仮面ライダー龍騎&魔法少女まどか☆マギカ FOOLS,GAME 作:ホシボシ
超番外編です。
ライダー見てる方ならわかると思いますが『春映画』です。
ライダー見てない人にわかるようにいうと『変な話』です
どの話とも繋がってません。要素自体は最新話までのものが出てきます。
ただ今後の展開のネタバレはゴリゴリでしてます。
強化フォームとかの先だしとか、第三の世界とか……
今後やろうとしていることをそこそこ見せちゃってるので、そこは注意してください。
今回はいろんなライダー出てきます。
龍騎だけ見ててもわけわかなんないと思いますので、そこは申し訳ありません。ノリで見てってください。(´・ω・)
マギレコの魔法少女もたくさん出てきますが、設定も人間関係もほぼオリジナルなのでマギレコやってなくても問題ないと思います。
容姿だけ調べてくれると助かります。
カップリングもめちゃくちゃオリジナルでやってます。なんか地雷あったらごめんやで。
あともう一点、一番の注意事項があります。
本当に情けないことを書きますが、たぶん今回の『マレの夢』はエタります。
普段の更新も激遅いです。なんなら一回全部非表示にして一から修正する場合もあるかもしれません。
というのも今回ノープランに加えてプロットがガタガタです。
こんな状態で書くのはなかなかないので、続く気がしません。
でも、それでも31日までに一話でもいいから出したかったというのがあります。
理由は後々に。ただの自己満足ですが……
とまあ
長々と予防線はりましたが、まあ軽い感じで見てっておくれやし(´・ω・)
最初にちょっとしたあらすじがあって、本編入ります
第1話 融合
『たとえ世界が終わるとしても』
魔法少女かりんは、ある日、赤ん坊を拾い、チームメイトの十七夜と共に育てることを決意する。
同じくして謎のモンスターが襲来。
侵略者のリーダー、『翡翠の錬金術師』は世界の崩壊を予言する。
だが同じくして現れた錬金術師・一ノ瀬宝太郎。
集結する6人の平成&令和ライダー。
世界崩壊のカウントダウンが始まった時、戦いは次のステージへと進化する!!
13人の魔法少女と13人の仮面ライダーがそれぞれペアを組み、最後の一組になるまで殺し合う。
それが、フールズゲーム。
心優しき魔法少女・鹿目まどかは最終勝利者になるも、ゲームを裏で操っていた魔獣の手によって魔女にされてしまう。
だがその寸前に抱いた願いをキュゥべえが受理。復活したパートナー、城戸真司の手によって、ゲームは再び繰り返されることとなった。
魔法少女となった志筑仁美や、イレギュラーのデッキを手に入れた中沢くん。
香川教授や百江なぎさ、リュウガのデッキを手にした榊原耕一も加わり、まどかと真司は15人の魔法少女と15人の仮面ライダーが全員生存できる未来を目指すのであった。
一方で、ゲームの舞台とは違う世界も浮き彫りになっていった。
多くのイレギュラーが重なり、参加者の一人である『かずみ』がいた『未来世界』が生まれ、そこでは仮面ライダー鎧武・葛葉紘汰をはじめとするアーマードライダー連合軍と、天乃鈴音をはじめとする魔法少女軍が殺し合う事態に。
さらには、まどかをずっと支えてきたタルトの影響によって生まれた世界が、独自の進化を遂げてミラクルワールドとなったらしい。
そうやって多くのライダーや魔法少女を巻き込んだ戦いは、今――、さらに加速していく。
マレの星
・ゲーム盤
人々の悲鳴が聞こえてきて、城戸真司は原付から飛び降りた。
逃げ惑う老若男女をかき分けて前へと進むと、誰もいない肉フェスへとたどり着く。
「もったいないなぁ……!」
美味そうなローストビーフや焼き鳥が地面に落ちている。
フーフーすればまだ大丈夫か? なんていやしい気持ちがバレたら蓮や美穂に死ぬほど弄られるので、すぐに頭を振る。
ましてや目の前にはこうなった『原因』が立っているではないか。
「お前も魔獣か!」
黒い化け物だった。
犬のような顔、レザースーツのような質感、両肩からは蛇が伸びて真志を睨んでいる。
『魔獣? 違うな。俺はヘルハウンド』
たしかに今までのミラーモンスターを取り込んだ魔獣とはテイストが違うデザインに思える。
とはいえ、だ。
魔獣を前にした時に感じる本能的な嫌悪感、これは同じだった。
『仮面ライダー龍騎だな?』
声は濁っている。
性別や年齢――人間らしさが感じられなかった。
『消えろ!!』
ハウンドの両目が光ると、黒い光球が発射されて真司を狙う。
早い。そう思った時には既に着弾しており、爆発が起こった。
「よくわかんないけど――!」
爆炎の中、真司は傷一つなく立っていた。
彼の周りに浮かび上がる龍騎のライダークレスト。
まどかとの絆によって与えられたスキルベント『ドラゴンハート』によってもたらされた恩恵だった。
「いきなり攻撃してくるってことは、敵ってことでいいんだよな!」
紋章がガラスのように割れると、そこにいたのは騎士・龍騎である。
全速力で駆け抜け、飛びつくように殴りかかる。
赤い拳がハウンドの鎖骨当たりに叩き込まれた。
「――ッ」
両者、一瞬停止する。
次の瞬間、ハウンドが両手を振るいあげて龍騎の拳を弾いた。
龍騎はすぐに左腕でフックを放つが、ハウンドの腕に阻まれる。
右ストレートも同じだ。見切られているようで、ハウンドは再び龍騎の拳を弾き、自らの爪を振るった。
龍騎は後退することで爪を回避すると、体を捻りながら蹴りをくりだし、足裏をハウンドの腹部に叩き込む。
これは効いたのか、ハウンドはよろけながら後退していった。
その隙にデッキへと手を伸ばし、ソードベントのカードを抜き取ると、ドラグバイザーへセットしようと――
「はぁ!?」
カードから指からすっぽ抜けた。
カードはそのまま、ハウンドの右肩にある蛇の口の中へと吸い込まれていく。
「お、俺のカード! 返せよ!!」
『ふふふふ……!』
光が迸ると、ハウンドの右手にドラグセイバーが現れた。
最初の一振りが来る。
龍騎は上体を反らして回避するが、次の払いは直撃を許してしまう。
「う――ッ!」
装甲から火花が散り、龍騎の動きが鈍った。
そこでハウンドは一気に前進。
突きが一つ二つ。火花を散らして後退していく龍騎を追いかけて繰り出された三つ。
すべて命中して吹き飛ばす。
「こんの──ッ!」
倒れた龍騎は、デッキに手を伸ばす。
ガードベントを発動しようとしたが、これもまた蛇が吸い込んでしまった。
「のわぁ!」
龍騎が立ち上がると同時に蛇が吸引力を強める。
バックルにあったデッキから次々とカードが抜かれて、そのまま宙を舞いながら蛇の口の中へと吸い込まれていく。
「わわわわ!」
龍騎はすぐにカードデッキの口を手で覆うが、わずかに指で探ってみたところカードの感触がスカスカになってしまっている。
一方でハウンドの左手に装備されたドラグクロー。その口内が黒く光っているではないか。
どうにかしないととは思えど、カードはない。
(やばいやばいやばいッッ!)
辺りを見回すが逃げ込めそうな鏡や、使えそうなものもなく。
そうしているうちに、ハウンドはドラグクローを突き出した。
『ハァアア!』
「うあぁぁあああ!」
黒い火炎放射が龍騎を包み込んだ。
ハウンドは笑いだすが──すぐに口を閉じる。
黒の中に鮮やかな桃色を見つけた。
『!』
ハウンドは悲鳴をあげて後退していく。
上から攻撃が飛んできたのはわかった。
蛇で吸い込んでやろうとしたが、『光の矢』と『光球』は吸収できても、物理的な『剣』は無効化できずに蛇を切り裂いた。
その影響なのか、取り込んでいたエネルギーが漏れ出て、カードが龍騎のもとへ戻っていく。
「大丈夫!? 真司さん!」
「ナイスタイミング! サンキューみんな!」
駆けつけたまどかが、バリアで龍騎を守っていたのだ。
左右にはさやかと仁美もおり、龍騎に並び立つ。
「なんかさぁ、ノリで攻撃しちゃったけど大丈夫だった感じ? てかなにあれ? 魔獣……?」
「いやッ、どうも違うみたいなんだけど……!」
「でしたら、私に任せてください! コネクト!」
仁美がフルート型の武器『クラリス』を振るうと、魔法陣が出現して未来世界とのゲートが繋がる。
そこからすぐに海香が飛び出してくるが、どこか表情がおかしい。
なんだか焦っているような。
何度もゲートをチラチラ見ている。
「申し訳ないけれど、すぐに帰らせてもらうわ。
「っ、それはどういう――」
そのとき、海香の表情が明らかに変わった。ハウンドを見たのだ。
「前言撤回。情報を頂くわ! イクスフィーレ!」
海香は本を広げて魔法を発動。
膝をついているハウンドから文字が浮かび上がり、それらが本に吸い込まれていく。
「じつは今、未来でもあれと似たのが暴れてて──」
・未来世界
「うらァア!」
ショッピングモール一階ホール。
飛び上がり、大橙丸を振り下ろす鎧武。『オルトロス・シルバー』と名乗った犬のモンスターは両手を広げ、その一撃を肩で受けた。
「みんな! 今だ!」
周囲を駆けて様子を伺っていた佳奈美と鈴音が頷き、同時に距離を詰める。
双剣が背中を。緋色の剣が脇腹を刺すが、次の瞬間シルバーの目が光り衝撃波が発生する。
「ぐあぁあ!」「きゃあ!」「くっ!」
鎧武と佳奈美は地面を転がり、鈴音はなんとか立ったまま地面を滑って後退していく。
見ればシルバーの傷が瞬く間に塞がっていくではないか。
『ブドウ・スカッシュ!』
二階にいた龍玄が無数の銃弾を放つ。
それらはすべてシルバーに直撃するが、体にあいた穴はすぐに塞がっていく。
全身が液体金属でできているのか、液状の銀が傷を一瞬で修復しているようだ。
脳裏に『再生できないほどの一撃』を与えればとは過るが、この室内でそんな大技を放ってしまえば最悪モールすべてが倒壊する可能性がある。
逃げ遅れた人たちがいる場合、どうなるかはわからない。
「べつにいいじゃないですかぁー! そんなの逃げ遅れた方が悪いんですよーっ!!」
植木鉢と植木鉢の間に挟まるように隠れていた優木沙々が吠える。
本人曰く――
『自分は奥の手なんでぇ危なくなったら奇襲して加勢しますぅ』
とのことだった。決して危ない目に合いたくないからではない。
自分のキャラ的に『正体不明の敵がいきなりくりだす不意打ちで致命傷を負い、「あれ……? なんで?」なんてことを涙目で呟きながら死んでいく』のが似合いそうなのを自覚したからではない。
敵の情報がわからない以上、うかつなことはできないというだけのことだ。
「そう、うかつなことはできないの。液状の銀が燃料で炎を受けたら大爆発なんてこともありえるわ」
テレパシーを通じて海香は警告する。
未知の敵だからこそ、情報を収集しようというのだ。
「わかった。とにかく俺が時間を稼ぐから! 海香ちゃんはその間にゲーム盤世界の支援を頼む!」
そう言って鎧武は走った。
「じゃあこっちも早く終わらせないと!」
同じくして、龍騎も走り出す。
ハウンドの両肩にある蛇が再生するが、それを見ても龍騎は止まらない。
むしろ加速しながらデッキに手をかける。
『無駄だ!』
蛇が吸引を開始する。
強く掴んだつもりでも、カードは手から離れてしまうが──
そのとき、まどかが頷いた。龍騎から合図のようなものを感じたのだ。
言語化は難しいが、しいていうならばそれが信頼である。
龍騎もまどかがそうしてくれるとわかっていた。
当然、まどかはそうする。
蛇の口にマスクをするようにバリアを貼り付けたのだ。
『なにッ!?』
カードは蛇の口に入る前にバリアにぶつかって地面に落ちる。
龍騎は飛び込み、前転で一気に距離を詰めるとカードに触れた。
ハウンドはカードを踏もうとして、龍騎の隣から地面を滑ってくるペットボトルを見つけた。
さやかがドリンク売り場で見つけた天然水だ。
魔力を込めると、ペットボトルが弾け飛び、水がオクタヴィアの腕となってハウンドを掴んで引き倒す。
『がァ!』
ハウンドは仰向けに倒れ、腹部に衝撃を感じる。
ドラグクローを装備した龍騎に殴られたのだ。
腹部に押し当てられたままのドラグクローに熱が集中していくのを感じ、ハウンドは両手を広げた。灰色のオーロラカーテンが出現し、ハウンドと龍騎を通過する。
すると一瞬でハウンドの姿が消え去り、龍騎は勢い余ってドラグクローで地面を殴った。
「うぉ! なんだァ!? これってたしかディケイド……? いや、でも──ッ!」
ハウンドが門矢士の仲間とは思えない。ましてや、オーロラはまだ消えてはいなかった。
別の場所を通過すると、一瞬で十体ほどの機械兵士が現れる。
「カッシーン……!」
脳裏にある霞かかった記憶が警告を放つ。
嫌な予感がする。龍騎が立ち尽くしていると、オーロラはさらに上空を通過。
全員が見上げるほど巨大なロボット・ダイマジーンが出現したではないか。
「あれは──ッ! やばい!」
龍騎が叫ぶと、まどかが察して、すぐに天使を召喚する。
イェゼレルミラー。天使が持っていた鏡をかざすと、ダイマジーンがミラーワールドの中に吸い込まれた。
先程の龍騎の言葉を証明するかのように、鏡の中にいるダイマジーンはレーザーで辺りを手当たり次第に攻撃しはじめる。
ミラーワールドでの破壊行動はほとんど意味をなさないが──
向こうはそれをわかっていて攻撃しているのか、はたまた搭乗者がいてミラーワールドに引きずり込まれたことに気がついていないのか。
いずれにせよ、わかることは少ない。
海香は眉を顰めた。ハウンドの情報収集が中断されてしまったため、情報が得られなかったようだった。
「ただ、佳奈美からのテレパシーでわかったのだけれど、未来世界も同じような状況みたい」
オルトロスシルバーが撤退し、カッシーンとダイマジーンが現れたのだと。
「あー……あのでかいのがやばいってことは……」
さやかがダイマジーンを見て、次にカッシーンを見る。
カチャリと音がする。同時に槍を構えていた。
「そうなりますわな……!」
「さやかちゃんはあの大きいのっ、お願いできる?」
「オッケーまどか、任せてよ。そっちも気を付けてね!」
さやかはマントを翻し、跳んで場を離れた。
それを合図にするようにしてカッシーンたちも一斉に走り出すが──
「みらい様参上ォー!」
仁美がクラリスを振るい魔法陣を生み出すと、そこから仁王立ちの若葉みらいが現れる。
同時に召喚したクマのぬいぐるみが、一体一体カッシーンたちをせき止めていた。
それだけではなく、くまたんたちは小さいながらにすさまじいパワーで機械兵士たちを上空に投げ飛ばし、そこでみらいはステッキを大剣モードに変える。
「どりゃぁああ!」
横なぎがカッシーンたちをまとめて吹き飛ばす。
豪快な一撃ではあるが、カッシーンたちの防御力もなかなかで、切断には至っていない。
すぐに体を起こすと、槍先から光弾を連射して蜂の巣にしようと狙ってくる。
「ハホヤー!」
召喚された天使が、まどかを後ろから抱きしめて翼を広げると、すぐに天使の体だけが消失して翼だけが背に残った。
その状態でまどかはみんなの前に立つと両手と翼を広げる。
すると、まどかを中心としてバリアが形成されて弾丸を無効化していった。
「よし! 俺が真ん中から突っ込んでいくから、仁美ちゃんとみらいちゃんは横から援護よろしく!」
龍騎がガードベントのカードを見せると、仁美は頷いた。
「ボクがサポートぉ? 仕方ないなぁ、感謝してよね」
みらいもしぶしぶ了解し、一同は走り出そうと構えるが──
そこで、青い一閃が見えた。
「え?」
ごとりと、音がする。
四体、横並びになっていたカッシーンたちの頭部が地面に落ちた。
機械ではあるが、制御ユニットがあるのか、首を失ったものたちは地面に倒れて動かくなった。
カッシーンたちの真横には、太刀を持った水色の髪の少女が立っている。
「あれ?」
まどかが呟いた。
その少女の髪は長く、右に結んだサイドテールにしているが──
「さやかちゃん?」
なにやら、見覚えが。
少女は歩き出し、向かってきた他のカッシーンにむけて太刀を斜めに振り下ろした。
巨大な刀身の一撃によってカッシーンはバランスを崩し、倒れ、次のカッシーンも同じように地面に倒される。
そこで少女は踏み込んだ。
真横に太刀を振るい、カッシーンの腰へ刃をねじ込んでいく。
力を込めるが、切断まではいかないようだ。そうしていると倒れていた二体のカッシーンが立ち上がり、少女を目指す。
「あっ!」
まどかはハッとした。
援護しないと。
というよりも──なんだ、あれは?
「はぁ!?」
龍騎やみらいも同じリアクションだった。
少女は右手で太刀を持っていたが、左手を刃に伸ばしたのだ。
ギュッと刀身を掴む。掌が割かれて血が溢れてきた。
ゾッとする光景だが、なぜそんなことをしたのかはすぐにわかった。
太刀は『鞘』でもあったのだ。
太刀の刃から、別の刃が抜かれた。
日本刀サイズで、少女はそれを振るい、向かってきたカッシーンの一体の首を切断する。
二体目はブレーキをかけたが、もう遅い。
腹に突き刺さった細い剣。
少女はさらに腕を引き、刀からレイピアを引き抜いていた。マトリョーシカのように武器の中に武器が仕込まれているようだ。
高速で突きが撃ち込まれ、カッシーンの動きが止まった。
少女はその腹に前蹴りを打ちこむが──、そこでカッシーンの腹を貫く刃。
「おいおいおいおい! なになになに!」
流石のみらいも引いているのか、青ざめながら思わず一歩後ろに下がった。
少女の足裏から剣が伸びたのだ。
つまり体内にも剣が仕込まれていたようで、足の皮膚を突き破って武器が出てきたと。
足裏だけではない。
少女の全身から剣が突き破って飛び出してきた。
噴水のように血が噴き出る。
過剰なホラーのごとく、悪趣味なほどの量と勢いだった。
まどかはすぐに癒しの天使を向かわせようとしたが、流れ出た血液がひとりでに集まって形を変えていくのを見て、これが魔法の一端であると理解する。
少女の血が、剣に変わったのだ。
体から突き出たのと合わせて、それらは空を飛び、カッシーンたちに突き刺さっていく。
見れば、少女は血まみれだが、傷はすべて塞がっていた。
日本刀が浮かび上がり、レイピアがそこに収まる。
太刀が浮かび上がり、日本刀が収まっていく。
再び構えた太刀。同じくして頸動脈や手首から刃が突き出て、大量の血しぶきが見えた。
それらはまるで太刀が飲み込むように吸収していく。刀身が赤く染まり、少女は走り出した。
一撃、カッシーンが縦に真っ二つになる。
一撃、カッシーンが横に真っ二つになる。
一撃、蹴り。距離をあけて踏み込んで突き。
少女が消えた。カッシーンたちの背後に現れる。赤い斬撃が迸り、カッシーンたちがバラバラになっていく。
だがどうやら一体だけ取り逃がしてしまったようだ。
しかし少女は追いかけない。
ほどなくして光の矢が飛んできた。カッシーンは貫かれ、爆破する。
・ミラーワールド
「いやぁ、来てもらって助かりますよセンセー」
『いいか、俺の貴重な時間を使ってることをもっと自覚しろよ』
「いやいや本当にありがとうございますってぇ!」
『あら、いけないわ秀一。性格が悪い言い方は嫌われるわよ』
ゾルダサバイブ。
『それにまた嘘を? ダメな人。ねえ吾郎くん?』
『そうですよ先生。むしろ急いで美樹さんを助けようって率先して……』
「おやおや! あんれぇーあれあんれぇ」
『なんだバレちまったか。俺は、どんな女にも優しいんだ。そこも尊敬しろよ』
マグナギガの強化形態・マグナフォースは巨大なロボットだ。
巨大な二つの角を持つ浮遊する上半身、マグナフォース・アステリオスワンにはゾルダが。
右側に浮遊する砲台、マグナフォース・バスターツーには由良吾郎が。
左側に浮遊する砲台、マグナフォース・ブラストスリーには浅野めぐみが。
四脚移動ユニット、マグナフォース・エクサスフォーにはさやかが搭乗し、操っている。
「一気に決めちゃいましょーッ!」【アライブ】
さやかがオクタヴィアを彷彿とさせる姿に変わる。
水がなくともオクタヴィアを呼び出すことができるようになり、エクサスフォーの背後に上半身だけの状態で召喚された。
オクタヴィアはエクサスフォーを掴むと、投げた。
四本の脚を伸ばすと、青いエネルギーが足にまとわりつき、それぞれがブレードとなって回転しながら手裏剣のように飛んでいく。
ちなみに高速回転はしているが、中央にあるコックピットは固定されているため、まったく酔わないのでご心配なく。
「どりゃああ!」
ある程度、調整もできるのか。
エクサスフォーはダイマジーンの右腕を切断すると、そのまま戻って来て左腕を切断した。
最終的にオクタヴィアがキャッチして地面に戻す。
そのタイミングで、ゾルダはホイールベントを発動した。
「ましてやさぁ」
ゾルダが呆れたようにため息をつく。
さやかがピンチだというと急いで駆けつけたのは、パートナーの安否確認もあるが──純粋に、ダイマジーンを『確認』したかったからだ。
「アレ、明らかにゲームと関係ないでしょ。どうなってんのよインキュベーターさん。最近、ガバガバじゃない?」『ホイールベント』
四機がガチャガチャと音を立てて変形、合体していく。
バスターツーとブラストスリーが砲台部分とコックピット部分を分離させると、コックピット部分がキャタピラとなってアステリオスワンと合体する。
さらにキャノン砲が部分が接続。
続いてエクサスフォーが脚を伸ばした。コックピット部分を含めてシルエットが『コ』の字を十字状に重ねたフォルムとなり、アステリオスワンにレールガンの『砲身』として合体する。
マグナフォース・ビークルモードは、巨大な戦車であった。
ダイマジーンはすぐにビームを発射して攻撃してくるが、厚い装甲がすべてを遮断してみせる。
「おい、聞こえてるのかジュゥべえ」
反応はない。
ゾルダはため息をついて、コックピットルームに現れた専用のライドシューターに登場する。
前には移動してきたさやかたち三人が既にモニタを見ている。
吾郎は右のキャノンを。めぐみは左のキャノン砲を。さやかは主砲のコントロールを担当しているのだ。
ゾルダは銃身が伸びてガトリングが追加されたマグナバイザーツバイを、ハンドル中央に差込み、カードをセットする。
【ファイナルベント】
銃身にエネルギーが集中していく。
「ふっとばしちゃいなさい」
めぐみがレバーを引いて第一ロックが解除された。
「………」
次いで吾郎がレバーを引いて第二ロックが解除された。
「ぶっとばせーッ!」
さやかが最後のレバーを引いて最終ロックが解除される。
ゾルダは頷くと、バイザーの引き金を引いた。
「ディバイントルク。発射!!」
砲身から巨大なレーザーが発射され、ダイマジーンの攻撃もろとも本体を蒸発させてみせた。
・未来世界
こちらも状況は同じだった。
オルトロスシルバーがオーロラカーテンによって消失。
代わりにダイマジーンと大量のカッシーンが召喚された。
だが"電子音"が聞こえたのはすぐだ。
ダイマジーンがレーザーを放つが、それらはすべて網目状の結界に遮断され、空から巨大な『メロン』が降ってきてダイマジーンを押しつぶして破壊した。
「迸れ!
名刀・雷切を手にした朱音麻衣が発光しながら高速でカッシーンに突っ込んでいく。
電撃を纏った突進で怯ませると一瞬で三回切りつけ、次のカッシーンに向かっていく。
「陽炎!」
鈴音がカッシーンたちの中心に現れた。
あえて囲まれるというリスク。
当然カッシーンたちは槍を振り下ろしたり、突き出してくるが、そこで鈴音が持っていた剣の中央にあるプレートが緋色から黄色に変わる。
「鋼華!」
プレートを切り替えることで固有魔法を変化させることができるのだ。
硬質化を手に入れたことで、肉体は文字通り鋼のようになり、カッシーンたちの槍を弾いてみせた。
カッシーンたちの動きが止まったところで、鈴音は再びプレートを緋色に戻す。
「円舞!」
空から次々と炎の剣が降ってきてカッシーンたちを傷つけていく。
炎の剣は実体を持っているようで、地面に突き刺さったまま留まる。
そうしていると体勢を立て直したのか、カッシーンの一体が槍を振り上げた。
「ッ!」
鈴音は持っていた剣を横にして、振り下ろされた一撃を受け止める。
さらに空いている左手を伸ばして地面に突き刺さっていた炎の剣を抜くと、真横に振るってカッシーンの胴体を切り裂いた。
その勢いでそのまま後ろを振り向くと、そこには向かってくる別のカッシーンが。
鈴音は右手にある剣を突き出してカッシーンの腹部に突き刺すと、柄から手を放す。
そして再び地面に突き刺さっている炎の剣を引き抜いて、二刀流となる。
踏み込み、カッシーンを切りつけながら、サマーソルトキック。
バク宙をしながら上空へ飛び上がると、持っていた二つの炎の剣をカッシーンに向けて投げつけた。
爆発が起き、吹き飛ぶカッシーン。
だが一番初めに斬られていたカッシーンが起き上がったようで着地しようとする鈴音を狙いに走る。
「させるかァッ!!」
だが銃声。
鎧武が無双セイバーから弾丸を放ちながら、カッシーンに向かっていく。
さらにその最中、カッティングブレードを倒して武器へエネルギーを送る。
『ソイヤ!』『オレンジスカッシュ!』
無双セイバーをで上から下へ振り下ろし、カッシーンを斬る。
さらに大橙丸で横に斬り、オレンジのエフェクトと果汁状のエネルギーが飛び散った。
最後に二つの武器をクロスに払ってカッシーンを吹き飛ばす。
そこで鎧武は無双セイバーの柄頭に、大橙丸の柄頭を連結させてナギナタモードに変えると、バックルからロックシードを外して武器の方へ装填した。
『ロック・オン!』『イチ・ジュウ・ヒャク・セン・マン!』
鎧武が武器を振るうと、刃からオレンジ色の斬撃が飛んでいきカッシーンに直撃。
オレンジ型のエネルギーが現れ、カッシーンを閉じ込めた。
「セイハァーッ!」『オレンジチャージ!』
鎧武はオレンジ型のエネルギーごとカッシーンを両断した。
爆炎を背に、鎧武はブレーキをかける。
再びバックルのブレードを倒しながら、ナギナタモードを解除した。
『オレンジ!』『マギア!』『カクテル!』
鎧武が地面を蹴った。
真横にオレンジを輪切りにしたようなエネルギーが並び、蹴りでそこへ飛び込んだ。
地面と並行に突き進み、果汁状のエネルギーを纏いながらミサイルのように飛んでいく。
同じく、鈴音も炎を纏った飛び蹴りを繰り出した。
二つのキックはカッシーンたちを吹き飛ばし、やがてオレンジ色の果汁と緋色の炎が交差してクロスを描く。
着地する鎧武と鈴音。それぞれは振り返り、武器から斬撃を発射して倒れていたカッシーンたちをまとめて攻撃する。
「ァらよッッとォ!!」
「ハァアッ!」
そうしていると魔法陣が現れ、海香とみらいが帰還してくる。
「紘汰さん。いいお知らせと悪いお知らせ、最初から聞くのはどちらがよくて?」
「えぇ? うぉ……どうすっかな」
「なんてね。おなじみのセリフ、言ってみたかったのだけれど、どうやら同じみたい」
「?」
「いいお知らせでもあり、悪いお知らせでもあるってこと」
海香はメガネを整え、ある一点を見つめる。
「ゲーム盤――つまり過去世界から、あのユグドラシルタワーが見えた」
「なんだって? つまり、それって!」
「ええ。同じ世界になってるってことね。しかもウォールナッツωまであるときた」
「三つの世界が……融合してるってことか……!」