No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
WNo.00ガスタの魔剣士ユウ・清風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.64古狸三太夫
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ
CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ
蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
CNo.55竜闘士グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.90ヒート・ガストラフェテス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン
竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング
瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
CNo.23セイクリッド・アーク
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ
「う…う…う…」
「あ…起きた」
再び意識を失ってから数十分後、遊馬は再び意識を取り戻す。
「俺は…一体…?ここは?」
「ここはクリストファーが運転する車の中だ。君は七皇が現れたとき、連戦の疲れで意識を失ったのだ」
「そうだ…あの時、シャークの意識が俺に流れ込んできて…」
凌牙の苦しみ、悲しみ、覚悟…。
遊馬はあの時、彼のすべてを感じ、理解したことを知る。
そして、遊馬の中ではとてつもなくユウ遷都すべきことを思い出す。
「それじゃあ、七皇は全員無事なのかよ!?あれ…?鉄男は!?トーマスも!!」
車から4台のバイクが確認できるため、侑斗達の無事は確認できる。
しかし、その場合、車の中にいるはずの2人の姿がない。
ミハエルとキャッシーが沈黙する中、アストラルが重い口を開く。
「彼らは…私たちを逃がすため、残ってくれた」
「なんだって!?どういうことなんだよ、一体!?」
遊馬が混乱する中、ミハエルとクリストファーのブレスレットが点滅する。
ブレスレットにはほかの装着者の居場所や生命反応を知らせる機能が取り付けられている。
だから、今まで2人はトーマスの無事を確認することができた。
だが、しばらくの点滅ののち、無慈悲な言葉がブレスレットの液晶部分に現れる。
LOST…。
「兄様!!トーマス兄様の信号が!!」
ミハエルの言葉に、クリストファーは少しだけ表情を引き締め、遊馬は言葉を失う。
そして、車とバイクがその場で止まり、全員が背後にそびえたつ光の柱を見る。
「お…おい!!トーマスの信号が消えたって…一体…!?」
「…。トーマスは…凌牙を連れ戻すため、彼と戦った。そして、信号が消えたということは…」
「ま…まさかトーマスは…」
「あの人だけじゃないよ…遊馬君…」
侑斗は落胆する遊馬に6枚のカードを渡す。
《ブリキンギョ》、《工作列車シグナルレッド》、《ランクアップ・ギャラクシー》、《H・Cサウザンド・ブレード》、《幻蝶の刺客オオルリ》、《機甲忍法ラスト・ミスト》、《リ・エクシーズ》…。
「これは…鉄男…アンナ…ゴーシュ…ドロワ…闇川さん…六十郎のじいちゃん…」
悲しげな表情でカードを手に取る遊馬の元に、もう1枚のカードが飛んでくる。
《オーバーレイ・サテライト》だ。
「これは…トーマスのカード…」
「きっと、みんな遊馬君に最期の希望を託すために…」
「みんな…くっそおおおおお!!!!俺のせいで…俺のせいでみんなが…!!」
カードを握りしめ、遊馬は自分の無力さを嘆く。
遊馬の心を感じたためか、ウィンダは侑斗の胸に顔を当てて涙を流す。
ウィンダだけではなく。小鳥や孝、侑斗や蓮も彼らの犠牲、そして彼らに何もできなかったことへの無力感から涙を流した。
「違う…遊馬のせいじゃ…」
「いいや、俺たちのせいだ!!」
今まで意識を失っていたカイトが車から出てくる。
「カイト…」
「今更事実をごまかしてどうする!?辛いのはお前だけじゃない!!」
「あ…。クリストファー…トーマス…」
カイトの言うとおり、この状況で一番つらいのは彼らだ。
肉親が犠牲となってしまったからだ。
「そうだ…。君がここで弱気になってしまったら、犠牲になったトーマスは…いや、皆は犬死だ!!今持っているカードから何も感じないのか!?」
「カードから…??」
遊馬は再びカードに目を向けると、わけもなく伝わってきた。
トーマスたちの思い、そして果てる時に遊馬達に託した思いを。
そして、全員諦めずに最後まで戦い抜いたことを。
「でも、どうしてシャークは突然私たちの敵に?」
「分からない。だが、奴はバリアンだ。戦いは回避できない」
「たとえあいつがバリアンでも、俺たちは仲間だ!!それなのに、戦えって言うのかよ!!?」
遊馬の言うことは正しい。
確かに裏切ったとしても、凌牙がこれまで一緒に戦ってくれたという事実が消えるわけではない。
できれば、戦いたくない。
だが、カイトの次の言葉は遊馬のかすかな望みをも叩き潰す。
「奴は仲間であるトーマスですら倒した!!本気だというのがわからないのか!!?」
「カイト…」
彼の言葉に、遊馬はしばし沈黙するが、遊馬の思いは変わらない。
「けど…それでもやっぱり、あいつは俺たちの仲間なんだ!!だから…うまく言えねえけど、分かりあおうって気持ちはなくしてはならねえんだ。そうすれば、いつかきっと、別の道が見つかるはず!!シャークとの戦いを避ける別の道が!!」
(戦いを避ける道…まさか…!?)
「だが、遊馬。一体どうやって…」
「そ…それは…」
遊馬が言っていることは所詮理想論だ。
自分たちがわかりあいたいと願っても、相手が拒むのであれば絵空事でしかない。
それは、戦争をしたくないといって武器を持たない者と同じだ。
だが、アストラルには見えていた。
七皇との戦いを避ける道が。
「あるかもしれない」
「え…?」
「バリアン七皇と戦わない道…。それはドン・サウザンドを直接我々の手で倒すことだ」
「ドン・サウザンドって…?」
「あいつはバリアン世界の神だ」
アストラルに代わり、蓮が解説する。
「あいつは過去にアストラルとの戦いで封印された。だが、この状況だともう封印が解けちまってるな。おそらく、あいつはここで璃緒たち七皇を操って、この世界を乗っ取ろうとしている見てえだ」
「じゃあ、なぜ君は操られない?」
「さあな。俺はあいつに歯向かったし、それにオーバーハンドレッドナンバーズも今じゃあ俺の手元にねえからな。きっと、俺はクビだな。ま、戻って来いって言っても、戻る気はねえが」
「じゃあ、ドン・サウザンドがすべての黒幕で、そいつさえ倒せば!!」
凌牙と戦わずに済む。
遊馬に笑顔が戻る。
「ああ…。おそらく」
「ドン・サウザンドはバリアン世界にいるんだろ!?みんなで一緒に行けば…」
「悪いが、俺はいけない」
突然のカイトからの言葉に遊馬は驚く。
「な…なんでだよカイト!?」
「いくぞ、オービタル」
「か…カシコマリ」
「カイトさん!?それは一体どういう…」
真意を問いただそうとする侑斗にカイトは目を向ける。
その眼を見て、遊馬は若干言葉を失うが、すぐにいつもの状態に戻る。
「…。分かりました。どうか、気を付けて」
「ああ…。俺にはやらねばならないことがある」
バイクモードに変化したオービタル7に乗り、カイトはその場を離れる。
「おい!?一体どうしたんだよ!?カイト!!何とかいえよ、カイトーーー!!」
「…!!」
その直後、2人のブレスレッドから音が鳴る。
その音の意味を理解し、覚悟を決める。
「遊馬。我々は君とはいけない。このまま戻って、七皇と戦う」
「ど…どういうことだよ!?」
「…」
ヘルメットを取った竜司は鋭い眼でクリストファーとミハエルを見る。
「肉親を倒された我らの怒り、所詮君にはわからない!!」
「そ…そんな!!復讐の空しさはお前たちが一番よく知っているだろう!?」
「分かっていないのは君の方さ!!」
「ミハエル…??」
「兄様の仇は僕の手で討つ!!君のような意気地なしとは違う!!遊馬…君と話していると、うんざりする…悔しかったら…君のやり方を証明して見せろ!!」
2人は車に乗ると、元来た道を引き返していった。
「なぜ…彼らは急に…」
「ねえ、ユウ…もしかして…」
「うん。ミハエル君達はきっと…」
侑斗とウィンダには彼らの真意をなぜか理解することができたが、遊馬達には理解できるほどの余裕が存在しなかった。
「分からねえ…けど、憎しみばっかでデュエルをやって楽しいのかよ!?俺がそれを変えてやる!!」
「…。さあ、行くぞ。ここからは私と遊馬だけだ」
アストラルの力で、上空に飛行船が現れる。
それに乗れば、あらゆる次元を超えて、バリアン世界へ行くことができる。
「小鳥たちは家へ帰れ」
「え…?」
「へへっ!!みんなは婆ちゃんたちに伝えてくれよ!俺は心配いらないって!!」
「遊馬…私…」
「大丈夫だって、小鳥!!俺は必ず…!!」
小鳥の思いを感じたキャッシーは涙ながらに意を決すると、彼女をの背後に回る。
「にゃーにしてるのよ小鳥!!ついていくんでしょう!」
「え…!?きゃあ!!」
突き飛ばされた小鳥は遊馬にしがみつく。
「「な…何するんだよ(のよ)!?」
密着した状態になってしまった2人はすぐに離れ、キャッシーに抗議する。
「いい!?遊馬のことは任せたからね!絶対離れたらだめだからね!!離れたら…本当に食べちゃうからねー!!」
「キャットちゃん…うん!!」
涙を流し、笑顔でうなずく小鳥。
「僕も行くよ。どうせ、家に帰ってもそこにはウィンダ以外に誰もいないから…」
「なら、私も行く!!ユウから絶対に離れないもん!!」
「オイラを忘れるなポンーー!!」
ウィンダのカバンの中からポン太の声がする。
「俺も行くぜ。ドン・サウザンドを今度こそぶったおすためにな!!」
「侑斗…ウィンダ…蓮…」
「なら…私達も…」
「いや…瑠那たちはここに残ってほしい」
「え…?」
侑斗の言葉に、竜司と瑠那が言葉を失う。
「2人には守ってほしいんだ。僕たちの帰る場所を。そして、今起きていることをみんなに伝えてほしい」
「侑斗…」
「ふあああ…了解了解。それのほうが昼寝できていいや」
「竜司…」
「安心して、瑠那ちゃん!!ドン・サウザンドを倒せば、また凌牙君と一緒になれるから!!」
「…」
ウィンダの言葉を受け、瑠那は静かにうなずいた。
「それじゃあ…行こうか」
「おう!!!」
遊馬達を乗せた飛行船は高速でハートランドシティから離れて行った。
「とどのつまり…どうしてあんなことを…?」
孝はキャッシーが遊馬に好意を寄せていることを知っている。
だからこそ、分からなかった。
恋敵である小鳥に塩を送るようなことをした理由を。
「私だって…できれば一緒に行きたい。だけど、私がしてあげられることはもう…」
「あるわ。あなたたちが彼のためにできることは」
「え…?」
「この町を守るにもこの状況を伝えるにも、人手が足りないし、通信機能も制限されてるんだ。手伝ってくれる?」
ハートランドシティ郊外のダム。
クリストファーとミハエルはそこでデュエル飯を食べている。
「小鳥が用意してくれたこれは…お寿司という物か…?」
「違いますよ、これがデュエル飯というものです」
「そうだ…いい味だな。すまない、ミハエル。遊馬との別れをあんなことに…」
「仕方ありません。バリアンの追手が迫っていたんですから」
先程彼らのブレスレッドの音の意味はまさしくそれだった。
長くてあと数十秒で追手がここに来る。
「遊馬にそのことを伝えれば、戦うと言い出す。だが今、遊馬達は新たな希望を見つけた、この戦いを終わらせることができるのは、彼らだけだ。彼らが無事旅立つまで、ここへひきつける」
「兄様も、遊馬を信じているのですね?私はすべてを信じた。遊馬の持つ、人を信じる力に!」
食べ終えた2人の目の前にミザエルが現れる。
「貴様ら…遊馬とカイトはどこだ!?」
「知りたければ…我らを倒していくのだな!!」
「私の《超時空》の相手になるのかな?」
「やってみなければ分からないさ。それに、ここで逃げたら、トーマス兄様に笑われる!!」
「その通りだ!地獄でトーマスが待っている!!」
3人はデュエルの準備を整える。
「貴様らのナンバーズ、私の《超銀河眼の時空龍》で打ち砕いてくれよう」
「カイトと同じ《銀河眼》使いと戦うとは…奇妙な巡り合わせだ」
「…どういう意味だ?」
「カイトに一からデュエルを教え、鍛えたのは私だ」
クリストファーの今の予想では、ミザエルの実力はカイトとほぼ互角。
ミハエルと一緒にデュエルをすることになったとしても、勝てないかもしれない。
しかし、2人のカオスナンバーズがうまく機能すれば…。
クリストファーの言葉にミザエルは喜び、クリストファーは拳を握りしめる。
「ミザエル、相手にとって不足はない!!」
「いいだろう…2人まとめて始末してやる!!」
「私たち2人をまとめて相手するだと?」
「ずいぶん甘く見られたものですね、兄様」
「どうかな…?2人がかりでも《超時空》には歯が立たないということを思い知らせてやる!!」
ミザエルの姿が人からバリアンへと変化する。
「「「デュエル!!」」」
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー5
ミハエル5
ライフ4000
ミザエル
手札5
ライフ4000
「何!?ナッシュを連れてバリアンへ戻れだと…!?」
球場付近のビル屋上で、遊馬を捜索していたアリトとギラグが驚く。
そして、立案者であるベクターはにやっと笑いながら言葉を並べる。
「そうだ…。今遊馬とナッシュを戦わせるわけにはいかないんでなあ」
「どういうことだ!?」
「それからアリト。お前は引き続き遊馬を探せ」
「何ぃ!?」
「ふざけるなベクター!!」
「なんで俺たちは貴様の命令に従わなきゃいけねえんだ!!?」
凌牙は別かもしれないが、七皇の地位はみな平等。
その一人であるベクターに命令される立場に自分たちはいない。
2人はそう思っているが、現実は違う。
「おいおい、誰がお前たちを眠りから覚ましてやったと思ってるんだ?」
「はあ?何言ってんだてめえ!!」
「やれやれ…ならもう1度力を与えてやんなきゃダメってか!?ドン・サウザンドのなあ!!」
「何…!?」
その時、2人は遊馬に敗れ、眠りについた後に目覚めさせたのはベクターだということが分かった。
だが、時すでに遅し。
2人の背後のドン・サウザンドが現れ、直接2人の首を掴み、カオスの力を流し込んだ。
「これでお前たちは俺の人形だ!しっかり働いてくれよ?はははははは!!!」
ベクターの高笑いがそこらじゅうに響き渡った。
「遊馬が…世界を救うために異次元世界へ行ったって!?」
遊馬の家で、孝とキャッシーの言葉を聞いた明里は驚きを隠せずにいる。
普通の人であれば、何かの冗談だととらえるだろうが、今の2人が冗談を言っているように思えず、明里は信じるしかなかった。
「遊馬…あのバカ!!」
「おいおい、どこへ行くんだよ、明里」
はだしのまま、遊馬を探しに飛び出そうとする明里をチャーリーが止める。
「チャーリー!?だって…」
「2人から聞いただろう?遊馬は心配いらないって言ってるんだよ」
春も現れ、明里を諌める。
「だって、異世界へ行ったのよ!?世界を救うって!!そんな無茶を…」
「遊馬は帰ってくるさ」
「チャーリー…」
「そうじゃ、遊馬はちゃんと帰ってくる。わしらはそれを信じておればよい。さーて、遊馬がいつ帰ってきてもいいように、デュエル飯をたーんと作っておこうかね」
「明里。そういうことだ、いつまではだしで外にいるんだ?」
「…」
チャーリーと春の言葉に明里は何も言えず、ゆっくり家へ入っていく。
そして、玄関にいるのは孝とキャッシー、そしてチャーリーだけになった。
「…。よく、我慢したな」
明里たちがいる時は泣かずにありのままを話した2人。
だが、今は涙で顔がぬれていた。
次元を超えていく飛行船。
甲板で遊馬はクリストファーとミハエルのことを考えていた。
「遊馬君…」
「俺…トーマスの仇を討ちたいっていう2人の気持ちはスゲーわかる。けど、怒りに任せたデュエルは何も生まない。そう伝えたかったんだ…俺…」
「遊馬…」
「君がそう考えるように、彼らには彼らの考えがあるんだろう」
「なら、俺たちは俺たちの正しいと思った道を行くしかねえだろ?結局、いつも通りにやれってことだ!」
「ああ…。そうだな」
笑顔に戻った遊馬は再び船の進む先に目を向ける。
目指す場所はバリアン世界。
倒すべきはドン・サウザンド。
あまりにもシンプルな目的だ。
(…ミハエル君…クリストファーさん…)
侑斗は静かに2人の無事を祈った。
「私のターン、ドロー!!」
クリストファー
手札5→6
「私は手札の機械族モンスター、《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》を墓地へ送り、もう1枚の《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》を特殊召喚!」
ディープ・スペース・クルーザー・ナイン レベル9 攻撃900
「更に、魔法カード《死者蘇生》で墓地の《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》を特殊召喚!」
ディープ・スペース・クルーザー・ナイン レベル9 攻撃900
レベル9のモンスターが2体。
この状況でクリストファーがやることは1つだけだ。
「私はレベル9の《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、No.9。我が背負いし運命よ、今こそ銀河を飲み込む巨大な大地となりて降臨せよ。《天蓋星ダイソン・スフィア》!」
No.9天蓋星ダイソン・スフィア ランク9 攻撃2800
遊馬を探すドルベと璃緒の視界に《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》が入る。
「あれは…《ダイソン・スフィア》!?」
「あそこでデュエルが行われているみたいね」
2人は誰がデュエルをしているのかを確認するため、その場へ急行する。
「更に私は手札から魔法カード《魔法召喚分解》を発動!これでお前は次のターン、魔法カードの効果でモンスターの召喚・特殊召喚・セットができない」
「く…!」
バリアンズ・カオス・ドローの力でいつでも1枚だけ《RUM-七皇の剣》が発動できるが、これでは手札に加えても発動できない。
「お前たちの戦いは…我が弟、トーマスを介して分析させてもらった!お前たちのキーカードについてもな」
「ほう…。それで私の《超時空》の召喚を封じたつもりか?面白い」
カイトにデュエルを教えただけあって、その力量は高い。
だが、その程度で止まるほどミザエルは弱くない。
「私はカードを2枚伏せ、ターンエンド」
魔法召喚分解(マジック・サモン・ブレイカー)(アニメオリカ)
通常魔法カード
次のターン、相手は魔法カードの効果では召喚・特殊召喚・セットできない。
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー6→0
ミハエル5
ライフ4000
場 No.9天蓋星ダイソン・スフィア(オーバーレイユニット2) ランク9 攻撃2800
伏せカード2
ミザエル
手札5
ライフ4000
場 なし
「…!?兄様!これは…!?」
ミザエルの元に璃緒とドルベが到着する。
「クリストファーとミハエル…」
「手練れのナンバーズ使いね」
(これで3人!)
(残るはあと4人か…)
「ここはいい!お前たちは遊馬とカイトを探せ!!」
「分かった」
「兄様!!」
「七皇全員が現れるまで待ちたかったが…」
2人のブレスレッドの中の紋章の力が解放される。
すると、簡易的な《スフィア・フィールド》が生み出され、3人は閉じ込められてしまった。
クリストファーが先に動き、《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》を呼び出したのはその巨大さで七皇を引き付け、ここで足止めさせるためだったのだ。
これで、少なくともデュエルが終わるまで3人は脱出できない。
「ドルベ、メラグ。手出しは無用。このような下らん小細工、貴様ら2人を倒せば問題はない。私のターン、ドロー!」
ミザエル
手札5→6
「相手の場に攻撃力2000以上のモンスターが存在するときこのカードは手札から特殊召喚できる。《限界竜シュヴァルツシルト》2体を特殊召喚!!」
限界竜シュヴァルツシルト×2 レベル8 攻撃2000
「見せてやろう…真の《銀河眼》使いの力を!!私は2体の《シュヴァルツシルト》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!!宇宙を貫く雄叫びよ、遥かなる時をさかのぼり銀河の源よりよみがえれ!顕現せよ、そして我を勝利へと導け!《No.107 銀河眼の時空竜》!」
No.107 銀河眼の時空竜 ランク8 攻撃3000
「これが…もう1体の《銀河眼》…!?」
ミハエルはそのモンスターが発するプレッシャーを感じ、警戒する。
「どこかで…デュエルが始まっているのか?」
病院の屋上で、凌牙は《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》を目撃する。
そんな彼の背後にギラグが現れる。
「大変だナッシュ!!もう遊馬たちはこの人間世界にはいない!!」
「何!?」
「どうやら、バリアン世界へ向かったらしいぜ!!」
「く…遊馬…バリアン世界へ戻るぞ!!」
バリアン世界が破壊されてしまったら、これまでの行動が無意味になってしまう。
凌牙は大急ぎで次元のはざまへ向かう。
「ああ…急いだ方がいいぜ」
ギラグの眼が赤く光り、その表情はたくらみに満ちていた。
「私はバトルフェイズ開始時に《時空竜》の効果を発動!オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、このカード以外の場に表側表示で存在するすべてのモンスターの効果を無効にし、攻撃力・守備力を元に戻す!!タキオン・トランスミグレイション!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》の姿が四角錐の状態となり、時間を巻き戻す。
それにより、《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》の時間がエネルギー充填前の状態となる。
これでは、オーバーレイユニットを利用した攻撃回避効果が使えない。
取り除かれたオーバーレイユニット
・限界竜シュヴァルツシルト
「これで、《ダイソン・スフィア》に攻撃が届く!《時空竜》で《ダイソン・スフィア》を攻撃!!殲滅のタキオン・スパイラル!!」
《No.107 銀河眼の時空竜》の紫色の光線が《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》のコアを貫く。
コアを貫かれた《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》が大爆発を起こし、その爆風が2人に襲い掛かる。
「「うわああああ!!」」
クリストファー&ミハエル
ライフ4000→3800
「ふん!貴様らごとき、この《時空竜》で充分!!《超時空》を出すまでもない!」
「そして、私はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー0
ミハエル5
ライフ3800
場 伏せカード2
ミザエル
手札6→2
ライフ4000
場 No.107銀河眼の時空竜(オーバーレイユニット1) ランク8 攻撃3000
伏せカード2
「これが《時空竜》の力…」
強固な力を持っていたはずの《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》をあっさりと退けるほどの実力を持つ《No.107銀河眼の時空竜》。
これでは、《ガード・ブロック》や《くず鉄のかかし》は何の役にも立たない。
「面白い…倒し甲斐がある!!」
「倒すだと?」
「そうです。僕たちがあなたを倒します!!僕のターン、ドロー!」
ミハエル
手札5→6
「僕は手札から《先史遺産ゴルディアス・ユナイト》を召喚!」
無数のブロックを3本の縄で不規則に結んだ物体、ゴルディアスの結び目をモチーフとしたモンスターが現れる。
先史遺産ゴルディアス・ユナイト レベル3 攻撃300
「このカードの召喚に成功した時、手札から先史遺産と名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。僕は手札から《先史遺産ソル・モノリス》を特殊召喚!」
メキシコ風の太陽を模した石柱が現れる。
「更に、《ゴルディアス・ユナイト》のレベルはこの効果で特殊召喚したモンスターと同じになる」
先史遺産ゴルディアス・ユナイト レベル3→6 攻撃300
先史遺産ソル・モノリス レベル6 攻撃600
「僕はレベル6の《ゴルティアス・ユナイト》と《ソル・モノリス》でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろ、《No.6先史遺産アトランタル》!!」
溶岩でできた両足と左腕、岩石でできた右腕、巨大な氷山がある左肩と平原のある右肩、山を模した顔。
これこそがミハエルが使う、アトランティス大陸を模したナンバーズだ。
胸部の中央部分にそのモンスターの番号が刻まれている。
No.6先史遺産アトランタル ランク6 攻撃2600
「これが貴様のナンバーズ…面白い」
《No.107銀河眼の時空竜》をはるかに上回る大きさに若干驚くものの、それだけ倒し甲斐があるとミザエルは踏んだ。
「このカードのエクシーズ召喚に成功した時、自分の墓地に存在するナンバーズを装備し、そのモンスターの元々の攻撃力の半分を得る!僕は《ダイソン・スフィア》を選択!!」
「させるか!!私は永続罠《時空陽炎翼》を発動!!相手がエクシーズモンスターを特殊召喚した時、このカードの《時空竜》に装備する!そして、このカードが存在する限り、相手エクシーズモンスターの効果は無効となる!!」
炎でできた翼が《No.107銀河眼の時空竜》に宿ると、強烈な熱波が《No.6先史遺産アトランタル》を襲う。
特殊な熱波を受けた《No.6先史遺産アトランタル》は効果を発動できなかった。
「だろうね」
「これくらいは予測の範囲内だ」
「何!?」
「ミハエル!!」
「はい!僕は場から《RUM-アージェント・カオス・フォース》を発動!!」
発動した瞬間、《No.6先史遺産アトランタル》が赤い炎に包まれる。
「何!?き…貴様ら!!」
ミザエル達には予想外だった。
まさか、クリストファーとミハエルがRUMを手にしているとは。
「僕は《No.6先史遺産アトランタル》でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!降臨せよ!CNo.6!有限なる時空を破り、今、その存在を天地に刻め!《先史遺産カオス・アトランタル》!」
波を描く灼熱と炎と焦土で埋め尽くされた両肩と頭部。
右腕は溶岩となり、両足は柱に変化している。
地球が生み出す圧倒的な破壊の力をそのモンスターは体現している。
CNo.6先史遺産カオス・アトランタル ランク7 攻撃3300
「奴らもカオスナンバーズを!?」
「《アージェント・カオス・フォース》は僕たちの場にランク5以上のモンスターが特殊召喚された時、1度だけ墓地から手札に加えることができる。ここからが本番です!《カオス・アトランタル》で《銀河眼の時空竜》を攻撃!!カオス・パニッシュメント!!」
右肩の元々は氷山だった火山が噴火し、その溶岩が《No.107銀河眼の時空竜》に襲い掛かる。
「させるか!!《時空陽炎翼》を墓地へ送り、《時空竜》を破壊から守る!!」
《時空陽炎翼》が消えると、バリアが《No.107銀河眼の時空竜》を包む。
しかし、ミザエルへのダメージも阻止したことにはならない。
「うわあああ!!」
ミザエル
ライフ4000→3700
時空陽炎翼(タキオン・フレア・ウィング)(アニメオリカ・調整)
永続罠カード
相手フィールド上にエクシーズモンスターが特殊召喚された時に自分フィールド上の「No.107銀河眼の時空竜」1体を選択して発動できる。
発動後このカードは装備カードとなり、選択したモンスターに装備する。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上のエクシーズモンスターの効果は無効化される。
このカードを装備したモンスターが戦闘で破壊される場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。
「時空陽炎翼」はフィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。
「ふん!何としてでも《時空竜》を破壊したかったようだが、残念だったな」
「そう来ると思っていた!」
「なんだと…!?」
ミザエルは知らなかった。
自分は今、ミハエルの読み通りに動いてしまったことを。
そのことが、これから自分の首を絞めることになってしまう。
「このカードは1ターンに1度、相手モンスター1体を装備することができるのです!」
「何!?装備だと…!?」
「行け!《カオス・アトランタル》!!」
《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》の炎の波が《No.107銀河眼の時空竜》を縛り上げる。
縛り上げられたそのモンスターは《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》の体内に吸収され、化石となって焦土と化した平原に現れた。
「そして、この効果で装備したカード1枚につき、このカードの攻撃力は1000ポイントアップする!!」
CNo.6先史遺産カオス・アトランタル ランク7 攻撃3300→4300
「き…貴様ら!!」
《No.107銀河眼の時空竜》を奪われるという屈辱を味わったミザエル。
しかも、それをしたのが自分が馬鹿にしていた普通の人間で、そのことがミザエルの怒りを増大させる。
「《時空竜》が奪われた!!」
「すべては…《時空竜》を装備するための布石だったのか。奴らはその一瞬を待っていたというのか?」
「おのれ…小賢しい真似を!!これほどの屈辱を受けたのは初めてだ!!」
「お褒めに預かり光栄です。僕はカードを2枚伏せ、ターンエンドです!!」
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー0
ミハエル6→3
ライフ3800
場 CNo.6先史遺産カオス・アトランタル(《No.107銀河眼の時空竜》装備 オーバーレイユニット3) ランク7 攻撃4300
伏せカード3
ミザエル
手札2
ライフ3700
場 伏せカード1
「だが…これで私に勝ったと思うなよ!?私のターン!!」
ミザエルの右手が紫色の光り始める。
「やめろ!!ミザエル!!!」
「バリアンズ・カオス・ドロー!!!!」
ドルベの制止を無視し、ミザエルは《RUM-七皇の剣》をドローしてしまった。
これまでにない屈辱が彼の正常な思考を狂わせた。
ミザエル
手札2→3
「ドローフェイズ時に通常のドローをしたこのカードを後悔し続けることでそのターンのメインフェイズ1に発動でき…!!!」
今になって、ようやくミザエルは2人の目的が分かった。
「そうか…貴様らの本当の狙いは」
「そうだ。《七皇の剣》は墓地・エクストラデッキに存在するオーバーハンドレッドナンバーズを呼び出し、カオス化するカード。しかし、《銀河眼の時空竜》は墓地にもエクストラデッキにもなく、装備カードとなっている!」
「《七皇の剣》のわずかな隙をついたのさ!!」
「最初から貴様らの狙いはただ1つ…《超銀河眼の時空龍》の召喚を阻止することだったのか…」
「そして、発動に失敗した《七皇の剣》は裏向きに戻し、このデュエルの間発動できない!」
「く…!!!」
これで、七皇最強のRUMである《RUM-七皇の剣》は完全に封じられてしまった。
「お前の切り札は封じた」
「さあ…どう戦いますか?」
「なるほど…。貴様らの力を見くびっていたようだ。さすがはカイトの師匠であるクリストファー、そしてその弟のミハエル。だが、私とてバリアン七皇の1人。このまま終わるわけにはいかん」
このような過ちは二度と繰り返さないと心に誓い、ミザエルは彼らを見下すのをやめた。
「私は手札から《防覇龍ヘリオスフィア》を召喚!」
プテラノドンに似た姿をした紫色の竜が現れる。
防覇龍ヘリオスフィア レベル4 守備1900
「私の場に存在するモンスターがこのカードのみで、相手の手札が4枚以下の時、相手は攻撃できない」
ミザエルにしては消極的な効果を持ったカードだが、これで圧倒的攻撃力を持った《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》は攻撃できない。
そのモンスターは自身の効果を使用したターン、相手にダメージを与えることができないという制約がかけられている。
次のターンにできることは《防覇龍ヘリオスフィア》を奪い取ることだ。
「私はこれで、ターンエンド!」
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー0
ミハエル3
ライフ3800
場 CNo.6先史遺産カオス・アトランタル(《No.107銀河眼の時空竜》装備 オーバーレイユニット3) ランク7 攻撃4300
伏せカード3
ミザエル
手札3→2(うち1枚《RUM-七皇の剣》)
ライフ3700
場 防覇龍ヘリオスフィア レベル4 守備1900
伏せカード1
「私のターン、ドロー!」
クリストファー
手札0→1
「罠カード《ナンバーズ・リフト》を発動!自分の墓地からナンバーズを効果を無効にして特殊召喚する。私は墓地から《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》を特殊召喚!」
No.9天蓋星ダイソン・スフィア ランク9 攻撃2800
ナンバーズ・リフト(アニメオリカ・調整)
永続罠カード
自分の墓地から「No.」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
このカードがフィールドから離れたとき、この効果で特殊召喚されたモンスターは破壊される。
また、この効果で特殊召喚されたモンスターがフィールドから離れたとき、このカードは墓地へ送られる。
「更に私は《RUM-アージェント・カオス・フォース》を発動!!」
「く…!!」
場から発動された《RUM-アージェント・カオス・フォース》が起こすカオスの渦に《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》が飲み込まれる。
「私は《ダイソン・スフィア》でオーバーレイネットワークを再構築。カオスエクシーズチェンジ!!現れろ、CNo.9!天空を覆う星よ、森羅万象をその内に宿し、今、ここに降臨せよ!《天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア》!」
鋭い花びらのような形をした紫色の装甲と赤いラインが無造作に描かれている黄色い装甲が5つずつコアの部分から展開した巨大な機械が大気圏を越えた宇宙に現れる。
CNo.9天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア ランク10 攻撃3600
「ミザエル!このカードは相手モンスターと戦闘を行う時、ダメージ計算を行わずにそのモンスターをオーバーレイユニットにすることができる!そして、1ターンに1度、このカードのオーバーレイユニット1つにつき300ポイントのダメージを与えることができる!!」
「くっ…!!」
これで、ミザエルの状況がますます悪くなっていく。
「そして、《カオス・アトランタル》の効果を発動!1ターンに1度、相手モンスター1体をこのカードの装備カードとすることができる!」
《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》に捕縛された《防覇龍ヘリオスフィア》が化石となって平原に安置される。
CNo.6先史遺産カオス・アトランタル ランク7 攻撃4300→5300
「《ヘリオスフィア》まで…だが、これで私にダメージを与えることはできない!!」
「いいや、まだ我々にはお前を追い詰める術がある!」
「なんだと…!?」
「私は《カオス・アトランタル》の効果を発動!このカードが装備しているナンバーズを墓地へ送り、オーバーレイユニットを3つ取り除くことで、相手のライフを100にする!!」
「何!!!?」
化石と化した《No.107銀河眼の時空竜》にオーバーレイユニットが3つ宿ると、そのモンスターが溶岩と化し、ミザエルに襲い掛かる。
「うわああああ!!!(バ…バカな…!?私がここまで…)」
ミザエル
ライフ4000→100
取り除かれたオーバーレイユニット
・先史遺産ソル・モノリス
・先史遺産ゴルディアス・ユナイト
・No.6先史遺産アトランタル
「ミザエル!!」
「そんな…ここまでミザエルが追いつめられるなんて…」
璃緒もドルベもあまりの出来事に言葉を失う。
ミザエルの場にはすでにモンスターが存在せず、手札2枚と1枚の伏せカード。
更に、その中の1枚はもう発動できなくなった《RUM-七皇の剣》。
ライフの差も大きい。
「更に、私は手札から魔法カード《サテライト・ディメンション》を発動。私の場にダイソン・スフィアと名のつくモンスターが存在するとき、相手の墓地に存在するカード1枚を除外し、相手に1000ポイントのダメージを与える!私は先ほど墓地へ送られた《No.107銀河眼の時空竜》を除外する!」
「何…!?」
《CNo.9天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア》から放たれたビームで《No.107銀河眼の時空竜》が異次元へと追放されていった。
サテライト・ディメンション
通常魔法カード
自分フィールド上に「ダイソン・スフィア」と名のつくモンスターが表側表示で存在する場合にのみ発動できる。
相手の墓地に存在するカードを1枚選択し、除外する。
そして、相手に1000ポイントのダメージを与える。
「私はこれで、ターンエンドだ」
クリストファー&ミハエル
手札
クリストファー0
ミハエル3
ライフ3800
場 CNo.6先史遺産カオス・アトランタル(《防覇龍ヘリオスフィア》装備) ランク7 攻撃4300
CNo.9天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア(オーバーレイユニット1) ランク10 攻撃3600
ナンバーズ・リフト(永続罠)
伏せカード2
ミザエル
手札2(うち1枚《RUM-七皇の剣》)
ライフ100
場 伏せカード1
「これで…次のターン…」
「カオスナンバーズの攻撃か、《カオス・ダイソン・スフィア》の効果で…ミザエルが負ける…」
2人がかりとはいえ、ここまでミザエルが追いつめられるのは初めてだ。
しかし、圧倒的に不利な状況にもかかわらず、ミザエルは戦意を失っていない。
「クリストファー…ミハエル…。認めよう、貴様らは私のこれまでの人生の中でも屈指の強敵だということを」
「ミザエル…」
「ここで宣言しよう。私のデッキにはまだ1枚だけ、お前たちを倒す術を私に与えてくれるカードが存在する」
「何…!?」
ミザエルからの宣言に、クリストファー達が驚く。
「そのカードが手札に来なければ私の負け。しかし、そのカードが来れば私の勝ちだ。私のターン、ドロー!!!」
ミザエル
手札2→3
「私は手札から魔法カード《昇格者の宝札》を発動!手札に存在するRUMと名のつく魔法カード1枚を除外し、デッキからカードを2枚ドローする。私は《七皇の剣》を除外する!!」
もはや使えなくなったRUMを利用することで、ミザエルはノーリスクで手札増強に成功する。
昇格者の宝札
通常魔法カード
自分の手札に存在する「RUM」と名のつく魔法カード1枚をゲームから除外することで発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
「カイト様!エネルギー充填率95パーセント!発進まであと3分であります!!」
ハートランド内に存在する地下マスドライバーが地表に現れ、オービタル7とカイトが乗っているシャトルが発進準備に入る。
「カ…カイト様!クリストファーとミハエルがいる場所でエネルギーの変化が見受けられます!!」
「分かっている…いいからさっさと作業を進めろ」
「カ…カシコマリ!!」
オービタル7が作業を進めるのを、カイトは目を閉じ、静かに待った。
「た…助けてくれナッシュ!!」
「ギラグ!?」
次元の彼方へ向かう凌牙とギラグにも異変が発生した。
背後に突然現れた黒い空間から現れた黒い触手にギラグが捕縛される。
凌牙はギラグを助けるために手を掴んだ。
「へ…」
「何!?ギラグ…」
触手はギラグを解放すると、逆に凌牙を拘束した。
「悪いな、ナッシュ!!お前には遊馬と戦ってもらっちゃあ困るんだよ。すべてはドン・サウザンド様のために…」
「ドン…サウザンド…!?」
次の瞬間、触手は凌牙の視界を封じていった。
ドローしたカードをミザエルはしばらくの間見つめている。
「クリストファー…ミハエル。お前たちのこと…決して忘れはしない」
「…?」
「私は手札から魔法カード《ディメンジョン・エクシーズ》を発動!墓地に存在するレベル8のドラゴン族モンスター2体を除外することで、ゲームから除外されているドラゴン族エクシーズモンスター1体を特殊召喚する!」
「何!!?」
2体の《限界竜シュヴァルツシルト》が次元の彼方へ消え、入れ替わりに《No.107銀河眼の時空竜》が異次元から現れる。
No.107銀河眼の時空竜 ランク8 攻撃3000
ディメンジョン・エクシーズ
通常魔法カード
自分の墓地に存在するレベル8のドラゴン族モンスター2体を除外することで発動できる。
ゲームから除外されている自分のドラゴン族エクシーズモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。
「ディメンジョン・エクシーズ」は1ターンに1度しか発動できない。
「更に、私は手札から《半月竜ラディウス》を特殊召喚!このカードは相手の場にエクシーズモンスターが存在するとき、レベルを8にして手札から特殊召喚できる」
両腕と両膝、そして頭部に半月の形をした飾りがついている紫色の竜が現れる。
半月竜ラディウス レベル4→8 攻撃1400
「そして、罠カード《闇次元の解放》を発動し、《限界竜シュヴァルツシルト》を特殊召喚する!」
限界竜シュヴァルツシルト レベル8 攻撃2000
「そして…手札から《RUM-バリアンズ・フォース》を発動!!」
「何!?《バリアンズ・フォース》だと…!!?」
「そうだ…。先ほどの《昇格者の宝札》でドローしたもう1枚のカードだ。私は《No.107銀河眼の時空竜》でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より蘇れ。永遠を越える竜の星! 顕現せよ、《CNo.107超銀河眼の時空龍》!」
CNo.107超銀河眼の時空龍 ランク9 攻撃4500
「現れてしまった…。《超銀河眼の時空龍》!!」
トーマスが送ってくれたデータで、《CNo.107超銀河眼の時空龍》の能力はすでに掴んでいる。
この状況で、ミザエルがやることはあとわずかだった。
「私は《超時空》の効果を発動!《時空》をオーバーレイユニットとしている時、私の場のモンスター2体をリリースすることで、このターン、このカードは3回攻撃することができる!」
ミザエルの場の2体の竜が光となり、《CNo.107超銀河眼の時空龍》を包み込んだ。
「そして、《超時空》のもう1つの効果を発動!1ターンに1度、カオスオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、このターン、このカード以外の場のすべてのカードの効果を無効にし、更に相手は場のカードの効果を発動できなくなる!タイム・タイラント!!」
《CNo.107超銀河眼の時空龍》の咆哮とともに時間が暴走し始める。
《CNo.9天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア》は先ほどの《No.9天蓋星ダイソン・スフィア》同様、エネルギー供給前の状態となり、《CNo.6先史遺産カオス・アトランタル》に至ってはあまりにも遠い未来の状態、つまりは化石となってしまった。
そして、伏せカードである《次元幽閉》も変色し、テキストが読めない状態となる。
CNo.6先史遺産カオス・アトランタル ランク7 攻撃4300→3300
取り除かれたオーバーレイユニット
・No.107銀河眼の時空竜
「この《超時空》こそ、絶対なるときの支配者!このデュエル、私の…!」
「いいや、この勝負…」
「僕たちの勝ちです!!」
「なんだと!!?」
もう、クリストファーとミハエルには《CNo.107超銀河眼の時空龍》に対抗できるカードはない。
この状況で勝ちだといえる2人にミザエルは驚いた。
しかし、すぐにその答えがわかる出来事が発生する。
「システム異常なし!!大気圏突破まで、あと58.03秒であります!!」
マスドライバーからシャトルが発進するのをミザエル達には見えた。
「まさか…貴様ら!!」
「そうだ。カイトだ」
「彼は今、月に向かっています」
「何…!?」
「何!?月だと…?」
「そして、遊馬とアストラルはバリアン世界へ向かっている!」
「な…!?」
クリストファーとミハエルは遊馬とカイトのために自ら捨て石となった。
ミザエル達がそのことに気付くにはもう遅すぎた。
これでは、先に目的地に到着するのは遊馬とカイトになってしまう。
(遊馬…あとは君に任せたよ)
「私たちの役目はこれで終わる」
クリストファーが指を鳴らす。
すると、彼らの目の前と飛行船に映像が現れ、遊馬達との通信が可能になった。
「これは…クリストファー!!ミハエル!!」
「デュエルはすでに始めっているというのか…?」
「…」
「ミザエル、遊馬!!これから私の言うことを聞いてほしい!!カイトは今、ある目的を果たすために月へ向かった!!」
「月…!?」
あの旅の後、カイトは再びミザエルの遺跡へ足を運び、調査を始めた。
そして、遺跡の地下に残された4体の竜が刻まれた遺跡にあるメッセージを読み取った。
『光と時の竜、生まれた地であいまみえるとき、銀河の瞳、真に見開きて、新たな世界の扉を開く』
つまり、ナンバーズと四霊神だけではヌメロン・コードは発動しない。
月で2人の銀河眼使いが戦い、最強の銀河眼使いを決めることがもう1つの鍵だという仮説をカイトは導き出した。
クリストファーはそのことをすべて話した。
「そんな!!じゃあ、クリストファーとミハエルは私たちのために…」
「七皇を足止めしていた…」
「トーマスの仇を取ろうとは思っていなかった…」
「待ってろよ!クリストファー!ミハエル!!今助けに…!!」
ブリッジへ行こうとする遊馬の腕を侑斗が掴む。
「放せよ侑斗!!このままだと2人が!!クリストファーとミハエルが…!?」
「遊馬君、今戻っても、もう遅すぎる。それに、今戻ったら…」
「ふざけるな!!クリストファーとミハエルがどうなっても…」
次の瞬間、侑斗の拳が遊馬の頬に叩き込まれ、遊馬は大きく転倒する。
「遊馬!!」
「ユウ!!」
「侑斗さん!!」
「ごめん…。でも、ここで戻ってしまったら、クリストファーさんとミハエル君の想いを踏みにじることになるんだ!!そのことを君は分かっているのか!?遊馬君!!!」
侑斗の瞳は涙でぬれている。
彼も戻りたいと思っているが、状況と彼らの思いがそれを許さないことを知っている。
だからこそ、前へ進むしかないと強引に納得するしかない。
「侑斗…」
「遊馬…。せめて、見届けようぜ。あいつらのデュエルを」
「蓮…」
頬をさすりながら、遊馬はじっと映像を見る。
「良く見ておけ、遊馬。これがバリアン七皇の実力!しっかり目に焼き付け、前へ進め!!」
「小鳥、デュエル飯ごちそうさま。あと、遊馬のおばあちゃんとお姉さんにもよろしく」
ミハエルの言葉を小鳥は涙を流しながら聞いた。
「ミハエル…」
「遊馬…うんざりだとか、意気地なしだとか言ってごめん。あれは本心じゃない。君は真の友だ。遊馬、君に出会えて本当によかった。ありがとう、そして…さよなら…」
「ミハエルーーーー!!!」
「別れの挨拶はすんだか?」
「来い!!ミザエル!!!」
ミハエルとクリストファーは再びミザエルに目を向ける。
「せめて…安らかに散るがいい。《超銀河眼の時空龍》!!とどめをさせ!!アルティメット・タキオン・スパイラル!!!」
「やめろーーーーーー!!!!!」
遊馬の願いむなしく、黄金の光線が2体のカオスナンバーズと2人を焼き尽くしていった。
クリストファー&ミハエル
ライフ3800→2600→1500→0
「うわああああああ!!!」
ライフが0になるのと同時に、映像が消えた。
アストラルを除き、全員の顔は涙でぬれている。
しかし、最後まで見届けた。
彼らの戦い、そして彼らの意思を。
ここでは彼らのカードを受け取ることはできない。
しかし、彼らの思いは確かに受け取ることができた。
デュエル終了と同時にミザエル達を拘束していたフィールドが消滅する。
「さらばだ…誇り高き兄弟…この勝負の勝利者よ…」
ミザエルは消滅する2人をミザエルは静かに見届けた。
消滅した2人がいた場所には《RUM-アージェント・カオス・フォース》が残されている。
そのカードを拾ったとき、彼のデッキに異変が起こる。
「うん…?」
《No.107銀河眼の時空竜》が光り始める。
そして、彼の眼は自然と月に向いている。
「いくのか?ミザエル…」
「ああ。あそこに、私の最大の敵が待っている!」
「…。今、みんなから託されたカードを組み合わせると、これが全力かな?」
「ああ…。そうだな、侑斗」
遊馬は組みなおした自分のデッキをデッキケースにしまう。
散って行った仲間から託されたカードを組み入れた、今の遊馬が作れる最強のデッキを。