IS ダークライダークロニクル   作:金宮 来人

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今回は戦闘ではなく、変身回です。
誰がどう変身するか・・どんなセリフを言うのかを想像していただけると盛り上がれると思います。

それでは、本編へどうぞ。


17 真の終焉 序章 ≪変身≫

フレームモードで構えるのは青いベルト。

そしてその手に持った紫のボトルのふたを回す。

『ピキピキピキ・・クロコダイル!デンジャー!!』

青いベルトを腰に当てるとそれが装着される。そして、紫色のソレを逆さに挿しこむ。

『クルォコダイル!!』と音声が流れる。

そして横のレンチの形をしたレバーを下に下げる。

「変身・・」

すると俺の周りに囲いが表れてそこに紫色の液体が流れ込む。

それを下からすべてを喰らうように、紫色のワニが噛み砕く。

『割れる!食われる!砕け散る!!クロコダイルインローグ!オォォオオオルゥァアアアア!!』

紫色の戦士が表れた。

それは正義ではなく悪の戦士。

ただ人を蹂躙するためだけに、その場に存在する。

そしてそれを見た全員が恐怖した。あり得ない形状と、そのまがまがしい気迫。

どう考えても危険だと。

しかしここまできたらもう後には引けない。そう思い、踏みとどまる。

「そ、そんな恰好で俺たちに勝てると思っているのか!?こっちはリミッター解除しているんだからな!!」

三日月神楽がそう喚くように、吠えたがソレに何の怖さも感じない。

『・・全員、戦闘装備・・』

そう俺が呟くと全員が装備を構えた。マキとレナが同じベルトを構える。装備すると音声が流れる。

『スクラッシュドライバー!!』

「行くよ。ナインテール。」『ドラゴンジェリー!』

「派手にぶちかますぜ、ソウルスピード!」『ロボットジェリー!』

ベルトに俺と同じようにスクラッシュジェリーをセットして構える。

「「変身!!」」

二人がレバーを降ろすと囲いのカプセルが表れ、レナは水色の、マキは黒い液体がカプセルに満たされる。

『潰れる!流れる!!溢れ出るぅ!!』

『ドラゴン イン クローズチャージ!!ブゥルルルァァァアア!!』

『ロボット イン グリス!!ブゥルルルァァァアア!!』

中から現れたのは水色の龍を纏った【クローズチャージ・レナ】、濃い黄色と黒いロボットをイメージした【グリス・マキ】。

『さて、マスターの敵を・・全部ぶっとばす。狂拳(きょうけん)のレナ、参上!』

『ISって宇宙へ行くための物だったよなぁ?マスターの敵ってんなら、宇宙へ行きたい奴は遠慮なく来やがれ!アタシがぶっとばしてやる!』

そろってナックル型の武器を装備した。

 

次に簪が打鉄二式にベルトを装備する。そこへロボットのドラゴンが飛んできてその手にボトルを落とし自身は変形して背中へとボトルを挿せるようにする。

「ふふ、かわいいよね。いい子いい子。それじゃ、私達も行こうか、マドカ?」

「ふん、いいだろう。恐怖を与えてやろう。」

『カシャカシャカシャ・・カシュ』

二人ともボトルを振ってそれぞれの手に持った物に挿す。

 

簪はドラゴンへ挿してそれをベルトへ装備する。

『ウェイクアップ!クローズドラゴン!』

簪のベルトは待機音と共に龍の鳴き声がする。それをハンドルとギアのついたベルトに差し込み、ハンドルを回す。すると体の前に配管のようなものが通りアーマーを形成する。

『クローズドラゴン!・・アーユーレディ!?』

「変身!!」

『ウェイクアップバーニング!ゲットクローズドラゴン!!イェア!』

打鉄二式に龍の鎧が付き、更に手に剣を持つ。

青とオレンジの龍剣士が表れる。

最後にその正面が割れて簪の両耳部分に装着されイヤーマフ型になる。

『打鉄龍剣・・、行きます。』

 

マドカは銃の形をした『トランスチームガン』へ差し込む。

『コブラァ・・』

それを自分の前に構える。

「蒸、血!」

それを振るようにトリガーを引くと周りに黒い靄が生まれて、ソレに全身をつつまれる。

『ミスト・マッチ!コココ・・コブラァ・・コ・・コブラァ・・ファイア!』

火花とともに靄が晴れると、そこには血のように紅い体と翡翠色の目をした戦士【ブラッドスターク・マドカ】が居た。

『クハハハ!お前ら全員、雑魚以下なんだよ。織斑千冬以外は計測してもハザードレベルはせいぜい【レベル2】止まり。私らの敵じゃぁない。』

そう言ってトランスチームガンとスチームブレードを構えた。

 

後ろで控えていた稲垣姉妹もお互いに構える。

『カチャ・・』

ソレは紫色の本体にギアがついた銃。トランスチームガンと同じ形状をしたそれを構える。

『ネヴュラスチームガン!』

「さて、行こうかお姉ちゃん。」「そうね、チョコ。」

金色に白いギアと碧のギアがついたボトルをそれぞれ構える。

『ギアエンジン!』『ギアリモコン!』

それぞれの銃に差し込み構え、引き金を引く。

「潤動・・」「潤動!!」

『『ファンキー!!』』

ギアが装備された半分の戦士が二人表れる。

『エンジン・ランニング・ギア!』

『リモート・コントロール・ギア!』

白いギアの【エンジンブロス・バニラ】と碧のギアの【リモコンブロス・チョコ】。

『さて、クロノスのお手伝い・・やるよ、チョコ。』

『オッケー!お姉ちゃん、やる気満々じゃん!いいね!盛り上がってきた!!』

 

全員が変身して構えると俺たちはそれぞれの相手を確認する。

『レナとマキは多数の取り巻き雑魚連中。稲垣姉妹はイギリスの代表候補生、マドカは織斑千冬、簪は篠ノ之妹。そして、最後に俺があの男だ。』

隣にマドカが来る。

『まったく相手にならんが、構わんのか?』

『これは世界中に新たなコアとシステムを見せるための場所。リミッターを解除してようが関係なく、押しつぶせるほどの力を示す。・・まぁ、好きに・・ヤれ。』

そういうとマドカは肩を震わせて笑う。

『クク、そんじゃ遠慮なく。行くぞ、バカ女!因縁の決着を付けてやるよ!』

「そ、それは私に向かって言っているのか!?ガキが!容赦せんぞ!?」

『テメェ程度が粋がるなよ!まぁ、精々しなねぇ様にしろ!』

「くっ!!許さん!切り裂いてくれる!!」

そう言って二人で離れた所へ行く。次に後ろから稲垣姉妹が来た。

『それじゃあの青い奴の相手してくるよ?』

『二人も要らないけどさ。』

『あえての二人だ。面白く盛り上げてもかまわん。』

そういうとチョコから笑い声が聞こえる。

『きひひひ、そういうことなら【アレ】、使うよ?』

『・・好きにしろ。』

『お姉ちゃん!許可出たし、後で使うから!先行ってて!!』

『はぁ、分かったわ。貴女の相手は私達よ。まぁ、ただの消化試合だけど。』

「な!?そこまで言われて、黙って居られませんわ!!貴女方を完膚なきまでにたたきつぶして上げますわ!」

『そう。じゃ、やってみなさい。チョコ、先行ってるわ。流れ弾に当たらないよう気を付けて来なさい、金髪ロール。』

「きぃー!!もう許せません!速攻でつぶします!」

そう言って二人が離れる。

『んじゃ、クロノス。また後で。アタシの活躍期待してよね。』

『それならさっさと行け。』

 

それを見送った後、次に簪を見る。

『お前は自分の殻を割って成長したいだろうからの選択した相手だ。お前にはあえてアイツをあてたのは、同じ優秀な姉を持ちながらも腐った根性になった相手を見せてやろうと思った。優秀だがそれでもあきらめずに努力して手に入れた力。コアの差よりも明らかなそれを自覚しろ。お前は強い。姉がどうしたと跳ね返せるほどに強くなった。みじめなあんな奴と比べるまでもなく。力だけじゃなく、心さえも強くなった。それを見せつけろ。』

『分かった。行ってくる。』

そう言って篠ノ之妹の方へブースターを吹かせて突っ込んでいった。

そのまま戦闘へと移行したようだ。

 

『レナ、マキ。お前らは雑魚をぶっとばせ。出来るな?』

『・・マスターの命令、承りました。狂拳のレナ、行きます。』

『誰に聞いているんだ?心火(しんか)を燃やして、ぶっとばす!!ソレだけだ!!』

ナックルブレイカーを構えて答える二人に頷く。

『分かった。行け!』

『『了解!!』』

二人が取り巻き連中に突っ込んで行く。

 

さて、最後に残るは俺とこいつ。

「お、織斑一夏・・だと!?生きていたと!?何故、そんな恰好に・・どうしてこんな・・」

『もう、織斑一夏じゃない。元(・)だ。間違えるな、俺は【クロノス】・・【クロノス・クロニクル】だ。まぁ、一度死んだからさ。だから俺は亡霊で幽霊で『ファントム』なんだ。そして、起こす事は革命の引き金『トリガー』。ならば、答えは一つ。次の世界に移るために、貴様らは邪魔だ。すでに各国の女尊男卑主要者は処分した。残るは学園内。その中でも被害をもたらす貴様らさえ居なくなれば、世界は束の思う通りに元の夢に進める。宇宙へのかけ橋へと・・。学園側も宇宙学科の設立を許可、主要国家は俺達以外も使えるコアさえあれば、男性を学園に入学を認めると宣言。そして、今使っているこの機体のコアがそれだ。男も女も使えるコア。【ネクストシステム・コア】。だから今回の騒ぎでその重要性を見せる。貴様はそれを受け入れるか?』

(じょ、冗談じゃない!!そうなれば俺のハーレム計画が水の泡・・一人しかいないという事がこいつが来たせいで失われただけでなく、見向きもされなくなる可能性もある!?)

「認められるか!俺は、織斑先生に鍛えてもらったし、剣道も剣術も強い!テメェなんかに負けるか!!この前みたいにはいかねえぞ!!」

 

『・・はぁ。そうか・・・・。』

そう言われて俺は構える。

『ならば、強制的にでも殲滅、排除する。・・・やはり貴様は、絶版だ。』

 

『強さの下に正義とは何かを教えてやろう。恐怖し、かつ目せよ。これこそが【力】と言う物だ。』

 




今回は変身回と言った。
つまりは全然進んでないという事だ。
しかし、どうしてもやりたかった。
オールライダー変身シーン。
どうしても、やってみたかったんだ。後悔はしていない。
自分勝手だったと反省はしている。
だが、私は謝らない。

それでは、また次回。
シーユーネクストステージ。

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