バカとToLOVEる!   作:抹茶スイーツはお好きですか?

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あれからヤミも度々遊びに来るようになって、色々トラブルもあったがついにこの季節がやってきた。

 

「学園祭だぞお前らァッ!」

『『『『『『うぉぉおおおおおっ!!』』』』』』

「楽しみだね明久!」

「だねぇ…でも怒られる前に決めたかったよね」

 

集まるまで、僕らは校庭で鬼ごっこをしていた。それが鉄人にバレて強制的に戻されたのだ。

 

「お前らには案を出してもらう。ほら、お前にも手伝ってもらう」

 

そう言って雄二は僕にチョークを投げてきた。僕が書けってか。仕方ないから立ち上がって黒板の前に立つ。

 

「後で雄二はお仕置きな」

「へ、やれるもんならやってみやがれっての。さて、案は?」

「…(スッ)」

「なんだ、ムッツリーニ」

「…写真館を希望する」

「はぁ?なんだよそれ」

「…神秘な世界を展示する…そんな写真館がいい」

 

神秘な世界かー、絶景でも撮るのかなぁ?…棒読みで言ってるけどこんなのは前置き!本当のあいつの目的はR18!CEROがZの危険な香りしかしない危ない奴!超えちゃならない境界線を超える気だ!どうせ奴の事だ、『生命の神秘と言う名の女生徒フルヌード』とか張り出すんだろ!却下だ却下!ド却下だぁっ!

 

「とにかく書け」

「わーったよ」

 

えぇと、写真館…っと。こんなもんか?

 

「む、どうした横溝」

「コスプレ喫茶」

「帰れ」

「いいだろ別に!アキちゃんとララさんで客引けば強い!!」

「えー?私そんなことできないよー」

「僕は料理担当だし客引きは無理かな」

「チェッ」

 

なんでそんな悔しそうなんだ。…待てよ?本当は着たかったのか?コスプレ衣装を着たくてたまらなく、それを学祭で叶えようとしたのか?本当の願いの為に僕らに着させるという建前まで付けて…すまない横溝君。僕の考えが足りなかったんだ…!僕の考えが甘かったんだ…!

 

次はララが名乗りを上げた。

 

「ララ?何だ?」

「まぁ横溝と被るんだけどウェディング喫茶ー!アキちゃんがドレス着ながら料理!私がウェイターをする!」

「アキちゃん」

「…はいよ」

 

またもや黒板に。ウェディング喫茶…これはセンスあるのでは?そして須川君も手を挙げる。

 

「須川」

「中華喫茶ならどうだ?簡単な飲茶を出すんだ。中華なら万人受けしそうだしヨーロピアンにも負けないぞ」

「明久」

「隠せよバカ」

 

なんとか聞かれてないからいいけど…っと、書いてる最中に鉄人がやってきた。

 

「お前ら、進んでいるか?」

「あ、鉄人。これ見てくださいよ」

「西村先生だ。…どれどれ?」

 

A=写真館『超えてはいけない一線』

 

B=ウェディング喫茶『人生の墓場』

 

C=中華喫茶『ヨーロピアン』

 

「…補習だな」

「明久が馬鹿な事を書くからだ。補習なら明久だけにしてくれ」

「あれ?センスあると思ったんだけどなぁ」

「頭打ったとは聞いていたがバカになったとはな」

「おかしいだろそれぇっ!?」

 

何がいけなかったんだろう。もっと笑いが必要だったかな?てか僕ってそんな扱いなの?泣くよ?

 

「全く、貴様らの収益によっては施設がランクアップするかもしれないんだぞ?」

「…待て、なんの事だ?」

「聞かされてないから仕方ないか。…出し物における収入は全てこちらで回収するが、その収入額が1位ならその収入額を設備に充てることも可能なのだ」

「…お前ら、俺らは今一つにならなくてはならない」

 

なんだ?いきなり演説が始まったぞ?

 

「俺は元より、このクラスが気に入っていてな。…お前らとバカやるのは結構楽しいと思う。…故に!このクラスを強くする為!そして!こんなボロ教室とおさらばするため!俺らは今!立ち上がるぞ!」

『『『坂本バンザアアアアアイ!』』』

「乗せられたのう」

「乗せられたな」

「まぁ、頑張れよ」

 

鉄人が出ていった後、基本的な方針が決まった。

 

まず中華喫茶となった。一番無難だし、料理も簡単に出来るから。そして女の子はチャイナドレスを着ろとのこと。よし。ちょうどいい。犠牲者を増やすか。

 

「雄二、康太、秀吉。学祭に向けて僕らなりに話し合おうよ」

「だな。お前ら!取り敢えずは清掃に取り掛かってくれ!」

『任せろ!』

『お前らは経理やレシピやら頼むぞ!』

『力仕事は任せろ!』

 

頼もしくなるのはいいけどいつもそれくらいやって欲しいなぁ。

 

「さて、話す前に僕は君達にある事をしなければならない」

「あ?なんだよ」

 

いつも使っている銃を構えた。3人が固まる。

 

「…は?」

「何してるんだ?」

「あ、明久?」

「僕一人でチャイナを着れるか!お前らも着ろ!」

「「「ぎゃあああああッ!」」」

 

3人に女の子になるビームを発射。雄二に関してはもはやさっきのお仕置きだ。これが巷でよく言われている伏線というやつだ。侮ったな、馬鹿め!

 

それをモロに食らった3人組はあら不思議。ゴリラとかむさくるしい男が可愛らしい女の子に。

 

「な、何しやがる!」

「お、女になっちゃったのじゃ…!」

「…何故…このような仕打ちを…!」

「うるせぇ!お前らにも働いてもらうんだよ!」

 

やったぜ。今の気分は…サイコー!ヒュー!

 

「…まぁ、悪くは無いな。うん」

「ぼ、僕より身長が高い…!」

 

雄二は高身長の姉御キャラになってしまった。まぁ、元がゴリラだし仕方ない。

 

「るせぇな、いいだろ別に」

「秀吉はそんなに変わらないね」

「えぇ、そうね」

「…本当に姉と見分けつかなくなるからやめろ」

「仕方ないのじゃ、一卵性じゃからの」

「康太は凄いね」

「見るからに美少女だな」

 

秀吉は髪が伸びて胸が出ている以外はそんなに変わらない。変わったのは康太。髪が長く、透き通った肌にちょっとタレ目な所。普通に可愛いと思った。

 

「…今俺は自分の身体を研究している。邪魔をするな」

「…中身がエロなままだからずっと胸とか触ってんな」

「でも鼻血出ないね?」

「そりゃお前、自分の身体で血を出しまくってたら終わりだろ」

「それもそっか」

「でも雄二も秀吉も康太も女の子になったから皆驚くね!」

 

ララの一言で3人は凍りついた。あ、忘れてたなこれ。

 

「まぁアイツらは真面目に準備中だろ。俺らは作る料理を決めたりするぞ」

「そうするか」

「明久、家良いかの?」

「良いよ」

「じゃあ行くか。…ムッツリーニ、いつまで自分の胸揉んでるんだ」

「…飽きない」

「早くしなよ」

 

Fクラスの皆にキリのいい所で帰るように伝えた後、皆で下校の最中にAクラス連中と鉢合わせしてしまった。僕の隣にいる女の子を見て霧島さん達は目を丸くしている。

 

「…吉井?…えっ?雄二…?」

「ひ、人違いです」

 

雄二の敬語かぁ。そうそう見ないなぁ。…てか可愛いなぁおい。元があんな腐れゴリラとか考えられない。

 

「また明久は…」

「え?いつものメンバーだけど」

「…吉井、それ本当?」

「あぁ、霧島さんは男の雄二が好きなら戻すよ?」

「…吉井、ぐっじょぶ。これなら合法お風呂」

「ま、待て翔子…!目が怖いぞ…!?」

「…ゆうなちゃん」

「いやぁあああああああ!!」

 

霧島さんに追い掛けられた雄二。バラさなくてもいずれバレてたからこれはこれでいいと思う。てか断末魔が可愛いと思った。雄二の癖に生意気だ。

 

「ひ、秀吉…なの…?」

「姉上、私は名前変えないの?」

「…変えないけど…何これ?」

「も、揉まないで姉上…皆見てるんだよ?」

「…ッ、許せないわ…!なんで姉より大きいのよ…ッ!しかも何よその反応…!アンタの方が女っぽいなんて許せない…!」

 

…見なかったことにしよう。

 

「ムッツリーニ君も大きいなんてずるい!」

「…気の所為」

「じゃあ体の洗い方とか教えてあげるから行こっか」

「…俺は自分で詮索する」

 

そう言いながらついに我慢していた鼻血が解放されてしまった。

 

「…で?何しようとしてたの?」

「僕らは僕らなりに作戦立てようかなって」

「アンタ達何すんの?」

「中華喫茶だよ」

「へぇ、チャイナねぇ?私達はメイド喫茶だよ」

「メイドかぁ、雄二辺りに着させたら面白いよね」

「うんうん、私的にはアンタに着させるのもいいと思って」

「そっかぁ、じゃあ着てみようかな…え?」

「え?」

 

ダメだ、こいつまるで分かってない。

 

「良いかい?メイド服と言うのは可愛い子が着るもの。僕は可愛いと言うよりかは綺麗とか凛々しいとかそこら辺だから似合わないよ」

「メイドさんにも凛々しい人とかいるよ?」

「分かってないな、男に必要なものは萌えなのさ。それを僕は適しているとは言えない。僕は…そうだな、タキシードとかそこら辺似合うでしょ」

「似合ったらダメなのよ!」

「は、はい!!」

「そうです!明久君…いえ、今は明奈ちゃんでしたね。明奈ちゃんはちゃんと可愛らしい服を着るべきです!」

「そうだよ!その様子だと家だとずっとジャージばっか着てるでしょ?」

「な、なんでバレたんだ!?」

 

ダメだ、もう家のシャッター全て閉めないと。見られてるのか?!

 

「とにかく!僕らは僕らなりに話し合うんだ!」

「私達も混ぜてよ〜」

「ライバル同士じゃんか」

「それ以前に仲間だよ?」

「こ、今回は心を鬼にする!」

「えぇー!いいじゃーん!ほら!瑞希も春菜も!」

「「お、お願いします(だよ)!明久君!」」

「うぅ…!」

 

そんな時だった。

 

『如月、教員室に来るさね』

 

学園長!?何やってるんすか!?まずいですよ!狙ったかのようなタイミングで呼び出しなんて!?

 

「よ、呼ばれたから行くね…」

「待ちなさい!」

「うわぁぁぁッ!」

 

なんとか逃げ切ったあとに校長室に駆け込む。

 

「如月明奈、ただいま推参しました」

「うむ、傷はどうだい?」

「物凄い回復速度が早くて助かりました。もう走っても平気です」

「なら本題さね。…頼みがあってね」

「なんです?」

「…清涼祭で開催される試験召喚大会の優勝賞品を回収したい。召喚大会の優勝賞品は二つあって、一つは白金の腕輪、もう一つが近日オープンされる如月ハイランドのペアチケット。アタシが回収したいのは後者の方だよ。このペアチケットには良からぬ噂があるとか。だからお前さんには回収してもらいたい」

 

僕にその役が務まるなら。そう言うと笑い始めた学園長。

 

「何を言う、お前さんしか確実に取れる生徒は居ないさね」

「お、学園長にしては嬉しいお言葉」

「そりゃあ、お前さんが暴走していたとはいえAクラスを全員薙ぎ倒すと言う偉業を成しているからねぇ」

「わかりました。その話慎んでお受けいたします。でも交換条件が1つ」

「ほう?言ってみな」

「例え清涼祭で稼いだお金がトップでなくても今の施設を必要最低限には戻す。…つまり僕らが負けてどんどん下がっていった設備ランクをチャラにしてほしいんです」

「なるほど。それで良いなら交渉成立さね」

「了解、頑張ります」

「ただし、回収は絶対だよ」

「わかってます。全力でやります」

 

そう言って学園長室を出た。早く家に向かわないと。雄二達を待たせてしまう。そんな事を考えながら廊下の窓を開けてそこから飛び下り、家まで走って行くのだった。

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