仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME   作:ホシボシ

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今回から100話までは特別編です。
ここから徐々にライダータイム龍騎のネタバレが入ってきますので、まだ見てない人は注意してください。
今回はまだそこまでガッツリネタバレはしていませんが、ある程度の要素は入ってます。
9月にDVD発売なんで、気になる人は、チェックしておくれやす(´・ω・)





第97話 特別編プロローグ

 

「姫ッ! 本当によろしいのですか!?」

 

「ええ。もはや、迷っている時間はありません」

 

「しかし――ッ!」

 

「こうしている間にも敵は力をつけている。一刻も早く手を打たなければ取り返しのつかないことになるわ。私には死んだ父に代わり、民を守るという役目があるのです。だから、どうか分かって。これは王としての命令です」

 

「わ、分かりました。では準備に取り掛かります!」

 

「お願いね」

 

 

姫は、空を見上げ、祈るようなポーズをとる。

 

 

「異世界の勇者たちよ……、どうか、この世界を――ッ! フレアルの未来をッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日は、清清しい青空だった。

 

 

「……いつも、とても面白い記事で、時間を忘れて見ています。真司さんの記事を見て、オレも記者になりたいと思いました。これからも頑張ってください」

 

 

ニヤニヤとしながら、真司はページをスクロールする。

 

 

「いつも、とても面白い記事で――」

 

「おい! うるせぇぞ真司! おまッ、何回同じメッセージ見てんだよ!!」

 

 

編集長が吼える。というのも、先ほどからブツブツブツブツ、真司は何度も同じ言葉を繰り返している。

 

 

「まあまあ、いいじゃないですか編集長。感想をもらえるのは私も嬉しいですし」

 

 

令子の言葉に、編集長は複雑な表情を浮かべて座る。

というのも、今日、OREジャーナルのホームページに読者からのメッセージが届いた。内容は、真司の書く記事が好きで、いつも楽しみにしているとか。

新米の真司は、お叱りのメッセージをいただくことはあれど、なかなか褒めてくれる人にはめぐり会えない。なのでもう今日はニッコリである。

大変気分がいい。真司はそのメッセージをPCで保存して、携帯でもスクショして保存しておく。

 

 

「しかもこのメッセージ送ってくれた子、高校生なんですけどね、真志っていうんですよ。俺と同じ名前なんて、親しみを感じるっていうか……」

 

「別に珍しい名前でもねぇだろ。サッカー選手とか、俳優にもいるじゃねーか。俺だってお前有名なお笑い芸人に――」

 

「いつも、とても面白い記事で――」

 

「聞けよ!」

 

「編集長。真司くんにあの件、伝えなくていいんですかぁ?」

 

「え? あ、おお、そうだったそうだった」

 

 

島田に促され、編集長は時計を見る。

 

 

「同じ名前と言えば! 真司、ちょっとお前に伝えなきゃいけないことがある」

 

「え? なんですか? ボーナスとか!?」

 

「ちげぇよバカ! あのな、実は令子の母親が――」

 

 

実は令子の母は、有名な週刊誌を発行しているところの編集長であり、今回OREジャーナルとのコラボ雑誌を出版してくれることが決定した。

その件もあって令子の母、桃井編集長のところから一人のジャーナリストが、期間限定でOREジャーナルにやってくるらしい。

 

 

「つまり真司、お前に後輩ができる」

 

「ま、まじっすか!」

 

「おお。マジマジ。大マジよ。それで、その子とお前がチームを組んで、一つ企画を進めてほしいんだよ」

 

 

編集長は時計を見る。話をしていると、もうすぐ時間だ。

すると誰かが入ってくる音が聞こえた。真司が振り向くと、そこには噂の新人くんが。

フード付きの青いパーカーに、同じくフード付きのオレンジ色のジャケットを着ている青年だった。

編集長が手招きをする。青年は頷くと、編集長のデスクの傍に立って、一同にお辞儀を。

 

 

「はじめまして。辰巳(たつみ)シンジです」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁー、真司とシンジ。同じな名前だしっ、初めて見たときにビビっときたね! 俺達はいいチームになれるって!」

 

「本当ですか。ありがとうございます」

 

 

快晴の下を真司とシンジは歩いていた。

真司のテンションは高い。なにせ初めての後輩だ。

これからジャーナリストとはなんたるかを語り合い、時にジャーナリズムのあるべき姿でぶつかりあい、お互いを高めあい、さらなるジャーナリストへの道を――

 

 

「とにかく辰巳くん。俺が先輩ジャーナリストとしてビシバシ指導するから! 分からないことがあったら何でも聞いてくれよ!」

 

「はい、頼りにしてます!」

 

 

真司はそこで何かに気づく。

 

 

「ところでさ、辰巳くん。それなに?」

 

「え? あぁ、これですか」

 

 

シンジはなにやら大きなカバンを持ってきていた。そこに手を入れると、なにやら大きなカメラが出てくる。

一眼レフだ。カメラに詳しくない真司ですら、その代物を見て喉を鳴らした。

 

 

「す、すごいカメラだね」

 

「ええ、まあ。僕は編集部ではカメラ担当なんで」

 

「値段、とかって……」

 

「別に、たいした額じゃないですよ」

 

 

たいした額だった。真司はそこでピタリと停止する。

顔を上に。空が青い。綺麗だな。これは現実逃避じゃない。決して現実から目を逸らしているわけじゃ――

 

 

「真司さんはどんなカメラを使ってるんですか?」

 

 

普段はスマホのカメラを使っています。

少し大事な場面では、編集長が商店街の福引で当てた五千円のデジカメを借りてます。

そう口にしても良かったが、声が出なかった。

これは別に現実逃避ではない。空が青くて綺麗なことに感動するのは、ジャーナリストとして当然だ。

だからこれは現実から目を背けているわけじゃないのだ。

 

 

「いや――……、まあでもさ。確かにカメラも大事だよ。うん。でもやっぱりジャーナリストっていうのは担当した記事も大切だと思うんだよな」

 

「それ、凄く分かります。流石は城戸さん!」

 

「だ、だよな! ハハハ! なんだ辰巳くん。キミが話が分かる人間で助かったよ。それでキミはどんな記事を?」

 

「トクガワの産地偽装事件、あったじゃないですか」

 

「あぁ、あの凄いニュースになったヤツ? なんだっけ? アナログな人で、メモが見つかってバレたんだっけ?」

 

「徳川社長が残した手記に偽装の証拠や、分かっていて取引を行っていた会社のリストが掲載されていたんです」

 

「あぁ、それそれ。それが何?」

 

「あの俗に言うトクガワ手記を撮影したのは僕です」

 

「……へえ」

 

「ルードセクター誤射事件はご存知ですか?」

 

「え? あぁ、知ってるよ。確か、えっと、知ってるよ。本当だよ」

 

「最新鋭の護衛艦から迎撃ミサイルが誤射されたんですけど、その瞬間を撮影していたんです。それは他の誰もやってなくて、僕のカメラだけが――」

 

 

空が、青い。

 

 

「城戸さんはどんな事件を?」

 

 

金色のザリガニを……。

金色のカニを……。

金色の亀を……。

金色の……。

 

 

「大丈夫ですか城戸さん? 真っ青ですよ?」

 

「ちょっと……、気分が」

 

「そこで休んでいてください。取材は僕がやっておきますから」

 

 

そういうとシンジは本当にパパッと話題のタピオカミルクティー店の取材を終えてくる。

とてもいいカメラで撮った写真は、とても美味しそうに写っていた。

 

 

「辰巳くん……、飯でも食おうか」

 

「え? 少し早くないですか?」

 

「いや、あの……、何か胃に入れたくて」

 

「そうですか。そうですね。もう11時ですし。ランチでも」

 

 

やれやれと、真司は心の中で両手をあげるジェスチャーを取る。

少し怯んでしまったが、何、焦る必要はない。

別に事件の規模とか、カメラの値段とか、そういうのじゃないのだ。ジャーナリズムというものは。記者というものは。

 

街に寄り添い、些細な瞬間を見逃さず、事件を追いかける。

そういうものだ。何、見滝原には見滝原のルールがある。

牛丼でも食べながらそれを教えてやろう。そうしよう。

 

 

「オススメの店があるんだ。なんでも食べてよ。俺がおごるから」

 

「いやぁ、悪いですよ」

 

「気にしない気にしない。え? 普段はどんなランチを食べてんの?」

 

 

最近の若者はきっと菓子パンとか、ゼリーとかそういうものしか食べないんだろう。

ここは一つおいしい牛丼でも食べてほしい。そうすればパワーがどんどん湧いてくる。

ようし、今日はおしんこもつけよう。味噌汁も豪勢に豚汁に変更して――

 

 

「普段ですか? なんでも食べますよ。多いのはイタリアンとかお寿司とか蕎麦とか……、いつもだいたい1500円から2000円のランチが多いですね」

 

 

真司はいきつけの牛丼屋をスルーした。

店長のムロちゃんが笑顔で手を振ってきたが、真司は無視した。

ごめんムロちゃん。真司は心の中で涙を流し、美穂に教えてもらったタイ料理屋に連れていった。

 

 

「やあ、どうも真司さん」

 

 

店に入ると、ショウさんが出迎えてくれた。

シンジは席につくと、キョロキョロ辺りを見回しながら、ニコニコしている。

 

 

「いい雰囲気のお店ですね」

 

「そう。そうなんだよ」

 

「店長の方とも知り合いなんですか?」

 

「まあ、友達が常連で。ソレ繋がりで仲良くなってさ」

 

「へえ、凄いなぁ」

 

 

料理が運ばれてくると、シンジは美味しそうにパクパク食べていた。

良いことだ。真司も料理に手をつける。美味い。前に来たときよりも美味しくなっている気がした。

そんな中で、二人はいろいろ話した。

やはり、薄々そんな気はしていたが、シンジの収入は真司よりはるかに上だった。家賃も上だった。

真司は空が見たくなった。

しかしそれは叶わない。ショウさんに話しかけられたのだ。

 

 

「あ、そうだ城戸さん。この前、霧島さんが来たんですけどね。ビール代を真司さんにツケておいてくれって」

 

 

真司は喉を詰まらせ、真っ青になる。

前々からヤバイ女だとは思っていたが、いよいよをもってヤバイ。

 

 

「いずれは同じ通帳になるんだからって言ってましたよ。若いっていいですねぇ」

 

「嘘! 嘘だって! アイツ、ふ、ふざけやがってぇ……!」

 

 

真司は泣く泣く財布から美穂が飲んだビール代をショウさんに渡す。

 

 

「霧島さんというのは、城戸さんの彼女ですか?」

 

「いやッ、そんなんじゃないよ。そういう辰巳くんは彼女とかいるの?」

 

「は、はい。その、お恥ずかしながら……」

 

「へえ、どんな人?」

 

「写真ありますよ。見ます?」

 

 

シンジは携帯を取り出すと、写真を真司に見せた。

湖白(こはく)さんというらしいが、とてつもなく可愛い美少女だった。

セミロングの黒髪に、白いワンピースがよく似合っている。

 

なんでも身を犠牲にしてまで世界平和を願う心美しいどこかのお嬢様のようだ。

シンジが言うには、湖白さんは自分だけが幸せなのが我慢ならないらしい。

だからこそ頻繁にチャリティー活動や、慈善事業に参加しているのだとか。

確かに写真の中に、湖白さんが何かしらのボランティアをやっている写真が出てきた。

笑っている顔が上品だ。慈しみに溢れている。

 

 

「霧島さんの写真はあるんですか? 見せてくださいよ」

 

「………」

 

 

真司はこっそりと携帯を覗く。

写真のフォルダには、美穂が白目をむいて居眠りをしている写真があった。

思い切り中指をおっ立てている写真があった。エロ本を読みながらお菓子を食べている写真があった。

 

真司はこっそりと携帯をしまい、『写真は持っていない』と笑顔で答えた。

彼も23歳。すっかり大人の嘘をつけるような年齢になっていたのだ。

なって、いたのだ……。

 

 

 

 

 

しかれども。

収入やジャーナリストとしてのレベルは確かに負けている。それは認めよう。しかし人間関係の優劣には、そもそもとして勝ち負けなんてない。

真司は目の前でニコニコしている美穂を見ながらそう思った。

 

仕事終わり。

真司は今日の件で美穂に文句を言いに彼女の家を訪れた。

すると一緒に飲んでいこうと誘われたのだ。

 

 

「ごめんごめん。本当、持ち合わせがなかったのよ。あそこカード使えないし」

 

 

美穂はくしゃくしゃのお札を真司に渡し、ビールジョッキを手にする。

テーブルには餃子や漬物が並んでおり、美穂はそれをつまみながらゴクゴクと喉を鳴らしていた。

 

 

「うーん、これも美味しいけど、やっぱ餃子はアンタの作るヤツが一番ね」

 

「あ、ああ」

 

 

美穂の笑顔を見て、真司は複雑な想いを抱く。

シンジにはまだ付き合っていないと言ったが、本当は恋人になれるはずだった。

だが結果として美穂は死んだ。リュウガに殺されたのだ。前回も、いつかの日も。

 

 

(でも、まだ戻せない)

 

 

記憶を戻したいが、繊細な問題だ。真司は唇を噛む。酷く胸が痛い。

二人は他愛もない話をしながら、ビールジョッキが空になったところで店を出た。

夜道を歩き、帰ろうとする。

だがそこで真司は足を止めた。道の真ん中にひとりの少年が立っていたのだ。

周りは歩いているのに、彼だけ止まっている。そして間違いなく、その瞳は真司を見つめていた。

 

 

「城戸真司だな」

 

「え?」

 

 

随分と整った容姿の少年だった。俳優と言われてもすぐに信じられる。

タレ目で、ピアスをつけており、髪はピンク色で目立つ。

 

 

「わお、めっちゃイケメンじゃない。なに? 知り合い?」

 

「え、えーっと……」

 

 

少年はポケットに手を突っ込んだまま、美穂を見る。

そして鼻を鳴らすと、すぐに真司に視線を戻した。

 

 

「オレは以前、この男の取材を受けたんだ。その件で少し話がしたい。今から時間はあるか?」

 

 

真司は戸惑っていた。なにせ全く記憶にない。

すると、一瞬、まさに一瞬だった。少年の顔にモザイク状のエネルギーが掛かる。そこで真司は全ての意味を理解した。

汗を浮かべ、立ち尽くしていると、少年は親指で道の先を示すジェスチャーを取った。

 

 

「女を送ってからでいい。一時間後に、同じ場所で」

 

 

一時間後、真司は指定の場所にやって来ていた。

少年は先に到着しており、真司を見つけると、さらに移動するように促す。

こうして二人は、人がいない廃線までやって来る。

 

 

「素直なヤツだな。わざわざ乗ってくるとは」

 

「お前こそ――ッ、どうしてわざわざ……!」

 

「周りを巻き込むのはお前の望みではない筈だ。尤も、お前が拒否していれば街で暴れていたが……、だからお前は来たんだろ」

 

 

少年は腕を組んで真司を睨み付けた。

 

 

「オレはアグゼル。"閃光のアグゼル"だ」

 

「――ッ、俺は」

 

「分かってる。城戸真司。騎士・龍騎だろ。オレはゲームではお前の勝ちに賭けていた」

 

 

おかげでいつも損をする。アグゼルは不愉快そうに真司を睨む。

 

 

「だが、オレの目に狂いはなかったようだ。何体もの魔女や魔獣がお前に戦いを挑み、そして散っていった」

 

 

真司はデッキを取り出す。アグゼルも止めはしなかった。

 

 

「良い、変身しろ。いいか? オレの目的はお前たちの死ではない。もちろんそれもあるが、それは結果であり、過程が大切なんだ」

 

「?」

 

「分からないか。流石バカだな」

 

 

アグゼルは拳を握り締め、ファイティングポーズをとった。

 

 

「オレの目的は強いヤツと戦い、叩きのめして殺すことだ」

 

「クソ! ふざけやがって! 変身!」

 

 

デッキを前に突き出し、Vバックルを装着。そのまま腕を斜めに突き出し、真司は龍騎に変わる。

それを確認して、アグゼルは走り出した。

龍騎は向かえ打つために拳を振るうが、それよりも速くアグゼルの拳が届き、装甲へ直撃する。

 

 

「グアァア!」

 

 

体が浮き上がり、後方へ吹き飛ぶ。

アグゼルはボクサーのようにステップで龍騎を追跡。すぐさま、わき腹を狙うフックを繰り出していく。

立ち上がった龍騎は、すぐさま反応。拳をいなしながら後ろへ下がっていく。

 

だがそれは退避ではない。追い詰められているだけだ。

次々と迫る拳は、防御するのが精一杯なのだ。

そこで体を捻るアグゼル。龍騎が見落としていたのは、足の動きである。

ボクサータイプであるが故に腕ばかり見ていたが、どうやら足も使うらしい。

胴体を狙う蹴り。四肢には桃色の光が纏わりついており、明らかに攻撃力が上がっている。

 

 

「う゛ッ! あぁ!」

 

 

腰を打たれ、よろける龍騎。

するとアグゼルは拳を下から上に振るいあげ、龍騎の腹に拳を打ち込む。

龍騎が腰を曲げると、アグゼルは足を振るい、蹴り上げる。

顎を蹴られた龍騎は、回転しながら吹き飛んでいく。

 

 

「くそ……!」『ソードベント』

 

 

倒れた龍騎は、カードを抜いていた。

そしてバイザーにセットしつつ立ち上がる。装備されるドラグセイバー。それを見て、アグゼルは鼻を鳴らす。

 

 

「剣か」

 

「こんのォオオ!」

 

 

龍騎はがむしゃらに走りだすと、メチャクチャに剣を振るって切りかかる。

アグゼルは目を細め、太刀筋を凝視。体を反らして刃を回避する。

しかし龍騎は踏み込んで、剣を横へ振るった。アグゼルは捻りながらバックステップ。

跳躍力は凄まじく、アグゼルは完全に剣の範囲から外れたと思っただろう。

だがその時、刃に纏わりつく炎。龍騎が再び剣を振るうと、炎の斬撃が発射されてアグゼルに直撃する。

 

 

「チッ!」

 

 

アグゼルは不愉快そうに顔を歪め、纏わりついた炎を振り払う。

既に龍騎は目の前だ。飛び上がり、そのまま真っ直ぐ下に振るった剣を、アグゼルは白刃取りで受け止めた。

 

 

「雑だな」「うぉお!」

 

 

アグゼルは手で剣を挟んだまま、思い切り腕を振るう。

すると武器が手からすっぽ抜け、龍騎は投げ飛ばされてしまう。

一方でアグゼルはそれを確認すると、手で挟んでいたドラグセイバーを地面に落とし、思い切り踏み潰す。

 

 

「まあ当然か。お前はただの記者。侍じゃないもんな」

 

 

そこで電子音。

立ち上がった龍騎の周りを飛び回るドラグレッダー。

龍騎の手にはドラグクローが装備されており、昇竜突破の構えを取っていた。

 

 

「その技は知っているぜ。よく使っていたな」

 

 

アグゼルは拳を握り締め、目を細めた。

 

 

「ハァアアアアアアアア!」

 

 

ドラゴンが吼える。

突き出したドラグクローの炎と、ドラグレッダーが放つ炎が交じり合い、巨大な炎塊になった。

その炎はアグゼルのもとへ届き、そして拳で打ち返される。

 

 

「オラァア!」「なッ! ウワァアアアアアア!」

 

 

炎塊は龍騎の前で爆発。

龍騎は爆風できりもみ状に吹き飛び、線路に叩きつけられる。

 

 

「がはァ!」

 

「お前、弱いな」

 

「な、なんだとッ?」

 

 

アグゼルは手を振り払い、指の関節を鳴らす。なんだかつまらなさそうな表情だった。

 

 

「斬った時や、今の技で感じるぜ。お前、本気を出していないだろ?」

 

「え……」

 

「俺の姿が人間だからか? おいおい、がっかりさせんなよ、城戸真司」

 

 

アグゼルは腕を組み、フェンスに持たれかかる。

 

 

「意思が弱いな。この姿が仮のものってことは、もう分かっている筈だろ」

 

「う、うるさいな! 魔獣が俺に説教するなよ!」

 

「意志も弱い。少し煽られたくらいで熱くなってちゃあ底が知れるぜ」

 

「ッッ」

 

「そんなことだから、シルヴィスに簡単に操られる」

 

「え……?」

 

「なんだそのリアクションは。まさか覚えていないのか?」

 

 

アグゼルは適当な砂利を掴み上げると、石を粉々に握りつぶす。

 

 

「お前、虚心星原からどうやって帰って来た?」

 

「それは――ッ、なぎさちゃんに連れてこられて……!」

 

「そこに佐倉杏子はいたか?」

 

「杏子ちゃんは、虚心星原でしか生きられないから……、別れた……!」

 

「フッ、なるほどな。そういうことか」

 

「な、なんだよ!」

 

「暁美ほむらが固有魔法でお前の記憶を弄ったんだ。理由は分かるよな?」

 

 

アグゼルは人差し指で龍騎を示す。

 

 

「お前が佐倉杏子を突き落とし、それが結果的にヤツの死に繋がったからだ」

 

「なんだよ、それ。何言ってんだよ……」

 

「お前が佐倉杏子を殺したようなものだ」

 

「!!」

 

「まあ、ルールで洗脳を使って殺すことは不可能のため、お前じゃないといえばそうなんだが」

 

 

アグゼルは歩き出し、再び龍騎のもとへ迫る。

一方で龍騎は震え、後ろへ下がっていく。

 

 

「でもお前はそれで割り切れない。この戦いだけでも分かった」

 

 

ほら、今だって。分かりやすく龍騎の動きが鈍くなる。

アグゼルは激しい連打で龍騎を攻める。心が打ちのめされた龍騎は完全なサンドバッグだ。

装甲はボコボコになり、やがて足裏が胴体に入って蹴り飛ばされる。

 

 

「お前、いい加減にしろ」

 

 

アグゼルは倒れた龍騎に近づきながら、中指を立てる。

 

 

「今のままなら、ココで死ぬぞ」

 

 

死。

死、死……、死。それが龍騎の心に突き刺さった。

魔獣にそれを突きつけられ、ましてや説教される。

それが龍騎にとっては、何よりも屈辱であった。

 

 

「………」

 

 

間。

 

 

「チッ!!」

 

 

煙があがっていた。

燃える傷があった。

アグゼルの胸に刻まれたソレ、彼は汗を浮かべて後ろへ下がっていく。

 

 

「まあ、それでいい」

 

 

アグゼルは初めて膝を地面についた。

前には、龍騎が燃えるオーラを纏っている。

 

 

【サバイブ】

 

 

龍騎サバイブはソードベントを発動。走り、剣でアグゼルを斬りつける。

アグゼルは感じていた。まず剣のスピードが速い。そして攻撃力も桁違いだ。

刃を掴んではみるが、激しい熱と痛みを感じてすぐに手を離してしまった。

そこで斬撃が刻まれる。距離が少し離れれば、刃が戻り、銃に戻ったドラグバイザーを撃った。

炎弾がアグゼルに直撃し、苦痛の声が上がる。

 

 

「ォオオオオオ!」

 

 

龍騎は炎弾を連射。

それらは次々とアグゼルに命中していき、爆炎に包まれていく。

 

 

「!」

 

 

突如、爆炎が掻き消えた。

そして龍騎に襲い掛かる衝撃。気づけば地面を転がっていた。

一方で立っているシルエット。モチーフはイノシシ、機械的な姿に、肩には二本の角が繋がったものがそれぞれ両肩に。

つまり四本の角があった。

角の先は、現在空に向いており、角と角の間からは煙があがっている。

魔獣アグゼルは、『ワイルドボーダー』のデータを取り込んでいる。

 

 

「来い」

 

 

ワイルドボーダーは走り、龍騎もまた走った。

再び刃を展開させ、龍騎は赤い斬撃を生み出した。

しかし、だからそれが何だというのか。結論を言ってしまえば、それは実につまらない戦いであった。

確かに龍騎は攻めた。たくさん剣を振って攻撃を仕掛けた。しかし心ここにあらず。ふとした時に、杏子のことが張り付いてくる。

 

そんな状態でまともに戦えるわけがない。

サバイブはただの強化だ。自動で戦ってくれる装置ではない。

ワイルドボーダーは龍騎の攻撃を簡単に見切ると、拳を、蹴りを打ち込んでいく。

 

 

「ぐ――ッ」

 

 

ワイルドボーダーの握り締めた拳が、龍騎の胸に、心臓部分に直撃していた。

 

 

「がはッッ!」

 

 

龍騎の装甲が、サバイブの鎧が粉々に砕け散った。

倒れた真司を、ワイルドボーダーはつまらなさそうに見つめている。

 

 

「お前、弱いな」

 

 

ワイルドボーダーは、そこでピタリと止まる。

真司の姿が消えたのだ。かわりに足元にあったのは、警告音を放つ爆弾だった。

 

 

「なるほどな。まあ、そうなるか」

 

 

爆発が起こった。

ワイルドボーダーは蹴りで爆炎を吹き飛ばす。

すると離れたところに真司が倒れているのが見えた。その前には暁美ほむらと神那ニコが立っている。

 

 

「消えろ。俺に女を殴る趣味はない」

 

「おい聞いたか、ほむほむ。相手は無抵抗だぞ」

 

「ええ。ボコボコにしましょう」

 

 

構える二人を見て、ワイルドボーダーはため息をつく。

すると肩の角が動き、向きを変える。二つの角の隙間が、上を向いていたのから前に向けられる。

この隙間は、つまり砲口だ。隙間に光が生まれ、それが大きくなっていく。

そのシルエットはアビスハンマーに酷似していた。

 

 

「お、おいおい」

 

 

ニコは汗を浮かべる。

さらにワイルドボーダーの腕に出現する盾。それもまた銃口があり、光っている。

 

 

「殴らないだけかよ!」

 

 

その通りである。

ワイルドボーダーは肩のキャノンと、腕の盾から、それぞれエネルギー弾を発射。

それは猛スピードで飛んでいき、爆発。

 

 

「便利だな」

 

 

もちろんワイルドボーダーは今までのゲームを見ている。こんな攻撃が通用しないことは分かっていた。

 

 

「時間を止められるのは」

 

 

爆炎の向こうには何も無く、先ほどとは別の離れたところに真司が倒れている。

一方で背後ではニコとほむらがそれぞれバールと剣をワイルドボーダーに突き入れていた。

しかし装甲は硬く、ダメージは与えられていないようだ。

ワイルドボーダーは回し蹴りでほむら達を牽制すると、人間態に戻る。

 

 

「ッ? なにを?」

 

「見れば分かるだろ。お前たちにはこの姿で十分だ」

 

「馬鹿にしないで」

 

 

ほむらは悪魔を呼び出そうと力を込める。

その雰囲気を感じ取ったのか、アグゼルはニヤリと笑った。

だがそこで伸びた腕、ニコがほむらを抑えるように立っていた。

 

 

「なに?」「ここは私が」

 

 

本当に、馬鹿にしてもらっては困るのだ。

時間はあった。それにカンナの登場。ニコにも思うところはある。

ましてや今までの戦績。魔獣に通用しなかった攻撃の数々。いろいろと手は打ってきた。今回もそうだ。

 

 

「新しい力を手に入れたのは、お前さんだけじゃないってこと」

 

 

ニコはそう言って携帯を取り出す。ほむらには真司を守っていてほしいと。

 

 

「まだ未完成だけれども……。魔獣、お前で実験してやる」

 

「いいだろう。神那ニコ。"弱い"というお前の印象を、ぜひ更新させてくれ」

 

 

ニコは走り出し、まずは指をミサイルに再生成して連射する。

命中、だがアグゼルは不動。そしているとニコはバールを振るい、アグゼルに直撃させた。それもまた不動。ニコは魔力をバールの先端に込める。

 

 

「レンデレオロンペルロ!!」

 

 

ニコの必殺技が炸裂する。だがアグゼルは少し押されただけ、ただそれだけだった。

 

 

「ナメてるのか」

 

 

そして掌から光弾を発射すると、ニコに当たって吹き飛ばされる。

 

 

「ぐぎぃい!」

 

 

地面を滑るニコ。呆れた表情で空を見る。

 

 

「ん、ま、今まではこうだった。だけれども……」

 

 

ニコはそこで持っていた携帯を起動する。

魔法アプリ・レジーナアイの隣に、新しい魔法アプリがあった。

それをタップすると、起動。ニコがおふざけで作った企業名が表示され、さらにニコの顔が書いてあるロゴマークが表示される。

画面には『Loading...』の文字が表示され、キュゥべえのシルエットが走る映像が右下に表示される。

それが終わると、見滝原の夜景が映し出され、白い羽が落ちてくる。それが花びらに代わった。

すると青空が表示され、タイトル画面が映し出される。

 

 

「ででッ! でぇで! ででッ! でっでー! てれれれー、れれれー、てーれれれー」

 

 

音楽を口ずさみながら、ニコは立ち上がる。

丁度、ニコが収録したタイトルコールが携帯から流れた。

 

 

『マギア! レコード!』

 

 

携帯を弄り始めるニコ。

アグゼルも余裕なのか、それとも興味があるのか、腕を組んで沈黙していた。

 

 

「まずは私達参加者だけを異空間に隔離する」

 

 

ホーム画面左上にあるニコの顔をタップ。するとプレイヤー情報のページに切り替わる。

ニコの姿や情報が表示され、その中にある『ホーム背景変更』をタップ。

一覧が表示され、ニコはその中の一つ、『巣立ちは空を見上げて』をタップする。

すると周囲の空間が変化。廃線から、公園の中に変化する。

 

 

「凄いな。だが安心しろ、オレは一般人には興味はない」

 

「そりゃありがたいね。でもここなら周りがぶっ壊れてもいい」

 

 

ニコはバトルと書いてある項目をタップする。すると画面に五つのディスクが表示される。

ニコはその中から、青を二つ、黄色を一つタップする。

 

 

「ディスクには、それぞれ一定時間、私の攻撃に『ある機能』を付与できる」

 

 

アクセルディスク。

ニコの体に青い光が纏わりつき、スピードが上がる。

さらにアクセル効果適応中に攻撃を当てると、アクセルゲージがたまっていく。これは魔力に変換することができるのだ。

 

要するに、ソウルジェムがどれだけ穢れても、アクセルゲージが溜まっていれば強い魔法を使うことができるのである。

さらにアクセルゲージは他の魔法少女にも渡すことができるので、魔力をプールしておくとでも言えばいいのか。

ニコは再びアグゼルに駆け寄ると、蹴りやバールを振るう。それを防ぐアグゼルは、ニコの攻撃力が上がっていることに気づいた。

 

 

「気づいたか。ピュエラコンボ。ディスクは私が指定した仲間に与えることも可能だが、同じ魔法少女なら、ソイツのステータスが攻撃の間だけ上昇する」

 

 

するとニコに纏わりついていた青い光が、黄色に変わる。

ニコは攻撃を打ち込むが、アグゼルはまだまだ余裕だった。

 

 

「一つ聞いてもいいか?」

 

「あ?」

 

「これは反撃してもいいんだよな」

 

「いいよ! 馬鹿にしくさってからに!」

 

 

分かったとアグゼルは言う。

すると前宙でニコを飛び越えながら、掌から光弾を発射して命中させていった。

 

 

「うぎぎ!」

 

 

ニコは衝撃に顔を歪めながらも、携帯を取り出して再びディスクを選択する。次は、黄色、赤、青。

再びニコは指ミサイルでアグゼルを撃っていく。やがて体に纏わりつく光が、黄色から赤色に変わった。

 

 

「食らえ! レンデレオロンペルロ!!」

 

 

ニコは再び光線を発射する。ディスクの恩恵だろうか、レーザーが巨大化しており、範囲が上昇していた。

とはいえ、アグゼルは再びノーモーションで攻撃を受けてみた。

すると爆発が巻き起こり、アグゼルは地面を転がっていく。

 

 

「うッ! づゥ!」

 

「よし! イエス! イエス!」

 

 

ニコはガッツポーズ。

 

 

「黄色の『チャージディスク』を発動している間にお前に攻撃を打ち込めば、チャージポイントが蓄積されていく。その状態で攻撃範囲が上昇するブラストディスクでの攻撃を打ち込めば、チャージポイントが加算され、威力が格段に上昇するのだ!」

 

「よく分からないな」

 

 

アグゼルは立ち上がると、服についた砂を払っていく。

 

 

「そもそも、それをオレに話していいのかよ? コッチは敵なんだぞ」

 

「……あ」

 

 

ニコは唇を噛んで携帯をしまう。

 

 

「それに、攻撃力を上げるのは悪くないが、それだけじゃオレには勝てない」

 

「分かってるさ。ディスクはあくまでもマギアレコードの機能の一つでしかない」

 

 

ニコはほむらに向かって手を伸ばす。

そこでほむらは目を見開いた。頭の中にアナウンスが響く。

簡単に言えば、『渡しますか?』とある。

ニコが頷いたので、ほむらも頷く。

 

 

「コネクト!」

 

 

仁美の魔法と同じ名前だが、いろいろな意味を含めてある。

純粋に似ているというのもあるし、周りへのメッセージでもあるし。

 

とにかく『コネクト』とは、対象の魔法少女の力をニコが借りる魔法である。

ほむらが了承すると、彼女の力がディスクとなって浮き上がる。

さらにニコが手繰り寄せるジェスチャーを取ると、ディスクがニコに吸収された。

ほむらとの魔力接続、ニコは素早く画面を見て効果を確認した。

 

 

(攻撃力アップ!)

 

 

走り、バールを振るう。

バールには闇が纏わりつき、確かに攻撃力が上がっているようだ。アグゼルの表情から余裕が消える。

さらにニコが蹴りを命中させたときだった。突如空間に悪魔が出現。そのデザインは弾丸の魔女(ニコが魔女化したときの姿)を髣髴とさせる。

それが槍を持っており、それを容赦なくアグゼルに突き入れた。

 

 

「グゥウウ!」

 

 

突如現れた悪魔に対処できず、アグゼルは地面を滑る。

ニコは画面を確認。ほむらのコネクトの効果は、『攻撃力アップ』、そして『確立でクリティカル』のようだ。

 

 

「悪くないだろ。私自身は確かに弱いが、ほむほむの悪魔パワーを貰ったなら話は別だ」

 

「なるほどな。今の一撃はなかなか痛かったぞ」

 

「さらに行くぞ!」

 

 

マギアレコードを操作するニコ。『お気に入りに設定しました』と、出る。

すると携帯から光が射出され、シルエットを形作った。

マギアレコード作成には大量のキュゥべえの欠片が使われている。そこからデータを解析し、抜き取り、分析していった。

なので、完成した頃には大量のキュゥべえとジュゥべえのパーツがあった。ニコはそれを『一つ』にしたのだ。

 

 

(そもそも一番はじめに、ジュゥべえを作ったのは私だ。これくらい楽勝なんだよ)

 

 

光が晴れる。

そこにいたのは――

 

 

「キュゥべえ……?」

 

 

思わずほむらが呟く。

ニコが生み出したのは、紛れもないキュゥべえである。

しかしサイズが小さいし、なんだか姿も可愛らしい。

 

 

『モキュ(愛)!』

 

 

鳴いた。ニコはニヤリと笑う。

 

 

「どうだ? 私のアシストアニマル。小さいキュゥべえさ」

 

 

名前はミニべえでも良かったが、それではニコのイマジネーションは満足できない。

 

 

「名前は、喪九(もきゅう)

 

「………」

 

 

沈黙するほむら。それが良いか悪いかはさておき、ニコはさっそく喪九へ命令を出していた。

 

 

「喪九! いけ! 魔獣に纏わりつけ!」

 

『モキュ(了)!』

 

 

喪九はテテテと走り出し、アグゼルに向かっていく。

ニコはニヤリと笑ったままだ。

喪九は戦闘能力は低いが、ひっかいたり噛み付いたりはできる。さらに敵はあの愛らしい姿に惑わされ――

その時だった。ピョンと跳ねた喪九、その顔面にアグゼルの拳が叩き込まれる。

 

 

「モギュウェアアアアアアアアアア(死)!!」

 

 

喪九、消滅。

 

 

「モキュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!」

 

 

天を仰ぐニコ。

何の時間なの? ほむらが汗を浮かべ、アグゼルはつまらなさそうに手を払っていた。

 

 

「その機能は削除しておけ。時間の無駄だぜ」

 

「ざけんな! よくも私のペットを! 修復するのに一時間掛かるんだぞ!」

 

「それで? もう終わりなのか? マギアレコードとやらは」

 

「まだあるに決まってるだろ」

 

 

メインメニュー右の欄、そこにあるメモリアという場所をタップする。

舞い落ちるカードが表示され、ニコはさらにメモリア一覧をタップした。

キュゥべえの欠片から採取した今までのゲームログを再生する。それが『メモリア』だ。

 

ズラリと並ぶ『記憶』たち。ニコはそこから一枚を選ぶ。

メモリア名、『頼れるマミ先輩!』。カードには、まどかとマミが腕を組んでいる写真が掲載されていた。

それをタップすると、携帯からカードが射出、それはゲートとなり、自動的にニコを通過する。

カードがニコの体を通り抜けたとき、その時の記憶が流れ込んでくる。

 

 

『信じられないような出来事があっても』

 

 

まどかの声が、頭に響いた。

 

 

『とっても怖い目にあっても』

 

『マミさんが前を歩いてくれるから、一歩を踏み出せる』

 

『マミさんがそばにいてくれるから、心を強く持てる』

 

『いつもありがとうございます。強くて優しい、大好きな先輩』

 

 

まどかの記憶だった。

マミへの信頼と好意が伝わってくる。頭に直接流れ込んでくるからか、マミのことをあまり知らないニコでさえ、マミを好きになりそうになる。

同時に怒りもこみ上げる。これはかつての記憶だ。その時間軸は、どうせ――……。

 

 

『スラッシュ・アデプト』

 

 

携帯から電子音が流れる。

感情が魔力を活性化させる。記憶が魔力を再生成していく。

ニコのバールに、まどかの結界が重なり、桃色に光る剣になった。

 

 

「ハァア!」

 

 

ニコは地面を蹴った。ほむらのコネクトはまだ継続中である。

背中から黒い翼が生え、ニコは空を飛んでアグゼルに接近する。

 

 

「悪くない闘志だ。魔獣には出せない殺気の種類だな」

 

 

アグゼルも真っ向から向かっていく。

ひとさし指と中指を伸ばして『銃』を作ると、レーザーを発射する。

ニコはそれを切り裂き、アグゼルを切り裂いた。

 

 

「………」「………」

 

 

着地するニコ。アグゼルはゆっくりと斬られたところを見る。

 

 

「更新するぜ神那ニコ。お前は、"普通"だ」

 

「効いたってことだな、私の一撃」

 

「ああ。痛いな」

 

「当たり前さ。鹿目の想いと、暁美の想いを背負ってる」

 

 

ニコは振り返り、確かな怒りを表情に乗せていた。

 

 

「熱い想いだ。それを今まで、お前らが踏みにじった」

 

「……なるほど。悪くない。これを食らい続ければオレは死ぬぜ」

 

 

だが、と。

アグゼルはニコに刻まれた傷を指差す。

腕にできた傷だった。ニコは首を狙ったのだが――、防御されたのだ。

 

 

「攻撃力が上がっても、お前の腕が悪い」

 

「ッ」

 

「鹿目まどかと暁美ほむらの想いか。それはご立派なモンかもしれないが、お前に理解できるのか?」

 

「ぐッッ」

 

「テメェもまだ、甘いな。心を真に理解できなきゃ魔獣と同じだぜ」

 

 

アグゼルは腰を落とし、両手を右の腰部分に持っていく。

 

 

「それに強いものが弱いものを食うのは当たり前のこと。自然の摂理だろうが」

 

 

掌と掌に光が生まれ、一瞬で力が増幅する。

 

 

「ハァアアアアア!」

 

 

アグゼルは踏み込み、腕を伸ばす。

掌の光から巨大なレーザーが発射され、ニコに直撃した。

 

 

「ぐあぁあああ!」

 

 

地面に倒れるニコ。

衝撃でマギアレコードが解除されたのか、景色が廃線に戻った。

 

 

「神那ニコ!」

 

 

ほむらは、すぐにニコに駆け寄っていく。

一方でアグゼルは背中を向けた。

 

 

「城戸真司にはガッカリさせられたが、悪くない。もっと強くなれ、参加者ども」

 

「……逃げるの?」

 

「帰るんだよ。星の骸に」

 

 

まだ殺しあってもいいが、それじゃあアグゼルは満たされない。

今の神那ニコを殺しても、今の城戸真司を殺して、なんにも楽しくない。欠片も気持ちよくなれない。

 

 

「城戸真司。今のお前じゃ魔獣には勝てない。中身も、外側も、まだまだなんだよ」

 

「はー? 今までをご存知でない!? しっかり! ばちこり! 勝ってますがな!」

 

 

ニコに煽られると、アグゼルはニヤリと笑って中指を立てた。

そして歩き去っていく。起き上がっていた真司は、悔しげにアグゼルの背中をずっと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい。城戸真司、佐倉杏子のこと、気にすると思って」

 

「それは――ッ、まあ、うん」

 

 

戦いが終わった後も、三人は廃線跡地に残っていた。

ほむらは真司に、虚心星原でのことを嘘偽りなく語った。

彼女たちはシルヴィスに操られ、杏子を見殺しにしたのだ。

 

 

「………」

 

「仕方ないことだとは言わないわ。けれど、貴方のせいではないわ。城戸真司」

 

「でも、俺が落とした……!」

 

「私は撃ったわ」

 

 

ほむらはへたり込んでいる真司に視線を合わせ、肩に手を置く。

 

 

「落ち込む気持ちは大事だけど、それで杏子は帰ってこない」

 

「ッ」

 

「今いる杏子に思い出してもらうために、私は前に進むわ。貴方はどう?」

 

「それは――……、ああ」

 

「元気を出して、貴方が落ち込んでいたら、まどかも悲しむわ」

 

 

ほむらはそう言って、歩いていく。

ニコも真司に駆け寄ると、優しくポンポンと肩を叩き、何かを差し出した。

 

 

「これをあげよう。さっきコンビニでプリン買ったときにもらったスプーンとおしぼりだ。これで手を拭いて、スプーンで甘いものでも食べなさい」

 

 

そういってニコは帰っていった。真司はスプーンを見つめながら、深いため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、どうだ? 世界が融合した感想は」

 

「味わったことのない感覚だよ。さっきまですっかり忘れてたわけだし」

 

 

喫茶店では辰巳シンジがコーヒーのカップを見つめている。

その向かい側では、門矢士がメニューを睨んでいた。

 

 

「イツトリの力が不完全ながらも働いているんだろう。そもそも世界には、ある程度の適応力が存在している。それらが合わさって異物のお前にも居場所ができてるって訳だ」

 

「よく分からないけど、どうすれば元の世界に帰れる?」

 

「ほっとけば、そのうちに妖精共が気づいて戻されるだろう」

 

「じゃあ、それを待てばいいのか……」

 

「本当にそうかな?」

 

「え?」

 

「帰ったところでどうなる?」

 

 

シンジは俯き、拳を握り締める。

 

 

「気づいてたのか」

 

「まあな。お前の不安定な心が世界の亀裂を生み出した原因かもしれない」

 

「え? ほ、本当か?」

 

「確証はないがな。何があった? 俺が相談に乗ってやろう」

 

 

シンジは一瞬断ろうとしたが、やがて諦めたように語り始める。

 

 

「ドラスたちとの戦いが終わって、元の世界に帰ったんだ」

 

 

その日は、雨が降っていた。

シンジはアスファルトの上に倒れていた。苦痛に呻いていると、湖白が傘を捨てて駆け寄ってきた。

 

 

「辰巳さん! 大丈夫ですか!」

 

「う――ッ! ぐッッ!!」

 

 

そんな二人の前に、蛇の鎧が立っていた。

それが割れると、ウェーブ掛かった髪を一つに結んだ青年が現れる。

名前は深水(ふかみ)タケシと言うらしい。

 

 

「俺の勝ちだな」

 

 

確かにそうだ。しかしシンジは納得できなかった。

湖白の腕から抜け出し、フラつく足で深水に詰め寄る。

 

 

「アンタ! 本気なのか――ッ!」

 

「ああ。あの女は有罪だ」

 

「違う! 彼女は無実だ! 証人もいる!」

 

「だがその証人が逃げた。無実なら胸を張っていればいい」

 

「それは――ッ、でも!」

 

「まあ、俺にとってそんなことはどうだっていいんだよ」

 

「ッ?」

 

 

そう言って、深水はサイコロを取り出す。

 

 

「奇数が出れば有罪、偶数が出れば無罪」

 

「!?」

 

 

その時、シンジはゾッとして腰を抜かした。

 

 

「ま、まさか! 今までも!?」

 

「ああ。三人死刑にしたが、本当に有罪だったのかは知らねぇ」

 

「な、なんて恐ろしいことを!!」

 

「だが司法は俺達に委ねられた。そういう裁判が俺達の役目だろ?」

 

 

警察の必死な捜査があって、容疑者は掴まった。

その後、いろいろな流れを経て、今日に至る。

 

 

「いずれにせよ、お前は俺に負けた。それだけ。それ以上も以下もない」

 

 

そう言って深水はヒラヒラと手を振って帰っていった。

雨が降っていたからか、視界が悪い。彼はすぐに消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

「いろいろ、分からなくなった」

 

 

喫茶店にいたシンジは顔をあげる。

向かいの席では、士が一生懸命にレーズントーストからレーズンをほじくり、除外していた。

 

 

「おい! 真面目に話してるんだが!」

 

「吼えるな。だいたい分かった」

 

 

そういうと士はテーブルの上に何かを置いた。

シンジは『それ』を見て、ハッとした表情を浮かべる。

 

 

「どうして……? 砕かれたのに」

 

「それが、お前なんだよ」

 

 

士は、そのアイテムを弾く。テーブルの上をスライドし、シンジのもとへ。

 

 

「ま、今は異世界観光でもしておけ。どうだ? 見滝原は」

 

「……まあ、悪くないよ」

 

「で? 今日はどんなことをしたんだ?」

 

「城戸真司って人に会った。彼とチームを組んでるんだ」

 

「なるほど。城戸とねぇ……」

 

「ッ? 知り合いなのか?」

 

「さてな」

 

 

士は穴だらけのトーストを掴むと、ガブリと豪快に口に入れた。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、土曜。ファミレスに、まどか、ほむら、マミの姿があった。

ほむらは500円のモーニングに100円を追加して、パンをフレンチトーストにしてもらった。

運ばれてきたそれを睨むと、ナイフで切って、フォークで突き刺す。

そして大きな口をあけると、一気にほお張ってみせる。

 

 

「おいひい」

 

「ぶふっ!」

 

 

思わず吹き出すマミ。ほむらは訝しげな表情でマミを睨んだ。

 

 

「なに?」

 

「い、いえ。ごめんなさい。そういうの珍しいなって思って」

 

 

見ればまどかも頷いて笑っている。ほむらは少し恥ずかしそうに頬を赤く染める。

 

 

「いいじゃない。もっと食を楽しもうって決めたの」

 

「いいと思うよ。ふふっ、美味しそうに食べるほむらちゃん、とっても可愛いし」

 

「恥ずかしいからやめて。ほら、まどかも食べて、とっても美味しいわよ」

 

 

さて、これからどうしようか。

実は前日、ほむらはまどかにある相談をしていた。

城戸真司が酷く落ち込んでいるから、なんとか元気付けてあげられないだろうかと。

 

 

「まあ、あれはね……」

 

 

マミはコーヒーを見つめて呟く。彼女も杏子に言ってしまった言葉や、行動は覚えている。

 

 

「でも悪いのは全て魔獣よ。落ち込むことと、引きずることは違うわ」

 

「そう、だよね」

 

 

まどかは窓の外を見る。

落ち込んでいて、また何かを失うよりは、前に進んだほうが良い。

 

 

「そう言えばネットで見たんだけど、見滝原に猫ちゃんがいるカフェができたみたい。真司さんワンちゃんは苦手みたいなんだけど、猫ちゃんなら大丈夫かも」

 

「いいわね。動物と触れ合えば気分がリフレッシュするかも。アニマルセラピーっていうのもあるらしいわよ」

 

 

マミの賛同。

ほむらも頷きながら、ナイフで目玉焼きの黄身を潰し、黄身とベーコンを絡ませて口に入れる。

 

 

「……おいしい」

 

「ふふっ、良かったねほむらちゃん」

 

 

そこで、まどかは携帯で時間を確認した。

 

 

「でも今日は真司さん、お仕事があるみたい」

 

「取材かしら?」

 

「うん。あのね――」

 

 

 

 

 

 

 

「ようし、じゃあ行こうか辰巳くん」

 

「はい。良い人が見つかるといいですね」

 

 

真司とシンジ。二人は現在、見滝原の駅にいた。

今日もコラボ雑誌のワンコーナーの取材である。編集長の提案なのだが……。

真司は少し呆れた表情で企画名を見る。

 

 

『YOUは何しにレッラーイww』

 

「なーんか、どっかで見たことあるんだよなぁ……」

 

 

見滝原にやってきた海外からの観光客に密着して、いろいろ話を聞こうというコーナーだった。

なんでも、シンジは軽い英語ならできるらしい。

また、真司は空が見たくなった……。

 

ま、まあいいだろう。

真司たちはさっそく駅で外国人がいないかをチェックする。

休日というのもあって、人は多い。見つけるまでに時間はそう掛からなかった。

一人、赤いラインが二本入った黒いジャケットを着て、リュックを背負った青年がいたので声をかけてみる。

 

 

「ア、アノ、ハジメマシテ、ワタシ、キドシンジ……」

 

「き、城戸さん。それ全部日本語です!」

 

 

真司は英語が苦手であった。そうしていると、青年は笑みを浮かべる。

 

 

「大丈夫。日本語できるよボク」

 

「ぉ、おお! ナイス! センキュー!」

 

「城戸さん! 今度は城戸さんが英語になってます!」

 

「お、おお。すいませんッ。いやッ、あの俺、日本の雑誌記者なんですが、少しインタビューいいですか?」

 

「ああ、いいよ。大丈夫。ボクは"キット・テイラー"。よろしく!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公園。普通の公園だ。

少し遊具があって、ベンチがあって、自販機なんかもある。

そこに真司たち三人はやって来ていた。

 

 

「でも、いいのかな? 密着してくれるのはありがたいんだけど……、目的がないんだ」

 

 

キットは肩を竦める。

たまたま時間ができて、運良く宝くじが当たってお金ができたので日本に来たらしい。

自由気ままなノープラン旅、真司も何かキットに運命的なものを感じて、ノープランで取材してみることに。

 

 

「お気になさらず。ありのままでいいんですよ」

 

 

許可も取ってあるので、シンジはカメラでキットを撮影していく。

 

 

「でも、そうですね、せっかくなのでいくつか質問してもいいですか?」

 

「ああ、いいよ。何でもどうぞ」

 

「どうして日本に?」

 

「前から一度、来てみたかったんだ。ボクはバイクが好きでね。日本のバイクは出来がいいから。あと食べ物は美味しいらしいし、景色も綺麗だって聞いたから」

 

「はい、美味しいですよ。僕もいくつか店を知ってるので、この後どうですか?」

 

「いいね! お願いするよ!」

 

「ところで、日本語凄いお上手ですよね? どこかで勉強を?」

 

「本屋にはよく行くんだ。そこで日本語について書いてある本があって。それにッ、夢でもよく日本語を話す人たちが出てきてさ」

 

「へぇ、不思議ですね」

 

「だろ? それでいつの間にか」

 

 

キットはベンチに座って、さきほどコンビニで買ったお茶を飲む。

 

 

「ワオ、苦いね。でも美味い」

 

 

そこでふと、キットは公園の端でしゃがみ込んでいる子供を見つける。

 

 

「あの子は何をしてるの?」

 

 

男の子はずっとしゃがんで何かを弄っているようだった。

もしかして気分でも悪いのだろうか? 真司がすぐに駆け寄る。

 

 

「どうした? 何やってんの?」

 

「アリ、いじめてる」

 

 

嫌な子だなぁ……。真司は唇を噛む。

 

 

「キミ、名前は? 俺は城戸真司」

 

竜生(たつお)

 

「竜生くん。あのな、この地球ではみんな一生懸命に生きてるんだ。おけらだって、なんだっけ? こけし? 蚊? あれ? ま、まあとにかく皆友達なんだよ」

 

「大丈夫。殺してないよ。大切なのはこのアリンコどもに人間様の偉大さを教えることであり、殺したら――」

 

 

嫌な子だなぁ……。真司はまた唇を噛む。

するとその時だった。不快な耳鳴りが聞こえたのは。

 

 

(魔獣!!)

 

 

真司は立ち上がると、周囲を確認する。するとアパートの上にアグゼルが立っているのが見えた。

 

 

(アイツ!)

 

 

アグゼルは真司が気づいたのを知ると、ニヤリと笑い、ポケットからダークオーブを取り出す。

そしてそれを、投げた。

ダークオーブは猛スピードで真司たちがいる公園の上空にくると、そこで弾け、一瞬で魔女結界を構築してみせる。

 

 

「マズイッ! みんな! 集まって!」

 

 

真司は竜生の手を取ると、急いでシンジたちのもとへ。

丁度、四人が集まった時だ。上空から立ち耳の魔女、キャンディが降ってくる。

一見すればピンクのウサギちゃん。だが真司にはその姿に見覚えがあった。虚心星原でユウリが呼び出している。

シャルロッテもそうだ。可愛い見た目に騙されてはいけない。

 

 

「凄い! やっぱり日本のキャラクターはキュートだね!」

 

「や! いやいやッ! そんなんじゃないんだ!」

 

「え?」

 

「アレは、そのッ、化け物なんだよ!」

 

 

化け物。それを聞いてシンジの表情が変わった。

確かに、突如変わった景色や、キャンディから発生する言いようのない不快感は普通じゃない。

シンジはすぐに前に出ると、真司達を庇うように立つ。

 

 

「ここは僕に任せてください」

 

「やッ、ややややや! 駄目だって辰巳くん!」

 

 

真司は急いでシンジの前に出る。

 

 

「大丈夫。ふたりは下がってて、ボクが何とかするよ」

 

 

真司とシンジが掴まれ、グイっと後ろに下げられる。

反対にキットが大きく前に出た。しかし慌てたように真司がまた前に出る。

 

 

「いやいやいや! 本当に! 素人にどうにかできるヤツじゃないからアレ!!」

 

 

ならばとシンジが真司の前に立つ。

 

 

「大丈夫ですから! 僕を信じて!」

 

「だから!」

 

 

ここで真司が前に。

一方でドドドドドドと勢いよく走り出すキャンディ。

グッと腕に力を込めて、容赦ないストレートを真司に向ける。

可愛らしい手だが、コンクリートを砕く力も持っている。真司は真っ青になって目を見開いた。

 

 

「!!」

 

 

しかしここで激しい熱を感じた。

空から炎弾が降ってくると、キャンディの前に直撃して爆発する。

爆風でキャンディは地面に倒れ、転がっていく。真司が空をみると、そこにはドラグレッダーの姿が。

 

 

(よし! ナイスドラグレッダー!)

 

 

ふと、前を見る。またシンジが前に出ていた。

止めようとする真司だが、そこで停止する。シンジはある物を持って、それを前に突き出していた。

それを見た瞬間、真司の頭が真っ白になる。

シンジが持っていたのは、紛れもない、カードデッキだったのだ。

 

 

「!?」

 

 

シンジの腰に装着されるVバックル。彼は、右腕を左上に伸ばす。

そのポーズは間違いなく、城戸真司の構えと同じであった。

 

 

「変身!」

 

 

デッキをセットする。

すると出現する鏡像。辰巳シンジの姿が、騎士・龍騎へと変身する。

 

 

「えええええええええええええ!?」

 

 

仰け反る真司。腰を抜かして口をパクパクさせていると、キット・テイラーが前に出る。

 

 

「驚いたな。ボクと同じライダーがいるなんて」

 

「「え?」」

 

 

キットは前に出ると、カードデッキを前に突き出した。

デッキが光り輝き、赤い電撃が迸る。するとキットの腰にVバックルが装着された。

ただ、真司のものと比べると、少し上下の幅が広いように感じた。

 

 

「K・R――ッ!」

 

(桑麺雷同?)

 

 

真司は英語が苦手だった。キットはデッキをVバックルへセットする。

するとバックル上下がカチッと音を立てて閉じ、デッキを固定する。

するとデッキがバックルの奥へ進行、発光しながら回転を始める。

 

バックルが強い光を放った。

するとキットの体を中心として、二本の輪が生まれる。

輪はそれぞれ逆方向に回転し、エネルギーがそれに合わせて大きな球体をつくる。

球体の中にいるキットの姿が変わっていく。エネルギーがはじけると、そこに立っていたのは紛れもなく『龍騎』であった。

 

 

「「ええええええええええええええ!?」」

 

 

仰け反る真司と龍騎(シンジ)

するとキャンディが立ち上がるのが見えた。真司は震えながらも立ち上がり、カードデッキを取り出した。

もう訳が分からない。訳が分からないが、無視はできない。

 

 

「どうなってんだよ……!」

 

 

声が上ずる。真司がデッキを突き出すと、Vバックルが装備される。

 

 

「変身ッ!」

 

 

ポーズをとってデッキをセットすると、真司は龍騎に変身する。

 

 

「「ええええええええええええええ!?」」

 

「わ、分かってる! そうなるのは分かってるから!」

 

 

龍騎(真司)は、龍騎(シンジ)龍騎(キット)を抑えると、前に出た。

 

 

「でもッ! どうして二人が龍騎に?」

 

「え、えっと僕は――ッ!」「待って待って! 龍騎って何? ボクはドラゴンナイトだ!」「ど、どら? いやいや龍騎だろ!」「だから龍騎って何!? ドラゴンナイトはドラゴンナイトだ!」「いや、でも! だから――」「待ってください城戸さん! 龍騎をそのまま英語にするとドラゴンナイトだから――、つまり!」「え? あぁそっか。って! いやいや! 龍騎ってそんな海外展開もしてるのかよ!」

 

 

ギャーギャーやってると殴れた。

キャンディだ。フックで龍騎を吹き飛ばし、アッパーで龍騎を吹き飛ばし、ストレートで龍騎を吹き飛ばす。

そして残った竜生に向かって走り出す。

 

 

「ぎゃ、ぎゃあああああああ!」

 

 

目を見開き、青ざめる竜生。

しかし光が迸ると、竜生の前に巨大な盾を持った天使が出現、キャンディのパンチを真っ向から受け止める。

 

 

「逃げろ! 竜生くん!」

 

 

立ち上がった龍騎の手にはスキルベントのカード。

エンゼルオーダーで天使を呼び出したのだ。竜生は頷くと、急いで魔女から離れるように走る。

それに合わせて、天使も竜生に着いて行った。

 

一方で吼える龍騎たち。

一勢に走り出すと、龍騎と龍騎と、ドラゴンナイトがキャンディに掴みかかって竜生から引き剥がそうと押していく。

しかしキャンディは怪力だ。龍騎を掴むと簡単に投げ飛ばし、ポイポイとファンシーな音を鳴らしながら龍騎とドラゴンナイトも投げ飛ばす。

 

 

「うぐッ!」

 

 

地面に叩きつけられた龍騎達はすぐに立ち上がると、再びキャンディを目指す。

しかしそこでキャンディの色が変わり、顔がパックリと割れた。さらに耳が巨大化し、口のように変わる。

耳は鋭利な牙を光らせ縦横無尽に移動、近づこうとする龍騎たちを弾き飛ばし、接近を拒否する。

三人は別角度からの進行を試みるが、それも無理。高速でしなる耳に弾き飛ばされ、次々と倒れていった。

 

 

「こんのッッ!」

 

 

だったらと、三人はデッキからカードを抜いて立ち上がる。

面白いもので、同じ龍騎であったとしても選んだカードが違っていた。

真司が――『ガードベント』

シンジが――『ストライクベント』

キットが――『SWORD・VENT』

 

 

「ウォオオオオオオ!」

 

 

龍騎は両手に盾を構えて、強引に突進で突き抜けようと試みる。

キャンディはすぐに龍騎へ耳を向かわせるが、龍騎は必死に衝撃に耐えながら確実に前に進んでいく。

 

一方でドラゴンナイトはドラグセイバーを手にして、走り出した。

強引な真司や、慎重なシンジとは違った動きだ。大胆、かつ繊細に舞う。

まさにそれはアメリカのスタントを思わせるダイナミックな動きであった。

前宙や側宙を交えながら、蹴りを織り交ぜていく。それはまさにエクストリームマーシャルアーツ。跳ね、回り、ドラゴンナイトは剣で耳をはじいていく。

 

一方で逆に距離をとった龍騎。

近づけないなら、無理に距離を詰める必要はない。

飛び道具で攻めればいいとの判断だ。ドラグクローの口を光らせると、火炎放射を発動。

キャンディも紅蓮の炎をかき消そうとするが、強引に突き進んでくる龍騎とドラゴンナイトに焦っていたのか、耳をその二つに回してしまい、隙が生まれてしまった。

 

 

「ハァアア!」

 

 

炎を受けて怯んだところに、ドラゴンナイトの一撃が入った。

よろけるキャンディ。それを見て、龍騎は両手に持っていたドラグシールドを投げ捨てる。

そして全力疾走、両足を揃えて飛び上がると、そのままキャンディの背中にドロップキックをおみまいする。

キャンディは前のめりになると、そのまま顔面から地面に激突。

それを見て、龍騎は追加のカードを発動。ドラグアローを生み出して、弦を引き絞る。

 

 

「オラアア!」

 

 

矢がキャンディの後頭部に刺さった。すると鏃が矢柄から分離、ひし形の燃料が埋め込まれる。

 

 

「あそこに炎を当てれば、爆発を起こせる!」

 

「分かりました!」「了解!」

 

 

走るドラゴンナイト。飛び上がり、キャンディの頭を踏みつけると、さらに跳躍。

同じく地面を滑る龍騎。こうして、龍騎達はトライアングルの並びになって、キャンディを囲む。

 

 

『ストライクベント』

 

『STRIKE・VENT』

 

 

真司とキットもドラグクローを装備。

構え、腰を落とす三人。すると空間が割れて、三体のドラグレッダーが飛び出してきた。

 

 

「グルルルル!」「グォオオン!」「ゴアアアアアアアア!」

 

「おい! 気持ちは分かるけど今は喧嘩するなよ! 狙いはあっち!」

 

 

流石に自分と同じ顔がいることが気持ち悪いのか、ドラグレッダーたちは互いを威嚇しあっている。

しかし龍騎に促されると、それぞれの主人のもとへ飛来。

周りを飛び回り、口の中を光らせる。

 

 

「ハァアアアア!」

「デヤアアアアア!」

「タァアアアアア!」

 

 

昇竜突破。

三つの炎弾が同時に放たれ、倒れているキャンディに触れる。

ドラグアローのエネルギーに炎が触れて、大爆発が巻き起こる。

爆風に耐えながら龍騎は、ファイナルベントのカードを抜き取った。

シンジだ。彼がカードをバイザーに入れると、電子音が発生する。

 

 

『ファイナルベント』

 

 

走り、飛び上がり、前宙、そして一気に足を突き出した。

一方で爆煙から不愉快な鳴き声が聞こえる。真司とキットは思わずゾッとした。

中から出てきたのはキャンディだが、頭部の綿が燃えこげ、中身がむき出しになっている。

それは『骨盤』だ。人間の骨盤がキャンディの頭部なのだ。

キャンディは怒りに吼え、龍騎のもとへ走るが――

 

 

「ヅァアアアアアアアアアアアアア!」

 

「ギュゲェアアアアアアアアアアアア!」

 

 

龍騎のドラゴンライダーキックが炸裂。

キャンディに直撃すると、粉々に爆散させる。

 

 

「よっしゃあ!」

 

 

崩壊する魔女結界。

龍騎はガッツポーズを取り、龍騎たちに駆け寄ろうとする。

 

 

「それにしても、どうして龍騎が――」

 

 

その時だった。龍騎と龍騎とドラゴンナイトから火花が上がったのは。

 

 

「ぐあぁあ!」「うあぁあ!」「ッツ!」

 

 

倒れる三人。

なんだと視線を移動させると、そこには竜生の姿が見える。

いや、それだけじゃない。竜生の隣に、真司くらいの大きさのドラゴンが立っていた。

赤い体に金色の角。どことなくドラグレッダーを思わせるが、二本の足で立っているし、背中には大きな翼もある。

 

 

「おい竜生、あの三人に攻撃して良かったんだよな?」

 

「ああ、どっからどう見ても偽者だろうが」

 

「いや……、でもワシが寝てる間に一体何が……?」

 

 

ドラゴンがおもいっきり喋っている。

すると竜生が鼻を鳴らし、龍騎たちをギロリと睨みつけた。

 

 

「おいお前ら! どこの誰だかしらねーけども!」

 

「「「!」」」

 

 

炎が迸る。竜生の腰に、ベルトが現れた。

しかもこのベルト中央、赤いバックルの部分に描かれた紋章は間違いなく――

 

 

「オレのパクリとはッ、最高に気に入らねぇ! 変身!!」

 

 

竜生は右腕を斜め左に上げる。間違いない、龍騎の紋章に、龍騎の変身ポーズであった。

だからこそ竜生が炎に包まれ、炎が晴れたときに、その姿が龍騎になっているのは不思議な話ではない。

 

 

「「「ええええええええええええええええ!?」」」

 

 

驚き、仰け反る龍騎と龍騎とドラゴンナイト。

まさか小学生までもが龍騎に? しかも竜生が変身した龍騎は他とは少しデザインが違っている。

まず当たり前だが、小さい。そして肩や胸に赤い装甲が装備され、最も特徴的なのは足が、ドラゴンの足を思わせるような重厚な装甲で覆われている。

さらに腰にも注目してほしい。カードデッキがないのだ。

しかし、その他は紛れもなく龍騎と同じであった。

 

 

「殺るぞ、ドラグレッダー!」

 

「……なあ、本当にアイツら敵なんだよな。ワシ、本当に攻撃してもいいんだよな」

 

「そう言ってるだろ! 龍騎はオレ一人でいいんだよ! (ライド)変身(アップ)!」

 

 

隣にいたドラゴンはやはりドラグレッダーらしい。そして、龍騎が合図をすると、ドラグレッダーが粉々になる。

正確には分解されたのだ。そしてそのパーツが次々と龍騎に装着されていくではないか。

金色の角は龍騎の額に、肩の装甲は、そのまま肩に。

さらに海をも一越えできる翼が、龍騎の背中に装備される。

金色の尻尾であり、山をも切り裂く剣であるドラグセイバーは左腕に。

そして空をも焼き尽くす炎を発射できるドラグレッダーの頭部が、右腕に装着された。

 

 

「モンスターと合体した!」

 

 

驚く龍騎。さらにそこで一同は、混乱に包まれる。

竜生が派手に騒いでいたから、新たなる参加者に気づくのが遅れたのだ。

 

 

「見つけた……! 見つけたぞ!!」

 

「!」

 

 

一同の視線が集まる。

ウェーブ掛かった髪を右に流した青年だった。酷く疲れているようにも見える。

一方でその表情には悲しみや、怒りが見えた。

 

 

「龍騎、龍騎ィイイ! お前を倒せばァア!」

 

 

その男、加納(かのう)達也(たつや)は叫び、時計のようなアイテムを起動させた。

 

 

『リ゛ュ゛ウキ……!』

 

 

ノイズに包まれる。

そして達也の姿は、一瞬で『龍騎』へと変身を遂げた。

絶句する一同。その龍騎の禍々しい姿たるや。

中華風の鎧。大きく突き出た肩の装甲。首にはスカーフ。凶悪な表情。左腕には禍々しい龍の頭部。

そして右胸の装甲には『RYUKI』の文字。左側の装甲には『2002』と刻まれている。

それはもう一つの龍騎、アナザー龍騎とでも言えばいいか。

 

 

「なんだよ……! 一体何が起こってるんだよ!」

 

 

龍騎は思わず叫んだ。龍騎も同じ気持ちである。

ドラゴンナイトは怯み、龍騎とアナザー龍騎は殺気を放出している。

 

 

「え? え?? えぇぇええ!?!?!??」

 

 

それは、まどかたちも同じだった。

魔女の気配を感じて駆けつけてみれば、これである。

ほむらとマミは目を見開き、まどかは震える指で龍騎を指差している。

 

 

「し、真司さんが、いち、にぃ、さん……!?」

 

「りゅ、龍騎がいっぱいいるわ! ど、どどどうなってるの! 龍騎祭りにでも紛れ込んでしまったの!?」

 

「落ち着いてまどか、巴さん! ただ龍騎が増えてるだけよ!」

 

「それは大事件だよほむらちゃん!」

 

 

そうしているとエンジン音。公園に、マシンディケイダーが停車する。

 

 

「呆れるくらい龍騎だらけだな。胸焼けするぜ」

 

 

門矢士は、足を旋回させて車体から降りる。

 

 

「お前は……!」

 

 

息を呑む龍騎。士には覚えがある。

 

 

「どうなってるんだ士!」

 

 

一方で龍騎が士に駆け寄ろうとするが、そこで発砲音。

士はライドブッカーを銃に変えると、龍騎の足元を撃ったのだ。

 

 

「なにしやがる!」

 

「宣戦布告だ。こんなに龍騎がいるんだ。蠱毒でもはじめようぜ」

 

「はぁ!?」

 

 

士が取り出すのは、マゼンタに輝く『ネオディケイドライバー』。

それを装着すると、一枚のカードを抜いた。

 

 

「変身!」『カメンライド!』『リュウキ!!』

 

 

鏡像が二つ、重なる。

そこに立っていたのは、紛れもなく龍騎に変身した士であった。

 

 

「ま、また、りゅうきぃ……!」

 

「まどか! まど――ッ、まどかぁああ!」

 

「りゅうきぃ、うぇひひぃ、りゅうきがいっぱいらぁ……!」

 

 

相当混乱しているようだ。まどかは目を回すと、ほむらの方に倒れ掛かる。

一方でディケイドはドラグセイバーを取り出すと、剣先を全ての龍騎に向ける。

 

 

「前から多いと思ってたんだ。そろそろ本物の龍騎を決めるのも悪くないかもってな」

 

「ッ!」

 

「それに戦い合うのが龍騎だろ? さあ、行くぞッッ!」

 

 

走り出すディケイド。いや、龍騎。

龍騎たちは覚悟を決め、龍騎を睨んで走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

特別編『龍騎』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわー、すっごいこと始まっちゃったよ」

 

 

高台。

常磐ソウゴは右手に双眼鏡を持って龍騎と龍騎と龍騎とアナザー龍騎とドラゴンナイトとディケイド龍騎を眺め、左手でハンバーガーを持っている。

一口かじると、隣にいた家臣がナプキンを持ってソウゴのお口をフキフキしていた。

 

 

「どうするんだい、我が魔王」

 

「どうしよっかなー。ねえ、アンタならどうする?」

 

「さあ。どうしようか。それにしても、フフ、士ってばあんなにはしゃいでしまって」

 

 

海東、ソウゴ、ウォズは遠くの様子を眺め、ニヤニヤと笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「準備が完了しました」

 

 

城の中、少女は頷いた。

そして立ち上がり、魔法陣の中央へと立つ。

見た目は人間だが、頭には二本の角があった。そして髪は朱色で、目は緋色だ。

八重歯ではなく、牙だろうか? おっと、尻尾もある。

 

 

「この龍姫(りゅうき)・ドラーグ=R=カレンが、勇者たちの召喚を行います!」

 

 

少女は龍記(りゅうき)に従い、魔力を解き放つ。

空に、無数の魔法陣が広がった。

多い? いや、今更中止はできない。龍姫は魔力を――『龍氣(りゅうき)』を一気に流し込む。

 

 

「どうか――ッ! 邪悪な龍鬼(りゅうき)から、龍樹(りゅうき)をッ、私たちを守って!!」

 

 

祈る龍姫。

それを鏡の中で、白いドレスをきた少女・サラが悲しげに見つめていた。

 

 

『また、龍騎の戦いが始まるんですね。また。また……』

 

 

その時、魔法陣から十字に燃え滾る炎が溢れた。

 

 

 

 





ワイルドボーダーってよく見たらかっこいいんですよね(´・ω・)
っていうか、ミラーモンスター全体的にデザインいいですよね。
それで原作と違って、この作品はワイルドボーダーの肩にあるキャノン砲が基本的には上を向いてます。
シルエット的にはエヴァ初号機みたいな……。


それで龍騎編なんですが、一応、新龍騎たちの説明を軽く。


・辰巳シンジ

ディケイドに登場。ヤンデレとか言われてたりも。
基本的には礼儀正しいけれど、若干攻撃的な面もある男。
役者さんが引退してしまったのが残念ですな(´・ω・)
彼のまわりのキャラクターはオリジナルです。


・キットテイラー

ドラゴンナイトに登場。海外版龍騎。
いろんな人に振り回される。ドラゴンナイトは現在youtubeで、毎週火曜日に無料配信中。


・駈斗(かど)竜生(たつお)

コロコロコミックで掲載していた漫画の主人公。苗字はオリジナル。
コンセプトは歴代ライダーが龍騎のようにモンスターと契約、合体をするという企画。
ただカブトまでで企画は終了。この作品の要素は今後もチラホラ出てくるので、できればまだググらないでいただけると……(´・ω・)


・加納達也

ライダータイム龍騎に登場。
DVDが9月発売予定。


・門矢士

ディケイドの主人公。
使用しているネオディケイドライバーはジオウで登場。


こんな感じです。
それぞれのキャラクターの時間軸はオリジナル仕様。
ジオウと竜生のコミック以外手元に無いんで、若干キャラ描写が甘いところもあるかもしれやせんが、どうか温かい目でみておくれやす(´・ω・)

あと今回、龍騎に変身する奴らの変身後は全員『龍騎』って表記してたんですけど、次回からはもっと分かりやすくします(´・ω・)b

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