の機体のデータを勝手に漏えいさせるとは、此処の馬鹿には愛相が尽きた。

「い・・行く先が有るのですか?貴女ほど気まぐれな方を引き込む企業など、どうせ・・」

「世界に名高い『CIRS』だけど?あぁ、君達からすれば小さいだろう。だが、私からすれば素晴らしい会社だ。んじゃ、君がこれから此処の所長ね。ばいばーい。」

私はIDカードをゲートから出てすぐさま真っ二つに折る。そこには一台のトラックと運転手の女性、それからボディーガードの数人の・・子供?

「・・篝火博士ですね?」

「そうだよん。君達が迎えかな?」

「はい、マスターから言われて迎えに来ました。『CIRS』の特別部隊『SORD』です。我々はこう見えても特殊な訓練を受けていますので、問題無く戦えますし、貴女を傷つける事はありません。そして・・」

そう言いながら手のひらで一台のバイクを指す。

「マスター・・クロノスも今回は護衛に参加しております。今までの任務達成率は100%。傭兵の仕事も請け負った事もありますがその際の記録も併せており、貴女の安全は保障されています。」

「わお、大物直々なら安心さね。んじゃ、任せるよ。荷物はソレだし、家具は無い。」

そう言ってトラックに乗り込む。荷物を積み込むと運転席には深い金色の髪の女性が運転し始める。前には子供達が乗ったハイエース、後ろにはメタリックブルーのバイクがついて走り出す。

「・・まぁ、そもそも狙うのは女尊男卑に染まった馬鹿女の集団ぐらいしかないがな。」

「ん?たしか、ISを狙ったテロ組織が居るんじゃなかったっけ?ファントム・・なんとかって。」

「ぶふっ、ファントムタスクな。アレはもう解体されたぜ?」

「へぇ、そっちの情報も詳しいのかい?凄い会社だなCIRSは。」

「いやいや、ファントムタスクは解体され吸収されたのさ。CIRSにな。オレがその幹部クラス直属のIS部隊に居たオータム。今は巻紙って名乗ってる。」

「はぁ!?テロ組織を取りこんだってのかい!?」

「テロ活動するよりも、上手い事世界を変えれる手段が見つかったのさ。昔は兵器商人だったが、それが売れなくなった原因のISと女尊男卑の世界を代える為に目的が変わったのさ。そして、素晴らしいパトロンと指導者を手に入れた。それが今のうちの会社だ。」

「はぁ・・。凄いねぇ。」

「だから安心しろ。前のガキどもは殺しの名人。後ろのバイクは恐怖の引き金さ。」

「・・引き金・・!!まさか!?」

「トリガー・・。くくっ、後で挨拶しときな。実質アイツが社長だからな。」

「そうするよ・・はぁ・・。」

恐ろしい事になったようだ。・・いや、これは見方によっては面白い事か。うん。

「じゃぁ、彼を誘惑するのもありなのかにゃ?」

「出来るが・・周りの壁が厚過ぎて突破するのが難しいぞ?天災も一緒に居るからな。」

「・・束もいるの?」

「おう、ウチの技術主任だ。リーダーはクロノスだがな。」

「へー・・変わったんだね。彼女も・・。」

「織斑千冬と決別してから人が変わったらしいぞ?まぁ、そこらは追々だな。」

「あいよ。んじゃ、ひと眠りさせてもらうさ。」

「おう。何なんかあったらたたき起こしてやるよ。」

 

 

何事もなく会社に着いた・・と思っていたが、どうやら反IS組織は動いていたらしく、騒ぎになる前に片づけたらしい。まったく気がつかなかったが、倉持にもそのスパイがいたとか・・。捕まえたリーダーが吐いたらしい。倉持を早くに抜けて良かったようだ。

ソレを知らされたのは無事に企業の敷地内に入ってからだった。それまでの私は・・呑気に寝ていた。背伸びをして、オータム・・巻紙さんに声をかける。

「ん~・・さって、先ずは・・私はどうしたらいいのかにゃ?」

「にゃ?って・・。まぁ、その開発研究課に配属だからその部署の挨拶とクロノスへの挨拶。まぁ、その前に荷物を居住区に移動かな。一応、まだ下っ端見習いの扱いだから居住区だが、幹部クラスなら応接室と居住室が一緒になった部屋を用意できるから、クロノスに気に入られる開発すれば一発だし、アタシらは過去の実績から一回の任務で上がれた。アンタも、すぐになれるさ。」

そう言っている巻紙さんの後ろに人影が・・見えた様な・・。

「それは高待遇、そもそも私は寝られればどこでも大丈夫な派だからそこまで気にする事はないし、そもそも用事も無しに開発室から出るかどうか・・。」

「寝ることは大事だ。クロノスはホワイト企業として会社を運営している。自分の腹は真っ黒だがな。あっはっはっは。」

「ほぅ?貴様はそんな風に思っていたのかね?」

「・・・んじゃ。後は分かるだろうからこれで・・」

「行かせると思っているのか馬鹿ものが。」

「んぎゃぁ!?」

アイアンクローで持ち上げている。握力どのくらいあるんだろうか。昔の束と千冬を見ているような光景だ。そして、彼は手を放すと、巻紙・・オータムでいっか。オータムは一目散に逃げ出した。まるでアスリートのようなきれいなフォームだ。

「まったく・・。居住区はこちらです。荷物一つお持ちいたしましょう。」

そう言って彼は一番重い荷物を持って歩きだす。

「アンタがクロノス・・ってので、此処の中で一番偉いの?」

バイクで一緒に来たが、ヘルメットで顔が見えて無かったから確認する。

「まぁ、・・これでもこの会社立ち上げたのは俺ですからねぇ。年齢が低いから借りの名義の社長を表用には、仙石をその位置として用意しましたが・・。実質、私の会社と言っても問題はないでしょう。」

「噂になってる新規開発の機体も作ったのは君と言われているが?」

「そうですね。ファントムトリガーの機能を取り入れて強化した部分が有ります。その応用をうちの機体には全てに取り込んでいますね。」

「ほー。すごいねぇ。そして一番重要な質問だが、男性でも乗れるコア造りは進んでいるのかな?」

「『はい。』と答えれるほど外部に出せる状態ではありませんね。情報量が大きすぎてまともな媒体に記録できないのが現状です。乗れるコア自体はそう難しくはないのですが、コレを発表するとなるとデータの公開が必要で、それが難しい。束も此処がネックで全部を明かせなかったんじゃないかと。」

そう言いながら、カードキーを通し居住区に入る。

「えっと、ナンバー・・一ケタ台ならこっちの通路か。こちらです。」

「それは待遇をよくしてくれての一ケタ台なのかな?」

「そうですね・・と言えば印象は良いのでしょうが違いますよ。一ケタ台は研究職の有用株の集まりですが、まだ幹部クラスや役職などに上がれない者。二桁からが一般扱い、飛んで五百番台は生徒・・保護した子供たちで四ケタが家庭型の部屋です。母子家庭や父子家庭、刑務所から出て来たばかりの者を含めた家族もいます。これらの人は女尊男卑のせいで無実で囚われたり、被害に遭った家族達がほとんどで、普通のISには恨みを持っています。ですが、此処に居ればそう言う思いを分かりあえる人も多く、外に居た時よりも笑顔は増えてると思いますよ。その数字で主に使いやすい区域に直結する通路に近い所への部屋割です。研究者なら研究棟、一般ならオフィス方面、生徒は学園棟、家庭型の部屋は学園と購買に近いです。」

「此処から出る事は出来るのかい?」

「敷地外に出るには幹部クラスの承認が必要で、幹部クラスでも外出の理由が必要です。掴まってしまったらかわいそうですから。会社内の購買部という名目で作ったほぼデパートの三階建てビルが有るのでそっちで買い物は極力済ませてください。他に必要な者は提出して申請が通れば本人に届くシステムです。」

危険物や薬品の持ち込みはどうなんだろう?検閲されるのかな?

「徹底してるのは素晴らしいが、・・子供たちはこの施設が全てになるのかい?」

「いえ?子供達もカリキュラムに色々と含めていますから外出はできますよ?そもそもそれじゃ監獄と一緒です。外に出る際にも付きの護衛がいます。監視じゃなくて保護の為にですが。・・以前の学校でいじめられていたなどもありますからね。冤罪で捕まった家庭の保護もあります。周りからの目は色々とあるのですよ。」

そう言って、肩をすくめる。

「荷物おいたら、早速新機体の説明聞きたいんだけど・・。」

「ふぅ・・知識にどん欲な事で。分かりました、私の研究室で講義しますので必要な筆記用具等を持って来てください。」

端末を支給され、そこにクロノスくんの研究室の位置情報を送ってもらった。そして彼が部屋から去るとすぐに荷物を片付け彼の部屋に走ったのは言うまでもないだろう。

 

「フレームスタイル・・革新的だね。」

「御褒め頂き、光栄の至り。・・まぁ、基本的には俺の使う機体の為に開発した物で、ソレの一般的にまで落とした物がフレームスタイル。俺のは事実、フレームが強化外骨格的な物で、動きをサポートするんじゃなく、強化して威力をあげる為の物。動きやすくするために装甲を削り、最小にまでして、なお且つISとしての機能を損なわない程度まで。」

「今までの機体に色々と付けるだけの概念から真逆を行くね。」

「それこそがISの有用性でしょう。付けなくても取り出せる。それならば、納めておける事で動きは阻害されず、欲しい時に欲しい機能を追加。それが腕となり足となる。」

「全く持ってその通り。いやぁ、為になるなぁ・・。はふぅ・・。」

満足な倦怠感でため息が漏れる。

「ふむ・・そろそろ食堂に行きますか。・・今日は特別に幹部クラスとの顔合わせをしましょう。貴女もそこを目指すでしょうからね。」

そう言って今まで着ていた白衣を脱いで、脱いでいたスーツの上着を着る。

「今からスーツを着るのかい?」

「あぁ・・首筋に鼻を埋める馬鹿が居まして、それ対策ですよ。お気になさらず。」

そう言っているクロノスのこめかみに血管が浮いているのを見た。

 

それからその後、廊下で飛び出してきた影があり、

『みぎゃぁあああ!?』

と声をあげてアイアンクローをされながら食堂につるされて運ばれる光景を見た。

やっぱり此処は退屈しないようだ。

 

 




明らかに前が気が壇黎斗に乗っ取られた私がいますね。
そうです、今書いている作品は主人公がゲンムなのです。
このまま面白くなってくれればいいなぁ。と思っていますが、精神にも壇黎斗が私を乗っ取りに来ているようです。
・・コンティニューシステムほしい。抗体がつくれるような体になりたい。
バグスターになりたい・・。
寧ろ神になりたい・・。

では、次回。
シーユーネクストステージ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。