仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME 作:ホシボシ
今から編集するんで、日付変わった当たりか……、まあ明日にはエピローグ更新できると思います
Episode 11「かっこいい人」
「騎士の中で一番かっこいい奴って誰なんだろうな?」
食事中、美穂のそんな言葉が聞こえてきた。
一瞬だけ箸を持つ手が止まる面々。しかし誰もがすぐに食事を続けていく。
それから1分ほど、北岡がお茶を飲みながら小さく呟いた。
「そりゃ、俺でしょ。考えるまでもなく」
誰も何も言わなかった。
否定も肯定もしなかった。くだらない質問だと思ったのか、それともぐうの音も出なかったのか。いずれにせよ騎士は何も言わず、カチャカチャと食器を動かす音だけが聞こえてきた。
「こんなお芋みたいな奴らの中にいると、俺がより輝くんだよね」
やめときゃいいのに。
北岡は追い討ちをかける。だからピキッ! と、騎士たちにスイッチが入ったようだ。
「ちょっとちょっと! やめてよね、淳くんが一番カッコいいんだから!!」
パンを飲み込んだあやせが北岡を睨んだ。
「んー、ほったらコレ決めるしかあらへんなぁ」※ニコです。
悪ノリした者が数名いた事。
と言うわけで――
「はい、と言う訳でやってきましたミスターフールズゲーム」
誰が一番総合的なイケメンなのか。
そろそろ決着付けてもいいでしょうと!
司会と運行はニコと、パートナーがいないユウリとまどか。加えてファムペアだ。
他の魔法少女は騎士のアピールポイントを告げて、最終的には魔法少女達が一番の騎士を決め様と言うことになった。
「と言う訳で早速行ってみましょう! まずは須藤雅史!!」
「ど、どうも。なんだか照れますね」
「パートナーのマミさん! 彼のポイントはどこでしょうね!?」
「それはやっぱり刑事って言う職業だと思うわ」
今日日、刑事ドラマは大人気のジャンルだ。
多くの人物が憧れて夢を見る職業ではないか。
それが須藤なのであるとマミは唱える。
「須藤さんは本当に正義感も強いし、真面目な方だったわ!」
「あはは、ありがとうございま――……」
ん? 『だった』わ?
「皆さん、どうか裏切り蟹野郎に投票してやってください!」
「巴さん!?」
どうやらまだ根に持っていたようだ。
ニコは顎に手を当てて須藤をジーッと見つめてみる。
「なるほど。確かに言われてみれば、卑怯もらっきょも好きそうな顔してるわ」
「どんな顔ですか! ちょ、やめっ! 止めてくださいそんな目で見るのは!」
「ったく、人を裏切るなんてサイテーだな」
ユウリは腕を組んで鼻を鳴らす。
いや、お前だけには言われたくねぇよ。
そんな空気の中で須藤を押しのける者が。
「駄目だね。やっぱり女性には優しくしなくちゃ」
そう言って髪をかき上げたのは北岡だ。
はフフンと鼻を鳴らして、自慢げな表情を浮かべていた。
「やっぱ、俺みたいに最後は魔法少女を助ける騎士じゃないとねぇ」
「いやーっ! お世話になりました! よっ! 流石はスーパー弁護士!!」
隣にいたさやかは軽いノリで彼を褒めまくる。それがアピールと言う事だ。
「まずセンセーはやっぱりイケメン!」
「当然!」
「身長が高い! スタイル抜群!」
「当然ッ!」
「俺以外は馬鹿って言える程かっしこい!」
「当然ッッ!」
「なんと言っても孤高! 友達ゼロは伊達じゃないよ!」
「当ッ然!!」
「好きな物は贅沢な物ならなんでも良いって言う懐の深さ! よっ! 日本一ぃ!」
「当然当然!!」
「好きな言葉は苦労せずに多くの利益を得ることを意味する"濡れ手で粟"!」
「当然当然当然!」
「なにより性格が悪い! あっぱれぇ!!」
「途中から明らかに悪口だよな! ん? おい! 最後に至ってはモロ悪口だよな!!」
「ぐるじぃぃ!」
さやかの襟を掴んで締め上げる北岡。
わざとだったのか、それとも単純にさやかが馬鹿だったのか。
ユウリとニコは汗を浮かべてアイコンタクトを。
「確認だがアンタら趣旨理解してんのかな? 騎士褒める為の魔法少女なのに、今のところ二組ともディスって終わっているぞ」
「つ、次! 杏子ちゃん!!」
「浅倉の良いところ? んー、そうだなぁ」
杏子は顎に手をあてて斜め上を睨んでいる。
「アタシはよく分かんないけど、サキが見てた雑誌に書いてあったな。女は肉食系男子ってのがいいんだろ? コイツとかまさにそうじゃん」
「――いやッ、確かにそうだけど、コイツの場合、物理的すぎて実感わかねーよ」
ニコとユウリは、今も何かをバリバリ食ってる浅倉を見て汗を浮かべた。
確かに浅倉ならばヤバイ奴に絡まれても守ってくれそうだが、そもそもアイツ本人がヤバイ奴じゃねーかと。
「きょ、杏子ちゃん的にはさ、浅倉の良い所って何なのかな?」
「ん? アタシ? そうだなぁ……」
良いところ、良い所……。
「焼いたトカゲくれる所かな?」
「論外ーッ! それ喜ぶのお前だけだっての!!」
ニコは思わず机を殴りつける。
やはり浅倉のパートナーが務まるのは杏子だけらしい。
と、ココで前に出るのは手塚とほむらだ。ほむらは早速手塚のアピールポイントを一言で。
「やはり彼の特徴は占いよ」
手塚とほむらは瞬時、目を合わせて頷きあう。
すると手塚は水晶玉を持ってまどかの前へ。
「試しに占ってやろう」
「本当ですか! じゃあ健康とか――」
「恋愛だな。分かった」
「え? いや健康――」
「恋愛にしよう」
「は、はい……」
押しが弱いまどか。
手塚は水晶玉をしばらく見つめると、急に表情を変えてバッと立ち上がる。
「こ、これは!!」
「な、なんですか!」
「み、見える! 見えるぞ! お前の運命の相手が!!」
「えぇ! ほ、本当ですかぁ!?」
「ああ、しかも相手は女だな」
「えぇええぇ! お、女の子ぉ!?」
「愛に性別は関係ないさ。最初は戸惑うかもしれないが、双方の愛があればなんとかなるだろ」
「た、確かに! わたし頑張ります!」
「名前もうっすら見えてきたぞ! しかもこの部屋の中にいる!!」
「ええ! そんな事まで分かるんですか!!」
顔を赤くしてキョロキョロとまどか。
まさかこの部屋に運命の相手が!?
「ああ、俺の占いは当たる」
「だ、誰なんです?」
「くっ! すまない! "ほ"と"む"と"ら"しか見えなかった」
「名前にほ、む、らが付く女の子……? そ、それって――!」
顔を上げるまどか。
するとそこには、両手を広げているほむらが。
「ほむらちゃ……! ほむらちゃぁあああん!!」
「まどか!!」
「「ひしっ!!」」
抱き合う二人。
「ほむらちゃんだったんだね、私の運命の人は!」
「まどか……! 私もまさか貴女が運命の人だったなんて……ッ、とっても嬉しいわ!」
ほむらの体に顔を埋めるまどか。
そして一方ほむらはチラっと手塚を見て――
「「………」」
二人は無言でサムズアップを行っていた。
「須藤さーん! 今すぐこの二人を逮捕してくださーい!」
須藤に引きずられていくライアペア。
サキはまどかに一連の流れが嘘だと説明していた。
手塚達は、このイベントに乗じてマインドコントロールを……。
恐ろしいやっちゃ。一同は気を取り直して本題へ戻る。
前に出たのはゆまと佐野だ。
「ゆまね! 佐野ちゃんは遊んでくれるから好き!」
「……遊んでくれなかったら?」
「きらいー!」
(オレの価値って一体……)
涙を堪えながら退場していく佐野。
入れ替わりで東條達がやってきた。
「いいかぁ、お前ら相棒はなーっ!」
………。
「相棒はな――!」
………。
「相棒は……、お前――ッ」
………。
「………」
「呉さん?」
固まるキリカ。
不思議に思ったのか。まどかが声をかける。
「………」
「呉さん? ねえ呉さんってば!」
「………」
「呉――……? く――ッ、呉さぁあああああああん!!」
目を逸らし沈黙のキリカ。
「相棒は……、良いところもあるから」
以後何を聞いてもキリカはそれしか口にしなかった。
一方で東條は「どうせ僕なんて……」と体育座りで、英雄英雄と連呼していた。
その姿はまさにネガティブの塊である。
「あ! 思い出した!!」
ポンと手を叩くキリカ。
「ネオスってヒーローに変身する人に似てる!」
ソレ有りなのか?
一同に若干、嫌な沈黙が流れる。
そんな中で反応を示したのは杏子とほむら。
「浅倉ァ! お前の燦然見せてやれよ!」
「手塚! バッタか光の巨人に変身よ!」
「いや……、あの――ッ、なんの話だ?」
何を言っているのかサッパリ分からない。
サキは汗を浮かべているが、隣にいるパートナーは少しドヤ顔を浮かべていた。
「ねえサキ、ロビーナちゃんって言う可愛いヒロイン知ってる?」
「なんの話だ!」
ワーワーと騒ぎ出し混乱するフィールド。
すると美しいヴァイオリンの音が。
「「「!」」」
一瞬で静まる一同。
すると織莉子はニヤリと笑って隣にいた上条の肩を叩く。
「あれだけの雑音を一瞬で鎮める程の美しい音色。それを出せるのは彼だけでは?」
「ぐっ!!」
織莉子のアピールに歯を食い縛る一同。
僅かな時間ながらも、今までで一番パートナーを立ててやがる!
いや、他の奴らが糞すぎたと言えばそうなのだが……。
「仕方ない」
立ち上がるニコ。
ここいらでいっちょパートナーの肩を持ってやるのも悪くないだろう。
「任せろジジイ。私がいっちょバチコンとアピールかましてやるぜ!」
三秒後。
そこには高見沢に襟を掴まれ持ち上げられているニコが。
「もうジジイの時点でふざけてるな」
「はい、すいませんでした」
「何度も言うが俺はまだ38だからな?」
「はい、正直ちょっと調子のってました」
ニコは咳払いを一つ。
「皆さん聞いてください。高見沢さんの魅力はなんと言ってもお金だと思うんです」
考えてもみてくださいよ。
お金って結局一番大事な物じゃありませんか?
いやいや、まあまあ、お金じゃ買えない物があるってのは一つの意見ですよ?
それは認めましょう。はい! 認めましたッ!!
確かに愛だの夢だのは、お金じゃ買えません。
でもね? その愛と夢を守り、継続させるのは金ですよ?
だからつまりね、金がないと何も守れないんですよ!
「その点、お前っ、これ! たかみぃ君は金ありますよ!?」
彼38歳でしょ? いっぱいお酒飲ませましょう。
そしたらたぶん速攻で逝きますから。逝ったら遺産をガッポリもらいましょう。
好きな人ができたらその後に結婚すればいいんですよ。
「ね? 素敵な男でしょう!? 高見沢は!」
「何一つ俺の良さが出てねぇじゃねーかァアアアッッ!!」
「細かい事は気にするなよ! 禿げるぞ!!」
追いかける高見沢と逃げていくニコ。
サキ達は頭を抑えて大きなため息をつく。
どいつもコイツもパートナーを立てる気が無いのか。
そうしていると、待ってましたと言わんばかりに、あやせが手を上げた。
「はいはーい!」
「双樹……」
「あれ? ユウリちゃん何で嫌そうな顔するの?」
「い、いや別に……」
「わたしぃ! 淳くんの良い所100個考えてきましたー!」
「はい、じゃあ次はかずみな!」
「あれ? どうして無視するの?」
「えっとねー、蓮さんは立花さんに教えてもらったお料理が――」
「ちょ! ちょちょちょっと!!」
「うるせーな! 糞ガキの良い所なんて聞きたくねーんだよ!!」
「むっかぁあ!! ひっどーいッッ!!」
「どうせ優しいとかカッコいいとかペラッペラの奴なんだろ!?」
「だって本当だから仕方ないじゃーん!!」
「おれが悪かった! 頼むからもう止めてくれ!!」
他ならぬ芝浦からのストップがかかった事で次に行くことに。
芝浦も多少は自分に自信はあったが、誰かに褒められるのは慣れていなかったか。
次いでやってきたのは蓮――、なのだが、彼は台車に大量のオムライスを乗せてやってくる。
「俺に投票してくれたら、これ食わせてやる」
「「「………」」」
いやもうちょっとオブラートで包めよ!
ユウリや美穂は汗を浮かべて絶句していた。
おもっくそ皆の前で買収する気かよ! そもそも、オムライスごときでなびく訳――
「と言う訳でミスターフールズゲーム! 結果は秋山蓮の優勝でしたー! また来週~!!」
「納得がいかない! 絶対納得がいかない!!」
吼える北岡だが、投票を行った魔法少女達は、みんな口の周りにケチャップをつけて微笑んでいたのだった。
ちなみに。
この後にミスフールズゲームを決めようと言う流れになったのだが――
「おい男共――」
ニコがたった一言。
「私に投票しなかったら、テメェらの頭髪全部モヤシに再生成するぞ」
「「「―――」」」
結果は、ニコがパーフェクトで票を獲得して優勝した。