バカとToLOVEる!   作:抹茶スイーツはお好きですか?

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kindness

次の日、学校────

 

 

「…お前さん、本当に吉井なのかい?」

「…残念ながら」

「…つまりはこうかい?デビルークはこの星の者ではない。吉井はデビルークの発明によって女にされたと」

「そうなります」

 

そう言うと学園長はにやけ混じりに僕の事をマジマジと見ている。

 

「生きてりゃ不思議なものはあるんだねぇ…あのバカ教頭が率いれたのはとんでもない地球の外の人類だったってことかい」

 

僕らは朝早くに学園長室にやって来て僕の置かれている状況について話す。すると意外にも話がわかる人だった。

 

「ではお前さんの名は…そうさね、適当に如月明奈とかにしておくんだね」

「お、学園長ネーミングセンス凄い」

「ふふ、そうだろう?では行きな」

 

あれからFクラスに戻ると男子の視線が辛い。はぁ、いつもだったら見向きもしないくせに!いや、してたか。追いかけ回す的な意味で。

 

僕が来て5分後位に鉄人が入ってきてこちらを見てため息を吐くなり口を開く。

 

「えぇ、吉井が病気になったみたいでな。安静にしろという事で代わりに吉井の親戚の如月明奈が受けることになっている」

『『『『『『『アキちゃあああああん!!』』』』』』』

 

なんで!?アキちゃんって雄二にも言われたけどそれ流行ってるの!?

 

『すげぇ!絵に描いたような美人だ!』

『アニメキャラみたいに完璧だよあれ…』

『でもなんで男子服着てるんだろうな?』

『そりゃあれだろ、女の子ものの服着たら気持ち悪くなるんだろ?』

 

おかしい!!なんで雄二と思考が似たり寄ったりなんだ!?

 

「よ、宜しくお願いします」

「では授業を行う」

 

授業を受けてる間も視線の雨が止まらない。そりゃララという美人がいるしこのクラスに女子ってだけで注目が集まる。ララが家で言ってた『あのクラスは視線が集まるんだよ!』って言うのがよくわかった気がする。

 

そして昼休み。鉄人に呼び出される。

 

「さて、吉井」

「僕の正体は伏せる約束でしょう!?…で、なんですか」

「仕事だ」

「はぁ…この身体でもやらせるんですね」

「仕方なかろう、元が観察処分者なのだから」

「へいへい、やりますよ…」

 

内容はAクラスの5限目に行う授業の資料をAクラスに持って行くこと。非常に宜しくない。だけど仕事サボるとまた面倒だなぁ…

 

「…ササッと終わらせて帰ろうっと」

 

Aクラスに赴くと、早速問題が発生した。扉を開けようとすると、向こうから開いた。中から出てきたのは里紗だった。

 

「あ、明ひs…むぐっ!?」

「しー!静かにしろー!」

 

今の僕は如月明奈。吉井明久君は病気なんです!…嘘だけど。

 

「な、何?」

「偽名使ってるんだ、僕が明久だってバレたくないから頼むよ」

「…今日夜ご飯作って」

「…仕方ないなぁ、後で適当に来て」

「交渉成立っと」

 

そして里紗に霧島さん、姫路さんに西連寺さんに対して僕のことを教えさせるために中に入れて僕は改めてAクラスに入る。

 

「失礼します」

 

異変はここから起きた。妙に静かだったAクラスがざわつき始めた。

 

「すみません。5限目で使う資料を持ってきました。教員の机の上に置いておくので各自持って行って下さい」

 

注意事項を告げて資料を起き、そそくさと教室を出る。その後はまたさっきより大きな騒ぎになっていた。そんな事も気にせずFクラスへと戻る。

 

「雄二、飲み物買ってきてよ」

「あ?なんでだよ」

「僕じゃ注目され過ぎて疲れるんだよ…お願いっ」

「…くそッ、明久なのになんで可愛く見えるんだよ…!」

「ふっふっふ…買ってきてくれたら明日お弁当作ってきてあげるよ?」

「よせ、俺が翔子に殺されちまう」

 

なんで生まれたての小鹿みたいに震えてるんですかね…?

 

「もうよい、ワシが買ってこよう」

「秀吉素敵ー」

「…いつもので良いのじゃろ?」

「うん」

 

秀吉が出て行って5分後、手にはお茶があった。それを投げ渡される。

 

「ま、待って!投げちゃダメだから!…あっ」

 

いきなりの行動に予測してなかった僕はなんと、胸の谷間でキャッチ。男子学生の注目が集まってしまう。

 

「…流石、バスト90は伊達じゃない」

「待って、そう言ってカメラで今何枚写真撮った?」

 

もう常に狙われているようなものだ。こんなうら若き乙女の写真なんかどうする気だ!とにかく秀吉にごお礼を…

 

「秀吉ありがとう」

「気にするでない、お主もワシの気持ちがわかってくれたと思うからの」

「良くわかったよ」

 

その後も授業を受けて6限も終わり、帰宅することになった。

 

「き、如月さん!一緒に帰りませんか!?」

「ごめんなさい、僕、男に興味ないの」

「ぐはっ!」

 

男共を一蹴して雄二達と昇降口まで降りる。

 

「お前あの言い草だと完全に女にしか興味ない同性愛者と思われてるぞ」

「中身男だからしょうがないでしょ」

「…秀吉みたいな男の娘には目がないアキちゃん」

「付き合ってもいいかなとは思うかもしれない、この身体なら」

「マジかよ」

「じゃ、僕買い物行って帰るね」

「おう、また明日」

 

取り敢えず皆とはぐれた中、電話が鳴り響く。相手は美柑だった。

 

『アキ、お友達と勉強する予定なんだけど、家使っていい?』

「うん、良いよ。でも後で里沙がご飯食べに来るからそれだけ気をつけてね」

『わかった』

 

電話を切ると、後ろから抱きつかれた。抱きついてきたのはララだ。

 

「あれ?ララ、鉄人の話は終わったの?」

「うん!お買い物?」

「まぁね。来る?」

「勿論!」

 

ララとスーパーに入って籠を取る。今日は里紗も来るし、何か食べやすいのがいいかな。

 

「明久、今日リサ来るんでしょ?」

「え?なんで知ってるの?」

「さっきリサから聞いたの!それでね、5時くらいに向かうって伝えといてって」

「なるほどね」

「リサと仲良いんだね」

「まぁね、3年間の付き合いがあるし…色々とあってね」

 

ほんと里紗には助けられているし。なんか親も仕事関係で協力関係とかにあるらしいし。なんか切っても離れそうにないって感じ。

 

「明久はリサが好きなの?」

「はぁ?何言ってんのさ」

「だって〜」

「…そういう恋愛感情は持った事がないんだ。…だから誰かを好きになる…それが良くわからない」

「えぇ?でも1人くらいこの子好き!って言うのないの?」

「…それどころじゃなかったからね」

 

会話を終わらせようとした瞬間、特売に目がいってしまって、そちらへと歩み寄る。売られていたのは今が旬の鯛だった。

 

「お、ねーちゃん買うかい?」

「おじさん、これいくら?」

「ふぅむ、普段の所がこれで…今は…これだ!」

 

元の値段と今の値段の差を見せつけられて唖然。安い!これは今日はラッキーだ!

 

「それにねーちゃんにサービスだ!2尾でこの値段でどうだい?」

「…これから贔屓にしても?」

「嬉しい事言ってくれるねぇ!アサリも持っていきな!」

「おじちゃんありがとー!」

「ありがとう、おじさん」

「また来てくれよー」

 

これから魚買う時はあそこを贔屓にしよう。そう決めた僕は鯛の料理について何にしようかと考えていたところ、意外な人物に出会った。

 

「あ、春菜!」

「あ、ララちゃん。それと…吉井君」

 

西連寺さん。手には同じ買い物かご。

 

「奇遇だね、こんな所で」

「うん。今日私当番で。吉井君は?」

「同じかな。…ていうか毎日僕が作らなきゃいけないからね」

「そうなんだ。…あっ、Aクラスで噂になってた。…あの男子服を着た美少女は誰だって」

「やっぱりそれか…まぁ、取り敢えずは様子を見る事にするよ…あ、引き留めてごめんね?」

「あ、いえ。私もごめんなさい」

「じゃーねー春菜ー!」

「うん、また明日」

 

西連寺さんと別れ、買ったものを精算して荷物を纏め、夕暮れの道を歩く。

 

「ララ、一つ聞きたいことがあるんだ」

「ん?なに?」

「ララって末っ子?」

「え?なんで?」

「そう思ったから」

 

そう言えばララに姉妹とかいるのか。ただ単に気になって、その時ララは末っ子かなと思った。だって子供っぽいし?

 

「む、なんか失礼なこと考えたよね?…私は三姉妹のうちの長女だよ?」

「バカなぁ!?」

 

こんなオッペケペーみたいなのが!?長女!?!?…あ、そっか。多分妹はしっかりしてるんだな。

 

「とにかく!私は長女なの!」

「わかった!わかったから許してよ!」

 

なんだこの娘!?駄々こねて僕の胸を揉むとか赤ん坊か何か!?

 

なんとか家に帰ってくると、もう中には里紗がリビングで待っていた。

 

「やっほ、来たよ」

「やっほーリサー!」

「んー!ララちぃはやっぱりいつ見てもいい体してるねぇ!」

 

そう言うとララの胸を鷲掴み。ほんとこれしか見ないなぁ。男でも憑依してんの?

 

「こらそこのオヤジくさいの、美柑の友達も来てるんだからね」

「流石に小学生の前ではしないよ。…で?今日のご飯何?」

「鯛の刺身とアサリのお味噌汁だよ」

「やったー」

 

エプロンを身につけ、手を洗ってから調理を始める。

 

『あれ、もう帰るの?』

 

調理開始から5分後、そんな声が聞こえてきた。すると階段を降りる音が。

 

「美柑、どうかした?」

「あ、美柑のお母さん」

「えっ」

 

美柑のお友達に美柑のお母さん呼ばわりされてしまった。これには僕も驚きを隠せない。里紗も後ろで爆笑していた。

 

「ごめんなさい、こんな遅くまでお邪魔してしまって」

「いいえ、大丈夫。美柑と一緒に勉強してくれてたんでしょう?ありがとうね」

「あ、いえ!美柑には本当に助けられてばっかで…」

「…美柑の事、これからも宜しくね?」

「はい!お邪魔しました!」

 

続いて2人も帰って行く。美柑に風呂掃除を任せて調理に戻るが里紗がそれを許さない。

 

「あんた、お母さん呼ばわりされてたね」

「うっさい!…でも最近の小学生は礼儀正しい良い子ばっかだなぁ」

「…あんたの周りが特殊だっただけ。普段はあんなんじゃないの?」

「…そう思いたいよ」

 

調理開始から30分で、お米も炊けておかずも出来た。

 

「ララ、運んで」

「はーい!」

「手伝うよ?」

「良いよ、今の里紗は客人なんだし」

「じゃ、後で皿洗いは手伝ってあげるよ」

「…どーも。美柑!ご飯だよ!」

『はーい』

 

全員揃った所で晩御飯を食べ始める。

 

「あ、美味しい」

「明久ってなんでもできるんだねー!」

「気付いたら出来てただけさ。ララも出来るようになるよ」

「本当ー?じゃ今度私もやってみよーっと!」

「てか明久って刺身も作れるのね」

「テレビで見た方法でやっただけさ」

「美柑ちゃんは良いよね、こんなお兄ちゃんに毎日美味しいご飯を作ってもらえるなんて」

「まぁ、はい」

 

美柑が顔を曇らせて返事を返す。僕は補足を入れた。

 

「美柑はね、本当は母さんのご飯が食べたくて仕方が無いのに僕が1人だと寂しいと思って気遣ってここに居てくれてるんだって」

「あんたがもっとしっかりしなさいよ…」

「わーってるよ、ご馳走様。3人とも、皿は台に置いといて」

 

そう言って僕は部屋に戻る。今日は疲れた。あんな視線を向けられて。疲れないわけがない。

 

「…少し休むか…」

 

ベッドに服を脱いでダイブ。今までの感触とまるで違う。胸が顔を埋める動作の邪魔でしかない。てか里紗にあんなに揉まれて…みんな胸が好きなのかね?

 

ダメだ、意識が遠のく…

 

遠のく意識の中。やり残したことをやらなければという観念に追われながら。

 

僕は遂に疲れによって目を閉じてしまった。




タイトルに特に意味はありません。適当に作者がつけてます。

里紗がヒロインみたいになってますがToLOVEるではサブ的な感じでしたが本作では作者の好みの影響上メインヒロインに昇格しております(他のヒロインの立場を変えずに)
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