遊戯王ZEXAL 風の戦士たち   作:ナタタク

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侑斗
No.00ガスタの魔剣士ユウ
CNo.00ガスタの魔剣士ユウ・暴風
No.49秘鳥フォーチュンチュン
No.50ブラック・コーン号
No.74マジカル・クラウン―ミッシング・ソード
No.69 紋章神コート・オブ・アームズ 


No.7ラッキー・ストライプ
No.17リバイス・ドラゴン
No.32海咬龍シャーク・ドレイク
No.55竜騎兵グレン
CNo.55灼熱竜騎兵グレン
No.57奮迅竜トレスラグーン
No.82ハートランドラコ
No.85クレイジー・ボックス
No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

竜司
No.10白騎士イルミネーター
No.11ビッグ・アイ
No.18ジェムナイト・アゲート
No.52ダイヤモンド・クラブ・キング

瑠那
No.16色の支配者ショック・ルーラー
No.20蟻岩土ブリリアント
No.23セイクリッド・ルナマリア
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ


第60話 デート

「うーん…この服がいいかなあ?けどこの組み合わせもいいし、でもそれを着たら、これはつけられないし…」

「ウィンダーまだー?」

「もうちょっとだけ待ってて!!」

「もうちょっとって…もう2時間だよ?」

困ったように笑いながら、外で待つ侑斗。

今の彼の服装はいつもの制服ではなく、緑色のマウンテンパーカーとジーンズ姿だ。

(それにしても…)

侑斗が手に取る白紙のカード。

D・パッドにセットしても、何も反応が返ってこない。

誰が入れたのかもわからない。

(一体…誰がどうしてこのカードを…)

「お待たせ!ユウ!!」

「ウィンダ…」

とある世界で手に入れたセーラー服を着ているウィンダが侑斗の前に現れると、くるんと一回転した。

「ウィ…ウィンダ!!ちょっとそれは…」

「ん?」

ウィンダは可愛らしく首をかしげる。

彼女が斬るセーラー服のスカート丈は制服と同じくらいの短さで、先ほどの回転で彼女の緑と白のストライプのパンツがちらりと見えてしまった。

「まあいいか。じゃ、早く行こっ!ユウ!!」

「う…うん…」

若干赤くなった顔のままでいる侑斗の手をウィンダは引っ張りながら、バイクを取りに向かった。

 

「わーー!!きれいな景色だね!!」

どこまでも広がる草原に目を輝かせるウィンダ。

精霊たちも、長らく見ていなかった大自然の空間を満喫している。

「それにしても、ハートランドシティの近くにこういうところがあると知ったときはびっくりしたな…」

この場所は島がデート先に紹介してくれた場所で、知っている人が少ない秘密のデートスポットだ。

ちなみに、島はそこで彼の奥さんにプロポーズをしたようだ。

グー…。

「あ!!ユウのお腹が鳴った―!」

グー…。

「ウィンダのお腹も鳴ってるよ」

「もうお昼だからねー」

グー…グー…。

「あはは!!同時に鳴った!じゃあ、ちょっと早いけどお昼ご飯にしようよ!」

カバンから取り出したのは、楕円型の2段弁当箱。

形の良い卵焼きやちょうどいい焼き具合になっているサバの切り身。

そして、様々な具が詰まったデュエル飯。

「すごくおいしそうだね!ウィンダ!」

「ありがと、ユウ!じゃあ…あーん」

箸で卵焼きを取り、侑斗の口に運ぶ。

「あ…あーん…」

「赤くならなくてもいいじゃん。だって、ここは私とユウ、フォーチュン達しかいないんだもん」

「で…でも…」

赤くなったまま開かられ侑斗の口の中に甘い卵焼きが入ってくる。

「おいしい…」

「やったあ!!」

満面の笑みで万歳するウィンダ。

彼女は何度も島や春の元へ足を運び、料理の教えてもらっていた。

料理をしたことがないウィンダにとっては、そのどれもが新鮮だった。

そして、自分が作った料理をおいしそうに食べてくれる侑斗の笑顔が彼女を何よりも喜ばせた。

「ウィンダ。その…あーん…」

「ユ…ユウ!?」

顔を真っ赤にしたままもう1つの卵焼きをウィンダの口に運ぼうとする侑斗。

侑斗からの奇襲にウィンダも侑斗と同じくらい顔を赤くした。

恥ずかしさから、卵焼きを掴んでいる箸が震えている。

「…」

ウィンダは目を閉じ、口を開く。

ゆっくりと卵焼きが彼女の口の中に入っていく。

あまりの恥ずかしさで、自分が作ったそれの甘みをあまり感じることができなかった。

そして、一時間かけて弁当を食べ終えたが、今の2人にはそれが数倍の長さに思えて仕方がなかった。

「…ユウ!」

「なっ!!?」

弁当箱を片付け終えた侑斗にウィンダが思いっきり抱きついた。

すると、侑斗はバランスを崩して2人で仲良く草原を転げまわる。

「ウィンダ…」

「仕返しだもん…」

ようやく止まった2人の髪や服には草がいっぱいついていた。

「あれ…?ユウ、あれは…?」

「え…?」

ウィンダが指差した方向に目を向ける侑斗。

そこには小さな碑石があり、ガスタの印が刻まれていた。

「これは…一体…!?」

「なんで、こんなところにガスタの印が…あ…!!」

2人の首に掛けられたペンダントが光り始める。

「この光は…一体…!?」

「きゃあ!!」

石碑の印も輝き始め、2人は気を失った。

 

「クリクリー…」

「ピー!」

「うん…?」

「ユウ…大丈夫?」

「大丈夫。ここは…?」

真っ暗な洞窟の中に、2人はいた。

「あれ…?フォーチュン?」

「ピー!!」

「実体化してるね!風クリボーもガルドも!」

2人の肩に相棒が乗り、羽根を休める。

すると、急に周囲にある松明に緑色の炎が宿る。

「明りが…!!」

「ユウ!ここに壁画があるよ!!」

「え…!?」

草原を華麗に舞うウィンドローズ。

(それだけではありません…)

「何だって!?」

頭に響く彼女の声に導かれ、侑斗は左右、そして背後の壁画を順番に目を向ける。

左は火山地帯で咆哮する灼熱を宿す暗い緑色の恐竜。

右が大量の氷で閉ざされた海の中を泳ぐ純白で、金色の模様が印象的な海竜。

そして、背後に地割れから現れる黒鋼の重装な鎧を着た巨大な人型モンスターの壁画があった。

「このモンスターたちは…!!?」

「《炎霊神パトロレクス》…《氷霊神ムーラングレイス》…《地霊神グランソイル》…そして、《風霊神ウィンドローズ》…」

(この壁画に描かれているのは精霊世界に眠りし神。四霊神)

「ウィンドローズ…?」

周囲がさわやかな風に満ち溢れ、ウィンダのデッキケーズからウィンドローズが静かに現れる。

「私たちは始まりの精霊であり、創星神に命を生み出すことを義務付けられた存在です」

「命を生み出す…?」

「そうです。精霊世界では、蘇生術や融合、シンクロなどで新たな命を生み出すこともある程度可能ですが、ゼロから新たな命を生み出すことはできません。創星神は精霊世界を生み出すと、彼女の力は限界を迎えました。ですから、最後の力を振り絞って我らを生み出し、自らの理想郷であるミストバレー大湿原で眠りに付きました」

「そんなことが…」

《創星神Sophia》…。

かつて前世の自分を含め、多くの命を世界をリセットして争いを根絶するという自らのエゴのための贄とした暴君であり、極端な独りよがり。

「ということは、ウィンドローズがガスタやミストバレー、ドラグニティを生み出したの?」

「そうです。パトロレクスはフレムベル、ジュラック、ラヴァルを。氷霊神は氷結界を。グランソイルはX―セイバーとジェネクス、ナチュル、ジェムナイトを…。そして最後に世界の守護者として私たちはヴァイロンとセイクリッドを生み出して、我々は眠りにつきました」

「ウィンドローズ…じゃあ、ヴェルズとインヴェルズは…?私たちを苦しめた悪魔も、あなたたちが生み出したの!?」

「ウィンダ…」

ウィンダの本能が彼女にその質問を生み出した。

ワーム、魔轟神、インヴェルズ、ヴェルズ…。

精霊世界に現れ、多くの命を奪った忌むべき悪魔たち。

特にヴェルズは彼女の命を救ったとある女性を狂わせ、多くの悲劇を引き起こした。

その悲劇の犠牲者は数知れず、ウィンダは父親のウィンダールや友である多くの動物を失ってしまった。

「…。あの命は私たちが生み出したものではありません。生み出したのは…」

ウィンドローズは少しだけ迷った後、こう続けた。

「…バリアン」

「バリアンが…どうして!?」

「バリアンの神はある理由で封印され、力を取り戻すためには膨大な時が必要でした。そのためのエネルギー、命を求めたのです。現に、ワームたちの犠牲となった命はバリアン世界に送られています」

「なんで…それをあなたは…?」

「ナンバーズが教えてくれました。《スフィア・フィールド》に取り込まれたナンバーズ達が…」

ウィンドローズの姿がだんだん透明になっていく。

「ウィンドローズ!?」

「すみません…まだ私は完全に復活を果たしていないのです。まだまだ語らなければならないことがたくさんあるのに…申し訳ありません」

静かに消えていくウィンドローズ…。

それと同時に侑斗達は再び光に包まれていった。

 

「ううん…?」

目を覚ますと、そこは例の石碑の前だった。

そして、侑斗に抱きついた状態で意識を失っているウィンダがいる。

「ウィンダ…ウィンダ…」

「…。スースー…」

「寝ちゃってる…。ふう…」

このまま無理に起こしても可哀そうだと思い、そのまま彼女が起きるまでそのままでいた。

(四霊神…か…。もしかしたら、前世の僕とフォーチュンがナンバーズになった理由、そしてあの番号が被っているナンバーズについて、何かがわかるかもしれない…。)

「ピー…ピー…」

よく見ると、精霊たちも侑斗とウィンダの周りでぐっすり眠っていた。

それをほほえましく思った侑斗も、そのまま夕方までぐっすり眠りについた。




今回はデュエルがない分、かなり短くなってしまいました…。
それにしても、アニメの方はもう次でラストとは…。
あと、遊馬が使ったガガガ専用の速攻魔法、チートすぎるのではと思ったのは僕だけでしょうか?
感想待ってます!
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