家に帰ってきて全員家に入れ、美柑に話をして今は美柑の意見を聞いてるところだった。
「……で?また戦う事になったの?」
「あぁ。……まぁ今度は大丈夫。ネメシスも居るし。期待してるよ」
「全く、無茶をしない選択肢とかは見つからないのか?」
ネメシスに呆れられている。てか無茶しないようにこうして頼んでいるんだが?
「明久が馬鹿ですまん」
「今に始まった事じゃない」
……なんでこいつら僕をディスることに情熱かけてるんだ?それにネメちゃんはどうして僕の敵なんだい?君は味方なんだろ?
「悪いな美柑ちゃん、こいつが暴走しないようにはする」
「お願いします。全く、いつもヒヤヒヤする身にもなってよね」
「……ごめんなさい」
「いつ見ても美柑ちゃんの方が姉にしか見えねぇんだよなぁ」
「うむ、明久はデカい弟じゃな」
「……手を焼いている」
後で覚えとけよこいつら。里紗とかヤミとかも頷くのやめてくれ。
「多分明日明後日は私達休みだからせんぱいの手伝いしてあげるよ?」
「例えば?」
「うーん、相手にサイコダイブして仲間割れさせるとか?」
「イカサマじゃないか!僕は正々堂々潰すのがいいんだ!」
「謎のこだわりだねぇ」
「……そもそも明久はそう言うのを好まないのをメアは知ってるでしょう」
「冗談だよ、せんぱいの手伝いと言うのは3人体制でせんぱいの身体に憑依してせんぱいが面倒臭いなって思った時に私達がせんぱいとして戦うってこと!」
「そんな事出来んのかよ……」
「ちょっと先輩、身体借りるね」
メアが入ってくるのが感じる。そして、僕の意識と共にメアが身体を動かすのを見つめるのだが……
「このように違和感なく動かせるから大丈夫だよ!」
「……やめてくれ、明久のキャラじゃない」
「そう?うーん、せんぱいのこういう明るめなキャラは私は好きだけどなぁ」
「それは明久の嫁共の好みだろ」
「失礼な!私はせんぱいが女の子でも愛せる自信あるよ!」
「……わかったわかった、明久への愛を語るのはわかったから……とにかく明久の姿でそれ言うのやめてくれ」
僕も恥ずかしいんだが?次は私がやりますとヤミが言って入ってくる。
「……これなら、問題なさそうです」
「……おぉ、明久っぽいな」
「……その寡黙な感じ……一時期誰とも話そうとしなかった明久に似ている」
「死んだ魚の目をしていた頃じゃな」
「……出てけお前ら」
そう言ってぴょんぴょんワープくんを使ってバカ3人を追い出した。
「ちょっと!悪用厳禁だよ!」
「僕はいい事の為に使っただけだ、追及した人はご飯抜き」
「私の知ってるアキ君を返して!」
「何度も言ってるが美化し過ぎだ!」
5分すると奴らが裸足のまま帰ってきた。ご苦労な事で。
「おいテメー、何しやがる」
「……このサイコパスっぷりも治らんか」
「五月蝿い黙れ、次ふざけた事抜かしたらお前達も飯抜きだ」
「……すみませんでした」
「素直でよろしい」
飯で懐柔するのは良い事だ。夕飯作ろうかなと思ったらインターホンが鳴り響く。こんな時間に……誰だろう?
「はい、どちら様」
戸を開けて見るとそこには鞄を持ってモジモジと身体をくねらせるティアーユ先生がいた。
「……ティアーユ先生?」
「こ、こんばんは!あ、あのね……物凄く頼みにくいのだけれど……一晩泊めていただけないでしょうか!」
「……HE?」
なんだって?僕は何を言われているんだ?……取り敢えず中に入れて話を聞こう。
「あれ、ティアーユ先生じゃないか」
「……ティア、何しに来たのですか」
「……そ、その……今から明久君と話すけれど……実はね……」
聞けば、家の中で転んでしまい、ペットボトルの水を何本かぶちまけてしまい、それが布団や洗濯物等にかかってしまい、寝る事はおろか着替えすらも満足に用意できない状況に陥ったらしい。
「それでミカドの元に行ったんだけど今仕事で居なくて……頼れるのは明久君くらいしか居なかったから……」
「……来る者拒まずなんで良いですよ。ヤミの部屋に布団持っていってください。ヤミ、いいよね」
「はい。……にしても驚きました。本当に明久と同じくらいドジですね」
酷い。僕をドジだと思っていたんだこの子!
「辞めてやれよ、明久と同じくらいとか不名誉過ぎだろ」
「そもそも明久も好きでドジをやってる訳じゃないんじゃぞ」
「……ラキスケの弊害。もはや体質と言うレベル」
秀吉、君は味方なんだ……ありがとう……雄二は覚えとけよ。
そう。こいつらの言う通りである。僕は好きでドジやってる訳では無い。ラキスケも然り。まぁだからティアーユ先生の気持ちも分かるのでありまして……
「にしても、明久君はこんなに女の子を連れ込んでいるのね……」
「違いますよ。呼んでなくても出入りしてるんですよ」
「あれ?イヴは?」
「明久はねー!ヤミちゃんには甘いんだよ!」
「ね〜、ヤミちぃにだけは贔屓するんだよね」
そう言うとヤミは顔を赤くして俯いてしまった。全く、このやり取りも何度目だ?
「してねーよ。誰にも贔屓はしない。頑張ってる子にはちゃんと褒めたりご褒美あげるし頑張らない子とか悪い事をした子には何もしなければご飯抜きにするし」
「だってルナティーク号を家に入れていいと言ったの明久じゃん!」
「来る者拒まず去る者追わずだからな」
「……来る者拒んでたじゃねぇか」
「あれは追い出したって言うんだぞ?わかるか?ん?また追い出されたいか?」
「クソッ、気に入らねぇ奴だな」
「お前もバカだなぁ、ここが誰の家かを考えてから発言しろ」
「うるせぇ、ラキスケ罪で逮捕するぞ」
ラキスケ罪ってなんだよ……
「お前が今までラキスケした回数を数えろ」
「……ここにいる女性に1回はラキスケをかましている。因みに一番回数が多いのはヤミで結構な回数だな、二桁行ってるんじゃないか?」
「ずるいー!」
「……その反応は予想していなかった」
僕もしていなかった。何がずるいだよ。ラキスケされたい願望でもあるのか?
「他にこれ漁ったらいくらでも出てきそうだな。ティアーユ先生にはいつも股間に突っ込んでるしな」
「そ、それは……!」
「大丈夫です、ティア喜んでますから」
「イヴ!」
喜ぶってまた……雄二達もいやいやと反論していた。
「……流石に無いだろ」
「そんなの変態じゃろ……」
「……そんな女性はこの世に存在しない」
「……あなた方の目の前にいます。これは紛れもない事実です。実際、ドクターミカドにも相談されました。ラキスケされて喜んでるのをどうにかして欲しいと」
「「「……」」」
まさかの御門先生にも話しているとはたまげたなぁ。
「なんで明久の嫁共は頭のネジ吹っ飛んでるのしかいないんだ……!」
「……まともだと思っていた西連寺達も明久の下着の匂いを嗅いだと言う前科があるからな」
「いや、被ったんじゃなかったか?」
「うっ……そ、それはヤミちゃんが明久君のパンツを漁って取り出したから……」
「良いかい坂本達よ、女子と言うのはねぇ……男子の下着に興味があるんだよ!」
「知らねーよ!勢いで通そうとすんな!」
「……大丈夫です。坂本さんだって霧島さんの下着を被ったりしているでしょう」
「しねぇわ!」
「……違うぞ。雄二は霧島に首輪で繋がれているんだ。そういう奴なんだ」
「……なるほど、そう言う愛の形もあるんですね」
「違うと言ってんだろ!」
なるほど。霧島さんの犬なのか。これには僕も微笑まざるを得ない。
「土屋先輩と木下先輩はどうなの?」
「……俺か?俺は……」
「土屋君なら凛と綾に挟まれてるものね?ボディーガードなんて名目上で、本当はあの二人土屋君とお話したりするのが最近多いのよ」
「秀吉は確か古手川さんとかお姉さんに尻に敷かれてるんだよね」
「そうなんじゃよ。変わってはくれぬか」
「変わりたいのは山々だけどもう手のかかるのがいっぱい居るから」
「もー!手のかかるって何ー!」
「そのままの意味だ。さて、飯が出来たよ」
ご飯を運んで食べ始める。なんとまぁ、大世帯になったものか。4月のララが来るまでは美柑と二人きりだったのに。ご飯を食べ終わり、食器を洗う最中に雄二が問いかけてくる。
「ところで、さっきから甘い匂いするんだがなんだ?」
「アップルバターを作ったんだ。最近リンゴを使ったスイーツを作りたくなって、アップルパイだとかパウンドケーキとか……後はタルトなんてのもいいかなぁ」
「……今までの非礼を詫びるから食わせろ」
「必死過ぎだろ。まぁいい。ほれ、アップルバターやるよ」
結構大量に作ったから雄二達に瓶に詰めて投げる。
「……朝はこれをトーストに塗ってコーヒーガンギメすれば一日元気に頑張れる」
「無理するのやめとけ、エスプレッソ朝イチで飲んでお前学校来れなかった時あっただろ」
「……あれから食後に飲むようにしている」
一年の時だ。康太は原因不明の腹痛により一日休んだ事がある。その時の原因が何も腹に入れずに飲んだエスプレッソだと言う。
「てかお前達は家族にちゃんと話してきたのか?家族でご飯食べろよ」
「今日はお袋はお袋の友達と会食だから来たのさ」
「……父親と結婚記念日とか言って飛び出して行った。兄貴二人はどこか行ってるし妹は友達と食べに行った」
「ワシも父親と母親が出かけていてのう。姉上が古手川とその他の友達と食べに行ったから来たのじゃ」
皆そう言うなら良いけど……
「にしてももう8時かよ……お暇するか」
「うむ。明久、サンキューなのじゃ」
「……少ないがこれは礼だ」
輸血パックなどを貰って雄二達を見送る。その後は風呂に入れるなりなんなりしてリビングで寝転がっていた。
「先生も自分の家だと思って寛いじゃってください」
「ごめんなさいね」
「先生にも甘くない?」
「多分ヤミちぃそっくりだからだと思うんですけど……もしかして金髪好きか!?」
「そんなんじゃない。先生には借りを沢山作ってるからね。てか帰らなくていいの里紗は」
「私の家どんな状況か分かるでしょ?」
「……戸締りとかしてるなら構わんけど」
「出たぁー!明久のツンデレー!」
誰がツンデレか。
「でも目を離さない方がいいです。ティアか明久、どちらかが転んでどちらかの股にまた頭を埋める事になってしまいます」
「そ、そんな事ないわ!いつも偶然なのよ!」
「……偶然ですか、学校で会えば必ずなってる気がするのですが」
「そ、そんなわけ……!」
「明久もティアもドジなんですから気をつけないと」
「「……はい」」
「うーん、やっぱりこの考えがしっくりきます」
姫路さんが何か言ってるのに耳を傾ける。
「瑞希、どうしたの?」
「明久君とヤミちゃんを足したのがティアーユ先生なのでは」
「名推理だね!後はおっぱい分掛ければ良いんだよ」
なんて事を言ってるんだ。計算式が(僕+ヤミ)×おっぱい=ティアーユ先生になってるじゃあないか。
「なんですか、私には無いと」
「慎ましやかだとは思うねぇ、だからお姉さんが揉んで大きくしてあげようと言うのだ」
「……」
「そんなゴミを見る目で見ないでくれると嬉しいな?それに何その目、なになに?明久以外に揉まれるのなら死んだ方がマシ……ってそんなに!?」
懲りない奴だなぁ……てか凄い文が聞こえてきたんだが……聞こえなかったふりをしとこう。
「僕は部屋に戻ってやらなきゃいけない事があるから各員帰るなり泊まるなり勝手にしてくれ。美柑は明日も早いからもう寝なよ」
「わかってるよ。おやすみ、アキ」
「うん、おやすみ。じゃあ僕も部屋行くから何かあれば僕の部屋来てよ」
そう言ってリビングを後にし、自分の部屋へと戻っていく。
◆
「お姉ちゃんも大胆だねぇ、せんぱいに揉まれたいアピールだなんて」
「……別にそこまでは」
「いいじゃんヤミちぃ、休戦協定ー!」
「……元からあなたとは協力関係にあります。ですが同性同士でそんな事をするのは些かどうかと思うのです」
「甘いなぁ、ストロベリーパフェより甘いよ」
「どういう事ですか?」
「同性だからこそ知識もあって熟知している!何より春菜や瑞希の胸は私が育てたと言っても過言ではないの!」
「そ、そうなんですか……!?」
キラキラした目でヤミが聞く。春菜も瑞希も対応に困りながら何とか答えを捻り出していた。
「瑞希は元から大きかったのもあるけど……生活習慣整えて……後は筋トレとかしたら綺麗な胸になるって里紗からは聞いてるよ」
「えぇ、私はその、太ってたのもあるんですけど……うぅ、ここまで大きくなるなんて思ってもいなかったので……」
「……プリンセスララ、あなたは」
「えぇー?ママに言われた通りにやってたら大きくなったけど……良いんじゃない?明久って女の子の身体について何も言わないよ?」
「……確かにそうですが……」
「ララちぃもわかってないねえ……ヤミちぃは悦ばせたいんだよ、明久を」
「……こうなったら……ティア……!」
「わ、私!?うーん……一朝一夕でできるものでは無いと思うけれど……」
「大丈夫だよヤミさん!」
喉が渇いたと言って戻ってきた美柑が手を握った。
「ミカン……」
「アキに聞いてみたら?アキはキョドったりするだろうけど答えてくれるよ。それに女性は胸が全てじゃないと思うの。何故かアキの周りには巨乳多いけれど」
「なはは……」
「……わかりました。聞いてきます」
「おぉ!じゃあついて行っていい?明久の好みを聞いておきたいの!」
「着いてくるのは明久に尋ねた理由を勘づかれます。ですから……ティア、電話をかけっぱなしにしておいて下さい」
「えぇ、分かったわ」
電話から通話をしつつ、それをポケットにしまって明久の部屋へと向かったヤミ。
「明久、少しいいですか」
『どうぞー』
ヤミが中に入るとそこには宿題をしていた明久が。
「ごめんなさい、宿題の最中に」
「いいよ、どうしたの?」
「……明久に聞きたい事があるんです。前から思っていた事で」
「な、なに?」
「明久の好みは……胸の大きな人ですか?」
「……へ?」
その質問にポカーンと口を開けた明久。その口は10秒程閉じなかった。閉じたと思えば、溜息を吐いて答える。
「別に?胸なんて女性の特徴の一つでしかない。大きいのも小さいのも等しく胸だ。そこに優劣をつける奴は阿呆だ、死んだ方がいい」
力の篭もった演説に今度はヤミが気圧されて口が開いてしまった。
「そ、そういうものなのですか?では好みは……」
「……そうさなぁ……僕の本性とか、僕の事を知ってくれていて……それでも僕を好きでいてくれる人達とか、大切にしたいと思うし、僕はそういう人良いと思うか。元々僕は人に体型がどーのこーのとか求めたりはしないから」
明久は立ち上がってヤミの頭を撫で始めた。
「僕の好みを聞いてどうしようと思ったの?」
「……もし、大きな胸の人が好きと言ったなら……私は頑張ってバストアップをしていたでしょう。いえ、今の答えでもするつもりですが」
「……そっか。ヤミが自分で決めた事なら僕はそれを応援するよ。……康太から幾分かは知識を教えて貰っている。栄養面とか生活面はちゃーんとしてるから大丈夫なはずだ。僕が言うのもあれだけど女性は胸が全てじゃないと思うし、僕にはヤミはヤミのままで居て欲しい。僕の周りにいる皆にも同じ事は言える」
「……そう、ですか。でも私が望んだのです。私が考えて決めた行動。手伝ってください」
「うん。だから生活習慣とかは任せて」
「いえ、マッサージです」
「……は?」
そんな時だ。明久の部屋に里紗を始めとした女の子が大勢入り込んでくる。
「そこまでだよヤミちぃ!明久も課題で忙しいんだからわがまま言わない!」
飛び込んできた女性陣に気圧されてヤミは明久の後ろに隠れてしまった。
「助けてください……このままだと里紗に胸を揉まれてしまいます」
「ヤミお姉ちゃんここまであざとくなるなんて聞いてないよ!」
「あざといかどうかはともかく……マッサージなら里紗にしてもらいなよ。里紗は上手だよ」
「えっ、明久はしてもらった事あるんですか?」
「うん、荷物持ちさせたからせめてものお礼になんて言って家に連れ込まれて部屋でマッサージを……うーん、あの時はほんっとにどうかしてたよね君」
「五月蝿いなぁ、一緒にシャワー入っただけじゃないの」
その発言に皆が顔を赤くしたりジト目をする者も居た。
「……そんな事をしていたのですか、あなたは」
「まぁね……あっ」
里紗がふと見つけた写真の数々。雄二とのツーショットやクラス写真がある中、里紗は一枚の写真を手に取った。
「……取っておいてあるんだ。捨てたって言ってたのに」
「バーカ、写真なんて簡単に捨てられないだろ」
「……へへっ、そういうとこだよ。あんたは」
「あっ!リサとツーショットしてる!」
「修学旅行の時にね……明久、誰とも組もうとしなかったから私とその友達と組んでてさ。その時に撮ってもらったんだよ」
「本気であの時は僕と写真撮りたがるなんて頭おかしいんじゃないのって思ったよ」
「いいじゃないの別に……あれ?これって……春菜と瑞希!?」
里紗が見つけたのは小さな男の子と二人の女の子が笑って泥だらけになった写真。
「う、嘘でしょう……?もう5、6年も前なんだよ……?」
「取ってあるんですか……?」
「大切な思い出を無下には出来ない。一番古いのがこれだ」
そう言って明久が手に取ったのは瑞希と春菜と共に撮った明久よりさらに小さい明久の写真。その中には見慣れた巻ロールの髪の女の子が明久の腕に抱きついて笑っている。
「えっ、これ誰?」
「私よ」
「嘘ォ!?沙姫ちゃん先輩!?」
「可愛いねぇ」
「懐かしいなぁ、御屋敷にある秘密の入口使って勝手に入って行ったのを思い出すよ」
「箱入り娘を外の世界に連れて行ってあげる……今思うと物語のお姫様よね。ありがと、アキ君」
「……思えば迷惑ばかりかけ続けた……ごめんね」
「いいのよ。で?残りは……えっ、なんで先生とのツーショットがあるの?」
「御門先生が撮ってくれたんだ。ティアーユ先生の今の家を探している時に撮ってもらったんだよ」
「……私……ツーショット写真がない……」
ヤミが暗くなっていく。そんな中、ララは手を叩いてこう呟いた。
「なら皆で一人ずつ写真撮影していこうよ!」
「それ名案!やろ!」
「皆がいいなら僕はいいよ。勉強も終わったし……と言いたいけど試召戦争終わったらね。大丈夫。約束は守る」
「わかった!」
「沙姫ちゃんは明日この家に居ていいから。予め先生への連絡は忘れないようにね」
「うん、ありがとう」
「明久、明日は私も同行させてください」
「私も!せんぱいの役に立ちたい!」
「要らん、私がいればいいだろう」
ネメシスが明久の身体から出てきてメアとヤミに対抗するが、
「良いよ。三人でお願い」
明久はそう言った。明久の考えは三人体制で交互にサポートするというメアの考えに則ったものだ。
「ネメちゃんやお姉ちゃんは私と一緒にせんぱいの身体機能や脳の負担の軽減などをすればいいよね?」
「良い後輩に恵まれたよ、ありがとう」
「えへへっ」
「……メアちゃん達が羨ましい……」
「君達の腕もアテにしている。宜しくね」
「う、うん!頑張る!」
「このメンバーならまず大丈夫ですよね!」
「私も頑張るからねー!」
皆が意気込んでいる中、モモが手を叩いてララに尋ねた。
「そうだ!お姉様、身体を小さくする奴ありましたよね」
「あるけれど……どうしたの?」
「貸してください!私も明久さんのサポートをします」
「えぇ?どうする気?」
「私が小さくなって明久さんにくっついてサポートするんです」
「いや、いいよ。沙姫ちゃんを頼みたいんだ。明日休みだし、ね?」
明久が微笑んで言うとモモもハッとした顔で掌を返した。
「なんて事を……私ともあろう者が忘れていました……了解です!沙姫さん、明日は私がお世話しますので!」
「宜しくね、モモちゃん、ナナちゃん」
「よし、今日は寝る!泊まりたいものは勝手にしろ!風呂入って寝ろー」
明久の一言で家に連絡する春菜に瑞希。それを横目で見ながら明久も散らかされた写真などを片付け始める。
「私達は同調を完璧にする為に今からネメシスのように身体に入ります。何かあれば言ってください」
「ありがとう。宜しくね、ヤミ、メア、ネメシス」
三人が明久の中へ入っていく。それを確認した明久も明日に備えて皆を部屋から出した後、そのまま寝始めるのであった。