No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
No.17リバイス・ドラゴン(Dr.フェイカーから奪還)
No.37魔装天使テンペリアス(Dr.フェイカーから奪還)
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号(Dr.フェイカーから奪還)
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード(Dr.フェイカーから奪還)
No.77堕天使長ヴァリアブル・エンジェル(Dr.フェイカーから奪還)
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ(Dr.フェイカーから奪還)
No.82ハートランドラコ(Mr.ハートランドから入手)
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング(Mr.ハートランドから入手)
蓮
No.7ラッキー・ストライプ
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン
竜司
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.24ビッグバンドラグーン
瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.23セイクリッド・ルナマリア
No.48シャドー・リッチ
「はあ…はあ…」
「やったな…侑斗…」
「うん…蓮、ありがとうね」
侑斗と蓮は拳を合わせた。
「バカな…この私が…」
Mr.ハートランドは2人の子供に負けたという衝撃で動揺していた。
彼のライフが0になったことで、ウィンダ達を襲っていたオボット達は停止した。
「ユウ!!やったね!!」
「ウィンダ…」
抱きついてきたウィンダに微笑みながら抱き返す侑斗。
「あ…!!ユウ!《勇者のユウ》が!!」
「え…?」
《DFW勇者のユウ》と《ガスタ・ファンタジア・フォース》は再び白いカードに戻った。
「ありがとう…遊夜君…」
「侑斗!蓮!ウィンダ!あれを見て…」
「あ…あれは…!?」
侑斗達の目に入ったのは体の大半がサイボーグのようになっているDr.フェイカーと、背後の6枚の羽根をつけた赤い幻影だった。
その幻影はDr.フェイカーに取りつくと、彼の姿は額に赤いダイヤのようなものが付いた邪悪な十字架のある、6枚羽根をつけた悪魔に変貌した。
「見るがいい!!《Heart-eartH Dragon》の効果を!!オーバーレイユニットを持つこのカードが破壊された場合、復活する!そして、このカードの攻撃力はゲームから除外されているカードの数×1000ポイントアップする!」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は咆哮しながら、異次元にとらわれた4枚のカードの力を取り込んだ。
No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon ランク9 攻撃0→4000
その咆哮は衝撃波となり、侑斗たちに襲い掛かる。
「まずい!!」
侑斗は風の目を発動すると、ウィンダとともに風のバリアを展開して蓮達を守った。
「Dr.フェイカー!!?なぜ、私まで巻き込んで…うわああ!!」
衝撃波を受けたMr.ハートランドは重傷を負い、そのまま浮遊装置から落下した。
「誰か…助けてくださーーーい…」
Mr.ハートランドは異世界のはざまの中へ消えて行った。
「攻撃力…4000だと…!?」
「くう…!!」
カイトと凌牙はさらなる力をもって復活した強敵に戦慄した。
「更に、永続罠《Heart-eartHの咆哮》の効果発動!Heart-eartHと名のつくエクシーズモンスターの特殊召喚に成功した時、相手フィールド上に攻撃表示で存在するすべてのモンスターを守備表示にする!」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は特殊な超音波を起こし、《超銀河眼の光子龍》を操った。
超銀河眼の光子龍 ランク8 攻撃5000→3000
Heart-eartHの咆哮
永続罠カード
「Heart-eartH」と名のつくモンスターが自分フィールド上に特殊召喚されたとき、相手フィールド上に攻撃表示で存在するモンスターの表示形式を守備表示に変更させる。
「Heart-eartHの咆哮」の効果は1ターンに1度しか発動できない。
「バカな…《超銀河眼》が…うう!!」
「ああ…カイト!!」
カイトは長時間にわたるフォトンチェンジ、そして実体化したデュエルのダメージによってボロボロになっていた。
遊馬チーム
手札
遊馬0
凌牙0
カイト1
ライフ100
場 超銀河眼の光子龍(オーバーレイユニット2) ランク8 守備3000
伏せカード1
Dr.フェイカー
手札1
ライフ150
場 No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon ランク9 攻撃4000
Heart-eartHの咆哮(永続罠)
「カイト…倒せるのはまだ早い。私のターン、ドロー!」
Dr.フェイカー
手札1→2
「私は手札から永続魔法《バリアンズ・ゲートウェイ》を発動!このカードを発動した時、相手に800ポイントのダメージを与える!」
「まずい!!俺たちのライフは…もう100しか残ってねえ…」
「くらえ!!」
《バリアンズ・ゲートウェイ》のソリッドビジョンから衝撃波が遊馬たちを襲おうとしていた。
「この効果が通れば、遊馬君たちのライフが…!!」
「遊馬!!」
「くっ…罠発動!《フォトン・エスケープ》!俺の場の銀河と名のつくモンスター1体をゲームから除外して、このターン、俺たちが受けるダメージをすべて0にする!」
《超銀河眼の光子龍》は光のバリアに変化して、衝撃波の盾となった。
フォトン・エスケープ
通常罠カード
自分フィールド上に表側表示で存在する「銀河」と名のつくモンスター1体を除外することで発動できる。
このターン、自分が受けるダメージはすべて0になる。
No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon ランク9 攻撃4000→5000
「しぶとい奴め…まだ私に歯向かうか…」
「くう…ハルト…」
ボロボロになったカイトの目はスフィア・フィールド砲に向けられていた。
ハルトの肉体のほとんどはすでにスフィア・フィールド砲の一部になっていた。
「…バリアン!!貴様たちがハルトを奪いに来たというのなら、奪ってみろ!!ここで決着をつける!ハルトーーーーーー!!!」
「兄…さん…」
カイトの声が届いたのか、ハルトは若干意識を取り戻した。
「バリアン…?」
「まさか、あのおやじに取りついた化け物の名前か!?」
「俺は手札の《ディメンション・アタッカー》の効果発動!俺の場のエクシーズモンスターが除外された時、手札のこのカードを墓地へ送ることで、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」
西洋騎士の鎧を着た実体のない影が異次元から《超銀河眼の光子龍》を呼び覚まし、攻撃させた。
「よっしゃあ!!すげえぜ、カイト!!」
「まだ、その手を残していたとはな…」
「愚かな…私は《バリアンズ・ゲートウェイ》の効果発動!このカードを墓地へ送ることで、私が受ける効果ダメージを1度だけ0にする!」
《バリアンズ・ゲートウェイ》は《超銀河眼の光子龍》の障壁となった。
バリアンズ・ゲートウェイ
永続魔法カード
このカードを発動した時、相手に800ポイントのダメージを与える。
また、自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送ることで、このターン、1度だけ自分が受ける効果ダメージを0にする。
この効果はスペルスピード2として扱う。
ディメンション・アタッカー
レベル1 攻撃0 守備0 効果 光属性 戦士族
自分フィールド上のエクシーズモンスターがゲームから除外された時、手札に存在するこのカードを墓地へ送ることで発動できる。
ゲームから除外されたモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
「ディメンション・アタッカー」の効果はデュエル中1回しか発動できない。
「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
遊馬チーム
手札
遊馬1
凌牙0
カイト1→0
ライフ100
場 なし
Dr.フェイカー(バリアン)
手札2→0
ライフ150
場 No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon ランク9 攻撃5000
伏せカード1
「はあ…はあ…」
「うう…」
「シャーク!!カイト!!」
カイトと凌牙の肉体は悲鳴を上げ、2人は座り込んでしまった。
「ハハハハ…残念だったな。九十九遊馬。最後に残ったのはお前1人だ」
「くっそぉぉぉぉ!!こんなところでやられたたまっかよ!!」
「遊馬…兄さん…いつも、僕を守ってくれる…」
ハルトは諦めずに戦う遊馬と弟である自分をいつも考えてくれるカイトを見て、涙を流した。
「なら…僕も…!!」
ハルトの体が虹色に輝き始めた。
「な…何事だ!?」
「ハルト君…」
「ハルト…」
侑斗達はハルトが放つ輝きに心奪われた。
「これは…」
「ハルト…お前…」
「ハルト…貴様、まさか私が与えたバリアンの力を…!!?」
ハルトの力がスフィア・フィールド砲から《スフィア・フィールド》を取り除いていく。
「《スフィア・フィールド》が!!?」
「遊馬…いまだ!!アストラルの元へ行け!」
「カイト…」
「遊馬…お前とアストラルの力を…奴に見せてやれ!!」
「シャーク…」
「遊馬…遊馬…」
アストラルの声がテレパシーとなって遊馬に届けられる。
遊馬を求める声だった。
「アストラル…行くぜーーーー!!」
遊馬は助走をつけて跳躍し、皇の鍵の力で《スフィア・フィールド》に突入した。
「アストラル!」
「遊馬!」
「俺とおまえでオーバーレイ!!」
遊馬とアストラルは《スフィア・フィールド》を突破し、融合する。
「俺とアストラルで、オーバーレイネットワークを構築!遠き2つの魂が交わるとき、語り継がれし力が現れる!エクシーズチェンジ!!ゼアル!!」
ゼアルと化した遊馬とアストラルがバリアンと対峙する。
「あれが…ゼアル…」
「遊馬とアストラルの力…」
「あれがアストラル世界の力…ゼアル…」
「バリアン!お前が俺たちの前に立ちはだかろうと、闇の中で燃える希望が、かっとビングが、お前を倒す!俺のターン!」
遊馬に右手に光が集まっていく。
「最強デュエリストのデュエルはすべて必然!ドローさえ、デュエリストが創造する!これが…我々の運命の1枚!!」
「「シャイニング・ドローーーーー!!」」
遊馬
手札1→2
「俺は手札から魔法カード《貪欲な壺》を発動!墓地のモンスターカードを5枚までデッキに戻し、デッキからカードを2枚ドローする!」
墓地からデッキに戻ったカード
・エクシーズ・リモーラ
・ガガガマジシャン
・ゴブリンドバーグ
・ディメンション・アタッカー
・フォトン・スラッシャー
「更に俺は手札から魔法カード《ディメンション・オーバーレイ》を発動!ライフを半分支払い、お互いにゲームから除外されているエクシーズモンスターを可能な限り特殊召喚する!」
「何!?」
遊馬の場に異次元の裂け目が現れ、そこから《CNo.39希望皇ホープレイ》、《超銀河眼の光子龍》、《No.47ナイトメア・シャーク》が飛び出した。
CNo.39希望皇ホープレイ ランク4 攻撃2500
超銀河眼の光子龍 ランク8 攻撃4500
No.47ナイトメア・シャーク ランク3 攻撃2000
「エクシーズモンスターが復活しただと!!?」
「更に手札から魔法カード《エクシーズ・トレジャー》を発動!その効果で、場に存在するエクシーズモンスターの数だけカードをドローする!この効果で俺はカードを4枚ドローする!そして、手札から《ZW-山羊風神翼》の効果発動!このカードは装備カードとして《ホープレイ》に装備する!」
膨大な風を翼に宿し、緑色の鎧を着た山羊が現れ、その翼が《CNo.39希望皇ホープレイ》に装着さえた。
「このカードを装備したモンスターの攻撃力は俺たちの場に存在するエクシーズモンスター1体につき800ポイントアップする!」
CNo.39希望皇ホープレイ ランク4 攻撃2500→4900
「攻撃力4900だと!?」
「更に手札から《ZW-一角獣皇槍》の効果発動!このカードも《ホープレイ》に装備する!」
遊馬の場に光り輝く翼と鎧を持つ華麗な一角獣が聖なる槍となって、《CNo.39希望皇ホープレイ》に装備された。
「このカードを装備したモンスターの攻撃力は1900ポイントアップし、戦闘を行う相手モンスターの効果をバトルフェイズの間だけ無効にする!」
CNo.39希望皇ホープレイ ランク4 攻撃4900→6800
「攻撃力…6800だと!!?だが、まだだ!!!」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は《スフィア・フィールド》を口に加え、エネルギーを注入し始めた。
「アストラルを失ったとはいえ、エネルギーはこれで十分だ。これを放てば、貴様らに敗れようともアストラル世界を滅ぼし、貴様らを道連れにすることができる!!」
「そんな…止めなきゃ…うう!!」
体力のほとんどを失った侑斗にはもはや立ち上がるだけの力は残っていなかった。
「ユウ!!無茶だよ!今のユウの体力じゃ…」
「だけど…だけど!!」
「侑斗さん…遊馬を…遊馬を信じてあげて…」
「小鳥ちゃん…」
「遊馬!!かっとビングよ!!」
「小鳥…」
「行け!!遊馬!!」
「お前にすべてを託した!!あいつをぶっ倒せ!!」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は《スフィア・フィールド》へのエネルギー充填を終えようとしていた。
「おう!!行け!《希望皇ホープレイ》!!《Heart-eartH Dragon》に…バリアンに攻撃だ!!」
《CNo.39希望皇ホープレイ》は風の翼で飛翔しながら、聖なる槍で《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》を貫こうとしていた。
「させるか!!永続罠《バリアンズ・バトル・バスター》を発動!墓地の《バリアンズ・ゲートウェイ》を除外することで発動し、1ターンに2度まで相手モンスターの戦闘を無効にできる!」
《バリアンズ・バトル・バスター》のソリッドビジョンから赤い光線がはなたれ、《CNo.39希望皇ホープレイ》は仰け反った。
「まだだ!!《山羊風神翼》を装備した《ホープレイ》は俺たちの場のエクシーズモンスターの数だけ攻撃できる!」
《超銀河眼の光子龍》と《No.47ナイトメア・シャーク》から力を与えられた《CNo.39希望皇ホープレイ》は再び攻撃を開始した。
「まだだ!《バリアンズ・バトル・バスター》の効果で、その攻撃も無効にする!」
《バリアンズ・バトル・バスター》は再び《CNo.39希望皇ホープレイ》を妨害した。
バリアンズ・バトル・バスター
永続罠カード
自分の墓地に存在する「バリアンズ」と名のつくカード1枚をゲームから除外して発動する。
1ターンに2度、モンスターの攻撃を無効にできる。
「ハハハハハ!!無駄だ!!これで準備は整った!!」
「くっそーーー!!」
「行け!!《Heart-eartH Dragon》!!奴らと共に、アストラル世界を滅ぼせ!!!」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は《スフィア・フィールド》の膨大なエネルギーを解放しようとした。
「そんな…これで…」
「ユウ…」
ウィンダは最期の瞬間まで侑斗のぬくもりを感じるために、彼に抱きついた。
(ユウ…今度は一緒に…)
(剣崎侑斗…九十九遊馬…)
「え…!?」
「何だ…この声は!?」
侑斗と遊馬の頭に優しい女性の声が響く。
その声は、侑斗にフォーチュンの正体を教えてくれた声と同じものだった。
「あなたは…一体!?」
「あなたたちは…まだここで死ぬ運命ではありません」
「な…なんだこれは!?」
《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》の目の前に紫の薔薇、そして植物でできた巨大な翼獣が現れ、《スフィア・フィールド》を抑え込んだ。
「バカな!!?あれには…アストラル世界を滅ぼすだけの力が…!?」
「あれは…《スフィア・フィールド》の力が分解されているというのか…?」
《スフィア・フィールド》は無数のカードとなって分解され、遊馬たちの手にナンバーズが戻ってきた。
「《スフィア・フィールド》が…消えた…」
「ウィンドローズ…」
「え…?」
「《風霊神ウィンドローズ》…私たちが住んでいた湿原の神様…」
《スフィア・フィールド》が消滅した後、《風霊神ウィンドローズ》はカードとなり、ウィンダの手元に移った。
「バカな…こんなところで…私の計画が…!?」
「…」
「何をやっている遊馬!!」
「さっさと、奴にとどめを刺せ!!」
「お…おう!!」
まさかの事態に放心状態となっていた遊馬は正気を取り戻した。
「行け!《ホープレイ》!ホープ剣・ダブル・カオススラッシュ!!」
《CNo.39希望皇ホープレイ》は再び飛翔し、聖なる槍で《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》を貫いた。
自身の力を《ZW-一角獣皇槍》に、《スフィア・フィールド》を《風霊神ウィンドローズ》に奪われ、抜け殻となった《No.92偽骸神龍Heart-eartH Dragon》は抵抗することもできないまま破壊された。
「うわああああああ!!!おのれ…貴様らあああああ!!!」
バリアンはDr.フェイカーから離れると、そのまま姿を消した。
Dr.フェイカー(バリアン)
ライフ150→0
ディメンション・オーバーレイ
通常魔法カード
自分のライフを半分支払うことで発動できる。
お互いにゲームから除外されているエクシーズモンスターを可能な限り自分のフィールド上に特殊召喚する。
この効果で特殊召喚された自分のモンスターはエンドフェイズ時に除外される。
ZW-山羊風神翼(ゼアル・ウェポンーアドラメレク・ウィング)
レベル5 攻撃2400 守備0 効果 風属性 鳥獣族
このカードは手札から装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のつくモンスターに装備することができる。
この効果によってこのカードを装備したモンスターの攻撃力は自分フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスター1体につき800ポイントアップする。
装備モンスターは自分フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスターの数だけ攻撃できる。
このカードを装備したモンスターが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上に存在するほかのモンスターは攻撃できない。
「ZW-山羊風神翼」は自分フィールド上に枚しか表側表示で存在できない。
攻撃の衝撃でDr.フェイカーは気を失い、倒れている。
「父さん…」
「カイト…ああ!!」
スフィア・フィールド砲から謎の爆発が起こった。
「ハルト!!」
各パーツの接続部分に虹色の光が走る。
そして、ハルトの体が青く輝く。
この爆発は、ハルトが引き起こしたものだ。
爆発の中で、ハルトはスフィア・フィールド砲から脱出し、カイトの元へ向かう。
力を使い果たしたためか、彼は静かに眠っていた。
「ハルト…もう大丈夫だ。お前の悪夢は…すべて消え去った」
「カイト…」
次の爆発が起こったのは、その直後だった。
デュエルの衝撃、そして決勝戦の後で起こった大きな揺れが原因で、ごみ処理場が崩壊し始めたのだ。
「早く脱出しなきゃ!!」
「よし!!ロボットの修理完了!!」
「ん…??こ…この状況は…??」
「わ…私は…カイト…」
気を失っていたDr.フェイカーが目覚める。
それと同時に彼のいる場所が崩壊し、奈落へと落ちて行く。
「父さん…父さーーーーん!!」
「フォーチュン…大丈夫…?はあ…はあ…」
「ピー…」
《巨大化》によって大きくなったフォーチュンが実体化し、小鳥たちを乗せて飛行している。
そして、遊馬たちの近くまで向かった。
「3人とも!早く乗って!!」
「侑斗…ハルトを頼む」
「頼むって…まさか!!」
カイトはハルトを侑斗に託すと、自ら奈落へと飛び込んでいった。
「父さんは連れて戻る…必ず…連れて帰る!!」
「侑斗…みんなを頼んだ!!」
「遊馬君!!君まで…」
「行くのか…?」
「おう…!」
「遊馬君…分かった。無事に戻ってきてね」
「ああ!!かっとビングだあああああ!!」
遊馬も奈落へと飛び込んでいった。
「うう…」
「凌牙…」
「瑠那…お前がいて…助かった…」
「凌牙!!」
倒れる凌牙を瑠那を腕の中に収める。
「お疲れ様…凌牙…」
侑斗達はフォーチュンに乗り、地上を目指した。
「どこだ…!?父さん…」
煙に妨害されながら、カイトは父親を、Dr.フェイカーを探す。
そして、崩壊の中でわずかに残っていた足場に彼が倒れているのを確認できた。
「父さん!!」
「うう…カイト…うわあああああ!!!」
だが、彼のいる足場もわずかに崩れ、巻き込まれて落下する。
カイトはDr.フェイカーがいた足場に飛び移り、彼の手を掴んだ。
「カイト…」
「父さん…。…!!」
だが、そこももはや限界で、再び崩れ始めた。
そして、カイトの腕をつかんだのは遊馬だった。
「遊馬…」
「なぜだ…?九十九遊馬…なぜお前は私を…」
「あんたのことは憎いさ…だがあんたは…一生懸命ハルトを生かそうとした。きっと、父ちゃんなら、仕方がないって笑う」
遊馬は憎むべき相手であるDr.フェイカーに笑顔を見せる。
遊馬たちがDr.フェイカーを一度追いつめたとき、彼らはDr.フェイカーの真の目的を彼の口からきいた。
真の目的とは、ハルトの救済だった。
本当は世界を滑る力を求めておらず、バリアンともただハルトの救済を条件にアストラル世界を滅ぼすという取引をしていた。
しかし、バリアンがアストラル世界を滅ぼすための力を与えたのはハルトだった。
いわば、ハルトは取引成立のための人質にされたのだ。
このままバリアンの要求を無視してしまうとハルトを奪われてしまう。
そして、そのことをカイトに話せば、彼が進んで自身が背負うべき業を背負ってしまう。
Dr.フェイカーはハルトのため、そしてカイトに自分と同じ罪を背負わせないために、あえてカイトに何も語らず、世界を総べる力を得るという目的と名のついた仮面をつけ続けていた。
「ああ…」
Dr.フェイカーが見た遊馬の笑顔、それはかつて自らが捨てた友、一馬の笑顔そっくりだった。
そして、彼は覚悟を決める。
「もういいのだ遊馬。私の犯した罪は大きい。私は許されるべきではない」
「父さん!!」
「そうだ。君の罪は重すぎる」
遊馬の背後にバイロンが現れた。
「バイロン!!」
「バイロン…もうやめろ!!復讐は…もう終わったんだ!!」
「…」
バイロンは何も言わずに手を伸ばす。
「バ…バイロン…頼む、バイロン。カイトたちに罪はない。悪いのはすべて私だ」
「…。」
バイロンの紋章の力が解放されていく。
それと同時に、遊馬とバイロンの足場も崩れ始めていた。
「バイロン…やめろ!!」
「これが僕の…最後の力だ!!…生きて…償うんだ…」
「え…?」
バイロンの力で、遊馬たちの周囲が光に包まれていった。
「遊馬君…カイトさん…」
ハートランド付近の展望台…。
侑斗達はそこから崩壊したハートの塔を見た。
「大丈夫…大丈夫なんだから…」
「小鳥ちゃん…」
「だって…遊馬はいつだって…ああ!!」
涙を流す小鳥の背後に青いブラックホールのようなものが現れる。
そして、そこから遊馬たちが出てきた。
「ここは…?あ、よう!みんな!!」
「遊馬君…カイトさん…」
「遊馬…」
「父さん…兄さん!!」
「おいおい、何泣いてんだよ小鳥!?」
「もう!!本当にバカなんだから!!いつもいつも…心配ばっかりかけて!!」
「凌牙…あなたも同じよ…いつ私はあなたを安心してみればいいの…?」
皆が遊馬たちの帰還を喜ぶ中、眠っている凌牙に瑠那は静かに語った。
「バイロン…」
Dr.フェイカーは光の中でのバイロンの言葉を思い出した。
「フェイカー…さらばだ。友よ…」
「こんな私を許してくれたバイロン…」
なぜ、この道を選んでしまったのか?
なぜ、彼ほどの友を捨ててしまったのか?
Dr.フェイカーは自らの罪を悔い、涙を流した。
「私は凌牙を病院へ連れて行くわ」
「おう。頼むぜ。瑠那」
瑠那は眠っている凌牙をバイクに乗せ、病院へ向かった。
遊馬がDr.フェイカーの本当の目的、そしてバリアンについて侑斗達に話す中、Dr.フェイカーは息子たちに詫びつづけていた。
「済まなかった…すべて悪いのは私だ。私なのだ。許してくれ、ハルト…カイト…」
「(遊馬…君の諦めない心が…仲間を信じる心が…みんなに希望を取り戻してくれた。ありがとう)終わったようだな。デュエルカーニバル」
「いいや!!終わってない!!まだ侑斗はデュエルカーニバル優勝者への賞品をもらってねえ!!」
「あーーーー!!そうだったそうだった!!ユウ!!願い事だよ!!」
「え…願い事!?じゃ…じゃあ、見てみたいデュエルが1つだけあるんだ」
「見てみたいデュエル…?」
遊馬たちは首をかしげる。
「遊馬君とカイトさんのデュエル。もしかしたら、遊馬君はカイトさんとの決着をつけたいみたいだしね」
「面白い。カイトとはまだ決着がついていなかったな」
アストラルは笑いながら、カイトに目を向ける。
「いいだろう。受けてやる。遊馬、アストラル」
カイトはわずかに笑みを浮かべると、遊馬たちに目を向けた。
「じゃ、遊馬君。思いっきり楽しんで」
「侑斗…ありがとうな。よっしゃあ!!かっとビングだぜ!!」
デュエルカーニバルが終わり、わずかに時が流れた。
遊馬とカイトのデュエルは一進一退の激しい攻防の末、カイトが勝利した。
カイトは遊馬のナンバーズを受け取らず、彼との再戦を約束した。
また、デュエルカーニバル決勝戦で起こった出来事は明里の協力により、地下ゴミ処理場での爆発事故が原因として処理され、スフィア・フィールド砲は存在しないものとされた。
また、その事故によりMr.ハートランドは死亡したとされて、新しい町長が選挙によって選ばれた。
凌牙は治療を終え、無事に退院した。
カイトとハルト、Dr.フェイカーは町の中心部で再び生活を始め、バイロン達はハートランドシティを去った。
Dr.フェイカーとバイロンは互いに連絡を取りながら、行方不明となった一馬と遊馬の母である未来を探しつつ、バリアンに関する情報を集めている。
そして、前と変わったことがもう1つある。
「じゃーーーん!!ユウ、似合う?」
家の中で、ウィンダが侑斗に制服姿を見せる。
「う…うん…」
「あー!!ユウ、まさか…」
顔を赤くした侑斗にウィンダは抱きついた。
ウィンダはDr.フェイカーの協力で戸籍を作り、学園に入ることになった。
戸籍上では外国出身で、名前はウィンダ・フェーン。
住所は侑斗の家になっている。
「私、ずっとユウと一緒に学校生活したかったの!」
「でも、勉強とかは大丈夫なの?」
「うん!だって、ユウが教えてくれるでしょ?」
太陽のような明るさを持つ愛しい笑顔。
「う…うん…」
そのような笑顔を見せられた侑斗にはうなずくしか選択肢が残されていなかった。
「おーい!!侑斗!!早く学校へ行こうぜ!!」
「蓮が呼んでる…。行こう!」
「うん!!」
侑斗とウィンダは一緒に家を出た。
なんとかWDC編終了です!
次回からは少しずつバリアン世界編に入っていきます。
ウィンダのカードとなった《風霊神ウィンドローズ》はオリジナル設定です。
また、《フォトン・エスケープ》とバリアンズカード(どちらもアニメオリカ)はかなり効果変更しました。
それにしても、ウィンダの戸籍上の苗字でいい名前が浮かびません!!(一応、フェーンにしていますが)
誰か…助けてくださーーーい(笑)
感想待ってます!