仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME   作:ホシボシ

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タイトルとあらすじ変えました。
プロローグの方に注意書きを追加したのですが、ここから暴力描写が強めになっていきます。

苦手な人は、ごめんやで(´・ω・)


第11話 GAME・START TRATS・EMAG 話11第

 

 

 

あなたには、何を賭けてもいいと思える物があるだろうか?

 

命さえも懸けてもいいと思える物があるだろうか?

 

そして、それは正しい事なのだろうか?

 

それは、答えなのだろうか。

 

 

『ったくよ、それにしてもつくづく運のねぇ女だぜ』

 

 

ジュゥべえは笑う。

本当にこの種族は気の毒なものだ。希望があればその分、相応の絶望もあるんだから。

 

いつの時代もそうだった。

栄光、繁栄、没落、墜落。そして希望と絶望。

不確かなものに踊らされる人間がたまらなく滑稽に思えて仕方ない。

 

 

『終われば新しいものが始まる。まさに世界形態としてはあるべき姿だ。お勉強が足りなかったな』

 

 

詰めが甘かったとしか言えない。ジュゥべえは思うのだ。

お前の『答え』は間違っちゃいないが、少し甘すぎた。

改変や希望だのとほざくのは結構だが、予期せぬケースってもんは常にあるもんさ。

それを想定していなかったお前のミスだな。

 

いや残念だよ本当に。

これは仕方ねぇ、運が悪かったとしか言いようが無い。

まあでも、おかげで退屈はしなさそうだけど。

 

 

『つー訳で、退屈させない様に頑張ってくれよ。参加者共』

 

 

全ては愛すべき、宇宙の為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神のゲーム? どこまでもふざけやがって……ッッ!」

 

 

真司は壁に拳を打ちつけた。

あれからどれだけの時間が経ったのだろう?

魔女結界は既に崩壊し、みんな何も言わずにしばらく立ち尽くすだけだった。

 

マミと須藤の死体はキュゥべぇ達が消滅させた。

死体が出るといろいろ面倒らしい。だから二人の存在は世界から消されるのだ。

ルールの名の下に。

 

 

【脱落者は例外を除き、死体及びその存在を全て抹消される。尚、死体と存在が残る場合は条件を満たす必要がある】

 

 

生まれてから今日まで、マミと須藤にはいろいろな人生があっただろう。

多くの人と関わって、影響しあって生きてきた。

 

しかし今日を以ってして人の記憶からマミと須藤は消滅する。

二人が今まで生きてきたこの世界は、二人の事を忘れるのだ。

そして真司たち『参加者』だけは覚えている。

 

「もう遅い、これからの事はゆっくり考えよう……」

 

 

しばらくしてサキが口を開いた。

確かにいつまでも立ち尽くしていたところで何も変わらない。

みんなの答えを聞かず、サキは泣きじゃくるゆまの手を引いて消えていった。

 

かずみも、ほむらも暗い表情で消え。

もう涙すら出ないさやかは、まどかに一言謝るとそのまま一人で帰っていった。

まだ夢のような気分だ。真司はずっと俯いて動かないまどかを起こすと、家まで送るのだった。

 

 

 

 

妖精たちが提示した『FOOLS,GAME』。

どうやらそれは一定の時間が経つか、参加者の死がきっかけで始まるらしい。

マミと須藤が死んだ事で、始まりの合図が放たれたのだ。

 

ゲーム。その名が示すとおり、F(フールズ)G(ゲーム)には様々な"ルール"が存在している。

大まかな事はキュゥべえが言ったとおりであるが、細かい情報は見滝原を動き回るキュゥべぇかジュゥべえを見つけ出して聞かなければならない。

 

情報を集める事がゲームを優位に動かす。

つまりこれからはキュゥべぇ達を探す事も視野にいれなければならないのだ。

 

そしてそのルールの一つである、移動についての制約。

今日から七日後には【見滝原から30km圏内からは出られなくなる】と言う事だった。

参加者にしか見えないドーム状のエリアが見滝原に被せられ、その壁を越えると範囲外とみなされる。

 

 

『エリア外に出ると『死』んでしまうよ。気をつけてほしい』

 

 

エリアは時間経過により、狭くなる可能性があると言っていた。

なぜエリアを設定するのか。決まっている、そうでなければエンカウントする確立が低くなるからだ。

 

 

『最後にエリア外でやっておきたい事や、会いたい人がいるなら今のうちにやっておけよ!』

 

 

ジュゥべえはそう言って笑っていたが、今の真司達にはどうでも良いように感じてしまう。

いきなり殺しあえ? ワルプルギスの夜? 意味が分からない。分かりたくもなかった。

 

 

「じゃあ、何かあったら――、いつでも呼んでくれて良いから」

 

「うん。ありがとう……」

 

 

そう言って、真司とまどかは別れる。

振り向く真司、まどかの背中がとても小さく見えた。

 

だが、真司だって混乱している。

F・Gとは一体何なのか? デッキ所有者が今現在で打ち止めならば、ゲームには蓮と美穂も参加する事になる。

 

 

(駄目だ、弱気になるな。まだ殺し合いが決まったワケじゃない。だってルールには――)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

まどかは、ずっと部屋で俯いていた。

あれだけ泣いたのに、気づけばまた涙がこぼれてくる。

目を閉じれば、マミとの思い出が鮮明に蘇ってきた。

紅茶の味も、ケーキの味も、優しそうな笑顔もちゃんと覚えている。

 

 

「うぅ……! ひぐっ!」

 

 

なのに、どうしてこんな事になってしまったんだろう。

ずっと皆一緒だと思っていた。ずっと、これからも一緒に戦って、いつか全ての魔女を倒せると夢見ていた。

なのに、マミは死んだ。それなのに、須藤は死んだ。

 

もう、会えないんだ。

 

 

「うぅぅ、マミさぁん……!」

 

 

嫌だ、嫌だそんなの。

何で。どうして。先ほどからずっと同じ言葉がループしていた。

 

 

『やあ、魔法少女の皆』

 

「!」

 

 

頭にキュゥべぇの声が響く。

まどかは辺りを見回して姿を探すが、どこにもいない。

そもそもキュゥべえとは何者なのか? まどかは怖くなった。いままでは自分達をサポートしてくれる仲間だと思っていたが、そうではないのか?

 

まどかは必死にキュゥべぇの名を呼ぶが、姿はみせない。

どうやら頭に響く声は、まどかだけではなく、複数の人間に向けたものらしい。

所謂、受信はできるが、送信はできないようだ。

まどかの言葉を無視して、キュゥべえは淡々と説明を行っていく。

 

 

『ボクは今、魔法少女全員に声をかけている。ゲームが始まる前に一度アンケートを取りたいんだ。申し訳ないけれど協力してもらうよ』

 

(アンケート? なんの……?)

 

 

まどかはキュゥべぇの言葉を、ぼんやりと聞いていた。

だがそう言う訳にもいかなくなる。

アンケートの内容は、F・Gのどちらの終了条件を目指すかだ。

 

 

つまり、『殺しあう』か『助け合う』か。

 

 

「ッッ!!」

 

 

キュゥべえからの情報を信じるならば、まどかを入れて13人の魔法少女がゲームに参加する。マミが死んだ今、12人の目指すエンディングとは何なのか?

それをまずは魔法少女全員に知っておいてほしいとの事だった。

 

 

『もちろんゲームは始まったばかりさ、迷っている人や決まってない人もいると思う。だから一度、参加者がどんな人か知っておくのもいいと思ってね』

 

 

キュゥべぇは、今から12人の魔法少女を一箇所に集め、軽い話し合いをしてほしいという。

集めるのは『精神』だけ。そしてゲームである以上、この会合にも"ルール"と言う制約がつけられた。

 

 

『魔法少女集会・サバト』

 

 

まず、12人にはランダムに番号が振り分けられる。

まどかの脳裏に現れるのは『1番』だった。その番号が集会における自分を表す。

 

まどかは、さやか達の名前を知っていても、そこで発言することはできない。

 

参加者の特定を防ぐため、『人名』を出すことはキュゥべぇ側がブロックしているのだ。

姿はノイズでごまかされたシルエットになる。声も特定できない様にされ、一人称も『私』で統合される。

 

 

『さっそくキミ達を一箇所に集めるよ。有意義な話し合いになる事を期待しているからね』

 

 

そこで、まどかの意識は途切れた。

 

 

1『!』

 

 

まどかが目を覚ますと、そこは薄暗い喫茶室の様な場所だった。

とは言え、用意されたものと言えば椅子くらいだ。

ここが、精神世界、サバトの場と言うことなのだろう。

 

まどかは自分の姿を確認してみる。

普段の姿となんら変わりないが、他人から見ればグチャグチャに見えているんだろうか?

そこで気づいた。周りを見れば12人のシルエットが時計の様な円形状に並んでいるじゃないか。

 

とは言え、数字の並びはバラバラだ。

1から13までの数字が書かれた『盤』が、頭上に存在している。

12の場所には誰もいなかった。おそらく、本来ならばあそこにマミが座る筈だったのだろう。

 

 

1「……ッ」

 

 

いくら知り合いが紛れているとは言え、恐怖と緊張がまどかを襲う。

この12人は今、どんな事を考えているのだろう?

どんな選択をするのだろう?

 

 

『たった今、全員が目を覚ました』

 

 

円形に並ぶ椅子。その中央にキュゥべぇが現れた。

 

 

『キミ達は神に選ばれた13人だ。一人は席を空けたが、是非キミたちには有意義な結末を迎えてほしいと思っている』

 

 

そのためにも、この場が設けられるのは必然だった。

 

 

『さあ、話し合いのスタートだ』

 

 

とは言え、誰が何を言っていいのか迷ってしまうものである。

まどかもどうしていいか分からず、ただ他の魔法少女が何を言うのか伺うだけだった。

 

そんな中、一人の魔法少女が口を開いた。

緊張が走る。この張り裂けそうな威圧感の中で、彼女は何を話すのだろう?

 

 

2『皆さんは、どちらの終了条件を目指すのかしら?』

 

 

誰だろう?

喋り方もイマイチ印象に残らない魔法がかけられているらしい。

まどかは必死に考える。サキか? それとも?

 

 

8『よ、よっし! じゃあここは一つ、皆でワルプルギスの夜って奴をぶちのめしちゃいましょうや!!』

 

 

そう言って手を挙げる魔法少女。

元気な様に振舞っているが、声も足も震えている所を見るに、強がっているだけなのだろう。

 

 

8『ワルプルギスってのが、どんなのかは分からないけどさ! 私達なら絶対に勝てるって!』

 

5『わ、私もそれに賛成。私達はチームを組んでいるの! み、皆も加わってくれれば怖いものなしだよ――!』

 

 

8番の言葉に賛同する5番。

つまり、協力してワルプルギスを倒そうと言うわけだ。

反応するまどか。きっとさやかか、かずみ辺りだろう。

り合いを見つけられて安心する。

 

8番は、自分達には味方がいると言う点を強調する。

それは同時に、『チームを組んでいるから歯向かわないほうがいい』、そう言うニュアンスも含んでいる様に思えた。

 

 

11『私もワルプルギス討伐に賛成だ。下らない殺人ゲームに乗るつもりはないよ』

 

 

続々と協力派の意見が上がっていく。

 

 

4『プはッ!』

 

 

そんな時だった、4番の魔法少女が吹き出したのは。

 

 

8『な、なに? 何がおかしいのさ』

 

4『悪い悪い。ただ、ちょっとおかしくてさ』

 

8『何が?』

 

 

イライラしたように8番は問いかける。

しかし4番は反応しなかった。8番の言葉を無視して、キュゥべぇにある事を持ちかける。

 

それは一度意見を集計してみるのはどうか、と言う事。

項目は三つ、ワルプルギスを倒す『協力派』か、ゲームに乗って他のペアを殺す『参戦派』。そしてどうするか迷っている『中立派』だ。

 

 

『そうだね、一度集計してみようか。じゃあ皆、今の三つの内、自分がとろうとしている決断を頭の中に思い浮かべてくれ』

 

 

頷く魔法少女達。

 

 

8『そんなの皆、協力に決まってるじゃん!』

 

 

命を賭けたサバイバルゲームなんて誰がするものか。8番はそう言って目を閉じた。

まどかだって8番と同じ考えだった。

確かに多くの願いを叶えられるかもしれないが、だからといって他者の命を奪う事が許される訳がない。

 

皆で協力すればワルプルギスの夜は絶対に倒せるはずだ。

このゲームは協力こそが必勝法に違いない。

まどかは絶対の自信をもって、『協力派』を選択した。

 

 

『……うん、全員集まったみたいだね。じゃあ、発表するよ』

 

 

みんな一緒に戦えば、どんな困難だって乗り越えられる。

まどかはそう思っていた。それは、マミが教えてくれた事だから。彼女の想いだから。

 

もう、マミは戻らない。

でも、だからこそマミの為に自分たちは手を取りあうべきなのだと思った。

 

 

『まず、協力派は――』

 

 

だから、皆で手を取り合って助け合えば、どんな困難も

 

 

『四人だね』

 

1『え?』

 

 

皆で……、手を――。

 

 

8『ちょ、ちょっとキュゥべぇ! 間違えてんぞーッ? み、皆同じ意見でしょうが!?』

 

 

動揺する数名の魔法少女。

だが他の魔法少女は何もおかしな事は無いといった様子だった。

キュゥべぇもこの結果は何も間違えていないと言う。

そして、結果発表を続ける。

 

 

『じゃあ次は、参戦派だ。結果は六人だね!』

 

 

少しだけ声のトーンが上がった気がする。

 

 

『最後に決めかねている、中立派が二人。それで集計結果は終わりだ』

 

 

結果として皆殺し派が『六人』、協力派が『四人』、中立派が『二人』。

 

 

8『ちょ、ちょっと待ってよ!! アンタら本気で言ってんの!? 本気で殺し合いなんかしようってのッ!』

 

 

8番が叫ぶ。

 

 

8『何で!? 意味わかんないッッ!!』

 

 

まどかも意味が分からなかった。

 

 

8『殺し合いなんておかしいでしょうが! どう考えてもッ、ワルプルギスを倒す方がいいに決まってるだろ!』

 

 

8番は必死に叫んでいるのに、どこからクスクスと笑い声が聞こえてきた気がする。

 

 

8『誰も死ななくて済むし。それなのに、どうして六人も殺し合いに賛成してんのよッ! バカじゃないの!? なんで協力派じゃないのさッッ!』

 

3『だって、殺し合いの方が楽しそうなんだもん♪』

 

 

その時だった、3番が口を開いたのは。

絶句した。8番も一瞬で言葉を止めた。聞き間違いか? 楽しい?

 

 

1(そんな……)

 

 

まどかは、全身が震えがった。殺し合いが――、楽しそう?

 

 

4『なあおい、8番さんよぉ……』

 

8『な、なんだよ!?』

 

4『アンタ、バカじゃねーの?』

 

8『!!』

 

 

まどかは自分の耳を疑った。

おかしいのは、誰? 正しいのは何? どうして8番が否定されたのか、まどかには全く意味が分からない。

8番の否定は、つまり彼女が正しいと思っていたまどか自身への否定でもある。

 

 

8『なんだと……ッ!』

 

4『アンタさぁ、何勘違いしてるか知らないけど。私達は何の為に魔法少女になったのさ?』

 

9『愛する為に決まってるじゃない――ッッ かッッ!!』

 

 

その時、おもむろに両手を挙げて9番が名乗り出る。

目を丸くする魔法少女達、なぜ今ココで割りはいる?

 

 

9『私はねッ、愛のために魔法少女になった!!』

 

 

9番は、その後も早口で言葉を並べていくが、何を言っているかサッパリ分からない。

ともあれ、まともでは無いというのを知るには十分だった。

 

 

9『しかし、お腹が空いたね! ●●! おやつはまだかい!! 私はもう、お腹が空きすぎて死にそうだよ!!』

 

8『ああッもううるさい! 今はどうでもいいだろ!』

 

 

イライラを隠し切れず怒鳴ってしまう。

しかし、興味深い事が一つあった。9番の言葉にノイズが入ったと言う事は、個人を特定する単語が入ったと言う事だ。

 

おそらくは名前だろう。

つまり、他にも同盟を組んでいる魔法少女同士がいるのだ。

 

 

2『落ち着いて9番さん。ごめんなさい4番さん、何だったかしら?』

 

4『だからさぁ! 私達はなんで魔法少女になったんだよ? 願いを叶える為だろうが! その為にはどんな事だってやる、そう誓ったんじゃないのかい?』

 

 

4番は腕を組み、胸を張る。

 

 

4『まさかこの中に、人を助けたいとか言う馬鹿みたいな理由で魔法少女になったヤツはいないだろうね?』

 

 

まどかの意思を一蹴である。

 

 

4『考えてもみなよ。もっと願いが叶えられるチャンスなんて、最高のサプライズじゃん!』

 

 

そう言って笑う。

4番の言いたい事は分かるが、それで人が殺せるのか?

まどかには、それが理解できなかった。

 

 

4『今更、甘いこと言ってんじゃねーよ。キュゥべぇ、願い事で死んだ奴を蘇生させる事はできるのかい?』

 

『まあ、これは答えてもいいかな。【願い事で人を蘇生させる場合、一つの願いで一人だけ蘇らせる事ができる】よ』

 

 

その言葉を聞いて場に戦慄が走る。蘇生させられる人数は限りなく低い。

なら尚更だと4番は笑う。それがどういう意味なのか、今のまどかには分からなかった。

 

 

4『お前らの甘い考えが、このゲームで通用する確立は限りなく低いのさ。第一、あんたらのお仲間さんは本当に信用できるのかぁ?』

 

 

4番の口が三日月の様に吊りあがった。

そこで8番や、まどかは気づいた。まどか達はマミを含まずに考えると、六人のチームだった。なのに、今協力派は四人しかいない。

 

つまり、協力を拒んでいる仲間がいる。

 

 

8『――ッッ!!』

 

4『ははは! どうやら、お仲間はアンタの考えとは違うみたいだね』

 

 

打ちひしがれた様にうなだれる8番。

だが、その時、新たに声をあげる魔法少女が現れる。

 

 

6『少し落ち着いて。全ての話を聞いてからでも遅くは無いわ』

 

8『え……? う、うん』

 

6『よく聴きなさい。私は今、参戦に表を入れたわ』

 

 

その言葉に魔法少女達の雰囲気が変わった。

6番は参戦派。殺し合いに賛成したと言う事だ。

だが、6番は余裕を崩さずに他の参加者を一瞥する。

 

 

6『私は、ゲームに乗る奴を殺す。つまり、このままいけば4番さんと3番さんかしらね』

 

4『ふーん。成る程ねぇ……。まあそう言うのもありかもな!』

 

3『えー、こわーい☆』

 

 

4番も3番も、笑うだけで特に動じてはいないようだ。

 

 

10『私もッ、少しいろいろな事が起こりすぎて! つい、そのッ、迷う派に入れちゃっただけなの!!』

 

 

10番は必死に弁解を始める。どうやら6番の仲間なのだろう。

まどかは張り裂けそうになる胸を押さえて、必死に理解しようとしていた。

確実にゲームに乗る人が現れている。それが何よりも怖かった。

 

 

1『ま、魔法少女同士で戦うなんておかしいよぉ。私達は、仲間じゃない』

 

 

震える声で、小さい声で、言ってみる。

 

 

11『そうだ! お前達、少し冷静になったらどうだッ? こんな馬鹿げたゲームにのるなんて――』

 

13『ハハハハハハッ!!』

 

1『ッ』

 

11『!』

 

 

今まで沈黙を保っていた13番が、突如声をあげて笑い始める。

 

 

13『ヒーッハハハハハハ! ウヒャハハハハハハハハハ!』

 

 

しばらく狂ったように笑い始めた。

うるせぇ! と、誰かが叫んでも笑い続ける。

まどかはすぐに、13番が味方ではない事がわかってしまった。

 

 

13『笑っちゃうよねぇ。マジで、本当、最高』

 

 

13番は知っている。全てを知っている。

 

 

13『仲間? 笑わせる。だったらなんで12番は死んだのか? ハハハ!』

 

 

沈黙。一瞬の混乱があった。

しかし理解する、13番は確実にマミの死を知っている。しかも何故死んだのかも。

 

 

8『ちょっと待てよ。なんで知ってんの……!』

 

13『くはっ! んー! ハハハハハハァア!!』

 

8『おいッ! おいって!!』

 

 

おそらくはサキかさやかなのだろう。必死に13番に詳細を求めていた。

だが、13番はそれを無視である。それだけではなく椅子から立ち上がると、前に出て行く。

 

 

13『最初に宣言しておこうかな?』

 

 

13番に対して一勢に視線が集まった。

それを理解すると、ニヤリと笑って声高らかに宣言する!

 

 

13『私は、このゲームに乗る! そして、お前ら全員――』

 

 

笑ったまま、勢い良くサムズダウンを決めた。

 

 

13『ブッ殺すッ!』

 

 

衝撃が、まどかを包む。

希望がかき消されていく、未来が塗りつぶされていく。

どうして、どうしてゲームに乗るなんて事を考えるんだ?

 

まどかは無性にマミに会いたくなった。

あの優しい笑顔で、この空間を否定してほしかった。

でも駄目だ、駄目なんだ……。

 

だって、マミはもういないんだから。

死んだのだから。

 

 

3『みんなすごいなぁ。貴女は何か話さなくていいの?』

 

7『………』

 

 

ずっと先ほどから黙っていた7番。

気だるそうに壁にもたれ掛かっている7番は、少し考えた後ゆっくりと口を開く。

 

 

7『……おいどんは、相棒の意見を聞いて決めるのでごわす』

 

 

ふざけた喋り方の7番だが、何が目的なのだろうか?

悔しいが、全く分からない。それが狙いなのか?。

とにかく7番は中立派のようだ。その喋り方に複数の魔法少女はケラケラと笑った。

 

人が、死んでるのに。これからもっと酷い事が起こるかもしれないのに。どうして彼女達はこんなに楽しそうなんだ。

まどかはおかしくなりそうだった、こんな異常な空間は初めてだ。

 

皆もう受け入れている。

まるで、本当にゲームを楽しみにしている様じゃないか。

 

 

『さて、今回はこれで終わりにしようか。どうやら皆それぞれの考えを持ってくれているようで安心したよ』

 

 

椅子が消え、一同は立ち上がった。

 

 

『最後に何かあるなら話してもいいよ。消えた後も頭に残るようにしておくから』

 

 

要は一番はじめに消えた魔法少女の頭にも、一番最後に消えた者の言葉が残るということだ。

キュゥべえの言葉を受けて、2番が一歩、前に出る。

 

 

2『さて皆さん、これでお分かりになられたでしょう? このゲームはもう止められない、それをよく理解してほしいものだわ』

 

1『――っ』

 

2『他人を信用しすぎると、バカを見ますよ?』

 

 

2番は怪しく笑って後ろへ下がる。どうやら彼女もまた、参戦派なのだろう。

 

 

9『あぁ! 待ってよ●●!』

 

 

2番と9番の体が消えていく。

最後に2番はスカートの両側を持ち上げてお辞儀を行う。

これから、長い関係になりそうだと。13番はその姿に何かクるものがあったのか、自分の体を抱きしめて悶えている。

 

 

2『では、御機嫌よう』

 

9『あはは! また会える日まで!!』

 

 

消滅する二人。

 

 

7『………』

 

3『うふふ、F・Gかぁ。楽しみだな♪』

 

10『皆――ッ! 私は………』

 

 

次は三人が消滅する。

 

 

5『もう……! 嫌だよぉ』

 

8『ちくしょうッ! ふざけんなぁああッ!!』

 

 

悲しみに打ちひしがれる者、怒りのままに叫ぶ者。

二人は消滅していく。

 

 

4『ハッ! じゃあ楽しませてもらうよ。覚えときな、弱い奴から喰われる!』

 

13『さあ! 殺し合いの始まりだ! It's Show Timeッッ!!』

 

 

挑発する様に笑う4番。帽子を取り華麗な礼を決める13番。

共に、殺し合いに乗った者達だ。

 

 

11『止められないのか……ッ! やるしか――……』

 

 

諦めたように消える11番。

 

 

6『降りかかる火の粉は払うまでよ。覚えておきなさい』

 

 

踵を返す6番。

消えていく中で、長髪が美しくなびいた気がする。

6番は一瞬だけ1番を見た気がするが――、どうなのだろう。

 

 

1『ちょ、ちょっと待ってよみんな!!』

 

 

曖昧に、少しでも雰囲気をよくしようと、まどかはヘラヘラと笑って前に出た。

既に周りには誰もいないが、それでもキュゥべえの言葉を信じるなら発言は先に消えた者達の頭に入る。

だからまどかは、必死に言葉を並べていった。

 

 

1『傷つけあうなんて間違ってるよぉ! だって……ッ、えへへ、私達は魔法少女じゃなぃ! 正義のヒロインだよ! えへへ、へへ……、へ』

 

 

全てが空虚であると言うことは、まどか自身が分かっていた。

けれども、必死に笑い、取り繕う。

こんな事は駄目だ。絶対に駄目だ。意思は固いのに、言葉は驚くほどに軽い。

 

 

1『こ、ころ――ッ、殺し合いなんて絶対に駄目だよ! みんなで落ち着いてもう一度話そう? だって、痛いのッ、辛いのとか嫌でしょ!?』

 

 

気づけばキュゥべえすらいない。

 

 

1『みんな家族がいて、友達がいて、それから――』

 

 

黙れと言われた気がして、まどかは言葉を止めた。

ふと、違和感を感じて掌を見てみれば、透けている。

消えていくのが分かった。

 

 

1『ねえ、待ってよ……! ちょっと待って! お願いだから!!』

 

 

まどかは耐え切れずに膝をつく。

涙を堪えようとしても駄目だった、完全に乗り気の魔法少女がいる。

逃げられない、参加するしかない。

 

この、殺し合いに!?

 

 

1『お願いだから話を聞いて! みんなッ、お願いだからゲームなんて乗らないで! お願いだから! 駄目だよ! 絶対にだめぇ!!』

 

 

涙を流しながら懇願する。

しかし気づいていた。泣いて、何かが変わるわけが無い。

そもそも、誰も自分の言葉を聞いてない事は分かっていた。

 

 

1『待ってよ。ねえ、待って! お願いだから……! お願いだからぁ!!』

 

 

そこで鹿目まどかの姿は消え去った。

物陰に隠れていたジュゥべえは呆れたように首を振る。

 

 

『無様すぎる』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「合わせ鏡が無限の世界を形作るように――」

 

『?』

 

 

少女は、薔薇に水をやりながら微笑んだ。

 

 

「現実における運命も一つじゃない」

 

 

ドロレス、ストロベリーカップ、銀世界、プリンセスダイアナ。

そこには様々な薔薇が存在していた。

 

 

「同じなのは欲望だけ……。全ての人間が欲望を背負い、そのために戦っている」

 

 

薔薇の中、少女は想いを馳せていた。

 

 

「そしてその欲望が抱えきれないくらい大きくなったとき、人は――……」

 

 

何になるのかしら?

 

 

『ふぅん、詩人だね。誰の言葉だい?』

 

「夢で見たのよ。誰の言葉かは分からないけれど」

 

 

キュゥべぇは特に興味が無いといった様子でその言葉を聞いていた。

ゲーム運営を行うキュゥべぇが少女の元に来たのは他でもない、彼女だけに教える情報があったからだ。

 

 

『君は運がいいね。二つしかない内の一つ、"当たり"を引いたみたいだ』

 

「ふふ、そう。それは良かったわ」

 

 

少女は考える。

背負いきれなくなったら、何になるんだろう?

あ、そうだ。これでいい。

 

 

「魔法少女になる。そう、魔法少女の戦いが始まるのね」

 

『騎士もいるけどね』

 

「ふふ、そうだったわ。じゃあ騎士と魔法少女の戦いね」

 

 

そう言って、少女はソウルジェムを取り出す。

始まるのは愚者共のゲーム。面白い、ならば私は勝ってみせる。そして証明してみせる。答えを出してみせる。

 

 

生きる、意味を。

 

 

「このゲーム。勝つのは私――」

 

『いい自信だと思うよ。美国(みくに)織莉子(おりこ)

 

 

ありがとう。そう言って白い魔法少女・織莉子は笑った。

参加者達が各々の考えを知った今、ここに本当の意味でF・Gの開幕が宣言されるのだった。

勝つのは誰か? ただ一つ言える事があるのならば、このゲーム――

 

 

 

 

 

 

 

 

戦わなければ、生き残れない!

 

 

 







今見返してみたら、ここらへん未来日記パク――ッ、オマージュ……!( ;´・ω・`)b

当時ホシボシ少年は未来日記にもドハマリしておりました。
特に未来日記のアニメは前期EDと、後期OPはサバイバルゲーム物のお手本みたいな作りですよな。


昔も書いたけど、この作品のOPは龍騎の『Alive A Life』で、EDは未来日記の『Blood teller』をイメージしておりますぞ。

だけども、この作品に未来日記の要素は欠片も存在しておりませんぞ。


(´・ω・)………。










(´・ω・)b 未来日記もよろしくな!(宣伝)

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