もしもブロリー達がハイスクールDxDの世界に転生したら 作:JOJI
夏休みの間にバンバン書けたらいいなーっ思ってます。
「この戦闘力とあの金色に変化した髪…間違いない、超サイヤ人か…!?」
バルパーとは少し離れたところで観察をしていた人造人間20号…ドクター・ゲロが驚きと憎しみが混じった声で呟いた。そして、隣の人造人間19号が口を開く。
「孫悟空、ベジータ、トランクス、どのデータにも一致しない。」
「そんなこと、見れば分かる!問題は何故、サイヤ人が奴らの味方をしているという事だ。この世界にサイヤ人は存在しないはずだ…!」
「我々と同じように連れてこられたのでは?」
「それは有り得ん…この世界と別の世界を繋ぐのは相当な魔力を持つものか、破壊神に相当する神にしか不可能だ…、この世界の魔王あたりならもしかしたらとは思うが…」
「20号、あのサイヤ人は始末するのか?」
「……いや、あのサイヤ人の始末はコカビエルに任せる。我々はあれさえ手に入りさえすれば良いのだからな。」
「くははははっ! 遂に…遂に完成だっ!」
バルパーが狂ったかのような笑い声を上げる。そのバルパーが見上げる先には眩い光を発している魔法陣の上に浮かぶ4つのエクスカリバーが輝いている様子だった。
「俺の目的は戦争で、そのついでに奴の計画を手伝ってやったが…あの魔法陣は少ししたらこの町全土を崩壊させるものだ。」
「なに!?」
「なっ!?」
コカビエルから聞かされた内容に、皆は驚愕と怒りに包まれる。
「なぜ、そのような事を…いや、そんな事はどうでもいい…!」
パラガスは即座にその疑問を投げ捨て、猛スピードで魔法陣を制御しているはずのパルパーへ迫る。しかし、その前進はコカビエルによって阻まれる。
「邪魔はさせん」
コカビエルが放った光がパラガスと、その影でパルパーへ迫っていた木場を巻き込む。
「くっ!」
「ぐあっ!?」
パラガスは直撃する前に躱すが、木場はその爆発の衝撃に巻き込まれダメージを負う。
「木場くん!」
「木場ぁ!」
しかし、ダメージを負いながらも木場は剣を手に取りパルパーを睨みつける。
「バルパー・ガリレイ!! 貴様は…貴様だけは許さないッ!」
憎しみと殺意の篭もった叫びを上げながら木場は立ち上がる。かつて殺された仲間のために、この日出来た仲間のために
「ようやく私の悲願が叶う! 新しいエクスカリバーの誕生だ!!」
そこには1本の聖剣が浮かんでいた。4本とエクスカリバーを1つにしたのだ。7本のエクスカリバーは元はひとつの聖剣。なら、1つにできても不思議ではない。
「くそ! バルパー・ガリレイ! 」
木場の叫びにようやく興味を示したのか、木場の方へ顔を向けた。
「…そういえば、君は聖剣計画の被験者の1人だったな。感謝しよう!
君達の犠牲のお陰で私は手に入れた!」
「…何が感謝だ、バルパー・ガリレイ!! お前は僕達を傷つけるだけ傷つけて、殺したんだ! 犠牲なんかじゃない…お前達は僕達を生贄にしたんだ!!!」
魔剣創造…生贄にされた木場とその仲間のやりきれない想いが顕現した神器と、木場は想う。創る魔剣は何色にも染まらないほど黒く、それは染まることの無い復讐の現れ。
「僕はお前を殺すッ! そして、お前が生贄にした仲間たちの無念を僕が晴らすッ!」
その復讐の宣言を真正面から受けたバルパー・ガリレイは余裕の表情で拍手する。
「素晴らしい覚悟だ。では、君に真実を教えてやろう。しぶとく生き永らえた褒美だ。」
バルパーはそう言うと懐から青く光る小瓶を木場の足元に投げ捨てる。木場はその小瓶を手に取った。とても懐かしい感じがしたのだ。
「貴様達は因子を持ち合わせていなかった訳では無い──ただ、足りなかったのだ。」
「…何を言って…?」
バルパーの言葉に木場は呆然となる。木場達は聖剣の因子がなく、エクスカリバーに適応できなかった故に殺されたと聞いた。しかし、バルパーは言う。因子が足りなかった、と
「言葉通りだ。聖剣を扱うための因子が不足していたのだ。なら、不足している出来損ないの因子はどうすればいい?──答えは、因子を抜けばいいのだ。」
因子を抜く。その言葉を聞いて木場は頭が真っ白になった。木場とバルパーの様子に耳を傾けていた他の皆も動揺する。バルパーはその様子を見て愉快そうにさらに続ける。
「因子を抜き、それを集めて結晶化できれば聖剣を第三者が扱うことができる! たとえ、才能がなくてもだ!そして、私は研究の末、完成させた。だが、どうしたものだ…教会は私を異端として追放した挙句、その研究成果を奪った!」
「待て! 因子を抜くだけなら、殺す必要は無かったはずだ!」
因子は抜かれても死にはしないはずである。後は、捨てさえすれば命だけは助かったはずだと、木場はそう言い放つ。バルパーはその木場の言葉を聞いて、心底不思議そうに首をかしげながら言い放った。
「何を言ってるんだ…? 貴様達は実験動物だ。使い終わったモルモットは殺すに決まっているだろう?」
──実験動物、モルモット
かつての同士をそう例えられ、木場は膝から崩れ落ちる。
(なぜ、そんな事を簡単に言える─! どんなに苦しくても明日を信じて生きた同士達を、こいつはモルモットと言うのか…ッ!)
「今、君が握りしめているのは君たちから抜き取った因子の残りカスだ…ちょうどどう処分するか困っていたところだ。君にあげよう。そんなゴミは私にはもう必要ないからね。」
「てめぇ! どこまで木場を傷付けるつもりだッ!!」
木場は手に取った小瓶を呆然と見つめた。大切な仲間達の結晶。その光はとても青く綺麗に光っているも、どこか淡かった。今にも怒り狂いそうなのに、その身体は立ち上がれず、ただ結晶を握り締めて震える。
(僕は、ずっと思っていた。なんで、僕だけが生き残ったんだろうって…僕よりもずっとずっと生きたいと思っていた子はたくさんいた。素敵な夢を持った子もいた。)
──皆が皆、夢があり想いがあり──でも、僕には何も無かった。夢も想いも
ただ、聖剣に憧れて辛い実験に耐えて─ただ、皆の笑顔が、皆が夢を語る時の顔が大好きで、守りたくて、ただそれだけだった。そんな夢も、直ぐに消え去った
(僕だけ生き残って、それで部長の眷属になって、学校に通えて、友達ができて──僕だけがこんなに幸せになっていいのだろうかって…そう考えた。)
何度も、何度も考えた。あの時、施設から逃げ出して、部長からいろいろなものを貰った。暖かさ…力…いろんなものを
(僕は何故ここにいる? ここにいて言い訳がない! それなのに…)
今だって、復讐と仲間への想いに揺れるくらいの半端者なのに…僕はそれすらも守れない! 僕は生きている価値は何も無い…僕は一人だ。
「僕は一人だ…だから──」
自暴自棄だ。そんな事は分かっている。何も持たず、何も考えず、ただ復讐だけを背負って走ろうとした。そうやって、死のうと思って、辛いのはもう嫌だ、真実を知って、何も出来ない自分が嫌で、そして
──目の前の大切な物に目を眩んでしまう自分が嫌で、
「アアアアアアアアアアッ!!」
きっと僕はあのエクスカリバーに斬られて死ぬ。なら、せめて一人で足掻いてみせる。
──貴方は一人じゃない
(不味いことになった…)
自分よりも圧倒的に実力が上の堕天使に苦戦し、更にエクスカリバーが完成し、そして今度はあの魔法によって駒王町が破壊し尽くされてしまう。まさに万事休すである。
(あれに近づこうにもコカビエルに邪魔をされ、近づけたとしてもおそらくあの人造人間に邪魔をされるだろう。何か、何かないのか…!)
パラガスがこうなったら一人用のポッドでブロリーを呼び出そうかと思った、その時
「アアアアアアアアアッ!!」
「!? 木場!!」
「裕斗!!」
木場が雄叫びを上げて今にも駆け出そうとしていた。
「アカァァンッ!!」
あのまま行けばコカビエルの光の餌食かエクスカリバーの餌食がどちらかだろう。おそらく木場はその覚悟で捨て身の特攻を仕掛けたのだ。自分を犠牲に隙を作るため。
(させるかッ!)
捨て身をするのは俺だと、パラガスは木場の間に入りこもうとしたその時だった。
木場の周りを人の形をした光が囲んだのだ。何を言っているのか分からねぇと思うが、パラガスも何が起こったのか分からねぇ。
ただ、その光が木場にとってとても暖かく、とても心地よいものだということが伝わってきた。途端に涙を流しながら再び木場は座り込む。
(…あれは、まさか…っ!?)
「ふん、くだらん。」
そう言い捨てて、コカビエルは木場に向けて光を放つ。その光をパラガスは弾き飛ばす。
「俺の教え子が今まさに成長しようとしているのだ。その邪魔はさせんぞ。」
パラガスはスーツの上着を脱ぎ捨ててネクタイを緩める。そして、自らに喝を入れて再び超サイヤ人へと変身する。
「ふん、貴様にはもう用はない。雑魚は引っ込んでいろ!」
木場の頭に、人とは思えない声が響いた。ひとつでは無い。何人も、何人もの声が聞こえる。
『泣かないで、どうして1人なんて悲しいことを言うの?』
『死ぬなんて、悲しいよ…』
『君は生きていいんだよ。君は僕達の希望なんだから』
「どう…して…、みんな…っ…?」
木場の周りにはうっすらと光る人影が囲んでいた。小さい人影、大きい人影があった。顔はうっすらとしていて分からないしかし、木場には分かった。彼らはかつて実験を共に耐えた仲間だということに
「僕は…ッ…僕は何もできなかったッ! 皆を見捨て、あの場から逃げ出して! おめおめと平和に生きていた! そんな事、許されるはずがないッ! 」
木場は仲間の結晶を握り締めて震え泣く。自分の贖罪を身近で感じ、なおも果たせない情けない自分に
『見捨ててなんかいないよ』
『だって君は、ずっと僕達の事を想ってくれていた。忘れないで居てくれた。』
『たとえ、それが復讐なんだとしても』
『それに君は今も───涙を流してくれている。』
指摘され更に涙は溢れ、服で拭っても、止まらなかった。
「忘れるはずがないッ! 皆…大切な仲間だッ! 友達だッ! 辛い日常を皆笑顔で励まし合ったんだ…大好きな皆を、忘れるはずがないッ! 」
『なら、私達もあなたを大切に想う』
『貴方はひとりじゃない。』
『1人の力は弱くても』
『みんなの力を合わせれば大丈夫。』
『だから、受け入れよう。』
僕は皆に手を伸ばす。今も尚、彼らを持つ手を。みんな、笑顔を浮かべて僕の手に自分達の手を添える。
『歌おう───みんなで歌った歌を…』
一緒に歌う。彼らと過ごした日々を、大好きな彼らの心を、想いを。
『聖剣を受け入れよう』
『神が僕達を見放しても』
『僕達は君を見放さない』
『あなたには私達がいる』
『神なんていらない』
『たとえ僕達を神が見ていなくても僕達はきっと』
『『『「繋がっていける」』』』
そうだ…僕達はずっとそうだったんだ。なら、僕が君たちの分まで笑顔になってみせる。だから僕達は
「…─一つだッ!」
木場の周りにいた霊魂のような魂が光となって木場を纏う。
(暖かい…みんなの気持ちが僕に入ってくる…僕はひとりじゃない。共に行こう皆。)
木場は立ち上がって涙を拭う。その目から再び溢れることは無く。決意に満ちた瞳でバルパーを捉える。
「……バルパー・ガリレイ。僕は忘れていた…僕の仲間は復讐なんて望まない優しい心を持っていたことを…復讐なんて考えないことを、だけど貴方はこれからもずっと人を傷つけ、殺すだろう。」
木場は剣を創る。みんなの想いを乗せた剣を
「僕は第二、第三の僕達を創らないために、バルパー、貴方を滅する。」
「黙れ! モルモットごときが、おい! フリード! ちょうどいい、エクスカリバーを取れ! やつを殺せ!」
「待ってました〜!!」
フリードがエクスカリバーを取り、その切先を木場に向ける。
「さぁ、やろうぜイケメンくーん!!」
「フリード!!」
さぁ、行こうみんな…僕達はエクスカリバーを壊す。
そして、証明する。
「僕は剣になる。皆を守るための…眷属の剣となる!」
「裕斗、やりなさい。私のナイトは、エクスカリバーなんかに負けはしないわ!」
「ぶつけたれ木場ァ! 言ってやれ!お前の剣はエクスカリバーすら壊せるってよ!」
…はい。部長、イッセー君!
「皆、越えよう──あの時できなかった、叶えることの出来なかった聖剣への想いを」
木場の声に応えるかのように、木場の剣に光が宿る。心地いい聖なる光が、魔のオーラと共に木場の剣に宿る。
木場の剣が、変わった。
「さぁ、行こう。 ソード・バースッ!!」
青いオーラが剣を包み込み、黒と白のオーラが剣に纏う。激しいオーラを放ち、そして形を成した。
「
久しぶりすぎてこれ書くだけで2日かかった。
感想くれたらモチベーション上がるんだけどなー(o¬ω¬o)チラチラ