仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME 作:ホシボシ
お茶会に行くには以下の条件を満たしていなければ厳しいみたいだね。
・ネタをネタとして割り切れる方
・作品の雰囲気が著しく壊される可能性が高いです。それでもいいと言う方。
どうやら『マミ達が死んだのがどうしても納得できない』『暗すぎるのはちょっと……』と言う場合もアリみたいだね。
とにかくこの下にはどうやら軽いおふざけがあるみたいだ。
それをよく考えてから進んでほしい。
キミが全てを受け入れられると言うのなら、進めばいいさ。
Episode 1
Episode 1 「お疲れ様の会」
「――ッ?」
ぼんやりと意識が戻ってくる。
男は、まだ鈍っている意識を叱咤しながら起き上がった。
眠い訳ではないが体がだるい、胸の辺りが特に重く感じた。
ここはどこだ?
男は辺りを見回してみる。
そして自分が寝ていた場所がソファだと言う事に気づいた。
腰が痛い。寝づらい。
一応毛布がある辺り、誰かに寝かされていたのだろうか?
「?」
そして、ふと気づく。
すぐそこに女の子がいた。
「!」
男は、ソファから飛び降りて後ろへと下がる。
落ち着け、一体何がどうなっている?
男は冷静に頭の中で起こっていた事を順々に整理していく事にした。
ぼんやりと鈍る思考の中、男は先ほどまでの事を全て思い出した。
「!!」
こみあげる吐き気。
しかし部屋を包む心地よい香りが心を落ち着かせてくれる。
だが冷静になればなるほど、今の状況がおかしい事に気づく。
「私は……」
「!」
男の声に気づいたのか、少女はゆっくりと振り向いた。
やはり、そうだ。知っている顔だった。
「一体、何が……、どうなっているんですか。鹿目さん」
「あ、気がついたんですね。須藤さん」
「ッ」
須藤雅史は目の前にいる鹿目まどかに、どんな表情をつくっていいか分からなかった。
混乱はまどかの一言によって、さらに加速していく。
「須藤さん、ここはね。退場者の休憩場所なんですよ。ウェヒヒ」
「……は?」
「退場者よ、須藤さん。私達は死んじゃったじゃない」
飛び上がる須藤。
背後からいきなり声をかけられたものだから、つい倒れこんでいまい、ソファに頭を静める事となる。
「うブッ!」
「ウェヒヒ、大丈夫須藤さん?」
何か、いや別に普段と変わりない筈なのだが、まどかの笑い方が少しおかしい気がする。
いや、まあ、そこはいいだろう。重要なのは須藤に声をかけた人物だ。
紅茶やケーキが乗ったティーセットを持ってこちらに微笑みかけている彼女は、間違いなく巴マミだった。
「と、巴さんなんですか?」
「当たり前じゃないですか。どうしたの? まるで幽霊でも見ている様な顔をして」
マミはそのまま三角のテーブルに紅茶を並べていく。須藤はそれをぼんやり見ていた。
まどかは目の前に置かれたケーキを見て嬉しそうに笑っていた。
何かおかしくないか?
須藤はもう一度辺りを見回してみる。マミのマンションと同じような部屋だが、周りの景色が違う気がする。
夜なのだろう。暗い世界、辺りにあるビルの窓からは明かりが見えた。
だが、須藤にとっては今が夜だと言う事が信じられなかった。
もちろん何も確証はないし、ただ自分がそう感じただけだが。
「……ッ」
それに、記憶が確かなら、今の今まで自分たちは殺し合いをしていた筈ではないか?
(私は正義を守る為に、鹿目さん達は巴さんを助けるために――)
そこで気づく。
魔女になったはずのマミが、元に戻っているじゃないか。
どうなっているんだ? ますます分からない。
しかし意外にもマミ自身は全てを理解している様だった。
「須藤さんもお茶にしましょう? 退場者同士、これからは仲良くしたいものだわ」
「退場者……?」
「ええ、ゲームに負けて。仲良く死んだ仲じゃない」
その時、須藤に走る衝撃。
そうだ、そうだ! 自分はさやかに胸を刺し貫かれて――!
「休憩場所、ですか」
須藤は、まどかの言葉を思い出す。
マミは死んだ。自分も死んだ。F・Gの幕開け。
ならば、つまりここは――
「あの世と言うわけですか」
まどかは少しだけ複雑そうな表情をしたが、すぐに頷く。
「しかし何故死んでいない筈の鹿目さんまで?」
「そうなんだけど、何故か気づいたらココにいて」
「はぁ」
「でも、マミさんと一緒ならいいかなって! ティヒヒ」
「嬉しいわ。さあ、須藤さんもコッチに座って。お茶にしましょう」
「で、ですが……」
「もう――、私達が争う理由はないんだから」
マミは、この部屋で『誰か』に言われたらしい。
これからもっと厳しい戦いが繰り広げられるだろう。
その中で参加者達は傷つき、嘆くかもしれない。
それをただ見ているだけなのは心苦しいが、退場した時に心が和らぐ場所は必要だ。
亡くなった者達がせめて心安らげるように。楽しめる場所であるように。
マミ達が明るくしていなければ意味が無い。
「誰かって、誰なんです?」
「うーん、私も初めて見た人だから分からないわ。でも私はその人にあってる気がするの」
「?」
「ほら見て、ここは望むならどんなものでも現れるのよ。おいしいお料理も、楽しいゲームもね。だから、悲しみなんて忘れて遊びましょう!」
マミはそう言って指を鳴らす。
どうやら何かを出現させたようだ。皿と大きな蓋、何か料理だろうか?
「とにかくお疲れ様です須藤さん。ご馳走だからどんどん食べてね、鹿目さんも!」
「……ッ」
「本当に! わぁ! 楽しみだなぁ!」
須藤はどうしようもできず席についた。
ここが死後の世界なのか。それにしても、そうならそうで少々マズいものがある。
「と、巴……、さん」
「?」
「お、怒って……ます、よね?」
幼稚な質問。だが聴かずにはいられなかった。
須藤は今でも自分が間違っているとは思わないが、マミを魔女にしてしまった事実は受け止めている。
マミにとって、須藤の正義は少し刺激が強すぎたのかもしれない。
まどかにしてもそうだ。彼女達を殺そうとした自分の行いは許されるものなのだろうか? 須藤としてはそれが分からず、どうにも居心地が悪い。
「ウェヒヒ、気にしてないよ須藤さん。ティヒヒ」
「ええ、私達はパートナーじゃない!」
「……!!」
笑顔になるマミ達。
相変わらずまどかの笑い方が鼻につ――、気になるが、まあ可愛らしいものではないか。
須藤は自らも笑みを浮かべて紅茶を取った。
「さあ、おいしい物でも食べて辛いことは忘れましょう!」
「うん!」
「へぇ、一体何なんですこの料理は?」
マミは笑顔で蓋を開ける。出てきたのはホカホカの――
「焼 き 蟹
「………」
「わぁ! おいしそう!!」
まどかは箸を使ってこんがりと焼かれた蟹をつつき始める。
紅茶を吹き出す須藤。あれ? なんだろうか、何か――、違和感を感じる。
チラリとマミを見てみる。笑顔だ、とても笑顔である。
「ねぇマミさん。この蟹って大きくておいしいね! 何て名前の種類なの?」
「………」
落ち着け須藤、冷静になれ須藤。
別に悪意はない、別に他意はない筈だ。
蟹を食べる時は、みんな無口になると言うくらいだからな。
やはりご馳走といえば――
「この蟹? ええ、スドウって言うのよ」
「―――」
「ウェヒヒ、おいしいねスドウー」
まどかはムシャムシャとスドウをむさぼり食っていく。
「あの……」
「あら どうしたの須藤さん?」
「……怒って、ますよね?」
「ええ? そんな事はないわよ。どうしたのかしら須藤さん」
マミはニッコリと笑って首をかしげた。
「いや、あのッ、だってスドウなんて蟹聞いた事ないんですが……」
「まあ、そうなんですか。だったらお勉強になりましたね」
そう言うのなら、まあいいか。
須藤は再び紅茶を――
「まだまだあるわよ、次は茹で蟹!」
ドンッ! と須藤の前におかれる茹で蟹。
須藤は再び紅茶を吹き出して、目を見開いた。
「怒ってますよね巴さん。あ、これ怒ってるヤツだな」
「え? どうして?」
「私の写真が貼ってあるな。茹でられた蟹に私の顔写真が貼ってあるな」
「あらぁ、本当。こんな偶然ってあるのねぇ」
「偶然ですか? 眉間の部分にフォークが刺さってるのも偶然ですか?」
「蟹パスタ、蟹チャーハン、蟹ラーメン、蟹雑炊、蟹ピザ、蟹プリン、蟹ケーキ、なんでもあるから言ってね?」
「うん! わかったよマミさん! ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」
「……巴さん」
「どうしたの須藤さん」
「怒ってますよね?」
「いいえ全然」
マミは笑顔で蟹の足をむしりとって須藤に勧める。
嫌がる須藤だが、ブスリと無理やり口の中に突っ込まれてしまった。
租借する須藤。ああ、まあ結構おいしいけども!
「まだまだあるから遠慮しないでね。蟹野郎――、じゃなかった。須藤さん?」
「……巴さん」
「何かしら?」
「すいませんでした!!」
土下座する須藤を、マミは満足そうに見つめてるのだった。
こうして、お茶会は始まる。次は一体どんなお客さんがくるのだろうか?
(できれば、誰もこないでほしいのだけれどね――)
それは、可能か不可能か?
答えは、どっちなんだろう?
『よぉ、調子はどうだ?』
チャオ! オイラはジュゥべえ。お前の名前は?
え?
ふぅん。どうして人間ってのはこう、同じような名前が多いのかね?
まあいいけどよ。
ま、せっかく知り合ったんだ。
お近づきのしるしに、今から始まるゲームがハッピーエンドで終わるのか、バッドエンドで終わるのか、教えてやろうか?
ネタバレってヤツだよ。
ゲームはそれなりに時間を使う。人間のお前には少し長く感じちまうかもだしな!
どうする、聞くか?
※ジュゥべえの話を聞くなら、下へスクロールしてください
なるほど。知りたいってか。
じゃあ特別に教えてやるよ。アイツ等の末路が、幸福な物で終わるのか、それとも絶望に塗れて終わるのか?
答えは――
なーんてな! 教えるわけねぇだろ!
つかオイラがそんな事知るわけねぇっつの!!
あ、おい冗談だよ怒んなよ。悪い悪い、悪かったって!
まあアレだ。
お前はこの世に奇跡や魔法があると思うか?
それも悲しみを生まない、幸福を生み出す素敵な魔法さ。
んなモンある訳ねぇってか?
それとも、無いと決め付ける事こそありえねぇってか?
そりゃ答えなんて無いわな。
何が正しくて、どれが正解なのかなんて誰も知らないもんさ。
あいつ等もそう、答えを探しながら必死に醜く足掻いてやがる。
なんで? そりゃアイツ等はその先にある希望をヤツを信じてるからさ。
結論だ、オイラは思うぜ。
答えってヤツは戦い続けた先にあるものだと。
だからこそこの物語の結末にも答えはねぇ。
お前がもし、この物語のハッピーエンドを望むなら、戦い続けろ。
何と? 知るかよそんなモン。
だけどお前がバッドエンドを、ハッピーエンドを望む気持ちを貫けば、答えはきっとソレを示してくれるだろうよ。
……多分な。
さっきも言ったがオイラは未来が見える訳でも、アイツ等の末路を知っている訳でもねぇ。どんなに抗おうが駄目なモンなのかもしれない。
この物語に答えは無い。
何が正しくて、何が間違っているなんて事は無いんだ。
それはもしかしたら、お前が一番知ってるんじゃねぇのか?
だから、答えはテメェが決めろ。
オイラはまだアイツ等の絶望する顔が見てぇんだ。
あ? お前はソレが嫌なのか? じゃあコレはオイラとお前の戦いだな。
せいぜい参加者の為に、ハッピーエンドってヤツを祈ってやる事だな。
もうそろそろだな、オイラは帰る。また会おうぜ。
最後にちょっとしたヒントをやるよ。
あの時どうしてボルキャンサーは、美樹さやかを攻撃せずに立ち止まったんだろうな?
ちなみによ、ミラーモンスターも魔女達みたく性質がある。
ボルキャンサーの性質、それは――
『正義』なんだぜ。
ああ、本当に答えはどこにあるんだろうなぁ? オイラはつくづくそう思うぜ。
じゃあな、あばよ人間。運がよければまた会えるかもな。
それまで、しっかり生きろよ。
須藤さんって非常に面白いキャラだと思うんですよね。
まず何気に強いんですよ。
ナイト戦では常に優勢でしたし、TVSPでは王蛇にも一度勝ってる、と。
この作品の須藤さんはTVSPを強くイメージしました。
本編では『悪』の面が強調されていましたが、TVSPではまず浅倉を倒すためにシザースになったみたいなんですよね。
そこから浅倉を倒したことで力に魅了されて闇落ちしたようです。
カットされたみたいですが、その事で蓮と話し合うシーンがあったみたいです。
なんかの本にその写真があった記憶があるのですが、ちょっと曖昧です。
そういう『善』の部分は、真司との食事シーンでも分かる気がします。
喫茶店で食事してたらミラーモンスターが来て、二人は急いで席を立つんですけど、須藤だけ伝票を取りに戻るんですよね。
真司が、俺が奢りますよとかほざいてたのに、絶対須藤さんお支払いしてますよね。
あと、役者さんのインタビューでもキャラ付けがされてるんですが、本編でも最初はちゃんと正義感から刑事になった設定で演じてたみたいです。
そういう部分を想像するのも、面白いですな(´・ω・)