バカとToLOVEる!   作:抹茶スイーツはお好きですか?

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Settlement

「…よし、ララにもやって欲しいことがある」

 

部屋に戻ってきて、僕はララと話していた。

 

「なぁに?」

「…風呂の時間を変えてきてくれないかな?」

「お風呂の時間?どのように?」

「僕を最初にして、Aクラスとララを一緒にいれる。そのコンビを最後にして、DクラスEクラスを2番目、BクラスとCクラスが3番目という風に」

「わかった!」

 

ララは何も言わずに聞きに行ってくれた。ありがたい事だ。

 

「お邪魔するよ」

 

そこに入れ替わりで里紗が入って来る。

 

「何か用?」

「アンタがまた自分を犠牲にするんじゃないかと思ってね」

「…ダメなんだ。僕がやらないと…ん?」

 

里紗は何も言わず僕に手を伸ばしていた。

 

「…何これ?」

「…昔のアンタの真似。…私じゃ頼りにならないかもしれないけど、頑張るからさ?」

 

…なんでこう、僕の周りにはやり方や言い方などが狡い人ばっかなんだろう。

 

「…じゃあ一つだけお願いしていいかな」

「お?なになに?里紗様に任せなさいっ」

「…僕はこれから女子風呂にカメラを仕掛けに行く。…君は僕と一緒にいたとアリバイ工作してほしい」

「…何でアンタがカメラ仕掛けに行くの?」

「…作戦でさ。…後でちゃんと話すから」

「…いいよ別に話さなくても。…その代わり帰ったら付き合ってよね」

「…君はその手をよく使うなぁ」

「いいでしょ?」

「…わかったよ」

 

里紗の手を取って答えた。

 

「…作戦、上手くいくといいね」

「…上手くやるさ」

「ちゃんと終わったら私が明久にご褒美あげるから」

「え、要らない」

「えぇ〜?本当は欲しいでしょ?」

「要らないよ!…とにかく、僕はもう行くから」

 

そう言って僕は踵を返した。女子風呂にカメラを仕掛ける。仕掛け場所はわかりやすいようで分かりにくい、康太に教えてもらった場所である入口の上の隅の場所。

 

「…さぁ、取り敢えず下準備は完了したな…」

 

そして次に僕はララに結果について聞いた。結果は良好。順番は変えられ、僕が最初というのも内緒にしている。

 

「…これが終わったら、きっとまた楽しい事が始まる」

「あ、アキ君だ!」

 

対面からやって来て抱きついてきたのはルンさんだった。

 

「ん…あぁ、ルンさんか」

「何してるの?」

「散歩さ、君は?」

「うーん、勉強終わったからなにか買おうかなって」

「そっか」

「…ねぇ。アキ君はさ…この事件、誰が犯人だと思う?」

「…分からない。だからなんとかして探し出す。…これ以上は好きにさせてたまるか」

「そんなかっこいいアキ君に私からありがたい目撃証言をあげましょう!」

「え?何?」

「私ね、お風呂から出て忘れ物しちゃってさ。…DクラスとEクラスの入ってる所にお邪魔したんだけど…なんか変なドリルみたいな髪の人があたりをキョロキョロ見渡してたよ」

「…えっ?」

 

なんだって…?

 

「うーん、なんかたどたどしいって言うか…挙動不審だったって言うか…」

「ルンさんありがとう!それホント重要だよ!」

「そ、そうなの?」

「あとで部屋来て!お礼したいから!アイス買ってあげるから部屋で食べよう!」

「!うん!わかったー!」

 

ルンさんの証言。あれは有力だ。これは勝った。確かにあの人なら僕らに恨みを持っててもおかしくはない!

 

「…全く、陰湿なやり方がお好きなようだけど…」

 

僕は地団駄を踏んで呟いた。

 

「…これ以上は好きにさせないからな」

 

 

 

 

 

――――――

 

「…明久のやつ上手くやったのか?」

「風呂の順番は変わったようじゃ」

「…待て、誰か来たぞ」

 

ドアノックに雄二が対応する。扉の前に居たのは翔子だった。

 

「…何してんだ?」

「…雄二が覗きなんてしないというのは信じてる…だからここにいて私が証人になる」

「…お前…」

「…最初は、疑った…ごめんなさい」

「…別に構わねぇよ…ほら、トランプするか?」

「…うん」

 

部屋に戻ると秀吉と康太がニヤニヤしていた。

 

「な、なんだよ」

「お主も隅に置けないのう」

「…微笑ましい」

「よーし表出ろ」

 

雄二達がトランプしている中、騒ぎが起きる。

 

「…始まったか」

「…?どういうこと?」

「…覗き魔を捕まえる作戦さ」

 

 

――――――

 

『カメラよ!カメラが!』

『また覗き!?アイツら!?』

『いや!私たちが最初のはず!カメラを仕掛けようにも無理がある!』

『じゃあ誰が!?』

 

よしよし、取り敢えずは混乱しているな…!後で裏合わせしてくれたルンさんが上手くやってくれたなら…!

 

「…アキ君!」

「居た?」

「居ないよ!」

「読み通りだ…ありがとう」

「ねぇ、アキ君」

「ん?何?」

「これ終わって…合宿も終わったら…デート…一緒に行ってくれないかな?」

 

…まじで?

 

「…デートのお誘いは初めてだなぁ」

「ほんと?」

「まぁ助けてもらったし…それでいいなら僕はお誘いをお受けするよ」

「やったぁ!楽しみにしてるね!」

「待った、この姿か男の姿、どっちをご所望?」

「…どっちでもいいよ。私はどっちのアキ君も好きだから」

「…っ」

 

そう言ってルンさんは風呂の方へ行ってしまった。…僕の事を好き…か。宇宙人ってやっぱへんな感性?好みをしているんだなと改めて実感した。

 

そして僕は風呂場とは反対方向の道を歩き出した。そして目的の人物がいるであろう場所へ。

 

そこは人が普段使わない非常階段。騒ぎが起きて、人の少ない場所と言ったらここか裏の林の中しかない。

 

そこには目的の人物が頭を抱えていた。

 

「…な、何故!?何故カメラが!?私のは回収したはず…!」

「やっぱり君の仕業か」

「!?…き、如月さん…」

 

居たのは清水美春さん。Dクラスの縦巻きロールヘアーの人だ。ルンさんが言ってたのはこの人だ。

 

「君だよね?カメラ仕掛けて雄二達に罪を擦り付けたの」

「…そうですね」

「…ほう?抵抗しないんだね?案外すると思ってたけど」

「私としては案外バレないと思いましたけど。…どうして私だと?」

「君の犯行だとは薄々気付いていた。…だがしかし君は見積もりを誤った。…あの3人の中には盗撮に長けたやつが居てね…絶対に見つかることは無いんだ。…だから君みたいな素人の犯行というのはわかる。それに、君は雄二達に恨みを抱いているはずだ。…1年の時に悪戯に島田さんに対する熱愛を馬鹿にされた挙句自分が同性愛者だと雄二達のせいでバレてしまったのを聞いてね」

「まぁそうですね。…でも許せないのは吉井明久です」

「は?」

 

え?僕?なんで?なんかしたっけ?

 

「あの類人猿は!私が同性愛者だと知った途端に『島田さんは怖いからやめた方がいい』とお姉様を侮辱した挙句、私の事を哀れむような目で見てきたんです!…今回病気らしくて居ないですが…」

 

…貴方の目の前にいますよ…あぁ…なんか思い当たる節あるなぁ…確かに反省しなきゃと思う点ではある…でも君のせいで結構疲れてるんだよね今回…

 

「まぁいいよ。…それでも君のした事は卑怯だから。…正々堂々としてない挙句何人もの関係ない人を巻き込んだ?…その君の下らない私怨のせいで沢山の人が迷惑を被った事…分からないなら今ここで無理矢理にでも分からせるよ?」

「…あなたは…」

「…君は…お前は罪のない人が疑われる気持ちを知らないからそんなことを平気で出来るんだ。…どうしてそんな事を平気で出来る?…いい加減にしろ、僕はお前を絶対に許さない」

 

一拍置いてため息をこぼしながら呟いた。

 

「…と言いたいけど…今回は雄二のバカにも非があったわけだし今回は見逃してあげる。…今後何も問題を起こさなければ君も疑われる心配はないし、僕らも君が犯人だと口を開くつもりはない」

「…信じて良いのですか?」

「…まぁね、信じるか信じないかは君次第さ…吉井明久にも叱っておくよ。…人の好きはそれぞれだからバカにするなってね」

「…ありがとうございます」

 

そう言って出て行った。…これでいいよね?そう思いながら雄二達の部屋へ行く。

 

「お、どうだった?」

「犯人は見つけた。…だけど僕らにも非があったから見逃したよ」

「どういう事だよ」

「僕ら清水美春さんのことバカにした事あるだろ」

「あー…その私怨ってわけか」

「人に悪さをすると自分に帰ってくるって事だよ。…後で謝りに行けよ」

「わーってるよ…お前、カメラは?」

「問題ないよ、あれ清水さんのものだし。だから別に清水さんが言い出さなければ外部の犯行と思われてまず間違いないだろ」

「そっか」

「これで終わりだ、僕はデートに誘われたからそれについて考えねば」

「は?お前には西園寺とか姫路がいながら?」

「…何股する気じゃ明久」

「てか僕は元から女の子に好かれるような奴でもないのにおかしいんだよ…てか何故そこで2人の名が出てくる」

 

毎度毎度思うのは、なんでいつも唐突に西園寺さんとか姫路さんとかの名前が出てくるんだろうってことなんだよなぁ…

 

「…このクソ鈍感野郎を殺していいか」

「まだだ、殺すのは最後にしておけ」

「お前ー!あれは嘘だで殺されるヤツだろ!」

「とにかく、お前にはまだ周りに集まってくる女が増えそうだからなんとかしとけよ」

「…え?まだ増えるの」

「それはお前次第さ。…お前には女難の相が出てると言うか…お前自身気付いてないだけで女に好かれる体質か何かだと思うしな」

「…さぁ、僕にはわかんないよ」

「まぁお疲れさん、助かった分の報酬を渡したいが…あまり期待しないでくれ」

「別に要らないよ」

 

そう言って部屋に戻るといつもの女子メンバーが集まっていた。

 

「お、帰ってきた」

「その顔は…終わったの?」

「まぁね」

「案外穏便に済んでるね」

「…まぁ、僕らにも非があったから…で?こんな所で何を?」

「明久帰ってくるまでトランプしてたの。…一つだけ言及したい事があってね」

「何?」

「なんでルンちゃんとデート行く約束してるの?」

「…なんで知ってるのさ」

「嬉しそうな本人を捕まえて吐かせたよ」

「ごめんねアキ君…」

 

そこには捕まっていた涙目のルンさんが。鬼だ。桃太郎の鬼より鬼だ。

 

「ルンさんには助けてもらったんだ、寧ろ彼女の助言がなければ犯人を見つけられなかった迄あるから」

「…明久は甘いなぁ」

「普通だよ」

「じゃあ私ともデートしてよ〜!」

「えぇ…」

 

ララの発言に言い返した僕は彼女のキョトンとした態度を見た。

 

「私の明久とデートしたい気持ちは本当だよ!」

「冗談はよしてくれ」

「冗談のつもりは無いよ」

「…あーもう!僕は寝る!」

 

そう言って布団に逃げるも、皆は逃げるのを許してくれない。

 

「ダメだぞ明久〜?ちゃんと決定しろ〜?」

「そだよ!そんなんだと雄二とかから意気地無しって呼ばれちゃうよ!」

「うるせー!」

「ねぇ〜いいでしょ〜?」

「あーもう!分かった!分かったよ!するから!すればいいんでしょ!」

「やったー!ほら!春菜も瑞希も喜ぶ!」

「…えっ?まさかそっちの2人も?」

「デートご希望です」

「嘘だぁぁぁぁぁ!」

 

有り得ない!あの皆から圧倒的人気を誇る2人が!?

 

「取り敢えず明日は肝試しらしいし誰が明久と組むか!」

「因みにルンちゃんはCクラスだから逆立ちしてもダメです」

「な、なんで!?AかFじゃないとダメなの!?」

「そのようですよ…」

「あーもう!どっちかに入るー!次の試験でFクラスかAクラス並の成績取るよ!」

「…Fはやめときな…マジで…」

「えーなんでー?」

 

言えない。年中非モテ男共が僕らのような女の子を舐め回すような目で見てるなんて…!

 

「そりゃルンちゃんのような女の子がケダモノクラス行ったら襲われるだけだよ」

「じゃあなんで2人は襲われてないのー?アキ君は私達以外にはバレてないんだよね?」

「教頭に回し蹴りしてる所1人に見られた上に雄二をシメてる所を見られて怯えられてるんだよ〜」

「…セクハラは死すべし、慈悲はない」

「明久って他の男の子と考えって言うか女の子に対するイメージ違うよね」

「そりゃ、今まで女の子のせいでトラウマになること沢山ありましたしおすし」

 

思い出すだけでも寒気がする。辞めておこう。

 

「他の男の子は女の子食べたいとか考えてそうなのに明久だけ女の子怖いだもんね」

「腹の底では何考えてるかわからない怖い生き物って感じかな」

「流石に偏見だと思うなー」

「五月蝿いよ!」

「でもその女の子にこうやって囲まれてるんだよ?」

「知らん、僕自身どうしてこうなったのか分からないんだし…」

「これを本気で言ってるあたり苦労するね」

「里紗ちゃんもララちゃんも大変ですね」

「何言ってんの瑞希、これからアンタも大変になるよ?」

 

何の話をしているか分かりません。…でも皆笑ってるし…良いか。

 

「てか本当に僕寝るけど…」

「今日は寝かせないぞ?」

「…いや、マジでもう無理…」

「あ、コラ!寝るなー!」

「スピー」

 

こうして僕は眠りについた。…まぁ、眠かったし許してくれるでしょ…

 

 

 

―――

 

 

 

「寝ちゃった…」

「もうつまんなーい!私も寝ようかなぁ」

「そう言えばララちぃが明久を好きな理由聞いてないから教えてよ」

 

里紗の一言により恋バナが始まった。

 

「私?…明久は鳥籠の中の私を自由にしてくれた…宇宙一頼りになるんだよ!」

「わーお…ロマンチックぅ」

「じゃあ里紗は?」

「…似たような感じかな…ふふ、何も考えてなさそうで…その人の気持ちを汲み取って一緒に居てくれる…ずっと光の届かない場所にいた私に光を当ててくれたんだよ」

「…里紗も結構ロマンチストだよ」

「そういう2人はー?」

「…里紗ちゃんと似てるかな」

「えぇ…私も明久君に沢山助けてもらったんです」

「ルンちゃんは…そうだ、事故から始まる恋だもんね」

「うん!私の王子様なんだよ!」

「どいつもこいつも明久に助けられて惚れちゃったと…」

「そうなるね!」

 

すると明久が寝返りを打って春菜に当たる。

 

「えっ?」

「んにゅぅ〜」

 

明久は春菜の太股に抱きついてしまう。それを見た里紗とララがジト目で春菜に言う。

 

「春菜そこ退いて?変わって」

「い、嫌だよ!」

「…てか明久君春菜ちゃんに掴まってますね」

「…何この顔」

「…あ、分かった!これ夢で食べ物の夢見てるんだよ!」

「えっ?じゃあ…」

 

そう言った春菜の太股を寝た明久は寝惚けているのか口を開け、太股をかぶりつき始めた。

 

「ひぃっ…!?」

「あーあ、美味しそうに食べること」

 

だがすぐに明久も離れて自分の布団に戻ってしまった。

 

「びっくりしたぁ…」

「無自覚でたまにあるんだよ、明久」

「え?なんでララちゃんが…?まさか…!」

「明久の家に泊まり始めて部屋がなかった時に良くあったんだよね」

「あわわわわ…!」

「え〜?ズルいよララちぃ〜」

「仕方ないね…そろそろ先生巡回来るよ?」

「!忘れてた!」

 

3人が慌てるももう遅く、こんこんとノックが。春菜達は押入れに隠れる。

 

『巡回しているが…入ってもいいか?』

「どうぞ!」

「失礼する…ん?如月はもう寝てるのか」

「疲れてたらしくて」

「そうか…そう言えば西園寺や姫路を見なかったか?部屋に行った時居なかったらしい」

「うーん、こっちにも来てないです」

「そうか、失礼した。…早く寝るんだぞ」

「サーイェッサー!」

 

鉄人が出て行ったのを見計らって春菜達に合図を送る。

 

「危なかった…ていうかもう巡回来てたのね」

「そろそろ戻らないとやばいよ」

「ではララちゃん、また明日」

「うん、ばいばーい」

 

そうしてララは明久の布団の中に入って眠りについたとさ…

 

 

 

――――――

 

「あーもう!勉強勉強ばっかで嫌になる!」

「こればっかりは賛成ね…そうだ、お姉様がどうなったか気にならない?」

「あぁ、確か婚約者見つけたって言ってたな…行くか?」

「ふふ、あなたと考えが合うのは久々ね」

「だな…よし、そうと決まったらこんな所から逃げてやる!」

 

尻尾を生やした2人の姉妹は脱走計画が進んでいたのだった…




そろそろgdgdかな…?まだ失速するわけには…
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